・「バラードを歌いたい」。今までの流れと同じように感じられるようなシンプルなバラードが集まった中になかったので、お願いして書いてもらった。その時に「シンプルなんだけど、一度聴いたら忘れられないメロディや、切なさもどこかに隠れてるような」と伝えた。長く会ってても初めてのような気になる時もあるし、初めてなのに長く知っていたような気持ちになることもある。人の感情は面白いなって思う。そしてそこを問いかけられると、「何故だろう」とセンチメンタルになったりすることもある。その気持ちが、明日への甘さに繋がるような気もしたりしてる。

その一瞬ずつを重ねてく中で、それは戻れない記憶の中のことになってしまう切なさっていうのはもちろんあって。だけど、その一方でそれは思い返すと暖かさをくれることでもあるんだけどね。そうした重なりの中で、大切に思う何かに気がついたり、どこかで出会った気になったりさえするほどに感じられる想いに触れたりしたときの確かで強い気持ちの描写…かな?　それが、自分の中で穏やかで確かで深い気持ちになってる、そんな感じなんだと思う。だから、戻れなくてもそのことを受け止めて、先へと歩く意思をもてるんだろうな、と。