ジャケットのほうは、蜷川実花氏によるもので、自然な感じでいい表情をたくさん引き出してもらったので、選ぶのに迷ったとか。
このときのアップの評判がよかったから、「∞Infinity∞」の限定版でもアップの写真を作ったそうです。
このアルバムは、「やさしい右手」からの流れで作っていったアルバムだから、思いはそのころからのものになるようで。4月ぐらいに「虹」のキーワードで夏までいい物を作れそうだな、と感じたようです。
歌詞に関して、がんばり始めたころだから、いろんな人に聞きながら何度も直してやっていたとか。

夏に出したアルバムに、海だとか虹だとかヒコーキ雲だとか、夏を思わせるキーワードがたくさん入っているのは、別に意識してやったわけではないんですね。まあ、でも、夏の日差しを受けながらとか、海に行く途中とか、通勤・通学中に聞いて元気を出してもらえたらうれしいなと言ってました。

今回、歌詞に携わった分量も多いし、そのときに言葉を削ったり、情景を想像したりして搾り出してきたりもしました。また、曲を作っていくうえで、スタッフの方ともいろいろ考えて作っていったりもしました。だから、そうした全ての過程をこなして出来上がった今、思い入れの強いアルバムになったし、「聴いてください」と堂々と言えるものになりました。そして、今は綺麗な虹が心の中に咲いているのを感じているそうです。

作曲陣には、いろいろな方が参加しているので、スタジオでいろんな作り方に触れて、自分の中の違う部分をそれぞれに出してくれたようです。そのため、浅田信一氏の時には、詞の作品へのはめ込み方を改めて知ったり、それぞれに新しいものが吸収できたということです。また、編曲ではロックテイストあり、シンプルな味わいの曲あり、弦を使って壮大感を出したものありと、バラエティに富んだものがあがってきたようです。 また、詞のほうでは、今回は、１０曲中９曲が自作詞曲ですが、最近、１行書くのに２〜３時間かかることも多いので、1曲完成したときの爽快感や開放感は大きいものがあるし、その分、自分の思いや夢、理想を表現できるようになってきたという手ごたえもあるようです。

まーちゃんとしては、「このアルバムで（もちろん心の中に）虹を完成させたいな、自分のいろいろな気持ちを７色の虹で表現できたらロマンチックかな」という思いで「虹の咲く場所」というタイトルでの製作となりました。でも、そのタイトルを周りが聞いたとき、「虹って咲くの？」って驚かれたり、「雅弓ちゃんらしい表現だね」って納得してたりしたみたいですね。

「やさしい右手」が契機になって、より心の中にそれぞれの曲の色がはっきりと見えるようになっているってのが、まずひとつ。で、まーちゃんの歌い方がごく自然なものになってるし、サウンド的にも爽快感を持ったものが多いから、聞いていて風を感じられるってのまたひとつ。こうした要因があるから、聞いた後に心の中にさ〜っといくつもの風や色を感じて、「虹」を感じることができるアルバムになっていると思う。…それにしても、まーちゃんってこの２年で伸びたよな。「ひまわり」以上にお勧めのアルバムを、本当に見事に作り上げてきたと思う。