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☆飯塚雅弓Special Event 2023☆バースデースペシャル 〜オンリー1ステージPartIV〜
2023.01.03 from 下北沢VOICE FACTORY
また時間が動き出す
21年は配信のみのイベント、22年は入場者数を制限して、両年共にトーク中心のイベントだったので、今回のように会場のキャパシティをフルに使って、歌をメインにするするイベントは3年ぶり。そのせいかどうか、会場内の雰囲気がちょっとこれまでと違うような気もしつつ、やっぱりこれまで通りのような、そんな感じ。どっちかって言うと、これまで通りって感じの方が強かったかな? まぁ、今回は貼ってあるポスターの数が少ないかな…とか、そうした細かいところの違いはあるけどね。
そうやって周りの雰囲気を眺めてたりしていると、そのうちに「完ペキなスマイル」をアレンジしたメロディが流れてきて、ライブの開催を知らせてくれる。メロディが一度盛り上がって、一度静まるのと入れ替えに客席がひときわ盛り上がる。それがまた落ち着いたところでギターのサウンドからいよいよ本編開幕。てっきり、そのまま「完ペキなスマイル」のシンセの音で入ってくるのを予想していたから、ちょっと意識の調整に手間取りつつ、「2023年も〜」と口上を述べながら入ってくるまーちゃんを拍手で迎える。最初の頃のライブを思い起こさせるような、赤いドレス系の衣装で入ってきたまーちゃんが、まず「がんばって!」、そこから「ストロベリーキャンドル」へと久しぶりのステージを進めていく。開催が久しぶりでも、今まで積み重ねててきた分があるから、みんながすぐに曲に対応して空気を作っていっていた。
来てくれた人たちへの挨拶と「久しぶりだね〜」といった、最初の定番の話をしてから再び曲へ。「Only you☆」でちょっと意外な感じも出しつつその次に「君と大空へ」へとつなげていく。この3年の間に、ちょっと周りに気を遣う度合いが増えたのか、客席の動きの度合いとかはちょっと小さくなってるのかもしれないけど、作ってる雰囲気の熱さはそうそう変わらず。曲それぞれで培ってきたものも忘れてないしね。再び2曲終わったところでMC。今回のステージのコンセプトなんかも話していく。ここでちょっと落ち着いて「remember」。穏やかで温かい雰囲気に会場を包んでから「Baby, dance with me♪」で軽やかに歌いつつ、サビではみんなで動きを合わせていく。そして、シンセのブラスサウンドで曲が「ロマンチックだね」だと分かると、会場の雰囲気が一気に盛り上がる。
MCを挟んで、最後の曲。「聴かせてよ君の声」で声は出せないながらも気持ちを共有していって、メインステージを終了。すぐにアンコールの声…じゃなくて拍手が始まっていく。まーちゃんが入ってくるのを待っている間に、なんかまーちゃん自身の声が聞こえてるような(笑)。まーちゃんが裏でマイクを通じてアンコールを待つ時間の雰囲気を作ってたりして。そんな感じで、今までと違うアンコール待ちの時間も共有した後で、まーちゃんが入ってきて挨拶。ついさっきの時間のことも振り返りながら、しばらく話をする。この日のステージは3回回しなので、それでも少し短めに切り上げて、最後の曲へ。最後に歌うのは意外の極みと言っては何だけど、「デュエットでラララ」。穏やかで温かみのある、日常のちょっとした笑顔を感じられるような曲を歌って、最初のステージを締めくくった。
「ありがとう」と「またね。」の挨拶の後、カレンダーの購入者へのサイン入れの時間を取って、まーちゃんも、この後参加する人も、そう長くない休み時間に入っていった。
いろんなきらめきを
2回目のステージのために会場に入ると、そこかしこでさっきのステージの色んな事に関する感想なんかを話している声が耳に入る。普段、割とこういうところではストレートな発想や作りをすることが多い印象のまーちゃんだけに、さっきのステージの選曲は意外だと思った人が多かったような気がする。まぁ、その一方で以前にランティスのスタッフと話していたことがこういう形になってくるんだな…なんて思ったり。
そうしている間に、今度は「ロマンチックだね」をアレンジしたメロディが聴こえてくる。盛り上がりながらも、「これ、さっきやったしな…」なんて考えている間に曲が終わって、最初の曲。冒頭からまーちゃんが「Twinkle Wink」と気になっていた答えを教えてくれる。「STAR」というタイトルに相応しくて、分かりやすい動きもある曲だから、みんなで一緒になってまた盛り上がった空気になっていく。そこから、少し落ち着いて「Capri blue★friend」へ。まーちゃん特有の穏やかで透明な伸びのある声が会場を包んでいった。最初のMCでは開催挨拶と今回のステージ、「STAR」の作りについての簡単なヒントを教えてくれる。もちろん、星そのものっていうことでもあるけど、きらめきを感じられるような…ってことらしい。
いきなり、後者のタイプの曲、けっこう久しぶりになる「プリズム」とこちらは結構やってる「チャンス!!」でステージを構成している。穏やかなところからだんだん空気が温まっていく、そんな予感を感じさせつつMCへ。年明けなので、恒例の(?)まーちゃんの年末事情も話している。そこから、曲は「∞Infinity∞」と「僕らの夢」。さっきの予感通り、だんだんみんなで一緒に熱くなっていける雰囲気の曲へとスイッチしている。そして、「STAR」とくればこれはないとね、という感じの「Shooting Star」。会場のみんながどこかに流れ星を見出したような感覚になってから、このメインステージ最後のMC。最後の曲に向けての気持ちなどを話していってから、「月と帰り道」。この日の帰り道はともかく、これからまたこんな日々を重ねて行こうね、という願いを込めて、2ステージ目のメインパートが終了。
アンコール待ちの間、客席側では録音しておいた歓声を流そうとしてみたり、今回もまーちゃんの声が聞こえてきたりと、そこかしこからさっきのステージの様子を活かしてより盛り上がる時間にしようという工夫が見られていた。やがて、まーちゃんが戻ってくると、さっきの歓声のこととかのトークをしている。時には客席側から控えめな笑い声なんかも聞こえてきていた。そんな話をしてから、最後の曲は「キミとヒカリ」。イメージ的には陽の光じゃないかな…なんて思いつつ、やっぱりきらめきのある曲だからね…という気持ちで曲を受け止めて、2ステージ目を締めくくった。
ここでも、ステージ後はカレンダー購入者へのサインの時間。私はここで参加。やっぱり、前回のイベントから1年経つから、最初は「元気だった?」ってところから。そこから始めてこのライブで感じたことなんかを話して、会場を立ち去った。
今までの積み重ね
いよいよこの日3回目、最後のステージ。前2回と比べて少し密度の上がった会場で、やっぱり前2回の感想やこのステージの予測なんかが聞こえてくる。そんな中からやがて、最初にも聞こえた「完ペキなスマイル」のインストゥルメンタル・アレンジ・バージョンが聞こえてくると、客席が盛り上がってくる。そのメロディが終わると、まーちゃんが「飛び立ってくよ〜!」と言いながら入場。もちろん曲は「とびたつ季節」。のっけからテンション最高潮の勢いのまま、「It's a beautiful day〜永遠に続く日々〜」へと突っ走り、そのままMCへ。第3ステージのテーマは「LOVE」ということで、「愛をうたっている歌だけじゃなくて、みんなに愛されてきた歌を歌いたい」という構成とのこと。ま、最初の2曲でわかるしね。
そんなMCの後、やっぱりみんなが盛り上がる「アクセル」からライブ再開。そこから「love letter」、「ゆびきり」へとみんなが好きで、なおかつライブでも歌って育ててきた回数や記憶のある曲が続いていく。だから、曲の調子は穏やかであっても、会場の空気感は気持ちが行きかう温かさを伴って、決して単に過ごしやすい感じというだけでもない。「ゆびきり」でそれぞれに何らかの約束をして、MCに入っていく。まーちゃんの指の健康事情なんかの話をのんきにしてから、ライブではいつでも元気なはずの「I'm in the Pink」で歌に戻っていく。そして、「キミと逢いたい明日のために」から「僕のパートナー」でどんどん会場の熱が上がっていく。そこから、今年やこれからに向けての気持ちを話して、最後の2曲は「恋の色」と「君といたmemory」。会場の雰囲気、みんなとまーちゃんの気持ちの行き交い方を最高に持っていって、メインステージを終了させた。
第2ステージ同様、まーちゃんとみんなとでアンコールに向けて手を叩いたり、声をあげたり。やがて、まーちゃんが歓声の中に戻ってきて話し出す。これまで、いろんなことができずにいたけど、これからはまたやっていけるようにしたいという気持ちだったり、春ごろに、なにかこうした形ででもできたらいいなという意気込みだったりと、これからのまーちゃんの動きに期待を持たせてくれるような話だった。そして、歌は「DESTINY」。みんなで長い時間をかけて作ってきて、これからも時間をかけて作ってく曲を、再開のステージのアンコールに持ってきて、気持ちを共有していた。曲が終わると、まーちゃんは挨拶して裏へ。そして客席からは再びアンコールが始まる。しばらくすると、まーちゃんが再び戻ってくる。さっきの話をもう少し膨らませて、「こんなことやろうか?」なんて客席に投げてみたり。そして、再会の約束をする「またね。」でステージを締めくくった。
その後、客席がなんかごそごそしているのに気がついて、まーちゃんがステージ袖からのぞき込んでいる。その間、ステージ上ではまーちゃんのバースデイケーキが用意されていたんだけど。まーちゃんが陰から見守る中(笑)、会場の準備ができると、まーちゃんの誕生日を祝う時間。みんなで「ハッピーバースデイ」の曲に合わせて手拍子をして、まーちゃんがケーキのろうそくを消す。今年に向けた気持ちをまーちゃんがもう一度話してから、みんなに「ありがとう」を伝えて、この日の3本のライブが終了した。
この後は、ケーキの写真を思い思いに撮影したり、買ったカレンダーにまーちゃんからサインを入れてももらったり、ドリンクチケットで何かしら飲んでいたり、それぞれに時間を費やしてから会場を後にした。
感想
3年ぶりだから、もうちょっと「久しぶり〜」っていう感じにもなるかと思ってたけど、そんなこともなく。いい感じで今まで通りだったんじゃないかな、と思う。重ねてきた時間が長いから、少し時間が空いても、気心の知れた同級生みたいな感覚で、すぐ元通り。そんな雰囲気のライブだった。上で少し書いたけど、選曲の面では、ここまでの時間からちょっとした変化球みたいなところがあったけど、全体で作る雰囲気にはそうそう変化もないしね。気持ちの行き交い方に、変なパワーダウンとかを感じなかったのは嬉しい。
一方で、まーちゃんが言うとおり、本当はバンドでのライブができたらなっていう気持ちもどこかにはあるし、それ以外の形でももっと歌への気持ちとか、共有できるような時間があったら嬉しいと思うし、そうしたところはまーちゃんが今後企画してくれるのを期待したいね。そうしたところで少しずつ盛り上がりが増していけば、いつかは久しぶりのバンドライブにも辿り着くんじゃないかな。ピアノ、あるいはギター1本でも、生の楽器があると気持ちの入り方が変わるから、まずはそこから、かもしれないけどね。
ともあれ、直接に会う機会は少なくても、お互いへの気持ちはそうそう変わらないってことを実感できたライブだった。これを皮切りに、またいろんな形でお互いに楽しんでいきましょうか。
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