【11月市議会】 教育振興基本計画に反対討論をしました 私は「教育振興基本計画」案に以下の反対討論を行いました。 【参照⇒11月市議会の全議案と各会派の賛否へのリンク】
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【一般質問】 これでは子ども第一の給食とは言えない 久喜市の小中学校はほとんど12時半くらいに給食開始ですから、この基準を守るためには焼き物や揚げ物などの調理は10時半以降に火入れを開始するように調理計画を立てなければなりません。 質問を通じて、新学校給食センターでは配送開始時間は11時10分、調理時間1時間と予定していることが明らかにされました。 この調理・配送の計画でいくと“2時間以内”を守れない怖れが強くなってしまいます。 これから調理計画を作る中で“火入れ”開始時間を何時と設定する考えかを何度も聞いたのですが、教育部長は最後まで明言しませんでした。 当局は新センターで“2時間以内”の基準は守れなくても仕方がないと考えているようです。 食器、アレルギー対応食、市長の判断を求めたが 教育委員会では、新センターで給食調理を開始するのに合わせて、すべての小中学校の食器をプラスチックに統一し、現在の久喜地区の強化磁器食器は廃棄する計画です。給食審議会に出された資料では、強化磁器よりもプラスチックが大幅に安くすむとされていましたが、実際にはプラスチックは洗浄回数が1500回(耐用年数8年)で大量に更新しなければならないので、コストはほとんど変わらない(磁器の方が安い可能性もある)ことがわかってきました。 市長の判断で強化磁器への転換を決断するよう求めましたが、市長は「調理員の作業性なども考えて、プラスチック食器の結論を了とする」と答弁しました。 新センターにはアレルギー対応の専用調理室を設置し、アレルギー物質の中で卵と乳を除いた除去食を提供する計画です。 その後、1年程度をめどに、卵と乳を他の食材に置き換えた代替食を提供できるよう取り組んでいくとしています。 しかしこれから準備期間が2年間あるのですから、センターの供用開始に合わせて代替食を提供していくことは十分に可能です。 「1年後をめど」というのは単なる先送りの言い訳に過ぎません。私は新センターで最初から代替食を提供していくように求めましたが、市長は「除去食でという計画を了とする」と答弁しました。 ★センター化の強行、食器の選択やアレルギー対応も、お役所的な既定路線優先・効率優先の姿勢では、子どもを第一に考えた給食はできない。市長の政治的判断こそが求められているのではないか。★ |
【11月市議会】 桜田小・青葉小の学童保育、新施設建設へ (1)桜田小学校の学童保育は、今年度は60名の定員に130名以上が通っていて、校舎内の2か所の学童保育室ではもはや対応できず、現在は地区外の東コミセンの施設を使っています。 市では校庭の屋外体育倉庫を移転してその跡地に新たな学童保育施設を建設する方針で、倉庫移転費用1195万円が計上されました。 今後、新たな学童保育施設の設計を今年度内に完了し、来年度に建設、2019年度4月から新施設を開所する計画です。 (2)青葉小学校のあおばっ子学童保育は、学校から離れた地域交流センター内(旧青葉保育園)に設置されています。 この施設自体が老朽化が進んでおり、他の小学校と同様に学童保育室を学校内に設置するよう求めてきました。 設計費792万円が計上され、来年5月ごろまでに設計を終え、その後に建設工事に着工し、2019年4月に青葉小学校校舎内に新たな学童保育室を開所する計画です。 桜田小学校学童保育も、あおばっ子学童保育も、設計は来年3月〜5月には完了する予定なのに、新施設のオープンは再来年4月とされています。 新施設の建設に1年もかかるとは思えません。 来年の夏休み中に工事を行って、2学期からオープンするように求めました。 |
新給食センターの設計業者決まる しかし業者選考に先だって提出された書類はほとんどが墨塗りされていて、内容を確認することはできませんでした。《前号を参照》 10月26日に市議会環境教育委員会の所管事務調査を開き、業者選考の経過について教育委員会の説明を求めました。 ところが大建設計はこれまで大規模給食センターの設計を4か所で行った実績があるらしいのですが自治体名は公表できない、提案内容も非公開、設計委託料5994万円の積算も公表できないと言うのです。 こんな基本的な情報も明らかにできないで、適正な公共事業が進められるでしょうか。 「調理後2時間以内」を確約すべき センター方式の最大の欠点は、調理から食べるまでに時間がかかることです。文科省の基準では「調理後2時間以内に給食できるよう努める」とされ、子どもたちが食べる30分前に校長先生が“検食”します。 久喜市のほとんどの小中学校で給食は12時半ごろですから、12時までには学校に到着しなければなりません。 自校方式のさいたま市や蓮田市は火を入れるのを10時半以降にしていますが、現在の久喜の給食センターでは実際には10時過ぎには調理が終わっていて、「2時間以内」は守られていません。 たとえばハンバーグを10時から焼き始めたら最初の方にできあがった学校の分は2時間を超えてしまいます。 新センターでは調理時間を1時間、配送トラックを14〜15台と見込んでいます。 調理器具の台数や調理員、配送トラックを増やせば、2時間よりもっと短くできるのですが、教育委員会は「ぎりぎり2時間以内ならいい」という考えです。 市は学校給食センター建設をこのまま強行する構えですが、その場合でもせめて文科省の「調理後2時間以内の給食」を守ることは最低の条件です。 私は『新センターで2時間以内が確約できるか。 もっと短くなるように計画するべきだ』と要求しましたが、教育委員会は明確な答えを避けています。 アレルギー代替食を出すのがあたりまえ 久喜市の小中学校では約100名の児童生徒が食物アレルギーを届け出ていて、現在は一部弁当持参などで対応しています。新給食センターではアレルギー対応の専用調理室を設置して、卵と乳を除いて調理した「アレルギー除去食」を提供する計画です。 『将来的には「代替食」の提供を想定』するとしているものの、いつごろまでに切り替えるかの目標も示されていません。 教育委員会の計画では新センターの稼働は3年後ですから、今から代替食の献立や調理を研究していけば、最初から代替食を提供することは十分に可能です。 そうした努力もしないで『将来的に』と言うのは、やる気のない先送りの言い訳に過ぎません。 教育環境委員会で視察した松本市の給食センターでは20年も前から代替食を提供しています。 これは当時の市長のリーダーシップで決定したそうです。 ★アレルギー物質の卵と乳の除去食の場合、たとえばその日の献立がオムレツだったらおかずはなくなってしまう。 他の食材に置き換えて調理する代替食を出すのがあたりまえではないか。★ |
【11月市議会】 学校給食の自校化を求める署名1万人 請願署名数は久喜市の学校給食を考える会や子どもの保護者ら1万626名に達しました。 市議会の紹介議員は市民の政治を進める会の猪股と共産党の杉野議員が署名しました。 請願は12月14日の教育環境委員会で審査され、20日の本会議で採決されます。
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江面2小の統廃合方針が固まりました 全体的に少子化が進んでいますが、特に久喜市内では江面二小、小林小、上内小などの児童数が減り続けています。 文科省の基準では、小学校では、2学年で16人以下になる場合には複式学級になる場合に複式学級とすることになっていて、久喜市ではこれまで江面二小で複式学級になるところを、市費で教員を採用して学年毎の学級編成を維持してきました。 しかし、1学級の児童数が6人とか8人では、公教育の本来の形である集団での教育による成果が小さくなってしまうことは否めません。 小学校の統廃合については賛否両論がありますが、判断の基本は子どもたちを集団で教育していくという学校教育の最大の特徴が活かせるかどうかです。 卑近な例で言えば、たとえば体育でドッジボールや野球などの集団競技で競争し合うこと、合唱や合奏などの集団で協力し合うこと、多様性の中での教育という点で、デメリットが大きいことは否定できません。 教育委員会は学区等審議会に8月に江面二小などの統廃合についてを諮問していましたが、これまでに江面二小での保護者や地域住民を対象とした説明会や意見交換会、統合の対象校とされる江面一小での説明会などを行ってきましたが、それらの意見を踏まえて、学区審議会でこの2校の統合を進めることが承認されました。 江面二小はこのままいくと平成31年度にも2・3年生が複式学級になると見込まれていますが、市費による教員を配置して学年別の学級編成を維持し、平成32年4月には統合した新しい小学校を開校することになります。 この2つの小学校を統合する場合、大きい学校が小さい学校を吸収するのではなく、両方の小学校を廃校にして、新しい小学校を開校するという方法がとられます。 ただし、新学校の校地や校舎は、現在の江面一小を使うことになります。 その場合、通学距離は直線でも最大で3q以上になりますが、スクールバスの運行などの条件を満たすことが必要になります。 久喜市では集団の中での学校教育という観点から、小学校の場合は全学年で12クラス以上を基本としてクラス替えができることを理想にしています。 しかし今回の江面二小と一小の統合によって、当面の複式学級編成は免れたとしても、そのわずか3年後の35年度以降にはまた全学年が1クラスになってしまう見込みで、長期的な視点からさらに大きな地域的統廃合を検討するべきではないかという意見もあります。 他方で、江面二小を廃止すると、学校を拠点としてきた地域のコミュニティが失われてしまうという視点から、統合に反対する意見もありますが、子どもたちの集団形成という観点とのバランスも考える必要があります。 学区審議会は引き続いて今後、小林小学校、上内小学校、菖蒲南中学校の統廃合について検討していく予定です。 |
学 年 |
29年度 | 30年度 | 31年度 | 32年度 | 33年度 | 34年度 | 35年度 | |||||||||
児童数 | 学級数 | 児童数 | 学級数 | 児童数 | 学級数 | 統 合 |
児童数 | 学級数 | 児童数 | 学級数 | 児童数 | 学級数 | 児童数 | 学級数 | ||
江 面 二 小 |
1 | 8 | 1 | 8 | 1 | 9 | 1 | 6 | 1 | 7 | 1 | 3 | 1 | 7 | 1 | |
2 | 13 | 1 | 8 | 1 | 9 | 複式 1 |
9 | 1 | 6 | 複式 1 |
7 | 1 | 3 | 複式 1 |
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3 | 9 | 1 | 13 | 1 | 8 | 8 | 複式 1 |
9 | 6 | 複式 1 |
7 | |||||
4 | 12 | 1 | 9 | 1 | 13 | 1 | 8 | 8 | 複式 1 |
9 | 6 | 複式 1 |
||||
5 | 11 | 1 | 12 | 1 | 9 | 1 | 13 | 1 | 8 | 8 | 複式 1 |
9 | ||||
6 | 6 | 1 | 11 | 1 | 12 | 1 | 9 | 1 | 13 | 1 | 8 | 8 | 1 | |||
計 | 59 | 6 | 61 | 6 | 59 | 5 | 53 | 5 | 51 | 4 | 41 | 4 | 40 | 4 | ||
江 面 一 小 |
1 | 25 | 1 | 38 | 2 | 24 | 1 | 20 | 1 | 20 | 1 | 18 | 1 | 22 | 1 | |
2 | 24 | 1 | 25 | 1 | 38 | 1 | 24 | 1 | 20 | 1 | 20 | 1 | 18 | 1 | ||
3 | 32 | 1 | 24 | 1 | 25 | 1 | 38 | 1 | 24 | 1 | 20 | 1 | 20 | 1 | ||
4 | 25 | 1 | 32 | 1 | 24 | 1 | 25 | 1 | 38 | 1 | 24 | 1 | 20 | 1 | ||
5 | 31 | 1 | 25 | 1 | 32 | 1 | 24 | 1 | 25 | 1 | 38 | 1 | 24 | 1 | ||
6 | 32 | 1 | 31 | 1 | 25 | 1 | 32 | 1 | 24 | 1 | 25 | 1 | 38 | 1 | ||
計 | 169 | 6 | 175 | 7 | 168 | 6 | 163 | 6 | 151 | 6 | 145 | 6 | 142 | 6 | ||
1 小 と 2 小 を 統 合 の 場 合 |
1 | 33 | 1 | 46 | 2 | 33 | 1 | 26 | 1 | 27 | 1 | 21 | 1 | 29 | 1 | |
2 | 37 | 2 | 33 | 1 | 46 | 1 | 33 | 1 | 26 | 1 | 27 | 1 | 21 | 1 | ||
3 | 41 | 2 | 37 | 1 | 33 | 2 | 46 | 2 | 33 | 1 | 26 | 1 | 27 | 1 | ||
4 | 37 | 1 | 41 | 2 | 37 | 1 | 33 | 1 | 46 | 2 | 33 | 1 | 26 | 1 | ||
5 | 42 | 2 | 37 | 1 | 41 | 1 | 37 | 1 | 33 | 1 | 46 | 2 | 33 | 1 | ||
6 | 38 | 1 | 42 | 2 | 37 | 2 | 41 | 2 | 37 | 1 | 33 | 1 | 46 | 2 | ||
計 | 228 | 9 | 236 | 9 | 227 | 8 | 216 | 8 | 202 | 7 | 186 | 7 | 182 | 7 |
【一般質問】 学校給食食器は強化磁器で統一を 2月に開かれた学校給食審議会には「PEN樹脂なら20年間のコストは2億6000万円、強化磁器だと4億5000万円」という比較表を提出し、審議会では多くの委員が『強化磁器の方がいいと思うが、このコスト比較を見るとPEN樹脂でも仕方がない』という意見でPEN樹脂に決められてしまいました。 しかし実際に、久喜地区で使っている強化磁器と他の地区のプラスチック食器の過去の更新枚数を比較してみたところ、このコスト計算はまったく間違っていたことが明らかになりました。 プラスチック食器は洗浄を繰り返すと細かい傷が付くので、一定の時期に大量に買い換えなければなりません。 それに対して強化磁器なら破損した分を買い足すだけでいいので20年間のコストは2億数千万円ですみます。結局、更新費用はほとんど変わらないか、かえって強化磁器の方が低い可能性があります。 審議会に出した数字は、強化磁器も一定の時期にいっせいに買い換えるというありえない想定で、ことさらに強化磁器食器のコストを高く見せかけた作為的な計算です。 教育委員会は、強化磁器は重いので調理員の作業の負担が大きいという理屈も言い出しました。 これでは子どもファーストとは言えません。 「食育」の観点からも強化磁器の食器を選定するべきです。 |
【一般質問】 土曜保育の届け出は柔軟に対応すべき 会社によっては出せない職場もあり、保護者に土曜保育をできるだけ利用させないようにさせるプレッシャーにもなりかねません。 保護者は入園申請の際にすでに勤務証明書を提出していて、土曜日の勤務や時間も記入されています。 「シフト表」まで提出させなくても、各土曜日の勤務がわかる書類、場合によっては口頭の申し出でも認めるよう求めました。 福祉部長が『シフト表でなくても、保護者が勤務日を記入する届出書での対応を検討する』『民間保育園に対しても柔軟に対応するよう周知を図った』と答弁しました。 |
【一般質問】 すべての赤ちゃんに聞こえの検査を 産院では生後2〜4日以内に音に反応するかどうかの検査を行っていますが、わずかの赤ちゃんが検査を受けられていません。 保護者が聴覚検査の必要性を理解していなかったり、検査費用が3000円〜1万円近くかかるので、経済的理由で受けない場合もあるようです。 厚生労働省は各自治体に対して、受診状況の調査、受診勧奨、検査費用の公費負担などを求める通知を出しています。 埼玉県内では6割以上の市町村が検査結果を把握しており、今年から越生町が検査費用の助成制度を開始しました。 久喜市では保健師さんによる赤ちゃん訪問で健康状態などを聞き取りしていますが、全部の赤ちゃんが聴覚検査を受けたかどうかまでは把握できていませんでした。 今年4月以降に訪問した内の88%は受診していましたが、9人が未受診、24人の赤ちゃんについては受診したかどうかわかっていません。 そこで、(1)市のホームページや『広報くき』での啓発、 (2)全員の受診状況の把握を進める、 (3)市で検査費用に対する助成を行うよう求めました。 市は最初、公費負担制度については消極的で、『受診状況や産院での検査態勢などを調査研究する』という答弁でした。 私が質問の前に調査したところでは、近隣の蓮田・白岡・幸手・加須の全部の産院で検査を実施しています。 3か所は『全員に検査している』、残りは『ほとんど全員に検査しているが、何人か受けない人もいる』、受けない理由は『お金がかかるので』という答えでした。 もはや“調査研究”などといって先延ばししている段階ではありません。 すぐに助成制度をスタートするよう求め、市長が『早急に助成制度を作るという前提で調査していく』と答弁し、公費助成の実現が決まりました。 さらに、来年度予算に公費負担を盛り込んで、一定の上限金額を設けた上で検査費用の全額を補助するよう求めていきます。 |
学校給食食器は強化磁器に統一を 現在は菖蒲、鷲宮、栗橋地区でプラスチック製、久喜地区で強化磁器製の食器を使っていますが、現在使っている強化磁器食器もすべて廃棄してプラスチック製に統一するとしています。 これまで久喜地区の学校給食は調理を全農食品センターに委託してきましたが、食器は2002年から強化磁器製に変更しました。 当時、環境ホルモンが問題になったことと“食育”の観点からです。 人間が食事をいちばんおいしく食べられるのは陶磁器食器ですから、学校給食でも家庭で普通に使われている陶磁器が最適なのは明らかです。 それをプラスチックに戻すというのは、食育の観点から見ても逆行ではないでしょうか。 逆に、菖蒲・栗橋・鷲宮の小中学校も含めて全部を強化磁器に統一するべきです。 強化磁器食器のコストは高くない プラスチック製食器を採用しようとする最大の理由は、強化磁器食器は破損しやすいのでコストが高いというものです。教育委員会が作成したコスト比較表によると、全市内の小中学生と教師の1万2000食分の食器で、プラスチック製は新規に購入するのに8676万円、耐用年数8年で、破損率を考慮した20年間のコストは2億6201万円と算定しています。 それに対して、強化磁器食器は新規に購入するのに1億1232万円、耐用年数8〜10年で、20年間でプラスチックの倍近い4億4928万円かかると計算しています。 教育委員会はこの比較表を学校給食審議会に提示して、プラスチック製食器に統一するよう決定させました。 しかしこの計算だと、強化磁器食器の20年間のコストは新規購入費用の4倍かかる、つまり20年間ですべての食器を4回買い換えることになるのですが、こんなことは現実にはあり得ません。 実際に久喜地区で強化磁器食器が4種類2万4000枚使用されていて、2012〜16年の5年間の追加購入枚数は4250枚で20%弱に過ぎませんでした。 これを単純に4倍して20年間で計算してみても、最大でも全部を1回買い換えるだけの2億円強ですむことになります。 20年間で4回買い換えて4億円超もかかるというのは強化磁器のコストをことさらに高く印象づけるための作為的な計算というほかありません。 一方で、菖蒲・栗橋・鷲宮地区で使用しているプラスチック製食器は、食器枚数2万2000枚に対して5年間で8300枚(37%)を追加購入していました。 ということは、教育委員会の想定とは逆に、実際に食器を買い換えた枚数(率)は強化磁器よりもプラスチック食器の方が多かったことになります。 プラスチック食器は8年でいっせい更新!? 食器業者から教育委員会に出された資料には、強化磁器食器が「表面に傷が目立つようになった場合には、…8〜10年で定期的に更新をご検討頂く事をお薦め致します」と書かれています。しかし旧久喜市で2002年に強化磁器食器を採用してからこれまでの15年間で、食器の劣化などの理由で全部または大量に買い換えたりしたことはありません。 磁器は割れさえしなければずっと使えるのですから、定期的な更新は必要ありません。 同じ資料でプラスチック(PEN樹脂)は「8年間使用し一斉更新」と書かれています。 洗浄を繰り返すと細かい傷が付くので「耐用回数1500回」だというのです。 これだとプラスチック食器の方がかえってコストが高くなりかねません。 プラスチック食器を選ぶ理由はない 教育委員会の担当職員は『強化磁器食器は熱くなるし、重いので低学年の子どもには負担だ』と言いますが、ふだん家庭で使っている食器と同じです。『食器カゴを運ぶときに重すぎて落とす怖れがある』とも言うのですが、食器カゴを1つと給食係を1〜2人増やせばいいだけです(久喜地区の学校ではそうしています)。 久喜地区の校長の1人は『子どもたちは割れることを知っているからかえってていねいに扱うようになる』と話していました。 さらに、強化磁器の食器にすると収納庫や搬送トレイも大きくしなければならない、配送車を大型にしなければならない(本当はそんな必要はない)などと、教育委員会は次々と別の理屈を探し出してきます。 しかしどれもプラスチックの方がいいという理由にはなりません。 「プラスチックの食器でもいい」「ほどほどのものでいい」という考え方をやめて、子どもたちのために最善の食器を選ぶべきです。 ★学校給食先進市のさいたま市や蓮田市などでは、子どもたちには食器もいちばんいいものを使わせたいと、プラスチックから強化磁器に変更してきた。 久喜市市の考え方はこれとは真逆です。★ |
江面2小など、学校統廃合を検討 教育委員会は1月に「小中学校の適正規模・適正配置に関する基本方針」を定め、小学校は将来的に複式学級となることが見込まれる場合、中学校では全校で5学級以下となることが見込まれる場合、学校の統廃合を検討することを決定しました。
この基準に基づいて5月24日、学区審議会に、江面第2小学校、小林(おばやし)小学校、上内小学校、菖蒲南中学校の統廃合の検討を諮問しました。 審議会では最初に、最も児童数減少が進んでいる江面2小について統廃合の検討に着手しています。 教育委員会は学校教育を進める上で一定の集団形成ができることが望ましいとしています。 江面2小では今年度はすでに1・3・6年生が10人以下で、2年後の2019年には複式学級の編成になると見込まれています。 これまでは複式学級に該当する場合でも、市費で教員を雇用して学年ごとの学級を維持してきました。 しかし集団の中での教育という観点から統廃合を進めるべきという意見と、逆に少人数の方がきめ細かい指導ができるという意見もあります。 また統廃合した場合にはスクールバス(タクシー)を運行することも検討されています。 これまで、6月17日に江面2小の地元説明会が開かれて約70名が参加、8月4・5日にも2回目の保護者および住民説明会、また統合対象校となる江面第1小学校でも説明会が予定されています。 8月22日には3回目の学区審議会が開かれる予定です。 【小学校】 (数字)は学級数 2017年度 (6) 江面1・江面2・清久・小林・三箇・栢間・栗橋西・上内 (8) 久喜北・菖蒲 (9) 菖蒲東 (11) 青葉・鷲宮 (12) 本町・青毛・砂原 (13) 久喜東 (15) 久喜 (16) 太田 (18) 栗橋南 (19) 栗橋 (20) 東鷲宮 (22) 桜田 2023年度の見込み (4) 江面2(統廃合検討対象校) (5) 小林(統廃合検討対象校) (6) 上内(統廃合検討対象校)・江面1・清久・久喜北・菖蒲・三箇・栢間・栗橋西 (7) 菖蒲東 (9) 青葉 (10) 本町 (12) 青毛・久喜東・栗橋南・鷲宮・砂原 (15) 太田 (16) 久喜 (17) 東鷲宮 (18) 栗橋 (24) 桜田 【中学校】 (数字)は学級数 2017年度 (5) 菖蒲南 (6) 久喜南・鷲宮西 (9) 菖蒲・栗橋西 (10) 久喜東・鷲宮 (12) 鷲宮東 (13) 太東・栗橋東 (14) 久喜 2023年度見込み (3) 菖蒲南(統廃合検討対象校) (4) 久喜南・栗橋西・鷲宮西 (8) 久喜東 (9) 菖蒲 (11) 鷲宮 (12) 太東・栗橋東 (14) 久喜 (15) 鷲宮東 児童生徒数は、江面2小は2017年度59名→2023年度40名、小林小は113名→58名、上内小は87名→71名へと減少が続くと推計されています。また菖蒲南中は現在122名で5学級ですが、23年には106名3学級になると見込まれています。 |
土曜保育利用に対する抑制効果? 市立保育園は、さくら保育園とあおば保育園で土曜日の午後6時半(昨年は3時半)まで、他の園でも1時半まで保育を行っています。 保護者の勤務時間は、申込時に提出する「勤務証明書」などで確認しています。それに加えて今年から、土曜日について勤務先の毎月の「シフト表等」の提出を求める通知が保護者に配布されていたことがわかりました。 勤務証明書に土曜日の勤務や時間も記入されており、昨年までは「シフト表」の提出までは必要ありませんでした。 保護者に対して、法や条例で決まってもいない書類の提出を新たに求めてきた理由は何でしょうか。 市は「シフト表そのものでなくてもいい。提出は義務ではなく協力依頼だ」としていますが、結果的に保護者に対して土曜保育を自粛させるプレッシャーになりかねません。 5月には学童保育の保護者に対して「勤務実態調査表」が配布され、学童保育の利用制限につながると指摘されています【『声と眼』353号】。 今回の通知も含め、こうしたやり方では、市民が保育園や学童保育などの子育て支援政策を利用しにくくなるのではないでしょうか。 久喜市の姿勢が問われています。 |
【一般質問】 保育所待機児童ゼロをめざすべき その他に申し込みを取り下げた児童も44名にのぼりました。 特に1歳児で45名、2歳児が37名など低年齢児で待機が増えていて、育児休業明けでの職場復帰や働きたい女性が増えているのに対応できていません。 市では今年から東鷲宮駅前保育園を開設するなど、公私立保育園、こども園などを含めて定員2257名となり、昨年より272名増えました。 しかし入所希望者の増加に追いついていないのが実情です。 待機児童の内、約40名は4月以降に入所できましたが、70名以上が入所できていないままです。 市は子育て支援を重点政策に掲げていますが、このような状態では「子育てするなら久喜で」とはとても言えません。 これまで「子ども子育て支援計画」を策定して保育園の整備を進めてきましたが、実際には入所希望者の増が計画を大幅に上回っているので、早急に計画の見直しを進めなければなりません。 久喜市として“待機児童ゼロ”をめざすことを宣言するよう求めましたが、市長が『懸命の努力をしていく』と述べたものの、目標年次は示されませんでした。 |
【一般質問】 大規模学校給食センター化の見直しを (1)市では新センターで、アレルギーを持つ子どものためにアレルギー除去食を提供するとしています。 しかし一般的にセンター方式は冷凍食品などの使用が増えますが、最初から原材料に乳やタマゴなどのアレルギー物質が入っているので、食べられるおかずがなくなってしまうことになりかねません。 除去食でなくアレルギー代替食の提供を検討するよう求めました。 教育部長は『当面は除去食で、軌道に乗ったら代替食を検討する』と答弁しましたが、代替食を提供できる時期の見通しは示されませんでした。 (2)文科省の基準では調理終了後2時間以内の喫食が基本です。しかし現在のセンターでも2時間以上かかっていて、新センターではさらに時間がかかると予測されています。 「2時間以内」を守ってできるだけ短くするよう求めましたが、『2時間以内にできるよう努めていく』という答弁にとどまりました。 (3)新センターでは、食器はすべてをプラスチックに統一する予定です。 (久喜地区で現在使っている強化磁器食器は廃棄)。 教育委員会はプラスチックなら20年間の費用は2億6000万円、強化磁器では4億5000万円かかるとしていますが、これは強化磁器食器が全部20年間に4回割れて買い換えるというあり得ない想定です。 食事がいちばんおいしく食べられるのは陶磁器です。 逆に全地区を強化磁器食器に統一するべきです。 【参考資料】 学校給食審議会に並べられた食器見本「印象操作」へのリンク (4)大規模センター化は子どもたちの食の安全や食育よりも財政効率を優先するものと言わざるを得ません。 センター化ありきではなく、学校給食の理想である自校調理方式を検討するよう求めました。 |
学童保育保護者調査実施の目的は? 保護者の就労日数や就労時間(週何日か、月何時間か、午前中か午後か、保護者の帰宅時間等)、就労以外の理由についての調査項目もあります。 通知には調査の目的について、「就労状況等の実態を踏まえて、放課後児童クラブの利用に関する一定の基準を定めていきたい」と書かれています。 市内の子どもの数は毎年200〜300人ずつ減少し続けていますが、学童保育の人数は逆に1年間で100名近くも増えています。 学童保育は定員を超えても希望児童は全員受け入れていて、今年度は市内全体で定員1092名に対し、1322名が学童保育に通っています。 24か所の学童保育の内の11か所で定員オーバーの状態で、久喜児童クラブ(久喜小)では定員の2.5倍に達しています。 すし詰め状態解消のために、早急に施設の拡充整備を進めなければなりません。 市では来年度に桜田小学校の新たな学童施設を整備する計画ですが、とても追いついていません。 そうした中で、久喜市が保護者の就労実態を調査を行った意図はどこにあるのでしょうか。 市が学童保育の入所を抑制するために、今後、保護者の就労日数や時間によって学童保育の利用を制限しようとしているのではないかと懸念する声が出ています。 久喜市では保育園の“待機児童”も増え続けています。 この上、もしも学童保育で利用基準を定めて入所制限を行っていけば、学童保育でも待機児童が発生することになりかねません。 保育園も学童保育も計画的に施設整備を進めていくべきで、久喜市の子育て支援政策の本気度が問われています。 |
新給食センターでアレルギー対応はどうなるのか? 200人以上の児童生徒が食物アレルギーを届け出ていますが、一部は弁当持参やアレルギー食材を食べないなどで対応しています。 市教育委員会は、新しく建設する大規模学校給食センターでは、アレルギー食材の中で乳製品とタマゴだけについてはこれらを除いた除去食を調理して提供する方針を打ち出しています。 しかし実際にどの程度対応できるのかはわかりません。 久喜市教育委員会がモデルとした古河市の給食センターでは、100人以上のアレルギーの児童生徒がいるのに、アレルギー除去食はわずか5食しか調理していません。 センター給食では既製品の冷凍食品や○○の素などの調味料を多用するため、もともとの原材料に乳製品などのアレルギー物質が混入していることが多く、それらを除去した献立の調理は困難です。 結局、メインのおかずがないか、野菜ばかりになってしまうので、弁当を持ってきた方がましということのようです。 現在、栗橋地区の小学校の自校調理方式の給食ではアレルギー物質を使わない代替食も提供しています。 こうした配慮を後退させないで、久喜の新センターでも代替食を調理して提供するべきです。 |
当局が強化磁器食器廃止の結論を誘導 市議会で多くの議員が強化磁器への統一を求め、以前は教育委員会も推進の姿勢でした。 ところが今年、当局は新給食センター建設に合わせて、逆にコストの安いプラに戻すと言い出しました。 給食審議会に出した資料では、1万2000人分の強化磁器食器の新規購入に1億円超、また破損しやすいので更新分が20年間で3億円以上かかると算定しています。 しかし新規購入は久喜地区以外の7000人分でいいのでそんなにかかりません。 また実際に久喜地区で食器を買い足したのは過去3年間で180万円弱です。 これを全市の20年分で計算して最大に見積もっても更新費用は4000万円程度ですむはずです。 教育委員会は強化磁器の運用コストをことさらに数倍も過大に見積もって提示し、プラスチック食器の採用という結論を強引に誘導したと見られます。 |
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強化磁器の食器は高くて危険という“印象操作” 2月23日の学校給食審議会に、教育委員会はいきなり、「食器の材質選定」を議題に持ち出し、強化磁器の食器の運用コストをことさら過大に見積もった「運用コスト比較表」を提示、しかも強化磁器の割れた見本を並べて、給食審議会の委員に「強化磁器はコストが高くて危険だ」という印象操作を行った。審議会委員の皆さんは疑問を差し挟むこともなく、まんまと強化磁器でなく、プラスチック食器を選んだのだった。 |
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審議会の場に並べられた強化磁器の食器 わざと割れた食器が置かれていた |
PEN樹脂のきれいな食器の見本 |
学童保育児童が急増、大幅に定員超過 学童保育に入所する児童も毎年100人のペースで増え続けています。 市内にはほぼ小学校区ごとに22の公設学童保育の他、民間委託で2か所が設置されています。ほとんどで入所児童が急増し、久喜地区では9か所の内の5か所、菖蒲、栗橋、鷲宮地区の12の児童クラブの内の6か所が定員をオーバーしました。 最大は、桜田小学校131人(定員60)、久喜児童クラブ129人(定員80)、つばめクラブ74人(定員40)などです。
市内の子どもの数は減り続けていて、18歳以下は毎年300人減、小学生以下は毎年200人くらいずつ減っています。 しかし一方で経済的不安定や貧困化とともに女性の社会参加が進み、保育所や学童保育のニーズは逆に急激に増えています。 これまで栗橋小、鷲宮東小、栗橋西小などの学童保育施設を拡充したり新設したりして定員を拡大してきましたが、対応できていません。 最近急増しているのは桜田小学校で、学童保育は空き教室の他、地区外の鷲宮東コミセンの会議室も使って受け入れてきましたが、もう限界です。 来年度には学校の敷地内に新たに160人の施設を整備する計画です。 江面児童クラブ(江一小、江二小)や菖蒲地区の小林・栢間学童など小規模校は1か所で2校の児童を受け入れてきましたが、これらの学童も定員をオーバーしています。 保育園や学童保育を含めて、久喜市の保育行政が破綻しつつあると言って過言ではありません。 子どもたちの成長を保障する政治の責任が問われています。 各学童保育では定員を超えてもいくらでも受け入れていますが、放課後の子どもたちの保育環境の悪化が心配されます。 各学童保育施設の計画的な改善整備を進めなければなりません。 |
大規模給食センター計画の見直しを 今年1月に諮問された給食審議会も早々とこの計画をそのまま承認する答申を出し、4月28日には教育委員会の定例会議で「新学校給食センター整備計画」が決定されました。 この間、教育委員会でも給食審議会でも“子どもたちのための学校給食はどうあるべきか”という検討も、センター方式と自校調理方式の比較もいっさい行っていません。 センター化の理由はただ一つ、『大規模センター方式がいちばん安上がりだ』という財政最優先の考え方です。 市では、現在は運営費に年間7億円かかっているが、単一センターなら建設費40億円、運営費は年間4億円ですむと試算しています。 また自校調理方式を実施するためには1校あたり3億円の調理場建設費が必要とも説明しています。 センターでは10時過ぎには調理が終わって、子どもたちが食べるまでに2時間以上が経過してしまいます。 子どもたちを最優先に考えれば、調理場と食べる場所が近接している自校調理方式が優れているのは明らかです。 たとえ市の財政負担が膨らんでも、自校調理方式を採用するべきです。菖蒲の給食センターは建設後10年しかたっていませんし、栗橋の小学校2校は今でも自校調理方式です。 当面必要な20数校に自校調理場を5〜7年で建設するのは久喜市の財政力なら十分可能です。 今回、巨大センターを作ってしまえば、今後40年間は給食方式の見直しもできなくなります。自校調理方式の実現へ、市長が決断するべきです。 食器は強化磁器をやめてプラに戻す? 旧久喜市では2002年に学校給食の食器を強化磁器に変更しました。問題になっていた環境ホルモンの問題と、陶磁器の食器がいちばんおいしく感じられるという“食育”の観点からです。 2010年に合併した3町はプラスチック食器を使っていましたが、合併直後に開かれた給食審議会で、教育委員会が強化磁器への統一を推進する方針を表明していました。 しかし教育委員会は、今回の大規模給食センターの建設に合わせて、食器もプラスチックの一種であるPEN樹脂に変更することにしています。プラスチックの方が割れにくく、軽くて子どもの負担が少ないと説明していますが、最大の理由はコスト比較で、強化磁器だと破損が多いので20年間で4億5000万円かかるが、プラスチックなら2億6000万円ですむと試算しています。 当時、市議会でも“子どもたちのためにいちばんいい食器を”と議論して強化磁器食器を導入したのに、またプラスチックに戻してしまうというのはとうてい容認できません。 人間が食事をするときの食器は、世界のどこでもいちばんおいしく食べられる陶磁器が普通です。 『食器を割ると家計に響く』『割れると危いから』といって、(赤ちゃんは別として)子どもはプラスチック食器を使わせるという家庭があるでしょうか…。 −さいたま市では15年間で81校に調理場を建設し、2015年までに市内全160校を自校調理方式にしました。 食器も強化磁器製に順次変更を進めています。 ★学校給食の調理方式も食器も、子どもたちのためという最も大切な観点を置き去りにして、財政最優先で改悪してしまう、これで『子育てするなら久喜市で』と胸を張って言えるのか!★ |
久喜市の保育園“待機児童”121名 これは“かくれ待機児童”と呼ばれていて、昨年の80名から大幅に増えています。 厚労省の基準では、子どもが預けられないので仕事が決められないでいる人は『求職活動をしていない』とみなされたり、保育園の決定通知が来ても遠くて通えないなどで辞退した人なども、待機児童の集計から除外されます。 これは待機児童の実態を小さく見せかけるものですが、この基準による集計でも、昨年の13名から40名へと3倍に増えています。 しかも昨年の待機児童は1歳児だけでしたが、今年は1歳児23名、2歳児15名、3歳児2人と各年齢層に拡大しました。
「入園保留者」にカウントされていませんが、入園できないことがわかって自分から申し込みを取り下げた人数も44名にのぼっています。 これを合わせると160名を超える子どもたちが保育園に入れなかったことになります。 こうした子どもたちが、現在どのような環境にいるのか、詳しい調査を求めます。 久喜市の公立保育園は6園(定員430名)、私立保育園は昨年より3園増の19園(1239名)、認定こども園は3園増の7園(588名)で、全体の定員は昨年より272名拡大して2257名となりました。 新たに東鷲宮駅前保育園の開設や、私立幼稚園が保育園と同様の機能を持つ「こども園」に移行するなどして、受け入れ枠は拡大しています。 しかしそれでも、働きたい保護者の、子どもを保育園に預けたいというニーズの急激な伸びにはまったく追いついていません。 また、地域や年齢によって全体で113名の空きがありますが、遠くて通えないなど、ニーズにうまくマッチングできていないという現実もあります。 久喜市は『子育てするなら久喜市で』を打ち出していますが、そのためには、こうした待機児童も“かくれ”待機児童もゼロにしていかなければなりません。 |
【2月市議会】 学校給食は子ども主体に考えるべき 1月の最初の審議会で「単一の大規模給食センター建設」に賛同し、2月には市内全校の給食食器をプラスチックで統一する(久喜地区で使っている強化磁器食器は廃止)ことを決定、3月の会議で、アレルギー対応としてはアレルギーの原因食材を取り除いた「除去食」だけとし、これまで栗橋の自校調理方式の小学校2校で出してきた「アレルギー代替食」を取りやめることも認めてしまいました。 これで子どものことを考えた給食と言えるでしょうか。 ★久喜市の学校給食、このまま財政効率優先の「安上がり給食」で突っ走っていいはずはありません。 市長は、子どもたちのための給食という原点に立って自校調理方式への転換を決断すべきです。★ |
【一般質問】 学校給食は自校調理方式への方針転換を 菖蒲センターはまだ建設後10年ですが、鷲宮と久喜のセンターは老朽化で早急な建て替えが課題です。 市長は理科大跡地に大規模給食センターを建設して、2020年に市内の全小中学校の給食1万2000食を1か所で調理する全面センター方式に移行する計画です。 センター建設の唯一最大のメリットとしてあげられているのは、大規模センターなら建設費40億、運営費年間4億円ですむという財政効率性です。 一方で、学校給食の理想型である自校調理方式についてはまったく検討すらしていなかったことがわかりました。 教育委員会はセンターにアレルギー対応の調理室を設置すると説明しています。 しかし“アレルギー代替食”の提供を予定しているわけではなくて、『今考えているのはアレルギー除去食です』という答弁でした。 除去食だったら自校方式のさいたま市でも実施していますから、これではセンターのメリットとは言えません。 センターに見学コースを設置して食育に活用するとも言うのですが、自校調理方式なら子どもたちの見える所で毎日調理しているのですから、食育にはその方がよっぽど効果的です。 文科省の衛生管理基準では調理後2時間以内の給食が基本とされています。 しかし現在の久喜の給食センターでさえ、各食材の調理は10時過ぎに終わっていて、12時半の給食までに2時間以上経っています。 市内1か所の新給食センターでは配送にもっと時間がかかることになります。 新センターで調理後2時間以内の給食が保障できるかについて、教育委員会の答弁は『2時間以内にできるよう努めていく。確約はできないが努力はしていく』でした。 さいたま市では15年間で80校の自校調理施設を建設しました。久喜市で当面必要な25校の調理施設を整備するのに5年間あれば実現は可能です。 効率性優先の大規模給食センターでなく、久喜市の子どもたちの教育環境整備を最優先して、財政はかかっても自校調理方式の学校給食を推進していくべきではないでしょうか。 市長は『自校調理方式には施設建設と運営費に多額の経費がかかる。 総合的に判断してセンター建設を進める』と答弁していますが、“安上がりな給食”という考え方を転換すべきです。 |
【2月市議会】 一般会計予算に対する反対討論 私の反対理由は、学校給食のセンター化に反対であるという一点です。 田中市長が、大規模学校給食センターを理科大跡地に建設を予定して設計費を計上したことは、久喜市の今後40年間の子どもたちの給食をセンター方式で固定化してしまい、もはや後戻りできない状態にしてしまうことを意味します。 「食」は、本来、大規模大量生産によるものではなくて、できるだけ小規模で、地域性を尊重したものであることが望ましいと考えます。 学校給食でいえば、大規模センター方式よりも、中小規模センター、小規模共同調理場、本来は自校調理方式が理想です。
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給食審議会は「センター化ありき」 しかし第1回の審議会に教育長が出した諮問事項は、『新学校給食センター整備における骨格となる事項(設置場所・規模・運営方式)について』で、当局みずから「給食センターありきで考えている」と述べるなど、理科大跡地に単一の大規模給食センターを建設することを前提として、当局の財政効率優先の方針をそのまま受け入れるよう求めました。 審議会は当局の意向に従って猛スピードで会議を重ね、給食現場は当局お薦めの古河市の大規模センターを見学しただけで、4月には答申を出してしまう予定です。 子どもたちのために、センター方式と自校調理方式のメリットやデメリットを、原点に立って真摯に検討する姿勢からはほど遠い、当局の方針にお墨付きを与えるだけの審議会では市民参加の意義はありません。 ★センター方式は食中毒の被害が拡大しやすい。1月に和歌山県御坊市で、2月には立川市で学校給食センターの大規模な食中毒事件が発生した。 久喜市でも昭和年に3600人を超える最大規模の食中毒事件を起こしている。★ |
【2月市議会】 小中学校統廃合の検討に着手 市長は施政方針演説で今年度、この「基本方針」に基づき小中学校の適正配置や統廃合について検討を進める方針を明らかにしました。 統廃合の基準は、 (1)将来、複式学級になることが見込まれる小学校(江面2・小林・上内)…統廃合等の適否について検討する、 (2)6学級の小学校(江面1・清久・栢間・三箇・栗橋西)…保護者に統廃合等に関する意向調査を実施、意向に応じて検討することもできる、 (3)5学級以下の中学校(菖蒲南)…全学年が複数学級となるように、統廃合等の適否について検討する、 (4)6学級の中学校(久喜南・鷲宮西)…保護者に統廃合等に関する意向調査を実施、意向に応じて統廃合を検討するとされました。 具体的に統廃合等を検討する場合には、学区審議会への諮問、保護者や地域住民への説明会等を前提に進めていきます。 また小学校の適正規模は12〜18学級、中学校は9〜18学級と位置づけています。 現在、19学級を超える小学校が3校ありますが、新たな学校建設や分割は行わず、必要な場合には通学区域の見直しによって対応する方針です。 |
【11月市議会】 一般会計補正予算に反対しました 一般会計補正予算に、理科大跡地校舎の改修設計費、鷲宮東コミセンの会議室に桜田小学校の学童保育分室を設置するための改修費などが計上され、これらはおおむね理解できる内容です。 しかし、理科大跡地に単一の大規模学校給食センターを建設するための用地測量費など333万円が計上されたのは、学校給食審議会も開かないでこれまでの久喜市の「学校給食基本方針」をなし崩し的に変更してしまうもので、とうてい容認できません。 他に、田中議員と杉野議員が反対討論を行いました。 公明党の斉藤議員、新政久喜の春山、岸議員が、学校給食の単一・大規模センター化に賛成し、田中市長の方針通りにこのまま推進するべきだという討論を行いました。
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【9月市議会】 桜田小学校の学童保育施設の整備 来年度はさらに増える見込みで、250m離れた鷲宮東コミュニティセンターに分室を設けることにし、補正予算に会議室の改修費103万円が計上されました。 しかしコミセンの会議室は毎日の学童保育には使いにくく、子どもたちを離れた3か所に分けて保育するのでは安全上の問題も懸念されます。 そこで議案質疑で、校内に新たな学童保育施設を新設するよう求めました。市は『数年内に160名まで増えると見込んでいる。今回の措置は緊急的な対応として位置づけており、学校敷地内に新たな施設を整備したい。2017年度に設計、18年度に施設の建設を行いたい』という考えを明らかにしました。 しかしこのままでは2年間は3か所で保育を行うことになります。 もっと早期に前倒しで建設すべきです。 |
【9月市議会】 コミセンを桜田小学童保育に利用 一方、東鷲宮地区では住宅やマンション開発が続き、児童数も学童保育も急増しています。 特に、桜田小学校の学童保育は100名を超えて学童保育室に入りきれなくなってしまいました。 現在はやむをえず少し離れた空き教室を使っていますが、来年度は250mほど離れた東鷲宮コミセンの会議室を改修して“分室”を設けることになりました。 本来は他の小学校と同じように、現在の学童保育施設を拡充して学校敷地内か隣接地に増設するべきです。 |
【9月市議会】 1万2000食の大規模給食センター建設へ 建築面積4500uで、市内の小中学校34校すべての1万2000食を、この1か所で調理するとしています。 現在は、久喜地区の14校が全農食品の給食センターに全面民間委託(約5000食)、菖蒲地区の7校が直営センター(約1300食)、鷲宮地区の8校と栗橋南小が直営の鷲宮第1・2給食センター(約4000食)、栗橋地区の小学校2校は自校調理方式(約800食)、中学校2校は行田の業者に民間委託(約800食)で調理しています。 市教育委員会は2014年に学校給食審議会の答申を受けて「学校給食基本方針」を策定しました。 その中には、調理方式によってメリット・デメリットがあるとした上で、「老朽化などによる施設の新たな建設や改修に当たっては、児童生徒数の推移、安全性、施設の稼働率、効率性、給食の配送エリア等を踏まえ、これまでの給食提供の経緯なども考慮し、適正な規模、配置などを検討した上、安全・安心な給食を安定的に提供できる施設となるよう計画的かつ段階的に進めます。 全面委託方式の調理場については、順次、直営方式(調理業務等の委託を含む)に移行します」と明記されています。 当時、栗橋の自校調理方式の維持を求める保護者の強い意見にも配慮して、給食調理施設を「適正な規模、配置などを検討」して、新施設の建設や改修を段階的に進めるとしました。 市内全小中校の給食をすべて1か所の給食センターに集約するという議論はありませんでした。 しかし11月議会に提案した補正予算では、学校給食センター整備のための用地測量費など334万円が計上されました。 これは大規模センター建設へ向けて既成事実作りをねらったものと言えるでしょう。 市は大規模センター方式がいちばん安上がりと言っているのですが、学校給食は教育の一環です。 財政節減だけで決めていいはずはありません。 給食方式の変更について、審議会での保護者や市民に対する説明もなく、教育委員会での正式な方針決定もされていません。 市ではこれから給食審議会に諮問すると言っていますが、結論ありきで大規模センター建設を強引に推進するのは容認できません。 自校調理方式を計画的に進めるべき 栗橋の小学校はもともと自校調理方式でした。子どもたちが栄養士や調理員さんたちと交わりながら食育を進めることもできました。 現在は栗橋南小学校は校舎改築に伴い、暫定的に鷲宮給食センターから配送していますが、このまま自校調理方式に戻さないでセンター化するのは“約束違反”です。 以前から、久喜地区の給食は冷めている、熱が通り過ぎて野菜がみんな茶色っぽいなどの意見も寄せられています。 大規模になればなるほど遠くまで配送しなければならず、久喜センターは10時半に調理が終わってから、子どもたちが食べる12時半まで2時間もたっています。 給食のいちばんの理想は自校調理方式です。計画的に各校に調理室を建設し、センター方式から自校調理方式に移行していくべきではないでしょうか。 ★さいたま市は合併を機に学校給食の自校調理方式への計画的な移行を進め、昨年までに小中学校160校すべてを自校調理方式に転換しました。★ |
学校統廃合の検討基準を決定へ 市内の小中学校とも児童生徒数が減少して小規模化が進んでいます。 今後、各学校の児童生徒数を確保するために、学校統廃合等の検討を行うことが必要であるとしています。 学校の適正規模としては、多様な人間関係を築くことのできるクラス替えや、中学校では部活動の活性化や弾力的な教員確保もできるように、小学校は各学年2学級以上の12〜18学級、中学校は各学年3学級以上の9〜18学級が望ましいとしています。 その上で、「複式学級の編成が見込まれる小学校は、速やかに学校等配合の適否について検討する」としました。 中学校については「全校で5学級以下になっている学校は、全学年が2学級以上になるように、速やかに学校統廃合等の適否について検討をする」という基準が示されました。 現実には、久喜市内の小学校23校中の8校が6学級(各学年1学級)です。 江面第2小は文科省の基準に照らすと複式学級に該当しますが、市費で教員を増員して単式学級を維持しています。 さらに小林小、上内小も5年後には複式学級の対象となると予測されています。 《文科省の基準では、小学校は2つの学年で16人以下の場合は複式学級とすることになっています。》 中学校では菖蒲南中が現在すでに5学級で、5年後には4学級になる見通しです。 12月には学区等審議会の答申が出され、その後、教育委員会で方針決定がされることになります。 今後、「統廃合等の検討基準」に該当する小学校3校と、中学校1校について、学区等審議会に統廃合等の検討を諮問することになります。 実際には、保護者や地域住民の意見聴取や理解にもとづいて、統合の方法や時期、隣接校を含めた通学区域の見直しなども合わせて慎重に検討しなければなりません。 なお、通学距離の基準を、小学校はおおむね3q以内、中学校はおおむね5q以内とし、統廃合等によって基準を超える場合には、スクールバス等の通学手段を検討することも盛り込まれました。 |
【9月市議会】 市長、副市長、教育長に減給処分
言うまでもなく、小中学校エアコン整備事業で、予算制度に反する追加工事を実施し、それを追認する補正予算を上程したことの責任を取って「市の責任者を処分する」という意味を持つものです。 提案理由では市長は「不適正な事務執行に対して管理監督責任がある市長、副市長および教育長の給料の額を減額」すると述べただけで、明確に責任を取るとは言いませんでした。 しかしこのまま何のための減額かあいまいなままで通すわけにはいきません。 私は質疑で、(1)何のための減額か、責任を果たさなかったことの責任を取って、市長がみずからを処分すると解してよいか。 (2)担当者個人の「思い違い」として個人の責任にしようとしているが、個人の責任ではなく、組織の責任である。組織の管理監督責任はどうなるか。 (3)追加工事に対する追加支払額は、すでに工事が終了してしまっているのに、これから追加契約をすることができるのか。 を問いました。 市長は、「個人の思い違いは一つのきっかけであったが、組織として不十分であって、管理監督責任が不十分であった、減給はみずからへの処分であると考えている」と認め、また担当者の処分についても速やかに実施していくと答弁しました。 この答弁を受けて私は、市3役の給与カットの条例の議案に賛成しました なお、追加の工事に伴う追加支払額については、「総額が確定した段階でリース料を支払うという合意があって、追加工事を指示した」と答弁しました。 とすると、これではやはり予算が決まっていないのに、また追加工事の見積もりもない中で、終了後の支払いを約束して(イコール“口頭での契約行為”?)工事をさせたということになります。 この異常な形での契約、支払いを、市長が認め、議会も容認するというのは、やっぱり異常です。 |
【9月市議会】 一般会計補正予算の継続審査の動議を出しました 私は議案124号の「一般会計補正予算(第5号)の議案に対して継続審査の動議を提出しました。 小中学校のエアコン設置事業で、「予算制度に反する手続きが行われた」ことが明らかになって、その経過についても不明な点が次々と出てきました。 したがって、継続審査動議の提案理由の説明で、この日の本会議で採決を行ってしまうのではなく、さらに調査を行う必要があると主張したのですが、新政久喜、公明党、共産党までもが継続審査に反対し、採決が行われてしまいました。 23日には、予算決算常任委員会の教育環境分科会終了後に各会派の委員で話し合って、さらなる調査が必要という点では一致していたのですが、残念ながら他の会派の委員も継続審査に反対の方針に変わってしまいました。 この間にそれぞれの会派の会議が開かれて、調査は必要ない、可決していいという結論になったようです。
□継続審査に賛成・・・市民の政治を進める会(猪股・川辺・田中/3人) |
【9月市議会】 予算制度に違反、違法の疑いがある しかし追加の工事を行うのであれば、当然に、事前に補正予算を組んで財源を確保した上で、契約の変更(追加)がされていなければなりませんが、それらの手続きが行われていませんでした。 これは「違法行為」あるいは「違法の疑いがある行為」と言わざるを得ませんから、認めるわけにはいきません。 23日の教育環境常任委員会で審議してあと、委員で協議し、さらに調査のための審査が必要であるということになり、継続審査を求めましたが、本会議では結局、新政久喜、公明党、共産党の賛成で可決されてしまいました。 3会派が賛成に回った理由は、市が依頼した弁護士が「予算制度に反している」ことを認定しながら、「『手続き上の齟齬(瑕疵)はあったが違法ではない』と判断する」という解釈をしてくれたので、問題はないと解釈したようです。 しかしすでに工事が行われてしまってすんだことだからといって、違法の疑いのある行政行為を、議会が認めてしまうのは、当局のチェック機関としての議会の自殺行為と言わざるを得ません。
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【9月市議会】 小中学校エアコン設置事業の追加工事1億3000万円 最初の予算と業者との契約 27年度一般会計予算で、小中学校空調設備賃貸借契約(27年度から38年度まで)29億7762万円の債務負担行為が承認された。「債務負担行為」とは、一事業や事務が単年度で終了しないで複数年にわたる場合、後年度においても「負担=支出」をすることを決定するもので、議会の議決を経てその期間と額を確定します。予算は基本的に単年度で編成しますが、工事などの契約の相手方に対して、後年度において負担することを約束して契約をすることになる。 26年度中から小中学校の全ての教室にエアコンを導入するための、調査、仕様書の作成と設計などの準備が行われ、この間に電気式とガス式の経費や効率を比較調査も行われて「電気式」で導入することに決定し、27年10月16日に入札が実施された。 その結果、NTTファイナンス株式会社関東支店が、18億6673万2480円(消費税込)で落札し、平成28年6月1日から平成38年5月31日まで(10年間)の賃貸借契約を結んだ。(27年10月22日契約締結) これは空調設備の「賃貸借契約」として締結されたが、受注者(TTファイナンス)が設置工事、試運転などを含めて使用できる状態にして引き渡し、38年度まで10年間の維持管理、メンテナンスなどの「保守」を行う、すべてを含んでいる。 28年度当初予算に、小学校、中学校それぞれに空調設備設置事業の予算として、合計1億5556万円の「空調機器借り上げ料」が計上された。 追加の工事と補正予算が必要になった すべての設置工事は5月までに完了し、6月には全小中学校で稼働したのであったが、その後、実は当初の賃貸借契約に基づく設置工事を行った過程で、設計に不備があったことが判明したという。事業者と教育委員会の間では、12月くらいからそのための協議が行われたようだが、結局、19校で変圧器の容量が不足し、また3校に停電した場合に周辺地域に影響を与えないための遮断装置の設置が必要であること、またその他にも全校で追加工事が必要であることがわかって、合計1億3360万円(リース率、消費税を除く)の追加工事を行うことになった。ただしこれは9月補正予算に計上された金額であって、当時は追加工事費の見積もりも行われていなかった。 予算上の手続きを取らずに追加工事を実施してしまった 問題はその後の対応である。本来は28年度の空調機器整備事業費の予算に対して、追加工事が必要になったのであれば補正予算を組んで、議会の議決を得なければならなかったのだが、市(教育委員会)は補正予算も組まず、事業者と追加の契約も行わずに、追加工事を実施させ、6月には工事を完了させてしまった。 なぜこんなことをしたか。 当局は、6月には全教室の空調設備を稼働させなければならなかったので、設置工事の追加の見積もりや詳細な積算が出る前に、工事をしなければならないと判断したのだという。 そして9月議会の一般会計補正予算に、債務負担行為の29年度以降の追加分として1億5871万円、それに加えて、今年度負担分として小中学校合わせて865万円の追加補正を計上してきたのである。(追加工事による負担増額分の合計は、1億5871万円+865万円で1億6737万4000円である。) 本来は、追加工事を行う前に、債務負担行為の追加を行い、かつ追加工事による今年度負担分の補正予算を組んでから追加工事を指示すれば何の問題もなかった。 しかしそうした手続きはいっさいなしであったから、これは明らかに議会の予算議決権を侵しているばかりか、予算の裏付けのない契約行為はできない(無効)という予算制度の原則にも反している。 しかも実際には、当初(昨年10月22日)の賃貸借契約に対して、変更契約(追加工事)が必要だったにもかかわらず、追加の変更契約手続きもしない、いや追加工事費の見積もりも出させないで、追加の工事を指示し、工事を進めさせてしまっていたことも明らかになった。 予算制度に反した行政行為を、議会は認められない! 追加の予算が必要であれば、普通は議会に補正予算を上程して可決してから事業を行うが、「議会を開くいとまがないとき」は市長の専決処分で決定して、後で議会の承認を求めることもできるが、そうした手続きもしていない。つまり予算(財源)の裏付けがないまま、また当初の契約の変更手続きも取らずに、それ以上の工事をしてしまったことになるので、これは違法行為、あるいは違法性の高い行為、あるいは違法行為の疑いがあると言わざるを得ない。 確かに、865万円+1億5871万円の賃貸借契約金額の変更は、工事請負契約とは異なるが、明らかに追加工事によって発生した支払いであるから、予算の裏付けのないままに支払いを約束して工事を指示した行為と言うことになり、「予算制度に反していることに違いはない。 最初の設計(仕様書作成)も委託契約していなかった さらに、23日の教育環境委員会の補正予算審議で、もう一つ明らかになったことは、そもそもの最初の空調設備整備事業の設計を東電が行ったというのだが、東電に対して設計委託を行っていない、委託契約も行っていない、東電に対していかなる対価も支払われていないというのである。とすれば、東電はボランティアで設計を行ってくれたことになるのであるが、公共事業でこんなことがありうるのか。 設計委託契約もしていない事業者が行った設計によって、事業を実施して、その設計に不備があったことが明らかになった、その責任は誰が取るのか。 いや、設計委託契約をしていない事業者に設計させて、それを公共事業に採用して、設計の不備があったことが後でわかって、追加工事が必要になった、久喜市行政の責任は誰が取るのか。 |
学校給食費、来年4月から値上げへ 来年から小学校月額4150円に、中学校は4960円に値上げされます。
久喜市の学校給食は調理方式は各地区で異なっています。 給食費だけは2012年に統一されましたが、5年目で値上げとなりました。 給食費は食材料費は保護者負担、調理費などの人件費は公費負担が原則です。 最近、牛乳や主食などの食材料費の値上がりが続いているため、今年度は副食の材料費を減らしたり、赤字分は市が負担していました。
[年間給食回数は小学校188回、中学校185回。徴収月額は11か月(年11回)で算定しています。] ★久喜市の給食は、栗橋小・栗橋西小が自校調理方式、他は各給食センター調理です。 市は4年後に理科大跡地に1万2000食の大規模給食センターを建設して統合する方針を発表しました。★ |
理科大跡地に、大規模学校給食センターの建設計画も 現在の鷲宮第1・2給食センター(建設から33〜42年が経過)、久喜地区の全農食品給食センター(同39年)の老朽化で、新たな給食調理施設の実現が課題になっていました。 久喜と鷲宮地区の給食センターを統合するだけでなく、これまで自校調理方式で実施してきた栗橋小(同42年)、栗橋西小(同31年)の給食を統合、さらに栗橋南小の給食は以前は自校方式でしたが校舎改築に伴って現在は“暫定的"に鷲宮給食センターから配送していますが、これらもすべて大規模学校給食センターに統合しようという計画です。 また旧菖蒲町では2005年に給食センターを建設して7小中学校の給食を調理してきましたが、これも廃止して新たな単一の給食センターで調理することになります。 栗橋地区の小学校の自校方式の調理室や建設後10数年の菖蒲給食センターまで廃止してしまっていいのか、大規模給食センターの問題点について、議会や給食審議会で議論していかなければなりません。 子どもたちの食の安心・安全、食育の観点からは自校調理方式が優れているのが明らかです。 さいたま市はかつてのセンター方式から全小中学校を自校調理方式に戻すなど、各地でセンター方式の見直し、自校方式への転換も進んでいます。 久喜市は財政効率最優先・大規模化でいいのでしょうか。 |
小中学校の適正規模・適正配置を諮問 今でも、市内23小学校の中で8校は全学年とも1学級しかなく、少規模校のメリットの反面で、クラス替えがないなどのデメリットも指摘されています。 学年によっては複式学級になる可能性もあります。 他方で、一部地区の開発や人口急増で20クラス以上の大規模校では教室が不足するおそれもあります。
市教育委員会では今年1月、小中学校学区審議会に「小中学校の適正規模・適正配置の基本方針(基本的な考え方、具体的な進め方等)について」を諮問しました。 今年度中には答申が出される見通しですが、将来的に小中学校の学区再編成や学校統廃合も検討せざるを得ないと思われます。 学級編成の基準に関する法律では、2学年合わせて16人以下の場合は複式学級(1年生を含む場合は8人以下)とすることになります。 現在、江面2小は5・6年生を合わせて15人ですから複式学級の対象ですが、市の財政で教員を雇用して単式学級を維持しています。 今後、数年以内には上内小、小林小でも複式学級の対象になると予測されています。 しかし子どもたちの教育を最優先に考えれば、江面2小と同様に市の負担で教員を雇用してでも学年ごとのクラス編成を維持するべきです。 また小学校の統廃合を行う場合には、通学の安心安全のために送迎バスなども検討しなければなりません。 |
【一般質問】 保育園待機児童のきめ細かい状況把握を 保育園定員は拡大したものの、保育園入所希望者は前年度より166名の増、特に1歳児が50名の増で定員オーバーとなりました。この他に、入園の申し込みをしたのに“保護者が求職活動をしていない”とみなされたり、決定した保育園が遠すぎるなどの理由で“辞退”したり、家でみることにして申し込みを取り下げたケースもあります。 これらは公式統計では待機児童にはカウントされていませんが、88名が「潜在的待機児童」となっています。 入園申し込みをした2043名の内、合計で101名が保育園に入れなかったことになります。 こうした「潜在的」を含めた保育園待機児童が、4月以降、どのような状況に置かれているのかを、市の保育課で把握しているのかを尋ねたところ、5月、6月に入所できた児童が18名いたものの、その他の子どもたちの状態については把握していないことがわかりました。 市では保護者からの相談は受けていますが、積極的に対応はしていません。 保育園の定員は増やしたが、それ以上に希望者がいたので『落ちたら後は自己責任』というのでは、とても「子育てするなら久喜市」とは言えません。 保護者が働くのをあきらめて家庭でいっしょにいるのか、無認可保育所か、あるいはベビーホテルに預けられているのか、子どもたち1人1人の置かれている状況を行政が把握していくべきです。 また東京などでは無認可保育園との保育料の差額補助制度も実施しています。久喜市でも待機児童対策として実施するよう求めました。 |
栗橋 しずか学童保育 が休止に 栗橋地区では昨年度まで、栗橋小学校、栗橋南小学校の他、学校外に設置した「ほほえみ児童クラブ」で栗橋小の一部と栗橋西小学校の学童保育を行ってきました。 しかし「ほほえみ」の建物は合併前に閉鎖された旧栗橋幼稚園の老朽園舎で危険性が指摘されています。 そこで栗橋西小の体育館の一室を改修して、今年から定員30名の「しずか学童クラブ」を開設しましたが、これまでの「ほほえみ」に通いたいという希望が多く、新設の「しずか」はわずか2か月で“休止”することになりました。 一方、栗橋小では昨年、「くりっ子児童クラブ」(定員100名)の建物を新築しましたが、学童保育希望者が急増して今年度は142名にもなって入りきれない状態です。 結局、栗橋小からの57名と西小の25名が引き続き「ほほえみ」に通うことになりました。 背景には、市が各小学校で急増している学童保育のニーズを把握しきれず、施設の整備が追いついていないという現実があります。 老朽化した危険な施設の使用を早急に改めることと、小学校ごとの学童保育の整備を基本として進めるべきです。
少子化でも、学童保育のニーズは増え続けている
このニーズの把握が不十分だったのではないか。
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久喜市でも保育園待機児童が出ている しかし今年4月1日現在の保育課の集計で、新規に保育園の入園申込をした1歳児で13名の待機児童が出ていることがわかりました。 今年度の久喜市の保育園の申込者数は新規・継続合わせて2043名で、その内1942名の入園が決定しました。 新規に申し込んで入園できた児童は597名で、入園できなかった“待機児童”は13名でした。 しかしそれ以外に、同じように入園できなかったのに待機児童にカウントされない多数の“潜在的”な待機児童がいることがわかっています。 厚労省の基準では、子どもが預けられなくて仕事が決められない人は“求職活動をしていない”とみなされたり、保育園の決定通知が来ても遠くて通えないなどの理由で辞退した人などは、待機児童の集計から除外されてしまいます。 これらの潜在的な待機児童が67名もいて、結局、保育園を申し込んで入れなかった児童の合計は80名にものぼりました。 これらの児童は年度途中にあらためて申し込みをすることになりますが、全員が入れるかどうかは厳しい状況です。 この他に入園申し込みの“取り下げ”が21名います。 取り下げ理由は、幼稚園に入園する、認可外保育施設に行く、自宅でみることにした、などです。 市はこれらは申し込みそのものを取り下げたので、待機児童ではないと説明しています。 市内の保育所は、公立が6園で定員430名、私立保育園は16園で定員1200名、私立の認定こども園が4園で定員306名、他に小規模の地域型保育施設が3園で定員49名、合計で定員1985名です。 来年度には新たに、東鷲宮に駅前保育園(定員110名)が開園し、くき幼稚園が認定こども園(定員212名)として開設される予定です。 受け入れ可能児童数は増えることになりますが、それでも特に0歳や1歳児などの待機児童が完全に解消されるかどうかは今のところ不透明です。
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【一般質問】 子どもの貧困対策の実施計画を しかし久喜市ではこれまで子どもの貧困率や貧困状態にある子どもの把握もできていません。 全国の子どもの貧困率が16%、ひとり親家庭の5割が貧困状態にあるとされています。貧困状態にある子どもの状態を調査、把握して対策を進めていくように求めました。 福祉部長が、18歳未満の人口の16%で推計すると3600人となり、小中学校の要保護・準要保護就学援助事業の認定者数は約1000人である、これらの数値を考慮して検討していくと答弁しました。 久喜市では昨年「子ども・子育て支援事業計画」が策定されましたが、子どもの貧困対策という視点からの計画にはなっていません。 現実に貧困状態にある子どもたちに対する具体的な支援対策の実施計画を早急に検討していくよう提案しました。 市では現在、生活困窮者自立支援対策で中学生の学習支援事業に取り組んでいます。 こうした事業を推進していく上でも、子どもの貧困状態を改善する指標を立てて対策を進めていくよう求めました。 |
中央保育園の大規模改修が完成しました 中央保育園はUR団地(公団住宅)の建物の一角に開園してから37年がたっています。 老朽化が著しく、壁には結露でカビだらけ、ベランダからは雨漏り、園庭は土砂が流出して端の方は使えないなど、大変な状態になっていました。 【参照】 ⇒ 2013年11月、老朽化した中央保育園を視察した記事 ようやく昨年7月から大規模改修が行われて、2月に完成したばかりです。 この間、子どもたちは、一昨年に新築移転したさくら保育園の旧園舎を使って保育を実施し、毎朝、バスで送迎するなど不便を強いられてきましたが、今は明るい園舎で元気に過ごしています。 |
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【2月市議会】 市立幼稚園の保育料改定に要望を付けて賛成 これまでの保育料は一律に月額8000円でしたが、所得階層に応じて5段階に分け、生活保護世帯と市民税非課税世帯は無償とし、課税世帯については1万2500円、1万5200円、1万8500円の3段階となります。 所得階層段階に応じて、応能負担の考え方を導入するのであれば、5段階(有償は3段階)というのは中途半端で不十分です。 特に中低所得世帯の保育料負担について、もっと引き下げるとともに、久喜市の保育園保育料や、他市の幼稚園保育料の金額を参考に、負担能力のある高所得世帯の保育料を引き上げるべきです。
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【一般質問】 青葉小学校の学童保育施設を急げ (小規模校の小林小は栢間小と合同の設置、江面2小には未設置で、今後の検討課題です)。 これまで老朽化した施設の改善を進めてきており、栢間小林学童クラブ、東鷲宮小学校の学童クラブ、今年度は栗橋のくりっ子学童クラブ、しずか学童クラブと計画的に施設の新設・整備を行いました。 青葉小学校のあおばっ子学童クラブは青葉団地内の地域交流センターに開設していますが、施設がたいへん老朽化しています。 新施設の建設が課題になっていましたが、新年度予算にも建設費が計上されなかったため、新年度中の施設整備を求めました。 福祉部長が「これまで教育委員会と協議してきており、郷土資料棟の一室を活用する方向で要請している。可能なら優先的に整備計画に乗せていきたい」と答弁しました。 しかしこれから協議を詰めて、その後に予算の検討をしてから設計・改修工事を行っていくのでは、来年度以降に先送りされかねません。 補正予算を組んででも、今年中か年度内には新施設を開設するよう求めました。 |
市内の小中学校757教室にエアコンを設置
12月中に設置工事に着工し、来年6月から使用開始できるようになります。 エアコンは電気式で、来年6月から2026年度までの10年間リースで、18億6673万円(月額1555万円)です。 |
【11月市議会】 学童保育の指定管理を更新 今年度で指定期間が切れるため、来年4月から新たに5年間の指定管理者の委託更新が提案されました。 久喜地区と菖蒲地区の17か所はこれまで通り「久喜市学童保育運営協議会」に指定管理(委託)します。 菖蒲東小学校の学童保育はこれまでの保護者会から運営協議会に変更となります。 栗橋南小学校の風の子クラブと風の子南クラブの指定管理は引き続き「誠風会」に委託します。 栗橋小学校のくりっ子放課後児童クラブは栗橋公民館の敷地に新しい施設を建設(定数100人に増員)し、指定管理者は父母会です。 栗橋西小学校(しずか学童クラブ)も小学校内に新しい施設を整備(定数30名)し、指定管理者は「NPO法人ほほえみ放課後児童クラブ」です。 栗橋地区の3つの学童保育の指定管理者はいずれもこれまで通り変更ありません。 |
【9月市議会】 教育環境委員会で、給食センターの給食を試食 2015/10/12 10月5日、9月議会後の教育環境常任委員会の所管事務調査で、久喜菖蒲工業団地内にある給食センターで、学校給食を試食しました。
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《全農職員学校給食センター資料》 全国農協食品株式会社久喜事業所のご案内 当社は、昭和49年10月に全農(全国農業協同組合連合会)、東京都経済連と埼玉県経済連(現在、両経済連ともに都・県本部として全農に統合)が出資して設立されました。お米をはじめとする安全で新鮮な国産の農畜産物を加工して、消費者や外食産業などにお届けすることを目的に設立された、100%全農資本の企業です。平成16年4月には全農クロップス株式会社と合併いたしました。 主な事業は、自社工場や協力企業で製造した「冷凍米飯などの加工食品やお米、青果物、卵などの農畜産物を外食産業や生協等に販売する食品販売事業、日本郵政グループや百貨店、カード会社を通じて全国の消費者に日本各地の「旬」の果物や特産品をお届けする通信販売事業、国産のでんぷん、大豆と乾し椎茸の販売事業などがあります。 久喜事業所は、昭和50年に埼玉県久喜市の久喜菖蒲工業団地内の企業向けに給食を開始いたしました。2年後の昭和52年に久喜市と協議の上、当社で久喜学校給食センターの建物・設備を設置して、献立の原案作成、原材料の提案・仕入れ、調理、配送、配膳、食器の洗浄・保管迄の民間委託方式で学校給食業務を受託し、久喜市内の小・中学校向けに学校給食を開始いたしました。 その後、昭和56年から埼玉県北本市の学校給食センター、平成2年からは埼玉県宮代町の学校給食センター、平成19年から北本市内の小学校給食(自校方式)、平成20年から埼玉県蓮田市内の小学校給食(自校方式)、平成24年1月から埼玉県加須市の学校給食センター、平成24年4月から埼玉県白岡市の小学校給食(自校方式)、平成25年4月から埼玉県幸手市の小・中学校給食(自校方式)の業務を受託しました。(北本市の学校給食センターは平成19年3月で終了)現在では6市町、59校、毎日約19、000食、年間では約340万食の学校給食の調理を受託しております。 また、米飯給食は昭和52年の学校給食開始当初から実施しており、久喜学校給食センター内で炊飯していましたが、平成9年に久喜市の給食食器をアルマイト製からポリカーボネート製に変更するため、食器の保管設備等の増設が必要となりました。このため、同敷地内に新たにライスセンターを建設し、久喜学校給食センターからガス直下式の連続自動炊飯ラインと洗浄設備を移設して、炊飯事業を独立管理・運営しています。 現在では、久喜市及び宮代町の小学校、中学校向けに毎週3回米飯を提供しております。さらに給食用食器は、宮代町で平成日年、久喜市で平成14年から磁器製食器を使用開始し、それに伴い設備の更新を行いました。久喜学校給食センターでは、平成9年からドライ方式による衛生管理をスタートし、平成12年から平成14年までの3年間をかけて、原材料の受入ロ、調理場内部天井、床、外壁など大規模な改修工事を実施しました。これからも計画的に施設の改修や設備の更新を行い、衛生管理を充実し、時代の要請にマッチしたより安全な学校給食の提供を目指していきます。 当社の特徴、(久喜学校給食センター) 【学校給食センターの運営方式】当社が独自に学校給食センターの建物や設備を設置し、献立の原案作成、原材料の提案・仕入れ、調理、配送、配膳、食器の洗浄・保管迄の民間委託方式で対応しております。 【豊富なメニューのご提案】 いわゆる日本型食生活の提案と実践を目的に、自社内にガス直火式の全自動連続炊飯機を設置して、寿司ご飯や炊き込みご飯等、の米飯給食メニューを毎週3回お届けして子供達にお米本来の炊き立ての美味しさを味わっていただいております。 また、長年の経験と実績を生かし、つねに子供達の身になって新しい献立や素材、調理方法に取り組み、日本の伝統食(ひじき、切り干し大根、大豆料理など)や家庭料理、郷土料理を中心とした献立、さらに韓国料理やアジア各国、ヨーロッパ等、世界の料理を取り入れた豊富なメニューをお届けしております。給食と共に、それぞれの料理の由来や使われている素材を紹介する資料を提供させていただいております。 【安全、安心をお届けします】 ドライシステムやHACCPの考え方を取り入れた調理施設等、学校給食で一番に求められている安全衛生管理の徹底を図っています。久喜給食センターは平成2ユ年11月、ライスセンターは平成25年12月に埼玉県から「彩の国HACCP」(食品衛生自主管理優良施設)≒の認定を受けました。 また、自社内に設けられた検査室で毎日使用する原材料、製造時と学校へ到着後の給食、環境、等の細菌検査を毎日実施することにより、子供たちにお届けする給食の安全確認をおこない、品質管理に万全を期しております。 【地域への取組み】 地産地消の取り組みとして、学校給食で使用するお米は久喜市、宮代町内で収穫されたお米を使用しています。また、久喜市産の野菜や果物、宮代町直営の農産物直売所「新しい村」から地場産農作物や果物の供給を受け、久喜市、宮代町それぞれの学校給食の原材料として使用しています。 【環境への取り組み】 平成17年8月、学校給食センター・ライスセンター全部署を対象に「IS014001」の認証を取得し、学校給食事業を通して地球環境の保護にとりくんでいます 【個人情報保護への取組み】 平成18年2月、個人情報は大切な個人の資産としての認識から、個人情報の適切な取扱いをおこなう事業者に付与される「プライバシーマーク」の付与認定を受け、個人情報の取扱いに万全を期しています。 |
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久喜給食センター ・所在地 埼玉県久喜市河原井町14番地 TEL 0480,22-5526・建物竣工 昭和52年8月 ・業務開始 昭和52年9月 ・敷地面積 8,044.53m2 ・建築面積 1,853.05m2 ・総床面積 2,391,69m2 ・主な器機 大型調理機器 (フルトライシステム仕様)、強化磁器用洗浄システム 埼玉県久喜市(学校給食業務受託) 【事業方式】久喜菖蒲工業団地内に当社が給食センターを建設し、調理・洗浄・保管機器を設置して久喜地区の小・中学校の学校給食業務を受託。 【受託内容】・献立原案作成、原材料の仕入 ・調理、配送、学校配膳業務 ・食器・容器の洗浄、消毒・保管
専属配置車両 4トン冷蔵車1台、4トン車2台、2トン車13台 大宮通運株式会社(副食配送)へ委託 ・久喜給食センター 平成12年から平成14年の3ヶ年で大規模な施設の改修工事を行う。 平成14年9月 ポリカーボネート製食器から強化磁器製食器に変更。 ライスセンター ・所在地 埼玉久喜市河原井町14番地TEL 0480-22,5526 ・建物竣工 平成9年3月 ・業務開始 平成9年4月 ・敷地面積 8,044.53m2 ・建築面積 623.50m2 ・総床面積 623.50m2 ・主な器機 全自動炊飯ライン (フルドライシステム仕様)、洗浄システム .埼玉県学校給食会(炊飯加工指定工場) 【供給先】 久喜市内 小・中学校 21校週3.0回 宮代町内 小・中学校 7校 週3.0回 【事業方式】 埼玉県学校給食会の炊飯加工指定工場として、久喜市、宮代町の小中学校向けに炊飯米を供給。 【受託内容】・学校給食用米の委託炊飯事業 ・配送、学校配膳 ・容器洗浄・消毒保管 久喜市および宮代町の小学校、中学校28校 ・委託先 大宮通運株式会社(主食配送) 専属配置車輛 4トン車 1台 (宮代町、久喜地区) ・自社配送‥・菖蒲地区 ・ライスセンター 平成22年9月から炊飯供給方式を弁当箱方式から飯缶供給方式に変更 |
太田小学校の通学区の全域を太東中に変更 この日の議題は「太東中学校の通学区域の変更」でした。 現在は、太東中学校の通学区は、東小学校の全部と太田小学校の一部とされていますが、昨年から、太田小学校の保護者らから、太田小の卒業生の進学先をすべて太東中学校にしてほしいという要望が強まってきていました。 そこで今年8月に「学区等審議会」を設置して、検討した結果、太田小学校の全部の区域を太東中学校の学区とすることになったものです。 学区等審議会は9月16日に、太東中学校の学区を変更する答申を提出し、この日の定例教育委員会で、「久喜市小中学校の通学区域に関する規則」の改正案が提案され、可決されました。 太田小学校の来年3月の卒業生から、基本的にはすべて太東中学校に進学することになります。 なお経過措置として、現在すでに東中学校に兄や姉が通学している場合には、希望すれば東中学校に通学することもできることになっています。 現在、太田小の卒業生の進学先は、太東中に約60名、東中に約30名となっていて、この約30名が新たに太東中に進学することになります。 この通学区の変更の結果、太東中は来年度入学予定の約150名から180名へ増加し、東中は同じく約150名から120名程度へと減る(数年後には100名を切る)と予測されています。 【参照⇒学区等審議会に提出された資料】 (1) 太東中の通学区の変遷 (2) 太田小の卒業生の進学先を変更した場合の、東中、太東中の生徒数 (3) 学区審議会の答申(2015年9月16日) 太田小学校の卒業生が、太東中学校と東中学校に分けられたのは、太東中学校の大規模化を防ぐための苦肉の策でした。 太東中学校は1985(昭和60)年に開校し、元々は太田小学校と東小学校の児童は全部太東中学校に入学していました。 しかし区域内の住宅開発が進んで太東中学校が大規模化してきたため、教育委員会は太田小学校の学区自体を縮小して、幸手県道北側地区の児童の小学校は青毛小学校に変更し、中学校もそのまま東中学校の通学区にしようとしました。 しかしこの案に対しては、野久喜・古久喜地区の市民から、目の前の太田小学校に行けないで、離れた青毛小学校に変更されることに対して、猛烈な反対運動が起きて、最後に、小学校区はそのままにして、太田小学校の卒業生の進学先を太東中学校と太田小学校の2つの中学校に分けるという妥協案で決着がはかられました。 その結果、1995(平成7)年から、太田小学校の通学区の一部(県道幸手久喜線の北側)の区域だけが東中学校に編入されることになったのでした。 当時、吉羽地区の区画整理や野久喜・古久喜地区へのマンション建設が相次ぐなど、無計画な人口増がこのような迷走を招いたといえます。 |
【6月市議会】 教育環境員会で、菖蒲小学校の給食を試食 2015/6/25 6月24日の教育環境常任委員会で、「所管事務調査」の活動として、菖蒲小学校の給食を子どもたちといっしょに食べました。 昨年6月に清久小学校で、久喜地区の委託センター方式の学校給食、9月議会で鷲宮給食センターの視察と鷲宮小学校の給食、11月議会では栗橋小学校の自校調理方式の給食を試食してきました。 教育環境委員会の議案 24日に教育環境常任委員会が開かれ、任期付き市費教員の給与引き上げの条例改正が可決されました。 |
【一般質問】 部活動大会参加費補助金、見直しへ これまでこの規定を杓子定規に適用して、札幌で開かれた東日本大会が“全国大会ではない”ので関東大会並みの3分の2、逆に関東近県で開催されても全国大会なら10割支給となっています。 (2013年度には静岡で開かれた全国大会は10割なのに、富山で開かれた東日本大会は3分の2の補助でした)。 大会のレベルが“上”なら補助割合が高いというのでは餞別か褒賞金的な趣旨になってしまいます。 本来、この補助要綱は、遠隔地での大会などに参加しやすいように保護者の負担を軽減するのが目的ですから、開催地が遠くて参加費用が大きくなる場合に補助割合を高くして保護者の負担を減らす、近県の開催であれば保護者の経費も少なくてすむのですから市の補助割合を下げてもいいのではないでしょうか。 補助基準の見直しを求めました。 教育委員会も「大会レベルによってではなく、遠隔地で費用がかかるのを軽減するという視点から、補助金交付要綱の見直しを進めていく」と答弁しました。 私はさらに、なるべく早く結論を出して、今年の各大会には適用していくよう求めました。 |
【2月市議会】 子どもが病気の時にも保育をします 保育園に通っている子どもが病気になったら基本的には家庭で看病しますが、回復期に入っているけれどもまだ集団保育が困難という子どもは、ひまわり保育園で“病後児保育”も行っています。(保護者の仕事や病気などでどうしても看られない事情がある場合)。 新年度はさらに“病児保育”も開始することになっています。 昨年から実施する医療機関を公募していましたが、土屋小児科病院に委託することが決定しました。 半年分の予算を取っていて、秋ごろから実施する予定です。 |
久喜児童クラブの委託料返還問題、調停勧告 かつて久喜小学校と江面第一小学校の学童保育事業を久喜児童クラブおよび江面児童クラブ(代表者/当時の春洋会理事長・大熊氏)に委託して行われていましたが、県から「会計処理が不透明」と指摘され、久喜市は国と県からの補助金1531万円を返還しました。 市ではこの返還金は大熊氏が負担すべきであるとして、大熊氏と交渉を続けてきましたが、合意ができなかったため、昨年6月に議会の同意を得て、大熊氏の居住地である前橋簡易裁判所に民事調停の申し立てを行いました。 1月に裁判所から、『大熊氏から久喜市に対して500万円を支払う』という「調停委員会の調停案の勧告」が出されました。 裁判所側は、経理処理の不透明という責任はあるものの、学童保育事業そのものは適正に行われていたこと、また当時、久喜市が久喜児童クラブおよび江面児童クラブに委託しておいて、経理や事務処理などに対する日常的な管理監督を行っていなかったことも、不透明経理を放置する原因になったと判断したようです。 市では大熊氏側に支払ってきた1531万円を、市の財政から県と国に返還しているので、本来はすべて原因者である大熊氏が負担するべきであると考えていますが、事実上、裁判所の結論が出た以上、これに従って「和解」せざるをえないと判断したようです。 2月定例市議会に「和解」の議案が提案され、審議することになります。 【参照記事】 ⇒ 久喜児童クラブの委託料返還、法的措置へ 『声と眼』474号 2014/6/13 |
【11月市議会】 国の児童福祉法が改正されて、これまでの保護者の就労など6項目の事由から10項目に拡大され、保護者の病気や障害、求職活動や就学なども対象となります。 また今までは育児休業中は上の子が保育園をやめなければならないこともありましたが、継続利用が認められることになります。
放課後児童クラブ(学童保育)条例も改正されて、従来は原則として小学校低学年が対象でしたが、今度は小学生全部が対象になりました。 実際にはこれまでも6年生でも学童保育に通っていましたが、条例上も認められることになりました。 ところが今回の久喜市学童保育条例の改正では「両親及びこれに代わるものの就労等により、保育に欠けるものに対し」の条文はそのままとされています。 児童福祉法や保育所条例で「保育に欠けるもの」という概念そのものがなくなったのに、学童保育条例では古い規定だけが残ってしまい、「保育に欠ける」の用語の定義もありません。 これでは欠陥条例になるおそれがあるため、本会議に、「保育を必要とするもの」に改正する修正案を提案しました。(発議者は、猪股、川辺、杉野、田中) 本会議の質疑で、石川議員が、久喜の学童保育事業ではこれまでも事実上、『保育に欠けるものという規定を広く適用してきたのだから修正する必要はない』と主張したのに対し、私は、『児童福祉法で“保育に欠けるもの”という概念自体がなくなったから、条例も変更する必要がある。“保育を必要とする”はこれまでよりも広い意味を含んでいる』と答弁しました。 それでも、新政と公明党は、“保育を必要とする”という用語を入れることを拒否して修正案に反対して否決されました。 賛成は、市民の政治を進める会、共産党、無会派の田中の7名でした。 「保育に欠けるもの」という用語は法律のどこにも存在しなくなったのに、久喜市の学童保育条例にだけ残っているという不思議!? 議会が条例を主体的に判断しようとしないで、『今のところ執行部がそのままでいいと言ってる』から、そのまま従うだけでいいのでしょうか。 いずれ当局の方から、「保育に欠けるもの」を削除する条例改正を持ち出してくると思われますが、これで議会の責任が果たせるでしょうか。 −−実は、修正案反対に回った議員の中でも、陰では『変えた方がいいよね』と言ってきた人もいたのです…。
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【11月議会】 教育環境委員会の所管事務調査 鷲宮学校給食センターは鷲宮中学校の隣に、第1センターと第2センターの2つがあります。 第1センターは昭和49年建設で、鷲宮地区の5つの小学校の給食2200食を調理しており、第2センターは昭和58年建設で、鷲宮の3つの中学校と栗橋南小学校の給食1600食を調理しています。 いずれも老朽化が著しく、調理室の管理も昔の“湿式”なのですが、しかし現実には水を流しながら調理するわけにはいかないという状況で、すぐにでも改築が必要です。 私たちが視察したのは午前10時半くらいで、まだ調理をしている時間でしたが、調理の最中に床が濡れるとそのたびにモップで水を拭き取りながらの作業でした。 調理している脇で清掃を同時にやっていていいのかと、素朴な疑問を持たざるをえませんでしたが、「施設の構造上、やむをえない」ということです。 朝の7時45分から下処理を開始して、11時10分に配送を開始、最も早い学校へは11時10分に到着、遅い学校でも12時には到着します。 ということは、料理ができあがってから給食開始=食べるまでに1時間半も時間があるということになります。 比較的小規模の鷲宮給食センターでもこんな状態ですから、これはセンター方式の宿命といわざるをえません。 学校給食の理想は言うまでもなく「自校調理方式」ですが、センターの場合でもこれくらいの規模が限界だと思います。
鷲宮小学校で試食 その後、私たちは鷲宮小学校に移動して、4年生の子どもたちといっしょに給食の試食を行いました。以前はセンターで試食していたこともあるのですが、それでは実際に子どもたちが食べているのとは違うものを食べることになります。 だからセンターから食缶を搬送してやや温度も落ちた後に、子どもたちといっしょに盛りつけられた給食を、子どもたちといっしょに食べることによって、子どもたちと同じ給食を食べたと言えると思います。 調理終了後1時間半も時間が経ってはいるのですが、それでも鷲宮地区の給食は、比較的暖かいし、野菜の色もよく出ているし、手作り感があって、たいへんおいしいのです。 教育環境委員会の議員6名(一人は欠席)と、教育委員会の職員、議会事務局の職員、全部で10名ほどが4年生の2クラスに分かれて、子どもたちといっしょの班に入って、子どもたちとおしゃべりしながら試食しました。 おかわりは早く食べ終わった子どもたちから、取りに行きます。 やはり子どもたちは揚げ物が大好きで、レンコンのはさみ揚げが5個くらい残っていたのを、じゃんけんで分けていました。 また春雨入り野菜炒めもおかわりしていて、食感の中には残りはほとんどなくなっていました。 《この日の献立》 ごはん、牛乳、レンコンのはさみ揚げ、春雨入り野菜炒め、ワンタンスープ ごはんは発芽玄米入りご飯だということでしたが、ほとんど真っ白で、“玄米”は感じませんでした。 ワンタンスープは味がかなりの薄味で、ワンタンの皮がとろけていました。 他の議員さんたちも、食後の感想で、「発芽玄米、入ってたかな」という感想でした。 レンコンは愛知県産、野菜炒めのキャベツは久喜産、スープの長ネギは久喜産、小松菜は埼玉県内産ということでした。 市役所に帰ってきてから、委員同士で感想を話し合ったのですが、貴志議員は『センター方式でも十分においしいので、自校方式でなくてもいい』と発言(センター方式の方がいいというのが貴志議員の持論です)。 私は『たまに試食しただけで、センター方式がいいか、自校調理方式がいいか、どちらがおいしいか、結論を出すことはできない。しかし、自校調理方式には、おいしいかどうかだけでなく、食事の温かさ、子どもたちから作っているところが見える、調理員からも子どもたちが見える、食べる直前まで調理時間が取れるなどのメリットがあるのは確かだ。センター方式のメリットは財政だが、それらを重ね合わせて結論を出していく必要がある』と発言しました。 |
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【11月市議会】 従来は、同居の親族がいたり求職活動中や就学中は対象外、保護者が育児休業中も対象外とされるなど、「保育に欠ける」対象が狭くとらえられていましたが、これらの対象を拡大します。 国は来年度から「子ども・子育て支援新制度」を実施する計画で、いわゆる「待機児童」の解消を進め、入所基準の見直しも進める方針です。 しかしこれらの財源には消費税の10%引き上げを見込んでいたため、増税先送りによって財源が確保できるのかどうか疑問が生じています。 政府は「予定通り来年4月から施行する方針に変わりない」「新制度の施行のためには財源の確保が課題だが、必要な財源の確保に最大限の努力をしていく」としています。 自治体や事業者はすでに4月実施に向けて準備を進めてきました。 政治判断で消費税引き上げを見送るのであれば、政治の責任で子ども・子育て支援の量と質の拡充に必要な予算を確保すべきです。 さらに次世代への負担先送りでなく、将来への恒久的財源確保の道筋を明らかにするべきです。 学童保育の対象拡大の条例改正 久喜市では現在、21の小学校に学童保育施設が設置されています。「放課後児童クラブ条例」ではこれまで小学校の「低学年の児童」(第1条)、「第1学年から第3学年までの児童」(第3条)を対象とすると規定していました。 合併前の久喜市ではもともと6年生まで受け入れていましたが、他の地区では低学年に限っていた所もありました。もっとも実際には、昨年度の学童保育の児童数780名の内、4年生以上が160名で約20%を占めるなど、全地区で高学年の児童も受け入れてきました。 これまでは「市長が必要と認めた場合」という規定を適用していましたが、今回の条例改正で名実ともに「小学校就学児童」全体を対象とすることになります。 また現行条例では、保護者の就労等で「保育に欠けるものに対し」て学童保育を実施するとされています。 この規定も保育所条例の改正に合わせて「保育を必要とする児童」と改正するべきです。 なぜこの条文をそのままにしていくのか疑問です。 |
【一般質問】 学童保育の老朽施設の計画的改築を 昨年度に上内小学校、今年から栢間小学校と鷲宮小学校の校内に学童保育所を設置しました。 来年4月には東鷲宮小学校の新しい施設もオープンします。 さらに今年の当初予算で栗橋西小学校(ほほえみ児童クラブ)の施設の設計費が計上され、9月議会の補正予算に栗橋小学校の学童施設(くりっ子児童クラブ)の設計費が計上されました。 ほほえみ学童の施設建設の見通しや、その後の他の学童保育施設の年次計画も明らかにするよう求めました。 さらに、青葉小学校の学童保育(あおばっ子クラブ)は現在は青葉団地内の地域交流センターの建物を利用していますが、老朽化が著しく、学校敷地内などに新施設を実現するよう求めました。 福祉部長の答弁によると、ほほえみ学童は栗橋西小学校の体育館内のミーティングルームを活用する方向で、今年度中に設計を行ってその後に改修工事を実施する予定です。 あおばっ子クラブは今後、学校内への設置も含めて検討を進めていきます。 また東鷲宮小学校の新学童保育施設を隣接の鷲宮東コミセンの敷地内に建設中ですが、学校から市道に出ずに通用門から直接に学童施設に行けるように配慮を求め、実現する方向が示されました。 |
教育環境委員会の所管事務調査 教育環境委員会では、所管事務調査として、市内各地区の学校給食を順番に試食する計画で、6月議会では久喜地区の清久小学校(全農食品委託のセンター方式)を試食しています。 今回は栗橋地区の自校調理方式の給食を食べることにしました。 給食の試食では、別の部屋に用意された給食を、議員だけで食べるのでは、本当のところはわかりません。 子どもたちといっしょに、同じ温かさの食事を、おしゃべりしながら、子どもたちの表情を見ながら食べることにしています。 栗橋西小学校は各学年1クラスずつ、特別支援学級1クラスと合わせて全校で7クラス、全校の児童数は144名です。 まず最初に、栄養士さんから献立の説明を受けました。
委員会は全部で7名ですが、1年生と2年生のクラスに分かれて、子どもたちといっしょにいただきました。 私は1年1組、23名のクラスに、議員4名で入りました。 12時25分頃、児童のお迎えを受けて1年1組の教室に入って、子どもたち4〜5人の班別に並べられた机に座り、それからいったん前に出て自己紹介。 配膳が始まって、私たちも子どもたちの後ろに並んで、それぞれトレイを持って牛乳、デザート、ご飯、ご飯の上に具をのせてもらって、最後にスープの深皿を乗せてもらいました。 「いただきます」で食べ始めたのですが、1年生の子どもたちの、まあよくしゃべること…、しゃべる方に夢中で、なかなか食事が減らない子もいます。 昔だったら黙って食べなさいと言うのでしょうが、楽しく食べることがいちばんいいのでしょう。 それでも子どもたちはほとんどの子が完食で、全部食べたらおかわりができることになっているようで、8人くらいがおかわりに立ちました。 それで、ご飯もおかずもスープもすべて空っぽになりました。 子どもたちはそれぞれ食べ終わったら、牛乳の紙パックを開いてコーティングのビニルをはがします。 1時くらいには食べ終わって「ごちそうさまでした」をしてから、子どもたちは今度は片付けで、順番に並んで、残った残滓、食器、牛乳の箱、はがしたビニルとストローの順に、食感に戻していきます。 それで最後に、残滓の量はと見ると、1年生ですからどうしても食べきれない子もいるわけですが、これだけ(右の写真)。 私は素朴に、『やっぱり自校調理の給食はおいしいからなあ』と思ってしまうのです。 |
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委員同士で意見交換、「センター方式でよい」という意見も 市役所に帰ってから、改めて委員会を開いて意見交換をしました。自校調理方式のいいところは、食事が十分に温かい内に食べられること、野菜の色が残っている、何よりもおいしいことなどです。 それと、センター方式の場合は運んでくる内に熱が通り過ぎて野菜の色が変わってしまって、みんな茶色っぽくなってしまうというのも、最近気付いたことです。 学校に栄養士さんがいて、先生方や調理員さんたちといっしょに、子どもたちの食べるようすを直接に見てくれているというのも、自校調理の大きなメリットと考えられます。 逆に、センター方式でよいと考えている委員からの発言は、 ・搬送の際の工夫で温かさを保つこともできるのではないか ・センター方式の学校を自校調理にするとしたら、調理室の建設費用が膨大にかかる ・食育の観点からは家庭での食事の方を改善するべきで、給食は1日3食の内のたった1食だから、そこに求めすぎるのはどうか…、などでした。 |
【一般質問】 学校バリアフリー化の促進を求める 久喜市が出した回答では、エレベータは小学校23校中4校、中学校11校中2校に設置されていますが、「今後はエレベータの設置計画はない」、理由は「車いすの児童生徒の入学の予定がない」としていました。 しかし本来は現在必要な子どもがいなくても、エレベータやトイレなどのバリアフリー化は計画的に進めていくべきです。実際に身体の不自由な子どもが入学を希望しても、『エレベータがないから入学させない』という口実にもされかねません。 教育委員会では「校舎や体育館の耐震工事に合わせてスロープやトイレなどのバリアフリー化を進めてきたが、今後も施設の規模や児童生徒の状況等の実情を考慮して、機会を捉えて進めていきたい」という型どおりの答弁に終始しました。 また今後、施設整備の前段として、「学校ごとのバリアフリー化のリストを作成していく」と答弁しました。 |
【6月市議会】 栗橋地区の自校調理学校給食の存続を 7月2日の教育環境委員会で、提出者の前栗橋南小PTA会長に参考人として意見陳述をしてもらい、陳情の検討を行いました。 栗橋地区の3つの小学校はもともと自校調理方式の給食を実施していましたが、栗橋南小の校舎改築で調理室がなくなり、工事期間中は鷲宮給食センターから配送することになりました。 保護者らは校舎完成後に調理室を別に建設されるものと受け止めていましたが、市は自校調理方式を維持するかどうか明らかにせず、市内全体の学校給食の運営方法といっしょに給食審議会で検討するとしてきました。 保護者らは、このままでは市が、南小ばかりか現在は自校調理の給食を実施している栗橋地区の他の小学校も、すべてなし崩し的にセンター方式に移行させてしまうのではないかと心配しています。 市は自校調理方式、センター方式にそれぞれメリット、デメリットがあると言っていますが、子どもたちのために最も理想的な給食が自校調理方式であることは間違いありません。 給食を安上がりにあげるためだけにセンター化してしまっていいのでしょうか。 教育委員会は、南小の調理室の建設と栗橋地区の自校調理方式を守る方針を打ち出すべきです。 一方、6月30日に開かれた給食審議会には、鷲宮の老朽化した給食センターを建て替えて、栗橋地区の3小学校も含めてすべてセンター方式に移行するという答申案が配布されました。 8月には結論を出す予定ですが、これまでの審議で自校調理方式を求める意見も多く出されており、これらを無視して拙速な結論を出すことに疑問を持たざるを得ません。 教育環境委員会として教育長に申し入れ 教育環境委員会は陳情の検討後に委員の意見交換を行い、以下について教育長に伝えることを、委員の総意で確認しました。(1)今後、審議会においても慎重に検討してほしい、 (2)教育委員会に対しても陳情者や保護者の思いを尊重してほしい。 7月7日に教育環境委員会委員長が教育長および教育部長に対して、申し入れを行いました。 |
上記のように、教育環境委員会での陳情の検討、および学校給食に係わる所管事務調査を踏まえた意見を、委員の総意として、教育長に対して申し入れを行うことになりました。 その後、7月7日に、春山教育環境委員会の委員長が教育長と教育部長に会って、口頭で申し入れをした内容のメモです。 これは、8日に春山委員長が他の委員会メンバーに報告した際、正確を期するためにメモとして配布されたものです。 口頭ですから実際の言葉や言い回しが違っているかもしれませんが、このような内容でお話ししたということで了解しました。 教育環境委員会委員長の申し入れの内容 《教育長から審議会に対して伝えてほしいこと》 陳情者や陳状が出されるに至るまでの保護者やPTAの方々の考え方や思いを、教育環境常任委員会としては無視できないことを確認し、その旨を教育委員会に伝えてもらうよう伝えた。 |
久喜児童クラブの委託料返還、法的措置へ ところが県の立ち入り検査ではるみ保育園と久喜児童クラブで不透明な会計処理が行われていたことが明らかになり、久喜市はそれまでの国・県からの補助金1531万円を県に返還しました。 市では原因者である春洋会と当時の理事長の大熊氏に対して、委託料を市に返還するよう求めてきました。 しかし5年以上が経過した現在まで話し合いは進まず、市の損害金の返還もまったく行われていません。 市議会でも何度も取り上げられてきていて、2009年12月には私の質問に対して、市は「今後も進展がない場合には法的措置を取る」とまで答弁していたものの、そのままになっていました。 市がこのままうやむやにしてしまうのではないかという疑念も出てきていましたが、6月6日に市議会全員協議会で市長から、「法的手段の準備を進めている。6月議会に法的措置を執るための議案を出す」と説明がありました。 最初に見出しで、『訴訟へ』、本文で『訴訟提起の議案』と書いたのは間違いでしたので、訂正します。 【参照記事】 ⇒ 市の損害金を返還させず、5年も放置してきたのはなぜ? 2014/3/30 【参照記事】 ⇒ 久喜児童クラブ事件も進展なし 『声と眼』391号 2010/1/7 |
小林栢間学童保育施設がオープン この学童保育は、小林小と栢間小の2つの小学校から20名くらいの児童が通ってきていて、これまでは栢間小学校の正門脇にJA南彩の古い建物を借りていましたが、老朽化などで早期の移転を求めてきました。 新しい学童クラブの定員は35名ですが、新年度から新1年生11名を迎えて28名でスタートします。 設計費を含む建設費は約4742万円で、太陽光発電(3.3kWh)、LED得照明、雨水貯留システム(250リットル)、空調はガスヒートポンプ方式と環境配慮型の設備になっています。 現在は小林小学校の児童は、授業が終わるとタクシーを使って栢間小学校の学童保育に通ってきています。 当面、昨年から実現したデマンド交通の利用ができないか、検討するように求めています。 また本当は、それぞれの小学校に1つずつの学童保育施設を作るのが原則ですから、できるだけ早くに小林小学校にも学童保育施設を建設して独立させるべきです。
午後には、鷲宮小学校の学童クラブの竣工式も行われました。 これまでは鷲宮児童館を利用して学童保育を行ってきましたが、1部屋しか使えなくて狭いのと、庭もなくて外で遊べないなど学童保育の環境としては劣悪で、早急に鷲宮小学校内に移転するよう求めてきていました。 東鷲宮小学校、栗橋小、栗橋西小の施設も急ぐべき 新年度には東鷲宮小学校の学童保育施設の新設が予定されています。また現在は、栗橋西小学校の学童保育は旧栗橋幼稚園の老朽施設を利用していて、栗橋小学校の学童保育も廃校になった小学校の老朽校舎を使っています。 議会で、これらも早急に新しい学童保育施設を設置して移転させるよう求めています。 |
市の損害金を返還させず、5年も放置してきたのはなぜ? 市では、その損害金について、久喜児童クラブを運営していた社会福祉法人春洋会(はるみ保育園)が原因者であることから、市に損害金を返還するよう求めていました。 その後、春洋会とその元代表者であった大熊氏との間で協議することになっていましたが、5年が経過した現在まで協議が全く進んでいなかったことがわかりました。 市議会でも何度も問題として取り上げてきたいます。 2009年12月議会の私の一般質問に対して、市は「今後もなお進展が見られない場合には法的措置をとっていく」と答弁していましたが、その後も返還がされないどころか、大熊氏や春洋会との協議がまったく行われていません。 市は、市民の税金から1350万円を県に返還させられているのに、原因者に対して補填もさせていないのは、市の怠慢というしかありません。 私は2010年頃まで何度も議会の一般質問で取り上げていたのですが、その後は取り上げてきませんでした。 先週になって、他市の市民の方から、「その後どうなったのか」という問い合わせがあって、あわてて当時のことを思い出して保育課長や福祉部長に聞いてみたところ、何の進展もないことがわかりました。 当事者間の話し合いなどの進展があれば、当局から議会にも報告されるだろうと思っていたのですが、考えが甘すぎたようです。 逆に、市はこのまま責任も明らかにしないままで“時効”まで放置しておいて、うやむやに処理してしまう考えではないのかという疑問も出てきます。 【参照記事】 ⇒ 久喜児童クラブ事件も進展なし 『声と眼』391号 2010/1/7 |
【一般質問】 非婚のひとり親家庭の保育料低減 離婚や死別でひとり親家庭となった場合、所得税や市民税に寡婦控除が適用されるので、低い保育料の区分になります。 しかし非婚や未婚のひとり親家庭には税法上の寡婦控除が適用されないため、保育料は高い階層区分にあてはめられてしまいます。 ひとり親で低所得という条件が同じであれば、婚姻歴の有無によって区別をしないで、離婚・死別と未婚・非婚の別に関わりなく、同様に扱うべきです。 昨年の議会で提案したところ、福祉部長が『子育て支援や非婚のひとり親家庭の自立支援の観点から研究する』と答弁していました。 2月議会の一般質問で、新年度には実施するよう求めました。 当局は『未婚・非婚のひとり親家庭の経済的負担の軽減、また同じひとり親家庭の間での不公平を是正するため、新年度の保育料算定から、寡婦控除の見なし適用を実施する』と答弁し、方針の変更が実現しました。 |
3つの小学校の耐震改修工事に7億円 久喜小学校、太田小学校、青葉小学校のそれぞれ職員室棟の耐震改修工事を予定しています。今後、実施設計を行い、4月以降に着工します。 なお今回の耐震補強と合わせて、下記のようなトイレの洋式化や一部にスロープの設置などのバリアフリー化の工事も実施します。 ◆久喜小学校(職員室棟)工事費2億4000万円。 トイレの洋式化と手すりの設置、トイレ内のLED照明、昇降口にスロープを設置、図書室にエアコンを設置、雨水貯留タンクの設置など。 ◆太田小学校(職員室棟)工事費2億4000万円。 1階に多機能トイレ(オストメイト対応)の設置、トイレの洋式化と手すりの設置、トイレのLED照明、北側校舎の昇降口にスロープを設置、図書室にエアコンを設置、雨水貯留タンクの設置など。 ◆青葉小学校(職員室棟)工事費1億9770万円。 トイレの洋式化と手すりの設置、トイレ内のLED照明、職員室階段の付け替え、家庭科室の調理台を入れ替え、雨水貯留タンクの設置。 バリアフリー化を積極的に進めるべき 今回の工事で予定されているバリアフリー化はきわめて不十分です。◇太田小のスロープは正門から最も遠い北校舎の西端の昇降口に設置する設計になっています。 児童や保護者、外部からの訪問者が日常的に利用する校庭側に設置するべきです。 ◇青葉小の職員室は2階にあって、現状では身体の不自由な人は上がっていくことすら困難です。 せっかく大規模な耐震改修工事を行うのですから、これに合わせて校舎の構造や職員室の配置を見直すか、エレベータを設置するべきです。 また久喜市は公共施設をすべてLED照明にしていく方針ですが、今回予定している3つの小学校はトイレの中の照明だけをLED化するというもの。 もっと積極的に進めるべきです。 久喜市では「建築物耐震改修促進計画」を策定し、2015年度までに小中学校施設の耐震化を完了することを目標に掲げています。 市内の学校施設で耐震改修が終わっていないのは、青葉小の普通教室棟、江面第1小学校、砂原小学校になります。 |
【一般質問】 ひとり親家庭に区別なく保育料低減を しかし実際にはいろいろな事情で結婚しないで子どもを育てている人もいます。 “ひとり親”という実態は変わらないのに、現在の所得税法では未婚・非婚のひとり親家庭には寡婦控除は適用されていません。 その違いは保育料の算定にも影響してきます。保育料算定の階層区分は市民税課税額によって決まってきますから、ひとり親家庭で寡婦控除を受けていれば保育料も低くなります。 しかしシングルマザーなど未婚・非婚のひとり親家庭の場合は所得税や市民税の寡婦控除がないので、保育料も高いランクが適用されてしまいます。 婚姻歴の有無によってこんな区別をしないで、“ひとり親”で低所得という条件が同じであれば、離婚・死別と未婚・非婚の別に関わりなく、同様に扱うべきではないでしょうか。 千葉市や岡山市などでは数年以上前から、保育料の算定にあたって、未婚や非婚のひとり親で子育てをしている世帯に対しても寡婦控除を「みなし適用」して、保育料を低減しています。県内では朝霞市、新座市、幸手市もこうした取り扱いを行っています。 一般質問で、久喜市でもこうした「みなし適用」を実施するように提案しました。福祉部長は『調査・研究してみたい』と答弁しました。 行政用語で「調査研究」というのは通常は消極的な意味に使われまることが多いので、私は再度、『研究した結果、適用しないことがあり得るのか』とただしましたが、部長は『子育て支援や非婚のひとり親家庭の自立支援の観点から研究する』と述べたものの、明確な答弁はありませんでした。 久喜市でもすでに、ひとり親家庭の医療費支給条例では、離婚や死別と非婚・未婚の家庭とを区別せずに適用しているのですから、保育料の算定にも同様に適用するよう、早急に結論を出すべきです。 |
【11月市議会】 鷲宮小学校に学童保育施設開設へ 来年4月から鷲宮小学校に学童保育施設「鷲宮学童クラブ(定員45名)」が開設されます。 これまでは鷲宮児童館の中の一室を使って学童保育が実施されていて、上内小と鷲宮小の子どもたちが利用していましたが、今年から上内小の空き教室を改修して学童保育がスタートしました。 現在は鷲宮小の児童36名が毎日放課後に通ってきていますが、ようやく学校の中に独自の学童保育施設ができます。 菖蒲地区では、栢間小学校の校門脇の古いJAの建物を借りて「小林・栢間学童クラブ」が開設されていますが、栢間小学校の学校敷地内に新たに学童保育施設を建設して移転することになりました。 当面は小林小の子どもたちもここに通いますが、できるだけ早くに小林小学校敷地内に独自の学童保育施設を開設するよう求めています。 また、東鷲宮小学校の学童保育は現在は隣接の鷲宮東コミセンの中の一室を使って行われていますが、来年には新たに独立した施設を建設する予定です。 学童保育施設がない小学校は、小林小学校と江面第2小学校の2校だけとなります。 |
老朽化した保育園の現状を視察 中央保育園 ◆2013・12・6 市立保育園の老朽化が進んでいるため、これまでひまわり保育園(2007年)、すみれ保育園(2012年)、さくら保育園(2013年)の改築を進めてきました。残る2つ−中央保育園とあおば保育園の現状を、11月14日に市議会福祉健康委員会で視察しました。 中央保育園はUR中央ハイツの団地1階にあって、開設後33年が経過しています。 これまで一部の保育室の改修やトイレの洋式便器への取り替えなどを進めてきましたが、現在でも壁の結露でカビが生えたりしています。 市は2015年度までに各保育室の壁や床の張り替え、トイレの排水の改善、段差の解消、屋根の防水、園庭の土留め工事なども実施する予定です。 |
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園庭のひさしはぼろぼろで、雨が直接垂れてくる |
保育室にガスストーブは危ないでしょ |
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調理室の壁には結露でカビが… |
小便器の一つは使用不能。奥には昔ながらの和式便器 |
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あおば保育園 あおば保育園は開設後36年で、やはり老朽化が進んでいます。これまで調理室の排水補修、一部の保育室の壁と床の改修、午睡室の畳の表替え、エアコンの交換などを進め、今年度は一部のトイレの排水改修や洋式便器への交換を行う予定です。 実際に現場を見て、両園とも保育室の環境整備やトイレの改修、和式便器の交換など早急に全面的な改修を行う必要があることを確認しました。 |
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木の床はいいんだけれど… |
ここにも昔ながらの和式便器、今どきの子どもは使えない |
【一般質問】 不登校生徒の「所在確認」は最低限の責務 これは本人の所在確認、いわば生存確認ができないということを意味します。 学校や相談員、スクールソーシャルワーカー、福祉関係者、児童相談所などの連携と対応の経過を質問しました。 教育委員会としても、長期間にわたって児童生徒に会えないような事態があってはならないので、ケースに応じて学校を始めとして関係者間で連携して慎重かつきめ細かな対応をしていくと答弁しました。 さらに私は、数か月も会えない状態が生じた場合、たとえ強行手段を使ってでも本人の「生存確認」だけはしなければならないので、そのための最低限のマニュアルは作っておくよう求めました。 なおこのケースについて、私は6月に教育委員会に事実確認に行ったのですが、その後にようやく本人に会えたそうです。 |
「新」3学期制とは何か? これを受けて、教育委員会は6月24日に「市立小中学校の学期制に関する方針」を議決し、来年4月から「市内の全小中学校で新しい学期制を実施する」ことを決定しました。 新しい学期制の考え方として、「長期休業ごとに学期が区分され、評価が学期ごとに行われる3学期制のよさと、長期休業においても学習の連続性に配慮した取り組みが行われ、ゆとりある授業時数の中で体験的な活動や繰り返し学習が行われる2学期制のよさと生かした『新3学期制』を導入する」としています。 学期区分は1学期が4〜8月、2学期が9〜12月、3学期が1〜3月で、7月21日〜8月31日を夏休み、12月26日〜1月6日を冬休み、3月27日〜4月7日を春休みとして、事実上、久喜地区を以前の3学期制に戻すことになります。 さらに「新3学期制」では、今まで休みだった開校記念日に授業を行うことと、土曜日にも校長の裁量で授業を行うことができるようにすることが示されています。 教育委員会では、「『新3学期制』は、豊かな教育活動と期待される評価の両立を目指した学期制」であり、「旧来のいずれの学期制とも一線を画するものである」と言っているのですが、何が「新しい」のかは明確にされていません。 また旧3町地区ではこれまでも3学期制を継続してきて、授業時数も確保できているのに、何かを変えなければいけないのか、単に休みを減らして授業時数を増やすことが「新3学期制」なのか、授業時数を増やせば「豊かな教育活動」が実現できるのかなど、多くの疑問の声が出ています。 |
さくら保育園の移転新築が決定 さくら保育園は老朽化が著しく、早急な建て替えが求められていましたが、現在地での改築が困難なため、清久工業団地の北側に移転して新築することになりました。 来年2月完成予定で、4月から定数を現在の60名から70名に増やし、0歳児保育も実施します。 新園舎は鉄骨平屋建てで建築面積1018u(敷地3000u)、床や壁はできるだけ木材を使用し、1歳・2歳・3歳児室は床暖房、全面LED照明、屋根上に太陽光発電システム、雨水貯留施設も設置します。 工事費は建築・電気・機械工事など全部で2億6900万円です。 |
久喜市内の小中学校を「3学期制で統一」へ 久喜地区の2学期制は、始業式や終業式を1回ずつ減らして授業時数を増やす、通知票の回数を減らして先生方の負担を減らすことを目的として、合併前から実施してきたものです。 しかし2学期制は日本の季節や生活リズムに合っていない、学期の途中に長期休みが入ることによって子どもの学習の継続が途切れてしまう、評価の回数が少ないので子どもの学習の意欲付けが弱くなる、市内小中学校の統一的行事の際に支障となりかねない、などの問題点が指摘されてきました。 特に3学期の2学期で学習の評価が少ないことは高校入試の際に不利になるともいわれてきました。 教育委員会では、市内の各地区の学期制を統一するために一昨年から「学期制検討委員会」を設置して、協議してきましたが、5月27日の検討委員会で協議を終了し、6月5日に「意見書」を提出しました。 意見書には、「久喜市の学期制については、3学期制を実施することが望ましい」と明記され、今後、教育委員会は久喜地区の2学期制を3学期制に移行させていくことになります。 3学期制が望ましいと判断した理由としては、「確かな学力を育むためには、学習状況の評価の区切りを短くし、長期休業ごとに、児童生徒に評価を伝えて、学習に対する目的意識を持たせ、学習意欲を高めることがより有効であることを重視し、3学期制の実施が適切であると判断した」「市内保護者アンケートにおいても、長期休業前に区切りがつくことや評価の回数が多いこと、日本の季節感に合っている等の理由から、3学期制を望む意見が2学期制を望む意見を上回っている」などとしています。 新しい「3学期制」ってなに? −−新たな混乱を持ち込むべきではない ただ、その後に、3学期制においても課題が多いので、「2学期制の利点も取り入れた新しい3学期制を期待する」と書かれているのですが、「2学期制の利点」とは何なのか、また「新しい3学期制」の中身は説明されていません。これまで久喜地区以外の菖蒲、栗橋、鷲宮の小中学校では3学期制を実施してきて、必要な授業時数もきちんと確保し、子どもの学習にも問題なく行われてきています。 それなのに、それらの地区の3学期制での教育に何か支障があったかのように書き込んだのは、何か意図があるのでしょうか。 菖蒲や栗橋、鷲宮の3学期制について、これまでと違う「新しい3学期制」に変えるべきだと言っているのでしょうか。 「授業時数については、現行の3学期制よりも増加させることが望ましい」として、長期休業の短縮、開校記念日や県民の日に授業を実施、土曜日の授業実施などをあげています。 その一方で、授業時数を増やすことによって「学校にゆとりをもたらし、児童生徒と向き合う時間を多く確保できる」としているのですが、授業時数を増やせば学校にゆとりができるというのは果たして本当にそうなのか、疑問があります。 はたして、休みを減らして授業時数を増やすことが「新しい3学期制」なのでしょうか。 さらに、美術や技術・家庭等について、評価を年間2回に減らすということも書き込んでいるのですが、これまでも3学期制を実施している各学校の現場で、先生方が工夫して評価をしてきているのに、それを無視して美術や技術家庭では作品が完成しなければ評価できないから評価を2回に減らしていいというのもおかしな話です。 学期制検討委員会は2年間をかけて「3学期制での統一」というあたりまえの結論に到達したのですから、「新しい3学期制」などと言って現場に新たな混乱を持ち込むべけきではありません。 まずは久喜地区の2学期制を速やかに混乱なく3学期制に戻す取り組みを進めながら、授業時数の確保や先生方が子どもと向き合う時間の確保とか評価のあり方の検討は、教育委員会が上から指示するのではなく、各学校の現場での創意工夫と努力にゆだねるべきです。 |
学校給食のアレルギー対応は274人 久喜市で対応しているアレルギー対策は、 ◆詳細献立の配布、 ◆牛乳の停止、 ◆牛乳のみ提供する、 ◆給食の停止(一部または全部弁当持参)ですが、 その他、◆パンとデザートについては乳製品や卵を使用しない代替食品を提供しています。 今年度、保護者からの申請で、給食の変更を対応しているのは小学校20校、中学校10校で、詳細献立の配布89人、弁当持参7人、一部弁当持参41人、牛乳のみ提供2人、牛乳の停止81人、パン代替食20人、デザート代替食34人です(のべ人数)。 他の食材料についても代替食を調理して提供すべきですが、まだそこまでは対応できていません。 放射能を理由にした変更は16人 福島第1原発の事故で放射性物質が東日本を中心に拡散し、食品による子どもたちの内部被ばくが危惧されています。市では、学校給食や保育園の給食の食材料の産地を公表、毎日、市内各地区の3〜9品目の食材の放射性物質検査を実施、その結果を市のホームページに公開しています。 さらに丸ごと一食分の検査も実施しています。 さらに市では、食材料への放射性物質の影響を心配する保護者に対しては、アレルギーの対応に準じて給食内容の変更の申請を受けています。 市内で今年度、放射能を理由として給食内容の変更をしているのは、小中学校合わせて9校で、詳細献立の配布が1人、給食の停止(弁当持参)1人、牛乳の停止が15人となっています。 教育委員会では、「放射能を理由とした変更」は、申請があれば認めてきていますが、積極的には知らせていません。 保護者に配布する通知に、放射能の心配を理由とした給食変更も、アレルギー対応と同様に認めることを明記するべきです。 |
【6月市議会】 久喜市教育振興基本計画を提案 昨年6月から市民参加の策定委員会に諮問して審議してきました。 基本目標に、(1)人間形成の基礎を培う幼児教育の充実、(2)「総合的な人間力」を育成する学校教育の充実、(3)信頼される学校づくり、(4)人権を尊重した教育の推進、(5)豊かな生き方を築く生涯学習の推進、(6)歴史・文化の継承と活用、(7)生涯にわたるスポーツ・レクリエーション活動の充実を掲げました。 各施策で、2017年までの5年間の目標数値を設定して、市民参画、定期的な点検・評価を実施していくとしています。 |
【一般質問】 指導主事の異常な勤務実態の改善を求める 以前から、市役所4階の教育委員会は連日真夜中まで電気がついているので有名でした。 指導主事の先生方は、昼間はおもに各学校現場を回って研究指導をして、市役所に帰ってから指導案や報告書の作成などの事務的な仕事をしています。 しかし指導主事は校長や教頭になる前の先生が多く、一応「管理職」の身分なので超過勤務扱いにはならず、正確な勤務時間の記録もありません。 そこで昨年1年分の市庁舎の退庁記録簿を調べてみたら、とんでもない勤務実態が明らかになりました。 たとえば昨年11月は平日が21日間でしたが、ほとんどの指導主事の退庁時間は全て9時以降で、11時以降が18日間、午前0時以降が13日間、最も遅いのは午前2時48分でした。 年間を通していちばん遅かったのは3時48分退庁というのでは、もう異常と言うしかありません。 しかも身分は管理職ですから超勤手当も出ず、勤務時間簿がないので、教育委員会ではその実態すら把握できていませんでした。 人数の割に仕事量が多すぎるか、市内の小中学校34校を担当する指導主事の人数が大幅に足りないかのどちらかと思われます。 ただし、単純に仕事量を減らしたのでは、久喜市の教育行政の質の低下につながりかねません。 今後、指導主事の先生方の勤務実態をきちんと把握した上で、仕事の内容や分担の見直し、指導主事の増員などを検討するべきであると指摘しました。 ★連日12時とか午前1時なんていう勤務を続けていて、これまでよく過労死が出なかったものだ。指導主事には部下もいない。これも名ばかり・なんちゃって管理職か?★ |
2学期制と3学期制、アンケートの結果は明らか 検討の参考にするため、12月に「学期制についてのアンケート」を実施し、その結果が2月7日に開かれた第7回検討委員会で明らかにされました。 アンケートは小中学校の教師と保護者に別々に行われました。 【小中学校の管理職と教職員に対してのアンケート結果
考えてみれば、先生方が、「子どもたちを向き合う時間の確保」や「授業日数(授業時間)の確保」を重視するのはあたりまえのことで、2学期制であろうが3学期制であろうが変わりはないはずですから、実はこの選択肢はまったく意味はありません。 むしろ、特に3学期制を実施している地区の管理職や教職員から、「評価(通知表)の回数」を重視するべきだという回答が多かったということは、2学期制の学校で通知表の回数が減って、児童や生徒の評価がきちんと伝えられないことの欠陥を指摘したものと言えます。 教職員の自由意見の記入では、次のような意見があったそうです。
【保護者のアンケート】
保護者の中では、全体を合計しても、「3学期制を求める」意見が2590人、「2学期制」を支持する意見が600人足らずで、市内全体の保護者の中で、「2学期制がよい」という意見が圧倒的に多いことは明らかです。 |
「県立久喜図書館の存続を求める意見書」を可決しました 埼玉県は2015年までに県有公共施設を100%耐震化する計画で、3つの県立図書館とも建て替えや大規模改修が必要です。 県立図書館は専門化(久喜図書館は科学・芸術系が中心)が進み、一方でこの30年間で各市に市立図書館も整備されてきました。 各図書館の蔵書はインターネット検索や図書館同士のネットワークで、県内全域で図書や情報を相互利用できるようになっています。 したがって埼玉県では、県内各地区に県立図書館を分散配置する必要はなくなったと判断しています。 これに対し、久喜市議会は9月28日に「県立久喜図書館の存続を求める意見書」を全会一致で可決しました。 10月9日には久喜市と周辺6市町も共同で「県立久喜図書館の存続を求める要望書」を県知事と教育委員長に提出しました。 県では「県立図書館の再編により県民サービスの低下とならないよう慎重に検討していく」としています。 県立久喜図書館を存続する場合には建物の耐震対策が前提となります。 現在の狭い敷地内で、施設の耐震化工事や建て替えをどのように実施するかについての検討も必要です。 |
学期制フォーラムが開かれました 《その2》
2学期制の「メリット」とは何か 8年前の2004年に旧久喜市で2学期制を導入したのは、2002年から学校週5日制になって、授業時数の確保と教師の負担を軽減することが目的でした。つまり2学期制にすれば、終業式と始業式が1回ずつ減ることと、通知表を付けるために夏休み前や冬休み前に半日授業にしていたのをなくすことができるので、その分、授業時間数を多く確保することができ、先生方が年3回の評価にかけていた時間を2回に減らして、負担を軽減できるというわけです。 2学期制は「デメリット」が多い しかし、夏休みは前期の途中に来るので、夏休み前には通知表は出ないで、そのまま長期休みに入ってしまいますから、子どもたちにとっては7月までの学習の蓄積がいったんそこで途切れてしまうことになります。夏休み前に評価が出されないまま夏休みに入ってしまうというのが、2学期制の第1のデメリットであって、学校では休み前に面談や家庭訪問をして、子どもたちひとりひとりの課題を確認したりして補っているというものの、やっぱり「通知表」という形で明示されるのと、そうでないのとでは、子どもたち自身や保護者の学習への意識にも差が出ることは否めません。 また夏休みで、7月までの学習の蓄積が分断されるというのが2学期制の第2のデメリットと言えますが、各学校では何とか子どもたちの意識を継続させるために、サマースクールなどを開設して補修的なことや9月の期末試験対策をやってはいるものの、全部の子どもたちが受けるわけでもなく、特に中学生では部活などで忙しかったりして“途切れてしまう”子どもが多いのが実情ではないでしょうか。 それにやっぱりほとんどの子どもたちにとって、夏休みは夏休み、大いに遊びたい期間ですから、休み前の学習の蓄積と緊張を維持し続けるのはむずかしいことは想像できます。 せっかく学校がサマースクールをやってくれても、猛暑の中を冷房もない学校に通って勉強がはかどるかといえば大いに《???》です。 もう一つのデメリットは、試験と評価の回数が少ないということは、必然的に1回の試験の範囲が広くなって、勉強の負担が重くなることです。 また、3学期制では1年間に6回の試験でしたから、仮にその内の1回の試験で失敗しても取り戻すチャンスは多かったのですが、2学期制の場合は4回しかありませんから、子どもたちにとっては1回失敗したら、それをカバーするのは容易ではありません。 いちばん大きな“デメリット”は、実は高校入試に不利になるのではないかと言われていることです。 3学期制の場合は、3年生の1学期と2学期の2回の成績が高校の内申点として評価されるわけですが、2学期制では前期の1回だけの評価しかありませんから、前期の成績が思わしくなかった生徒にとっては大変な問題です。 中学校ではそれを補うために、12月に補充的な成績評価を出すようにしてくれていますが、これが高校側からどのように扱われているのかはよくわかりません。 3学期制に「デメリット」があるのか 2学期制を推進する側からは、3学期制に比べて、授業時数が最大で30時間くらいは多く確保できると言われていますが、実際にはそんなに大きな違いはありません。久喜市内で2学期制の学校も3学期制の学校も授業日数は198日(22年度)で同じで、時数にして3学期制の学校では「2学期制に比べて10時間ほど少ないが、標準時数は確保している」ということです。 結局、どの地区から出ている検討委員(校長でも教師でも)も、「2学期制の方が授業時数を多く確保できる余地があるが、3学期制でも工夫次第で授業時数は確保できるし、現にできている」と言っていたことからすると、「授業時数の確保」という2学期制にしたそもそもの目的が、実際には意味を持たなくなっているようです。 もしも3学期制でどうしても授業時数が足りないとするなら、2学期制の久喜地区と同じように、各学期の始業式の日にも5時間授業にするとか、夏休み前の半日授業を1日授業にすればいいわけで、これは3学期制のままでもできることです。 そもそもいちばんの問題は、年間3回の通知表を書くのが教師の負担が大きいから2学期制にするということ自体が、学校教育としては本末転倒です。 教育は“評価”という作業を抜きにしては成り立ちませんから、評価の機会は多い方がいいはずで、だからこそ全国で圧倒的に多くの学校が3学期制を行っていて、どこの学校でも3回の通知表を出しています。 2学期制にして、通知表が年間2回でも、夏休み前にいちおうの“評価”をして子どもや保護者と話し合ったり、12月にも“評価”を出さざるをえなくて、結局年間4回の評価(それも2回は中途半端な)をせざるを得なくなっているとしたら、本当に教師の負担軽減になっているのかどうかも疑問です。 現に、検討委員会の人たちが視察してきた熊谷市(2学期制)では、逆に各教科の単元ごとに評価を行って評価の回数を増やしているという報告もあったのですが、久喜地区で校長をしていた検討委員の方は、「熊谷のように単元ごとに評価を出すのは、事務の負担が大きすぎる」と言っていましたから、久喜ではそれは望めないようです。 旧久喜市の2学期制が、教師の負担を減らすのが第一の目的であったとするなら、それはここら辺で考え直すべきではないでしょうか。 2学期制推進論者からよく言われるのが、『美術や音楽は週1時間しか授業がないから、3学期は8回くらいしかできなくて作品が仕上げられないので評価ができない』ということです。 しかし実際には久喜市内に限らず全国どこの3学期制の学校でも、美術や音楽で3学期は3学期の評価をして成績を付けているのであって、8回の授業なら8回の授業の中での評価があるはずです。 3学期の8回の授業で仕上げられる美術の作品を課題にすればいい、いや本当にムリならば、3学期にも何が何でも「作品」を作らせる必要があるのかどうかも疑問ですし、音楽の授業が8回しかないから、あるいは美術の作品が仕上がらないから評価できないというのはこじつけと言うしかありません。 公正なアンケートで、当事者の意見を尊重するべきだ 10月に実施するアンケートの際には、簡単な比較検討の資料を付けるということですが、資料の作り方で回答が違ってくる恐れもありますから、こじつけや作為的・誘導的とならない客観的なしっかりした資料を作成するべきです。 |
【猪股の一般質問】 小林小、東鷲宮小の学童保育施設の設置促進を 菖蒲地区で、栢間小の学童保育施設は今年度中に建設する計画でしたが、市から来年度に延期する方針が示されています。 現在は、小林小の10名の児童が栢間小の学童保育施設に通っていますが、小林小学校にも独立した学童保育施設を建設を並行して進めるべきです。 市は今年度に「学童保育整備計画」を策定していく方針を明らかにしました。 東鷲宮小学校の学童保育は、小学校に隣接する鷲宮東コミセン内の2階の2部屋を使って実施していますが、狭くて使いにくいので、コミセンの敷地内に別棟の施設を建築するよう求めました。 市では、東鷲宮コミセンの建物の中に整備していくか、あるいは学校から少し離れていますがJR東鷲宮駅の近くにある旧東鷲宮区画整理事務所の建物(跡地)に開設する方法も検討していくと答弁しました。 しかしコミセンの建物はこれから耐震診断が予定されていたりするので、これらの施設を利用するとした場合は、学童保育施設の整備は3年〜5年くらいも後に先延ばしされてしまう可能性があります。 私は、コミセン敷地内の相手いる場所に設置するのがいちばん早いと思うのですが、どこに建てるにしてもできるだけ早く実現できる方法を検討するべきです。 東鷲宮小学校の学童保育施設の見通しと計画について、保護者のみなさんに説明して理解を得ながら進めていくよう求めたところ、福祉部長が保護者会の場で説明していくと答弁しました。 |
学童保育施設の建築を延期 久喜市は1小学校区1学童保育を基本に学童保育施設の整備を進めていますが、今年度に予定していた栢間小、鷲宮小の施設整備は来年度に先送るすることになってしまいました。 栢間小学校は正門前のJAの古い建物を借りて学童保育を実施していますが、新たに学校敷地内に学童保育施設を建設する予定です。 また鷲宮小学校も旧校舎を撤去して学童保育施設を建築する予定で、当初予算で校舎撤去比1000万円と、両校とも2828万円の施設建築費を計上していました。 しかし9月4日に開かれた市議会全員協議会で市長から施設建築を来年度に延期すると発表されました。 福祉部長が「地質調査等の予算を計上してなかった」と説明しましたが、行政内部の連携不足と手続きミスが原因のようです。 現在、鷲宮児童館の学童保育に鷲宮小と上内小の児童が通っています。 上内小では空き教室を改修して予定通り来年4月から学童保育を開設します。 鷲宮小はもう1年、児童館の学童保育施設に通うことになりそうです。 |
【9月市議会】 子ども医療費の無料拡大などの議案が提案された 提案された主な議案は−、 ◆すみれ保育園の改築に伴い、定員を現行60人→70人へ拡大、 ◆子ども医療費の支給対象範囲の拡大。現在は入院は中学生まで、通院は小学生だけが無料ですが、来年4月から入院・通院とも中学生まで支給します。 ◆江面2小はこのままでは複式学級になりますが、市費で教師を雇用して学年単位のクラス編成を維持します。 |
旧久喜市の「2学期制」をこのまま続けるのか 「合併後に統一する」ことになっていて、市の教育委員会では昨年から「学期制検討委員会」を設置して統一へ向けた検討を開始しています。 市議会の文教委員会でも昨年、本庄市、四条畷市(大阪)、太田市(群馬)の学期制について視察してきました。 これらの市では最近、2学期制から3学期制へ戻しています。 いずれも当初は、“授業時間数の確保”を目的に「2学期制」を導入しましたが、やった結果、『2学期制は日本の気候風土や慣習に合わないのではないか』『保護者の理解が得られなかった』という判断に至ったそうです。 また埼玉県内では小中学校1238校の内の162校(13%)が2学期制を採用していますが、昨年から7校が3学期制に復帰しました。 2学期制では前期の途中に夏休みが入って学習の連続性が途切れてしまう、7月までの学習を夏休み後に評価するのがいいのか、試験範囲が広くなって子どもに負担がかかるという批判もあります。 特に中学校の進路指導の資料が前期の1回となって子どもに不利ではないかという心配もぬぐえません。 子どもにとっても試験や評価の機会が1回でも多い方がいいのは確かです。 デメリットを補うために、教師の努力で7月や12月にも評価を出して進路指導に役立てるなどの工夫もしていますが、これはかえって教師の負担を増やすことにつながってしまいます。 また市内の旧3町地区では3学期制で続けていますから、3学期制でも授業時数の確保は可能とされています。 実際には久喜市全体で「2学期制に統一」するのは困難ですから、久喜地区の2学期制をこのまま続けるのか、3学期制に戻すかが課題になってくると考えられます。 早期に結論を出すべきです。 |
学校給食審議会が10月25日に開かれて、合併前のまま据え置かれていた給食費保護者負担分を、来年4月から改定・統一することになりました。
これまで4地区でそれぞれ給食回数や副食単価が異なっていました。 小学校でいちばん安かった栗橋地区の副食単価128.46円が9円引き上げ、中学校では鷲宮の154.51円が15円引き上げとなります。 逆に副食単価が高かった久喜地区では1食あたり4〜5円引き下げ、菖蒲の小学校は7円引き下げ、栗橋の中学校は5円引き下げとなりますが、これらが給食の質の低下になってはなりません。 また、久喜地区の小中学校と栗橋の中学校は、民間委託・センター調理方式だったために給食費がいちばん高かったので、値下げになるのは大歓迎ですが、食材料費を落とすことによって、給食の内容が下がるのは容認できません。 菖蒲の米飯は直営給食センターで炊飯しています。 光熱水費はすべて公費負担が原則なので、米代は小学校22.75円、中学校33.37円ですが、他の3地区の委託炊飯料(小学校49.02円、中学校71.89円)との差額を按分して上乗せすることにされたため、米飯代だけで1食20円以上の値上げです。 |
市内の小中学校は旧久喜市地区が「2学期制」、旧菖蒲、栗橋、鷲宮町地区が「3学期制」をとっていて、『合併後に統一』することになっていました。 この学期制のあり方と統一方策について検討するため、今年3月に学期制検討委員会が設置され、7月に第2回の委員会が開かれました。 旧久喜市では議会や保護者の間でもほとんど議論もない中で、2004年に教育委員会の決定で「2学期制」が実施されました。 当時、02年に学校週5日制が実施されたので、2学期制にすることで、始業式・終業式やテストの回数を減らして、授業時数を増やすことができ、教師の負担も減らせると考えられました。 しかし一方で、学期の途中に長期休業が入るので、学習の継続性が途切れる、夏休みや冬休みの前に通知表が渡されず、子どもの評価が明確に示されないので休み中の目標が立てにくいなど、保護者からの不満の声もあがっていました。 特に中学校では1回のテストの範囲が広くなって学習が困難な場合がある、3年生にとっては受験前の学力評価の機会が少なくなって受験指導がむずかしいなどの切実な不安も指摘されています。 現在、久喜地区以外の旧3町地区では「3学期制維持」の声が強く、2学期制での統一は困難です。今後、市内の学校間の連携を進めていく上で、学期制が異なる状態は早期に解消すべきです。 全国的には03年くらいから2学期制導入が拡がりましたが、20%を超えた08年頃がピークとされています。 埼玉県内では今年度、64市町村中の16市町(熊谷、所沢、幸手など)で、小学校が110校(13.5%)、中学校は52校(12.4%)が2学期制を取っています。 一方で、これまでに本庄市、春日部市、深谷市の7校が2学期制を廃止して3学期制に戻しています。 また所沢市では今年、「3学期制復活」を公約に掲げた市長が当選しました。 市議会文教委員会で「2学期制・3学期制」について、調査活動 市議会文教委員会でも6月議会以降、「学期制」問題について集中的に所管事務調査を実施してきています。10月には大阪府四條畷市、11月に本庄市と群馬県太田市など、「2学期制から3学期制に戻した市」を視察し、その経過について研修しました。 いずれの市も、「2学期制が保護者の理解を得られていなかった」「2学期制は子どもの生活リズムに合っていない」などの問題が指摘されています。 本庄市では2学期制を導入して8年間の検証を重ね、また四条畷市や太田市は3〜4年の“試行”を経て成果と課題を整理した結果、3学期制に復帰しています。 久喜市でもていねいな見直し作業を進めるべきです。 参照 ⇒ 四条畷市の視察研修報告はこちら |
合併後の久喜市の学校給食は、久喜地区と栗橋の中学校は全面民間委託・大規模センター、菖蒲と鷲宮地区は市直営・中規模センター、栗橋地区の小学校は直営・自校調理と3方式に分かれています。
それらの3つの調理方式の中で、栗橋地区の直営・自校調理方式、次に鷲宮の直営・中規模センター方式が優れていることは明らかです。
今年から栗橋南小学校の校舎改築が進められますが、新校舎の設計に給食調理室が入っていません。
保護者らからは自校調理方式の堅持を求める声があがっていますが、市はあいまいな態度に終始し、なし崩し的に自校調理を廃止してしまうつもりではないかと疑念が持たれています。
教育委員会は「新市全体の学校給食運営方針の中で総合的に検討する」と言っていますが、南小の調理室の問題は早急な結論が求められていて、新市全体の方針とからめるのは間違いです。
また後で自校調理という方針が出てから調理室を別棟で作るのではなく、最初から校舎といっしょに計画すべきです。
新校舎の建設工事は2012〜13年度になりますから、今年中には南小に調理室を建設する方針を示すべきです。
委託・大規模センターは見直すべき
教育委員会は「今後、市全体の学校給食の運営方法を検討していく」としていますが、いつ頃までに結論を出すのかまったく明らかにされていません。
その一方で、部長の答弁では、財政的に安上がりという“委託センター方式のメリット”ばかりが強調されています。
教育の一環としての「食育」の視点から、直営を基本として、できるだけ小さい規模のセンターや自校調理方式をめざす方向を打ち出すべきです。
2月議会に、市内23か所の学童保育の管理運営をすべて『指定管理者』に移行する議案が提出されました。
指定管理制度とは、単なる業務委託でなく、施設の管理と事業の運営を一体的に委任するもので、指定管理された事業者の自主的な方針に基づいて幅広い裁量で運営できる制度です。
事業者は5年間の事業計画・財政計画を作成して協定書を締結し、議会にも報告書が提出されます。
指定管理者の選考にあたっては従来からの継続性を尊重して、
▼久喜地区ではこれまで学童保育運営協議会に委託してきた9か所の管理運営ををそのまま指定管理に移行します。
▼菖蒲・鷲宮地区では直営の7か所を、久喜と同じ学童保育運営協議会に移行します。
残り1か所は従来から保護者会が指定されています。
▼栗橋地区の4か所はそれぞれ委託で運営してきましたが、1か所はこれまでと同じ保護者会、1か所は従来の委託先が新たにNPOを設立、これまで保育園に委託してきた2か所は保護者会の運営に変更になります。
久喜や栗橋地区などではこれまで1年ごとの委託契約でしたが、今後は5年間の指定管理の協定書を締結することになります。
財政的にも経営的にも長期的に安定した運営ができると期待されます。
またこれまで直営だった菖蒲や鷲宮の学童保育は、今後は保護者会や保護者が参加する運営委員会に移行することによって、保護者の運営参加の場が広がることになります。
またこれまで直営の学童保育では指導員は“非常勤特別職”というあいまいな身分で、勤務条件も不安定でした。
今後は運営協議会の職員となり、諸手当や社会保険などの保障も進みます。
鷲宮地区・学童保育施設の改善へ
これまで鷲宮児童館ではたいへん狭い一部屋で学童保育を行っていて、屋外での活動もできない状態でした。
予算委員会の審査の中で、学校の中などに施設を確保すべきでないかと求めたところ、保育課では子どもたちの通っている上内小、鷲宮小学校の空き教室の活用か敷地内への設置が可能かどうか検討すると答弁しました。
東鷲宮小学校の学童保育は現在は鷲宮東コミュニティセンターの一室で行っていますが、ここも狭くて改善が求められてきました。
一方、東鷲宮小は児童数の急増で教室が不足して、23年度にはプレハブ教室を建設して対応する計画になっています。
学童保育の需要増も予想されていて、独立した学童保育施設の整備が必要です。
教育委員会では学校敷地内の設置は困難(?)として、近隣への設置も含めて検討していく方針です。
1月7日に、市内小中学校の動物飼についての研修会が開かれました。
旧久喜市では2002年ごろに学校で飼育されていた動物たちの悲惨な状況が明らかになって、それから各学校やPTA、動物飼育ボランティア、教育委員会の協力体制が構築されて大幅な改善がはかられてきました。
当時は、狭い飼育小屋に数十匹のウサギがひしめき、土日や連休、夏休みなどにはエサをやる人もいない、飼育舎はフンが積もり固まって、どんどん生まれてはどんどん死んでいくという状態で、ある市内の小学校の飼育係の子が「飼育係は墓掘り係だ」と訴える文章がインターネット掲示板に載ったこともありました。
飼育ボランティアの人たちは夏休みなどに近くの学校のウサギにエサやり活動をしたりしていましたがとても間に合わず、私は何人かの飼育ボランティアの方々といっしょに、ウサギ実態調査ツアーと称して市内の小中学校を回って調査し、議会で改善を訴えました。
その後、教育委員会が各学校に動物飼育の強力な指導を行って、獣医師会の協力を得て各学校の飼育指導、去勢や個体管理の徹底を行うとともに、飼育体制の見直し、特に土日や長期休業中の飼育体制の確立や、飼育舎の改善・改築なども実施してきました。
また年1回は各学校の校長・教頭や飼育担当の教師、PTAの方々に対して、動物飼育の研修会を実施してきています。
その結果、旧久喜市内の動物飼育の実態は抜本的に改善されましたが、合併で久喜市になった3地区の動物飼育に実態がどうなのか、もしかしたら以前の久喜市内の小学校のような悲惨な状況におかれている動物たちがいるのではないかという心配がされていました。
昨年の決算委員会で各学校の飼育実態を質問したところ、ある小学校で「30羽のウサギがいて、昨年1年間で10羽が死んだ」という報告もありましたが、残念ながら十分な状況の把握はできていませんでした。
今回初めて全市の小中学校の飼育担当者を集めての研修会が開かれ、他の小学校の参考になればと、青毛小学校と北小学校の飼育体制の確立が先進事例として話されたのですが、その研修会の中で、ある小学校の飼育ボランティアから「ウサギが30羽いて、世話もエサの確保もたいへんだ。何とかして欲しい」という悲鳴に近い声があがりました。
教育委員会が、動物飼育の実態把握と改善へとりくみ
一般質問で、全市内の小中学校の動物飼育の実態把握と改善について質問したところ、教育委員会としても各学校の実態把握を進め、2月以降、獣医師による巡回指導の実施、ウサギの去勢手術の実施と、飼育数が多すぎる学校から他の学校への里親さがしなども進めていることが明らかにされました。
現在までの教育委員会の調査では、飼育舎の状況が劣悪で改善が必要とされる学校が4校、飼育数が適当でないと思われる学校が3校、飼育体制が整っていないで改善が必要な学校が3校ということで、今後、学校ぐるみでの飼育体制の確立、長期休業中などに一部の負担が大きくならないように、地域を含めた協力体制の確立を進めていく方針です。
○久喜市立学校動物飼育の管理に関する要綱 平成22年3月23日 第1条 この告示は、久喜市立幼稚園、小学校及び中学校(以下「学校」という。)における動物飼育に関し必要な事項を定めるものとする。 (飼育管理体制の構築) 第2条 久喜市教育委員会(以下「教育委員会」という。)は、学校及び獣医師と連携し、適正な飼育管理体制を構築するものとする。 2 学校は、前項の飼育管理体制を補助するために学校動物飼育ボランティア等と適切な連携を図るものとする。 (飼育環境の整備) 第3条 教育委員会及び学校は、飼育動物の実態を把握し、適正な飼育環境の整備に努めるものとする。 (研修) 第4条 教育委員会は、飼育動物の生態を理解し、正しい飼い方を啓発するため、教職員等を対象に、適宜、動物飼育に関する研修を実施するものとする。 (健康チェック) 第5条 学校は、適宜、飼育動物の健康チェックを行わなければならない。 2 前項の健康チェックは、飼育動物健康チェック表(別記様式)により行うものとする。 3 学校は、健康チェックを行ったときは、その都度、前項の健康チェック表の写しをもって、速やかに教育委員会に報告しなければならない。 (獣医師の指導) 第6条 獣医師は、別に定める契約に基づき、動物飼育に関し、必要な指導を行うものとする。 (その他) 第7条 この告示に定めるもののほか、必要な事項は、教育長が別に定める。 附 則 この告示は、平成22年3月23日から施行する。 |
2月15日、久喜市小中学校学区等審議会が開かれました。
11月に、小中学校の通学区弾力化制度を今後も維持していくのか、廃止するかが諮問されていましたが、委員全員の意見で「学校選択希望制度・自由選択制度は23年度限りで廃止する」という答申が決まりました。
鷲宮町と栗橋町では、小学校は隣接する学校を選択でき、中学校は町内のほかの学校も自由に選択できる制度を実施してきましたが、地域と学校の結びつきが薄れたり、中学校では男女比のバランスが崩れて学級内の班編成が難しくなる、もともと小規模の学校はますます生徒が減っていったりするなど、たくさんの弊害が出てきていました。
そこで、審議会では4回の会議を重ねた結果、小学校の隣接学区選択制度、中学校の選択希望制度や自由選択制度について、23年度の入学者をもって廃止するべきであるという結論になりました。
なお、経過措置として、今年度までの選択制度によって通学している児童生徒は卒業まではその学校に通学でき、また兄や姉が在学している場合には、その弟・妹は同一学校に入学できるという配慮がとられる方向です。
これまで、通学路が危険なために隣接の中学校を選択するということも行われていましたが、そうした地域での生活上の理由がある場合や、転居、家庭の事情、いじめなどの教育的配慮が必要な場合には、通学区域に関する規則の例外規定で、他の学校への就学も認められます。
栗橋地区では、栗橋に市中学校の通学区の生徒が東中学校を選択するケースが多く、特に平成22年度は西中学区から30名以上もが東中へ就学していましたが、23年度は20名以下になったそうです。
年度や学年によって生徒の異動数が異なってくるというのも、学校運営にとっては不安定要因になっています。
また、JR線路(東鷲宮駅)と県道さいたま栗橋線に挟まれた区域は本来は鷲宮中学校の通学区ですが、県道を渡るのは危険という理由で、区域内の生徒82名の内の53名(約3分の2)もが鷲宮東中学校へ通学しています。
これでは学校経営の上からも問題ですが、それならば本来は通学区域そのものを見直すべきではないでしょうか。
2月7日、市議会全員協議会で、ALTについての教育委員会の方針が明らかにされました。
外国語指導助手(ALT)はこれまで民間からの派遣などで配置してきましたが、労働者派遣法では同一労働に3年以上の継続派遣を禁止しています。
派遣労働者を保護するために、3年を経過した場合には、直接雇用に切り替えるか、あるいは3か月間の派遣しない期間をおかなければならないことになっています。
久喜市のALTはすでに合併前から3年を超えて雇用を続けており、違法状態になっていることがわかりました。
昨年秋には埼玉労働局から、「直接雇用に移行させるのが望ましい」という指導を受けたので、新年度から直接雇用する方針です。
現在開かれている市議会に、「非常勤特別職職員の報酬条例の改正」が提案されており、「外国語指導助手」を非常勤特別職と位置付けて、「日額15000円」の報酬を支払うことになります。
昨年の決算委員会で、久喜市立図書館の活動が県内最低ランクであることを指摘しました。
21年度の公立図書館活動調査によると、久喜市立図書館の市民1人あたり年間貸し出し冊数は「3.6冊」(合併した1市4町の合算)で、県内40市の下から2番目という低さでした。
県内平均は5.8冊、市の最高は鶴ヶ島市の11.8冊でした。
⇒ こちらを参照 久喜市立図書館の利用実態が県内でも最低ランクなのは、なぜか
その原因の一つは図書購入費予算の低さです。
人口1人あたりの県内平均156円に対し、久喜市はわずか56円で、40市中最下位でした。
旧1市4町の図書購入費の合計は859万円で、以前は旧久喜市だけでも1600万円を計上していたのに、2004年から半減されました。
読みたい本をリクエストしてもなかなか購入しないで、他市の図書館から借りるため、忘れた頃にやっと回ってくるというのでは、図書館に期待できなくなってしまいます。
また図書館職員は新久喜市全部で19人ですが、その中で「司書」が6人しか配置されていません。他市の図書館では少なくとも2分の1〜4分の3の司書が配置されています。
久喜市では司書の資格を持った職員でも機械的に異動させてしまい、図書館活動の充実のための職員配置は考慮されていませんでした。
図書館は本を貸し出すだけでなく、あらゆる図書資料の相談に応じるレファレンスサービスの役割が重要なのですが、司書が少ないので相談したくてもできない、調べ物を頼んでもすぐには対応してもらえないのでは、図書館の役割が果たせません。
私自身、何年か前に、ある古典資料の読み方がどうしてもわからないで、市立図書館の窓口職員に調査を頼んだときに、「関連の本があそこの棚にありますから調べてみてください」と言われて、結局わからずにあきらめたことがありました。
そのさらに何年か以前に頼んだときには、1週間かかって調べてくれたことがあったので、数年の間の対応の変化にとまどいを覚えたものです。
新年度予算は「市民1人あたり100円」、これでも県内平均の60%
一般質問でこうした状況をどのように改善していくのかを質問しました。
教育部長は、
(1)図書館サービス基本計画と子ども読書活動推進計画の策定を進める、
(2)レファレンスやリクエストに応える図書館サービスの充実を進める、
(3)図書館ホームページの充実、専門職員の確保と職員の資質向上に努める、
そのために図書購入費予算の確保、司書有資格者職員の確保と職員の研修の充実を進めると答弁しました。
現在、新年度予算編成が進んでいますが、市立図書館の「図書購入費」の予算要求額は1600万円、市民1人あたり100円です。
これまでの低さを反省すれば当然満額を予算化すべきです。
市長も「図書購入費を増額していく」考えを明らかにしましたが、しかしこれでも県内平均1人あたりの図書購入費156円の3分の2程度に過ぎません。
さらに大幅に拡充していくべきです。
市内の学童保育はすべて市の施設で実施していますが、運営方式はさまざまです。
鷲宮と菖蒲の7か所は直営、1か所が保護者組織への指定管理、久喜の9か所は保護者や市民で作る運営協議会への委託、栗橋の4か所は保護者組織、個人、私立保育園への委託です。
私は9月議会で運営方式の統一を進めるよう求め、市では新年度から学童保育運営協議会や保護者組織への指定管理に移行する方針を打ち出しました。
そして11月議会に学童保育条例の改正が提案され、可決されました。
▲これまで久喜と栗橋地区の学童保育は条例に規定されていませんでしたが、明確に位置付けられました。
▲菖蒲と鷲宮の7か所は市の直営でしたが、今後は運営協議会などに管理が移行されることにより、保護者の運営参加が進められることになります。
▲指導員は“非常勤特別職”という名目の臨時職員でしたが、待遇改善や常勤への採用も可能になります。
▲久喜や栗橋の運営委託は毎年更新する形でしたが、5年間の指定なので経営が長期的に安定できます。
また保護者の自主運営に近かった学童保育にとっては財政的にも安定します。
▲事業者から事業計画や財政計画を提出させて議会でも審議することで、事業の透明性が高まります。
指定管理者制度は市が運営費を負担して、施設管理と運営の事業全体を委任する制度です。
旧来の委託とは違って、事業者の自主的な事業計画に基づいて幅広い裁量を発揮しての運営が可能になります。
市内の学校給食は、栗橋の小学校では直営自校調理、鷲宮や菖蒲は市直営小規模センター、久喜地区と栗橋の中学校は全面委託センターと、調理方式も運営も大きく異なります。
市では今後、給食のあり方について時間をかけて検討を進めることになっていますが、できることから改善していくよう、具体的に提案しました。
強化磁器製の食器への改善
菖蒲・栗橋・鷲宮ではプラスチック製の食器を使っていますが、早期に久喜地区と同じ強化磁器製に変更すべきです。
教育委員会は給食審議会に食器改善を諮問していく方針を明らかにしました。
鷲宮給食センターの活用
新年度に栗橋南小学校の校舎と調理室を改築する計画です。当然、自校調理方式を継続すべきですが、改築工事中の調理をどうするかは決まっていません。
一方、直営の鷲宮給食センターは老朽化しているものの調理能力には余裕があるので、工事中の給食を鷲宮センターで調理するよう提案しました。
さらに、栗橋地区の2校の中学校では行田産業給食センターに委託していますが、これも鷲宮センターに移行させるよう求めました。
久喜の給食調理時間の繰り下げ
久喜の給食センターの調理は10時ごろには終了しています。
一方、鷲宮センターの調理終了時間は11時半ごろ、栗橋の自校調理では12時ごろです。
久喜の調理時間をできるだけ繰り下げて温かい給食の提供をするよう求めました。
教育委員会でもセンターに要請していくと答弁しました。
給食の地産地消を進めるべき
市として給食食材の地産地消を取り入れていますが、これまでのところ、久喜地区では“減農薬の特別栽培野菜”に限定しており、他の3地区でも地元産野菜の使用量はまだ少ないのが実情です。
農産物の使用を特別栽培以外にも拡大し、まず各地区産、久喜産、その次に県内産という優先順位で積極的に拡大していくよう求めました。
【11月市議会】 学童保育の、“市の設置責任”と保護者の運営参加を推進
2010/12/22
12月21日の市議会最終日に、議案の採決が行われ、私は市町提出議案の中で「放課後児童クラブ条例の改正案」に対する賛成の討論を行いました。
今回の改正は、新久喜市内21か所の学童保育を、条例に明確に位置づけるとともに、保護者の運営参加を進める「指定管理者」による運営へと一本化していくものです。
これまで旧久喜市の9か所と栗橋の4か所は条例に明確な規定がないままに、「委託」方式で運営してきましたが、地方自治法で施設管理と運営の一括委託は認められていません。
したがって早急に条例改正と「委託」方式の見直しを進める必要に迫られていました。
「議案136号 放課後児童クラブ条例の一部改正」に賛成する討論 猪股和雄(2010年12月21日) (1) 今回の条例改正は、合併後の旧条例が菖蒲地区と鷲宮地区の8か所の学童保育だけを規定していて、久喜地区と栗橋地区の8か所の学童保育は条例上に位置づけていなかったのを加え、今後はその運営について指定管理者の指定を行っていこうとするものです。まず久喜地区の4か所の学童保育は合併前から、市の公の施設を使って、公設民営で運営してきていました。また栗橋地区の4か所も市の公の施設を使って、実質的に公設で実施してきていたのに、条例に位置づけられていなかった、それ自体が条例と行政の不備といわざるをえないのであって、その意味から、今回の条例改正は当然に必要なものであります。 旧久喜市の“公設民営”学童保育は、市と保護者の協働で作ってきた (2) 市内の学童保育はそれぞれに歴史と経過を持っています。久喜地区の学童保育について言えば、最初は保護者たちの作る運動から始まり、民設民営で各学童保育所ごとに保護者と指導員による自主運営で運営していました。 その後、市で家賃や低所得者世帯に対する単独補助の制度が始まりましたが、それでも保護者負担は重く、各児童クラブの財政と経営はきわめて不安定でした。 当初は各学童クラブがそれぞれ別々、独立に運営していましたが、1学校1学童保育と、保護者らの統一組織として学童保育の会が発足し、全部の学童を一体的に運営することになりました。 そして、平成10年1998年には「学童保育宣言」を行い、保護者たちは、子どもたちを最優先に、保護者が運営に直接に関わっていくことで保護者の責任を果たす立場を鮮明にしました。 そして経営の安定と当事者の運営参加の両方を満たすために、保護者らは「公設民営」を求める運動を展開し、それに対して、当時の田中久喜市長が、保護者と市民と行政とが一体となって運営主体を形成することを提案されて、平成11年1999年から、現在の学童保育運営協議会による運営がスタートしました。 それは旧久喜市にける学童保育をみずから作ってきた保護者のみなさんが、みずからの子どもたちを自分たちで育てるという責任を果たしながら、一方で子どもたちを社会で育てる立場から行政が財政や施設、組織的にも全面的に支えるという、よりベターな運営方法を導き出したのであって、市民と行政の協働のあり方としての「久喜方式」は、他市からも注目されるものでした。 にもかかわらず、久喜市の学童保育はこれまで条例の位置付けがなく、公の施設を使いながら、行政との関係は「委託」という形で、あいまいなまま続けられていました。 しかし、現在の地方自治法に位置づけるならば、市が公的責任として学童保育所を設置して、保護者と市民と行政の協働による運営という「久喜方式」を引き継いで発展させる形で、指定管理者制度に移行するという今回の提案はむしろ当然であると言わなければなりません。 菖蒲、鷲宮、栗橋の学童保育 したがって旧菖蒲町が設置して、その運営については保護者会が責任を持つ、4年前から指定管理者制度として位置づけられてきました。 当然ながら、随意指定によって保護者会に指定管理者の指定を行ってきたわけです。 事業計画と財政計画、実績報告を提出して、行政がそれを評価する仕組みを作って行政の責任を果たし、その上で保護者会の自主性を最大限に尊重するという形で、指定管理者のメリットを生かしてきたと言えます。 (4) それに対して、菖蒲地区の他の3か所と鷲宮の4つの学童保育は保護者による自主運営でもなく、行政による設置、行政による直接の運営で実施されていて、保護者の運営参加や意見を反映する仕組みそのものがきわめて不十分です。 ともすれば「子どもを預ければそれでいい、おまかせ」に陥る危険があります。 今後、久喜地区における9つの学童保育と同様に、学童保育運営協議会に指定管理して、その構成組織の一員として、保護者のみなさんに運営に参加していただく仕組みを作っていければ、「おまかせ」保育から、保護者の責任を果たしていく契機になるはずです。 (5) 栗橋地区においては、くりっ子児童クラブが以前の久喜地区や菖蒲東と同じ、保護者らが全面的に運営責任を持って、共同保育の自主運営を行ってきています。 ほほえみや風の子児童クラブはもともと保護者らの共同保育で開始されながら、続けられる態勢がなくなって、民間の運営主体にお願いすることになったと聞いていますが、これはつまり、いわば民間が設置した保育園に預けるのと同じことになっています。 これら栗橋地区の4か所の学童保育とも条例上に位置付けはなくて、委託となっています。 しかしその一方でこれらはすべて市の公の施設を使って、委託契約をしてきた、「公設・委託」であったわけで、地方自治法の規程からしてこれは早急に直営にするか、指定管理にするかの選択を迫られていました。 したがって、これらについても、市の行政責任を果たしながら保護者の運営参加を確保していく、指定管理への移行を進めるのは当然です。 市が設置責任を果たし、保護者らが運営に参加するのが理想 (6) 福祉健康委員会の審査で、共産党の委員から、菖蒲東、菖蒲と鷲宮の公設公営や、栗橋地区の「公設・委託」の学童保育(質問者が「民設民営」と言ったのは認識の間違い)について、今まで問題なくやってきているのに、なぜ指定管理に変更しなければならないのかという質疑がありましたが、菖蒲東が指定管理になったのは4年も前です。また、栗橋については条例上の位置付けがなかったのを明確にし、菖蒲と鷲宮も含めて運営への保護者の運営参加を保障していく仕組みを作っていく、指定管理に移行させるのは正しい政策の選択です。 むしろ、行政の設置責任を明確にし、これまでの「委託」よりも、大幅に指定管理者の運営の裁量を拡大できる制度として、積極的に指定管理を進めるべきです。 質問者が言われるように、「菖蒲東は過去の形でいい、公設公営のところは今の形でいい、栗橋も委託のままでいい、すべて現状通りでいい」というのは、条例の不備や市の設置責任の明確化や保護者の運営参加など、いっさいの改善の取り組みをしない、究極の保守主義と言わなければなりません。 (7) もちろん、条例上の位置付けの明確化や指定管理にすれば、それだけですべてうまくいくというものではないのも当然です。これによって経営の安定、また保護者の運営参加を進めていく基盤となるものではあっても、それを実際に生かしていく、今後の取り組みが求められています。 いずれにしても、学童保育の経営の安定と保護者の運営参加という両面をさらに改善していくために、これからさらに保護者への説明と、保護者からの理解とその意向を十分に反映していくことを求めて賛成します。 |
米農家支援のために、学校給食に規格外の“彩のかがやき”を使用
2010/11/29
久喜市の学校給食は、食材の地産地消を推進しており、特にいずれの地区でも、米飯給食は週3日間実施していますが、米は100%が久喜産の米を使用しています。
久喜地区(旧久喜市) | 彩のかがやき70%・コシヒカリ30%のブレンド米 |
菖蒲地区(旧菖蒲町) | 彩のかがやき100% |
栗橋地区(旧栗橋町) | コシヒカリ40%・日本晴60%のブレンド米 →22年度4月〜 彩のかがやき100% |
鷲宮地区(旧鷲宮町) | コシヒカリ40%・日本晴60%のブレンド米 →22年度4月〜 彩のかがやき50%・コシヒカリ50%のブレンド米 |
今年夏の猛暑によって稲にも大きな被害が出て、玄米の一部が白く濁るなどの高温障害が発生し、“大半が規格外”となって出荷できない状態となり、埼玉県や各市町村では被害農家への支援のために、規格外の米の買い取りなどの協力をしています。
11月9日に開かれた、久喜市の学校給食審議会および教育委員会で協議した結果、「地産地消の推進と生産農家の支援をはかるため、12月から来年10月までの間、久喜市内の学校給食で使用する米は、全量を“久喜産・彩のかがやき”とし、規格外の米を使用することになりました。
久喜地区 | 49.8s |
菖蒲地区 | 12.0s |
栗橋地区 | 20.3s |
鷲宮地区 | 20.8s |
これは、久喜市産米「彩のかがやき」出荷契約数量776sの内、13.3%にあたります。
なお、高温障害によって玄米が白く濁るなどの状態が発生していますが、教育委員会では試食会を実施した上で「食味には影響ない」と説明しています。また、規格外の「彩のかがやき」を100%使用することにより、給食費が安くすんで余剰金が生じますが、これは副食内容の充実に回すとしています。
なお、29日の市議会一般質問で、大鹿議員が「学校給食に“彩のかがやき”を使用してほしい」と求め、教育委員会が答弁で上のような経過について説明していました。
もしかして、既に決まっていることを知っていて質問したわけではないと思いますが…。
11月定例議会の議案
学童保育の条例改正、市立幼稚園保育料検討委員会を設置
『声と眼』408号 2010/11/19
◆放課後児童クラブ条例の一部改正案…合併後の条例では菖蒲と鷲宮地区の学童保育だけが規定されていて、久喜と栗橋地区の学童保育は載っていませんでした。
9月議会の一般質問で私が指摘したのに対して、公設で開設している実態に合わせて条例に明確に位置づけることになりました。
なお、鷲宮地区の学童保育で行っている延長保育については、条例の規程からはずして別に実施するとしています。
◆幼稚園保育料等検討委員会条例…現在、公立で中央幼稚園と栗橋幼稚園の2園があります。
保育料はいずれも月8000円ですが、栗橋幼稚園ではその他に入園料、預かり保育料などがあり、合併後に統一することになっていました。
−2009年度決算委員会の審査から−
図書館活動の現状は最低ランク
『声と眼』407号 2010/11/13
久喜市の図書館は「中央図書館(旧久喜市立図書館)の他、菖蒲、栗橋、鷲宮など7館体制となりました。
9月に埼玉県図書館協会が発表した県内の公共図書館の活動状況調査によると、新久喜市全体で、蔵書冊数は約43万冊で40市中17位、貸出し冊数は約55万冊で22位となっています。
人口1人あたりで見ると、蔵書冊数は22位でしたが、貸出し冊数は39位という実態がわかりました。
なぜ久喜市の図書館がこんなに低調なのか−。
昨年度の久喜市の図書館の年間図書購入費は859万円(40市中33番目)、1人あたりでは40市中最下位です。
旧久喜市では2004年度まで図書購入費は約1600万円、6000冊を購入していましたが、その後、半額にカットされ、市民のリクエストにも応えられなくなりました。
市は、久喜で購入しなくても県立図書館などから借りて対応すると言っていましたが、実際にはカバーできていません。
また他市の図書館の多くで、司書は職員の半数以上、1館平均10人ですが、久喜市では司書の資格を持つ職員を他へ異動させたりして、新久喜市の7館全部で職員19人中、司書は6人しかいません。
これでは図書館のサービス向上は期待できません。
図書館活動は市民文化の基礎を作るものです。
久喜市の図書館機能をこれ以上低下させないために、せめて他市並みの図書購入費(1人あたり150円以上)と司書の大幅増員、子どもの読書推進の取り組み強化などが必要です。
県内64市町村の比較(平成21年度) | |||||||
人口1人あたり蔵書購入費(円) |
人口1人あたり蔵書冊数(冊) |
人口1人あたり 貸出し冊数(冊) |
|||||
ときがわ町 | 463 | ときがわ町 | 8.45 | 三芳町 | 15.01 | ||
鳩山町 | 380 | 鳩山町 | 8.05 | 宮代町 | 12.12 | ||
滑川町 | 340 | 三芳町 | 7.41 | 鶴ヶ島市 | 11.79 | ||
秩父市 | 338 | 鶴ヶ島市 | 7.32 | 小川町 | 9.41 | ||
行田市 | 327 | 小川町 | 6.93 | 鳩山町 | 8.25 | ||
宮代町 | 313 | 宮代町 | 6.78 | ふじみ野市 | 8.10 | ||
三芳町 | 306 | 吉見町 | 6.06 | さいたま市 | 8.05 | ||
嵐山町 | 303 | 滑川町 | 6.05 | 東松山市 | 7.81 | ||
杉戸町 | 298 | 毛呂山町 | 6.01 | 朝霞市 | 7.68 | ||
越生町 | 283 | 吉川市 | 5.61 | 吉川市 | 7.46 | ||
川島町 | 263 | 横瀬町 | 5.13 | 毛呂山町 | 7.22 | ||
小川町 | 262 | 川島町 | 5.10 | 志木市 | 6.95 | ||
東松山市 | 256 | 越生町 | 4.99 | 蓮田市 | 6.55 | ||
朝霞市 | 254 | ふじみ野市 | 4.95 | 嵐山町 | 6.55 | ||
吉見町 | 246 | 嵐山町 | 4.79 | 杉戸町 | 6.30 | ||
寄居町 | 236 | 東松山市 | 4.73 | 行田市 | 6.24 | ||
蕨市 | 211 | 秩父市 | 4.46 | 上尾市 | 6.20 | ||
志木市 | 207 | 志木市 | 4.39 | 寄居町 | 6.10 | ||
北本市 | 201 | 寄居町 | 4.29 | 川口市 | 5.88 | ||
加須市 | 200 | 三郷市 | 4.16 | 滑川町 | 5.87 | ||
ふじみ野市 | 196 | 東秩父村 | 4.05 | 上里町 | 5.86 | ||
狭山市 | 192 | 朝霞市 | 4.05 | 戸田市 | 5.80 | ||
川口市 | 192 | 狭山市 | 3.77 | 県下平均 | 5.78 | ||
新座市 | 192 | 加須市 | 3.77 | 入間市 | 5.48 | ||
所沢市 | 187 | 富士見市 | 3.72 | 富士見市 | 5.37 | ||
さいたま市 | 167 | 上里町 | 3.61 | 狭山市 | 5.33 | ||
毛呂山町 | 167 | 入間市 | 3.39 | 草加市 | 5.12 | ||
富士見市 | 167 | 戸田市 | 3.34 | 桶川市 | 5.02 | ||
伊奈町 | 166 | 羽生市 | 3.29 | 三郷市 | 4.95 | ||
戸田市 | 166 | 八潮市 | 3.23 | 越谷市 | 4.93 | ||
県下平均 | 161 | 蓮田市 | 3.21 | 川島町 | 4.89 | ||
鴻巣市 | 159 | 桶川市 | 3.20 | 鴻巣市 | 4.81 | ||
和光市 | 156 | 小鹿野町 | 3.20 | 和光市 | 4.80 | ||
本庄市 | 145 | 幸手市 | 3.13 | 坂戸市 | 4.78 | ||
草加市 | 144 | 日高市 | 3.09 | 加須市 | 4.74 | ||
東秩父村 | 143 | 美里町 | 3.05 | 所沢市 | 4.66 | ||
鶴ヶ島市 | 142 | 飯能市 | 3.03 | 八潮市 | 4.62 | ||
白岡町 | 140 | 県下平均 | 2.97 | 鳩ヶ谷市 | 4.61 | ||
上尾市 | 136 | 杉戸町 | 2.88 | 深谷市 | 4.58 | ||
鳩ヶ谷市 | 136 | 鳩ヶ谷市 | 2.85 | 新座市 | 4.52 | ||
八潮市 | 132 | 久喜市 | 2.80 | 羽生市 | 4.48 | ||
熊谷市 | 129 | 坂戸市 | 2.73 | 伊奈町 | 4.46 | ||
日高市 | 129 | さいたま市 | 2.68 | 川越市 | 4.40 | ||
小鹿野町 | 129 | 行田市 | 2.65 | 日高市 | 4.32 | ||
蓮田市 | 126 | 本庄市 | 2.62 | 秩父市 | 4.32 | ||
三郷市 | 126 | 春日部市 | 2.49 | 熊谷市 | 4.28 | ||
越谷市 | 123 | 草加市 | 2.47 | 吉見町 | 4.21 | ||
美里町 | 122 | 所沢市 | 2.47 | 幸手市 | 4.18 | ||
羽生市 | 121 | 長瀞町 | 2.46 | 春日部市 | 4.07 | ||
上里町 | 120 | 伊奈町 | 2.46 | 北本市 | 4.01 | ||
飯能市 | 120 | 蕨市 | 2.45 | 蕨市 | 3.99 | ||
幸手市 | 117 | 上尾市 | 2.44 | 白岡町 | 3.95 | ||
坂戸市 | 117 | 深谷市 | 2.43 | 飯能市 | 3.81 | ||
横瀬町 | 116 | 鴻巣市 | 2.39 | 久喜市 | 3.61 | ||
春日部市 | 112 | 和光市 | 2.24 | ときがわ町 | 3.60 | ||
入間市 | 111 | 川越市 | 2.23 | 本庄市 | 3.55 | ||
深谷市 | 109 | 新座市 | 2.22 | 越生町 | 3.55 | ||
神川町 | 105 | 熊谷市 | 2.19 | 小鹿野町 | 2.68 | ||
吉川市 | 92 | 北本市 | 2.14 | 横瀬町 | 2.54 | ||
川越市 | 79 | 川口市 | 2.06 | 美里町 | 2.24 | ||
桶川市 | 62 | 神川町 | 1.96 | 神川町 | 1.41 | ||
久喜市 | 56 | 皆野町 | 1.89 | 松伏町 | 1.00 | ||
皆野町 | 18 | 越谷市 | 1.68 | 皆野町 | 0.49 | ||
松伏町 | 11 | 白岡町 | 1.61 | 東秩父村 | 0.48 | ||
長瀞町 | 10 | 松伏町 | 1.24 | 長瀞町 | 0.21 |
久喜児童クラブの損害金回収も不明
2010年9月議会の一般質問 『声と眼』407号 2010/11/11
学童保育久喜児童クラブの不透明経理による県の補助金返還に伴って、春洋会・大熊元代表に対する返還請求については、春洋会と大熊氏の協議を踏まえて、市を含めた3者による協議を続けていくことになっていますが、まったく進展はないとのことでした。
久喜市立図書館の利用実態が県内でも最低ランクなのは、なぜか
2010/10/27
10月26日の決算委員会で、久喜市の市立図書館行政の問題点についてただしました。
埼玉県図書館協会が、9月に「県内公共図書館の統計(平成22年度版)」を発表しました。
下の票は、平成21年度における県内64市町村の、図書館の蔵書数、図書購入費、貸し出し冊数などから、人口1人あたりの数値を算出して比較したものです。
それによると、久喜市の市立図書館の1人あたりの数値はいずれも県内で最低レベルにあることがわかります。
(久喜市の数値はいずれも、合併後の数値であり、旧久喜市・旧菖蒲町・旧栗橋町・旧鷲宮町の図書館を合算して得たものです)。
特に、平成21年度の人口1人あたりの蔵書購入費はわずか「56円!」で、下から4番目(40市中では最下位)、人口1人あたりの貸し出し冊数は「3.6冊」で県内では下から12番目(40市中では下から2番目)という状況で、あまりの低さに愕然とさせられます。
久喜市の図書館利用状況がどうしてこんなに悪いのか、その理由と原因をきちんと分析した上で、久喜市の図書館行政を抜本的に改善する必要があります。
考えられる原因の一つは、「財政節減」を口実にして、この間ずっと、図書購入費を削減し続けてきたことです。
その結果、図書のリクエストを出しても購入してもらえないで、県立図書館や他市の図書館から借りてくるために、手元に届くまでに期間がかかって、「忘れた頃に届く」ということも珍しくありませんから、これでは久喜市の図書館を利用しようという気持ちも薄くなってしまいます。
久喜市の人口1人あたりの年間図書購入費を、せめて県内平均である「150円」程度にまでは増やしていくべきです。
また、図書館への司書の配置も少なくて、新久喜市全体の図書館職員19名の内、司書は6名と、3分の1以下です。
県内平均では図書館職員の55%以上の司書が配置されていて、ほとんどの市町村では職員の半数以上は司書がいるのですが、久喜市がいかに司書の配置が少ないかがわかります。
司書は図書館サービスの中心的な存在ですが、これまでせっかく司書の資格を取った職員を他の部署に異動させたりして、司書の配置を減らしてきたということは、図書館サービス自体を軽視していることを意味します。
図書館サービスの向上のためには、司書の配置を増やしていく必要があります。
さらに、久喜市は子どもに本を読ませる(本を好きになってもらう)ような教育が軽視されているのではないかと指摘する人もいますが、どうなのでしょう
※ 合併前の旧久喜市の「平成20年度・1人あたり貸し出し冊数」は21年度よりももっと低い「3.0冊」で、鷲宮の方が少し高かったので、合併後の数値がわずかながら上がったのが実態です。
※ 行政関係者は、『久喜市には県立図書館があって、西側の市民は県立を利用しているから、それで市立図書館の貸し出し冊数が少ない野ではないか』と言う人もいますが、それは間違いです。
市立図書館の年間貸し出し冊巣は56万冊に対して、県立久喜図書は専門化しているため年間14万冊にすぎません。
したがって、市立と県立の両方を合わせても、「1人あたり貸し出し冊数」は4.5冊で、それでも県内平均の5.78冊にはとうてい及びません。
久喜市立図書館の市民の利用が少なくて、貸し出し冊数が少なすぎるという実態は明らかです。
平成18年度 | 19 | 20 | 21年度(新久喜市) | |
図書購入冊数 | 久喜 2188冊 | 久喜 2188冊 | 久喜 2464冊 | 久喜 冊 |
図書購入費 | 久喜 円 県下平均 円 |
久喜 円 県下平均 円 |
久喜 816万円 県下平均 2337万円 |
久喜 859万円 県下平均 1804万円 |
1人あたり図書購入費 | 久喜 円 県下平均 円 |
久喜 円 県下平均 円 |
久喜 円 県下平均 円 |
久喜 56円 県下平均 161円 |
蔵書冊数 | 久喜 冊 県下平均 冊 |
久喜 冊 県下平均 冊 |
久喜 155752冊 県下平均 316509冊 |
久喜 431699冊 県下平均 332830冊 |
1人あたり蔵書冊数 | 久喜 2.14冊 県下平均 2.82冊 |
久喜 2.18冊 県下平均 2.86冊 |
久喜 2.22冊 県下平均 2.92冊 |
久喜 2.80冊 県下平均 2.97冊 |
貸し出し冊数 | 久喜 冊 県下平均 冊 |
久喜 冊 県下平均 冊 |
久喜 235264冊 県下平均 519624冊 |
久喜 548913冊 県下平均 631058冊 |
1人あたり貸し出し冊数 | 久喜 3.61冊 県下平均 5.17冊 |
久喜 3.30冊 県下平均 5.09冊 |
久喜 3.22冊 県下平均 5.56冊 |
久喜 3.61冊 県下平均 5.78冊 |
【一般質問】 学童保育の一本化と運営見直し
2010年9月議会の一般質問 『声と眼』406号 2010/10/13
新久喜市内の4地区に21か所の学童保育が開設されていますが、施設も運営形態も異なっています。
これらの学童保育の運営見直しと一本化をどう進めていくかをただしました。
現在は菖蒲の3か所と鷲宮地区の4か所は市の直営で運営していますが、市では、久喜地区の9学童と同じように、運営協議会への運営委託に移行する方向で手続きを進めていく方針です。
なお、それらの学童保育指導員は非常勤特別職とされていますが、通勤手当も一時金も支給されず、休暇の扱いも不透明です。
雇用条件の改善を進めるべきですが、市では運営形態の移行までは現行通りでいく考えです。
これまで、久喜地区の9学童は公設民営、栗橋地区の4学童は民設民営と説明されてきましたが、条例には明記されていません。
しかしいずれも市の施設を学童保育専用に使っているのですから、条例上の位置付けを明確にするべきです。
市は、現状は市が設置した学童保育施設を使って事業を行っていることから、新久喜市の全部の学童保育所を「指定管理」に移行させていく考え方を明らかにしました。
保育環境の整備を進めるべき
また保育環境の整備や施設の改善も必要です。
鷲宮児童館では50名以上の児童と指導員が狭い一つの部屋の中だけで過ごしていて、他の部屋も使えず、庭もなく、外へも出られません。
独立の施設を設置して移転するか、緊急的にでも外での活動ができるように検討すべきです。
市は、小学校の余裕教室などの活用を検討すると答えました。
鷲宮東コミュニティセンターの学童保育室も狭く使いにくい施設です。
入口へのインターホンの設置など早急に改善し、独立した施設の設置についても検討していく考えを明らかにしました。
栗橋地区の4か所の学童保育は、市の公的施設を民間に“無償貸与”して設置運営されています。
ほほえみ児童クラブは、旧町立幼稚園の跡地施設を活用して開設されましたが、児童が最も多く活動する部屋にクーラーがないなど、施設設備が実態に合っていません。
事業設置者や保護者の意向を踏まえて改善するべきです。
合併してからこれまでは、各地区の総合支所の福祉課が学童保育の施設整備や運営に当たってきていますが、市内の学童保育に同等な保育条件とサービスを提供するためには、市の保育課が統一的に対応すべきです。
本庁の保育課と総合支所の福祉課が一体となって、保護者らとの話し合いを進めていくよう求めました。
すみれ・さくら保育園を改築へ
『声と眼』405号 2010/9/29
すみれ保育園、さくら保育園の全面的建て替えのための調査費162万円が予算計上されました。
2つの保育園とも築40年以上の老朽施設で、耐震性も基準を大きく下回っています。
10年くらい前にも改築方針が示されましたが、“財源の問題”で先送りされていました。
来年度以降に設計、工事に着手します。
早急に改築すべきですが、いつごろになるのか、計画はまだ示されていません。
文教常任委員会で、市内の校給食について“調査”
2010/9/25
9月24日、市議会文教委員会で、久喜市の学校給食の現状について“所管事務調査”を行いました。
4地区の学校給食の歴史、調理方式、給食費保護者負担、地産地消の現状等について、教育委員会から説明を受けた後で、久喜地区と鷲宮地区の給食を試食しました。
久喜地区(小学校10校、中学校4校) 「全面民間委託・給食センター方式」…
1977年から、全農食品に全面委託して、市内全小中学校の給食を工業団地にある給食センターで一括調理しています。
菖蒲地区 (小学校5校、中学校2校) |
「市の直営・給食センター方式」 それまでの給食センターの老朽化に伴い、2006年から町役場(現在の菖蒲総合支所)脇に学校給食センターを建設して調理しています。 |
栗橋地区 (小学校3校) |
「市の直営・自校調理方式」 小学校はずっと自校調理方式で実施、現在、栗橋南小学校の校舎改築に伴い、調理室も併設して自校調理方式を維持することになっています。 |
(中学校2校) | 「全面民間委託・給食センター方式」 中学校は1990年から、産業給食を提供している行田給食センターに委託しています。 |
鷲宮地区 (小学校5校、中学校2校) |
「市の直営・給食センター方式」 1974年に鷲宮町立給食センターを設置、83年に隣接地に第2給食センターを設置しました。 |
給食費は久喜地区がいちばん高い
保護者負担額は合併前の金額を据え置いたため、4地区で異なります。
1か月 | 1食当たり | ||
久喜地区 | 小学校 | 4000円 | 238円 |
中学校 | 4750円 | 283円 | |
菖蒲地区 | 小学校 | 3600円 | 215円 |
中学校 | 4200円 | 250円 | |
栗橋地区 | 小学校 | 3700円 | 220円 |
中学校 | 4700円 | 280円 | |
鷲宮地区 | 小学校 | 4300円 | 220円 |
中学校 | 4300円 | 256円 |
給食回数は年間185回で統一しましたが、久喜地区は委託ですから「185回」で契約、菖蒲、栗橋、鷲宮の3地区は学校の行事などに会わせて「185回以内」で調整することになっています。
3地区には、県職員の「栄養教諭」が配置されている
久喜地区は全農食品の栄養士が中心になって市教育委員会の栄養士といっしょに献立を作成します。
他の3地区は県職員の栄養教諭が配置されていて、栄養教諭都市の栄養士で献立を作成し、学校の授業の中や給食の時間に会わせて各クラスを回りながら食育指導を行っています。
栄養教諭は菖蒲地区に1人、栗橋地区に2人、鷲宮地区に3人、その他に市職員の栄養士も配置されています。
地産地消を進めている
食材は、4地区とも“地産地消”を進めています。
米 | 野菜 | |
久喜地区 | 100%久喜産米(コシヒカリと彩の輝き) | 19種類、18386s(約13%) |
菖蒲地区 | 菖蒲産米(彩の輝き) | 9種類、2165s(約6%) …菖蒲グリーンセンターで購入が多い |
栗橋地区 | 栗橋産米(コシヒカリ) | 11種類、1274s+栗橋西小は学校農園産野菜 …南栗橋農産物直売所「フレサ」から購入が多い |
鷲宮地区 | 鷲宮産米(コシヒカリと日本晴) | 9種類、63s(約2%) |
教育委員会の考える「今後の課題」は
(1)学校給食の総合的な運営…委託・一括センター方式、直営・中規模センター方式、直営・自校調理方式と、バラバラな給食運営・調理方式を統一できるのか、どのように再編していくのか。
栗橋南小学校で、自校調理方式の調理施設を合わせて校舎を改築することになったが、将来的にも栗橋地区の自校調理方式を維持するのか。
鷲宮の2つの給食センターは老朽化しているが、その改修や改築の際には、どのような給食調理方式としていくのかを検討しなければなりません。
(2)給食費保護者負担をどう統一していくのか。
(3)学校給食を通じた食育の推進をどう進めていくのか
子どもたちのために、どんな学校給食が望ましいかという視点からの見直しを
(1) いちばん理想的な調理方式は、栗橋地区の「直営・自校調理方式」であることははっきりしています。
また、菖蒲給食センター、鷲宮の2つの給食センターは、献立から調理まで市(昨年までは町行政)が責任を持ち、栄養教諭や市の栄養士も配置して「食育」と密接に結びつきながら給食を実施してきました。
逆に、久喜地区の全農食品給食センターが、もともとは産業給食として始まっていることからもわかるとおり、全面民間委託・一括センター調理方式が最も「食育」から遠いことも明らかです。(これは全農食品や給食センターの職員の姿勢とはまったく別問題です)。
したがって、久喜市全体の学校給食のあり方を再編・統一していく場合には、「教育の一環としての学校給食」をどのような姿にしていくのかという方針として明確に打ち出して、そのための年次計画を立てて再編成を進めていかなければなりません。
少なくとも、栗橋地区の小学校で根付いてきた、直営・自校調理方式は将来的にも維持していくべきです。
(2) また、3地区の食器はいずれもプラスチック製ですが、久喜地区だけが強化磁器製で、ご飯用、汁用、大小の皿に分けています。
日本の伝統的な食習慣からも、また食育の上からも、久喜地区の食器が最も望ましいことは明らかです。(本当は汁用のお椀は木の漆器が欲しいところですが…)。
給食方式の再編とは別に、トレイ皿の廃止、強化磁器または漆器製の食器への変更など、給食食器の統一を早期に進めていくべきです。
(3)菖蒲、栗橋、鷲宮のように、久喜地区の学校にも栄養教諭を配置させて、栄養士とともに、各クラスを回っての給食指導や学校の授業の中での食育を進めることは、大きな課題です。
(4)久喜地区の給食献立は現在は全農食品給食センターの栄養士が主体で「案」を作成していますが、菖蒲や栗橋、鷲宮の栄養教諭らと連携して市の栄養士が作成すべきです。
それぞれの地区ごとの調理施設に制限がありますが、できるだけ献立作成の一本化と、給食費保護者負担の統一を進めるべきです。
食器 | お盆 | |
久喜地区 | 茶碗、お椀、大皿・小皿…いずれも強化磁器製 写真 下・左 |
プラスチック |
菖蒲地区 | 茶碗 お椀 仕切り付き皿1枚…いずれもプラスチック | プラスチック |
栗橋地区 | 茶碗 お椀 皿1枚…いずれもプラスチック | プラスチック |
鷲宮地区 | 茶碗(お椀) プレート皿…いずれもプラスチック 写真 下・右 |
お盆はなし |
久喜と鷲宮の給食を試食しました | |
【久喜地区の給食】 ごはん 磯ギョウザ(ひじき入り) 野菜のオイスターソース炒め 豆腐ときのこのチゲ 牛乳 |
【鷲宮地区給食】 サツマイモご飯 カレイのフライ 水菜サラダ みかんヨーグルト 牛乳 |
この日は、文教委員会の委員で、久喜地区の給食と鷲宮地区の給食を半分ずつ試食しました。
私は鷲宮の給食を食べましたが、水菜とダイコンのサラダは火を通してはありましたが、鮮やかな緑色とシャキシャキした歯ごたえがあって、これはおいしかったし感動でした。
サラダにはドレッシングを、魚のフライにはソースをかけておいしく頂きました。
ただこの日の主食の「サツマイモの混ぜご飯」はたいへんおいしかったのですが、聞くと鷲宮産のお米ではなくて、お湯で戻すアルファ米だそうで、ちょっとがっかりでした。
それと、この日はたまたま、月に2〜3回のデザートが付く日だったそうですが、牛乳がある上に、市販のカップ入りみかんヨーグルトを付けるというセンスは、ちょっと…???
“サラダ”に感動したのはなぜかと言えば、久喜の給食では、サラダはやはり茹でた野菜が出るのですが、歯ごたえがなくてぐちゃぐちゃなのと、野菜に限らず副食も汁もいつも“茶色”い印象が強いのです。(この日の久喜地区の給食もやっぱり、汁、煮物、ギョウザ、みんな茶色い感じですよね)。
また、久喜では“出汁の味を利かせている”と説明はされるものの、“味が薄い”というよりもか味がないと言った方が当たっている感じなのですが、なぜでしょうか。
2009年 久喜市学校給食センターの視察と試食 |
2009年 菖蒲町給食センターの視察と試食 |
2009年 栗橋南小学校の給食の視察と試食 |
学校選択制についての意見交換
『声と眼』403号 2010/9/3
8月20日の文教委員会で、小中学校の学校選択制について、議員同士の意見交換を行いました。
栗橋や鷲宮地区では中学校を自由に選択できる制度になっていますが、部活や“風評”で生徒が大量に移動してしまってクラス数が減ってしまったり、男女比が極端にアンバランスになったり、小規模校が児童の流出でますます小規模化し、集団形成が困難になる学校も出ているといいます。
本来は、義務教育の公立の小中学校は基本的に地域に支えられるものであり、地域の子どもたちがその地域の小中学校に通学するのがあたりまえです。
市の教育委員会は、地域の子どもたちの教育を受ける権利を保障するために小学校や中学校を整備するのであって、同じ市内の小中学校は基本的に子どもたちにとって同等の教育条件と水準を保障するべきです。
各学校が“特色”を出して子どもたちを呼び込む競争をするのではなくて、各学校が平等の条件の下に、よりよい教育を実現するために地域とともに努力することの方が大切なのではないでしょうか。
議員間の議論では、基本的に地域の子どもたちは地域の学校に行くべきという意見が大勢でしたが、一方で「小学校ではそうだが、中学校ではどうか」「学校が特色を出すのは悪いことではない」などの意見も出ました。
文教委員会としての結論を出すまでには至っていませんが、今後さらに議論を深めていく必要があります。
教育委員会では9月に「小中学校学区等審議会」を設置して、来年までに「統一」の方針を出すことにしています。
★学校選択制は市内2地区で現に実施されていて市民の思いもからむせいか、議員の歯切れが悪いこと…。それでも来年には議会でも結論を出さなければなりません。★
学校選択制について、議員同士の意見交換
2010/8/19
文教委員会は、通学区の弾力化=学校選択制についてをテーマに、“所管事務調査”を行っています。
7月20日に教育委員会から受けた説明をふまえて、8月20日に議員間の議論を行いました。
課題は、「旧栗橋や旧鷲宮で実施してきた学校選択制を廃止するのか、新久喜市全体に広げるのか」であり、教育委員会で学区等審議会に諮問して来年2月までに結論を出し、2年後から実施する計画です。
義務教育の小中学校は、市の教育委員会が、地域の子どもたちの教育を受ける権利を保障するために小学校や中学校を整備するものであって、したがってその自治体における小中学校は、その自治体の子どもたちにとって同等の教育条件と水準を保障するべきであるはずです。
したがって私は、義務教育の公立の小中学校は基本的に地域に支えられるものであり、地域の子どもたちがその地域の小中学校に通学するべきであると考えます。
これまで、旧栗橋町や鷲宮町では、当初は、特定の小中学校が小規模校化していったのに対して、その学校の特色を出すことによって就学児童生徒を増やしたいという意図を持って、通学区の弾力化=学校選択制を開始したと言われていました。
しかし現実には学校選択制を取ることによって、小規模校がますます小規模化していくという、当初の意図とは反する結果を招いてしまっています。
この一事を見ても、学校選択制がその当初の「目的」を達していないことが明らかです。
それぞれの学校が「特色」を出すことによって、その学校を選んでくれる児童生徒を増やすのだと言われますが、しかし本当は、学校間の競争によってではなくて、少なくとも一つの自治体における小中学校は、その自治体で成長する子どもたちに対して同等の教育条件を保障するべきです。
子どもたちを学校に呼び込むために競争するのではなくて、それぞれの学校が地域とともに、よりよい教育を実現するために努力することの方が大切なのではないでしょうか。
したがって私は、義務教育の公立の小中学校での学校選択制には明確に反対の立場であって、久喜地区や菖蒲地区の小中学校に学校選択制を導入するべきではないと考えます。
文教委員会では、春山議員も学校選択制に反対する立場を明らかにしました。
文教委員会の他の委員からは、
「小学校は地域の学校に行くべきだが、中学校では…」
「特色ある学校づくりというのは悪いことではないのではないか」
「学校選択制を始めてから6年経過して、中学校ではいろんな取り組みをはじめている。それらの取り組みをもう少し見てみたいような気もする」
といった意見も出されたのですが、何とも歯切れが悪い印象を受けました。
これは、現実に実施されている制度について意見をはっきりとは言いにくいということかもしれません。
ましてや実際に学校選択制を実施してきた旧栗橋や旧鷲宮の市民の中ではいろいろな評価や利害があるのは当然ですし、委員によってもさまざまな意見がありますから、もとより簡単に結論が出せる問題ではありませんが、しかし最初から委員会としての結論を出さないことを前提として、はっきりとした意見を言わないというのはなぜでしょうか。
議員は政策を議論し、政策を作っていく責任を負っているのであって、一つの政策を維持するか、変更するかの選択が迫られているときに、その政策について「評論家」的に解釈を述べ立てて、自分の意見をはっきり言えないというのでは、議員の責任は果たせないと言わざるをえません。
文教委員会で、学校選択制の調査
『声と眼』402号 2010/8/7
旧鷲宮町と旧栗橋町では2004年から小中学校の通学区の弾力化(学校選択制)を採用してきました。
目的は「学校を自分の意志で選択でき、魅力ある学校づくりの推進」を掲げ、小学校は旧鷲宮町で隣接校を選択できるほか、旧栗橋・鷲宮町とも町内のどこの中学校でも選択できることになっています。
この制度が合併後の栗橋地区・鷲宮地区にそのまま引き継がれて実施されています。
一方、久喜地区や菖蒲地区では選択制は取っていません。
新久喜市内で学区制度が大きく異なっているので、合併後1年以内に統一する予定です。
教育委員会では8月ごろに内部の研究会で検討を進め、その後に小中学校学区等審議会を設置して2月ごろまでに結論を出すことにしています。
そこで市議会文教委員会としても、「小中学校の学区の弾力化、学校選択制」についての調査検討を行うことを決定し、まず7月20日に現状把握を行いました。
教育委員会の説明によると、栗橋・鷲宮とも小規模校からの転出が多いため、ますます児童・生徒数の減ってしまい、クラス数も減る傾向にあります。
また転出生徒数が男女で大きく違うため、男女比のアンバランスが激しく班編成などに支障も出ているといいます。
次回は8月10日に委員会を開き、委員同士の意見を出し合うことになっています。
今後、久喜や菖蒲地区でも学校を自由に選択できるようにしていくのか、それとも栗橋や鷲宮地区における学校選択制を廃止していくのか、その場合のメリット・デメリットについても議論を深めていかなければなりません。
小中学校学区の弾力化(学校選択制)について、文教委員会で調査を実施
2010/7/24
市議会の各常任委員会は、定例会で付託された議案審査の他に、委員会で独自にテーマを定めて“所管事務調査”を行う権限を持っています。
合併前の建設文教委員会、総務文教委員会では「学校給食における食育」をテーマとして継続的に調査活動をしてきました。
久喜市の学校給食センターの視察をはじめ、旧菖蒲町や鷲宮町の直営・小規模給食センター、旧栗橋町の自校調理方式での給食の視察、市内の学校給食用の特別栽培野菜の生産者との意見交換、県外視察では出雲市、三条市、松山市、今治市などの食育と学校給食の視察を行い、議員間で討議して、そのまとめや提言を教育長に提出しました。
⇒こちらを参照
合併後の文教委員会では、6月議会中に協議した結果、「栗橋地区・鷲宮地区における小中学校通学区域の弾力化(学校選択制)に関する所管事務調査」をテーマとして、9月議会までの継続審査を行うことを決めました。
7月20日、第1回目として、まず教育委員会から、栗橋・鷲宮地区の学区弾力化の経過と現状の説明を受けました。
【栗橋地区】 |
(1)栗橋西小学校の児童数が減少して、全学年1クラスとなる見通しとなったため、小規模校化の解消を図るため、町内のどこからでも西小学校に通学できることとした。
本来の通学区であれば東中・西中、それぞれ各学年4クラスずつとなるはずであるが、生徒の移動によって、東中が各学年1クラス増、西中は1クラス減となっている。 |
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【鷲宮地区】 | (3)小中学校とも平成16年度から学区の弾力化を実施、小学校は隣接学区を選択できる、中学校3校はどこの学校も選択できることとした。 小学校では他の通学区を選択する児童は全体で10〜20名であるが、最近は小規模校からの転出が多い、 5校の内、4校は各学年2クラス、上内小学校だけが各学年1クラスであり、選択制によって小規模校の改善(上内小への転入児童の増)の期待もあったが、逆に上内小から隣接校への転出が増えていて、今年の1年生の児童数は14名となっている。 (4)中学校は3校あるが、生徒の移動が多いのは、鷲宮中→東中、西中→鷲宮中の流れであって、もともと西中は比較的小規模の中学校であったが、西中からの転出者に比べて転入は少ないため、小規模校化がますます進んでいく傾向にある。 栗橋地区の中学校の場合と同様に、鷲宮地区においても、特に女子生徒の移動が多いため、転出が多かった中学校では男子生徒が少なくなって男女比のアンバランスが激しくなって、班編制に支障が出ていると説明があった。 |
今後、通学区域の弾力化をどうしていくのか
合併時の調整方針では、「通学区域の弾力化については、合併後おおむね1年以内に統一します」となっており、今後、教育委員会で「通学区域の弾力化(学校選択制)の検討を進めていきます。
2010年 8月ごろ | 通学区域の弾力化に関する研究会の設置 弾力化(選択制)の評価を行う…現状把握、問題、課題整理 |
10月ごろ | 小中学校学区等審議会を設置し、研究会の評価を踏まえて、検討審議を行っていく |
2011年 2月ごろ | 学区等審議会答申 |
学区等審議会答申を踏まえて、教育委員会としての方針を確定し、通学区に関する新方針に基づいて実施していくのは、2012年度からになる見込みです。
新久喜市において、通学区域の弾力化(学校選択制)をどうするか、いくつかの方途が考えられます。
A 栗橋・鷲宮地区で実施してきた学校選択制は廃止する その場合、経過措置をどうするかが課題となる |
B 栗橋・鷲宮の一部の地区でのみ、学校選択制を残す |
C 久喜地区・菖蒲地区にも、学校選択制を拡大する |
D 新久喜市全域で学校選択制を実施する |
いずれにしろ、通学区域の弾力化(学校選択制)は、合併前の各市町によって異なって制度を作ってきて、そのメリット・デメリットもある程度明らかになってきています。
教育委員会は「合併後1年以内に、学校選択制について統一する」との基本方針に基づいて、この制度を続けるのか、やめるのかの方針を出さなければなりません。
市議会文教常任委員会としても、学校教育行政の重要な政策課題としてとらえ、久喜地区や菖蒲地区でも学校選択制を拡大して、新久喜市全域で実施しいくのか、あるいは合併を機に栗橋や鷲宮地区での学校選択制を廃止するのか、委員会としてもその評価を踏まえて政策の方向性を出していかなければなりません。
8月10日に再度、文教委員会を開催して、委員会としての議論を行うことになっています。
【Blog】 学校選択制の議論に求められること |
米飯給食の盛り付け方式を変更
『声と眼』401号 2010/7/15
旧久喜市の学校給食は、米飯は給食センターで弁当箱に一食ずつ詰めて配送してきましたが、冷めて固くなってしまっているなどの問題があって、議会で改善を求めてきました。
教育委員会でも弁当箱方式を廃止して教室で盛りつける方式に変更することを決めて、今年度予算にご飯茶わんの購入、給食センターへの食器洗浄機や食器保管庫の設置を予算化しました。
久喜地区の小中学校では夏休みあけから、飯缶で搬送して子どもたちが一食ずつ盛り付ける方式に変更されます。
旧3町地区の給食食器の改善を
旧久喜市では2002年から、弁当箱を除いて食器は全面的に強化磁器製に改善されました。
それ以前はメラミン樹脂やポリカーボネートなどのプラスチック食器を使っていましたが、環境ホルモン(内分泌撹乱物質)の危険性も指摘されています。
また日本の食事は磁器や陶器、木製の食器で食べた方がおいしく楽しく食べられる、日本の伝統的な食習慣を大切にするべきではないでしょうか。
一方、合併した旧3町地区ではいまだに、菖蒲がABS樹脂、栗橋と鷲宮がポリプロピレンなど、プラスチック製の食器を使用しています。
しかしプラスチック製食器に対して、旧久喜市の強化磁器製の食器が優れていることは明らかです。
そこで、これらの3地区でも早期に食器の切り替えを進めるよう提案しました。
教育委員会では、「強化磁器製が優れているという認識は持っているが、食器の購入や洗浄機の設置などに多額の費用がかかるので、今後、給食審議会などで検討していく」という方針を明らかにしました。
なお、栗橋南小学校の校舎建て替えにともない、給食室も新たに建設することになっていますが、その際に強化磁器製の食器の購入と洗浄機の設置を進めるように求めましたが、これについても今後の給食審議会で検討していくとしています。
“学校選択制”の導入の是非について審議・検討が始まります
2010/7/7
7月5日、市議会文教委員会が開かれ、2議案がいずれも全員賛成で可決されました。
「市立小中学校学区等審議会条例」
旧鷲宮町の小中学校と旧栗橋町の中学校が“学区の弾力化”“学校選択制”を採用していたため、合併協議では、『通学区域の弾力化については、合併後1年以内に統一』するとなっています。
これまで学区の弾力化を取り入れて希望により学校を選択できるとしてきた鷲宮や栗橋の中学校では、30〜40人もの生徒が学区を変更して、その結果、ある中学校では入学者55名の内、男子生徒が13人しかいない(2008年度)など大きなアンバランスが生じています。
こうした生徒数の減少、男女構成の歪みは、“学校選択制”の弊害と言えるようです。
委員会審査の中で、私は何度も「学校選択制の評価はどのようにしているか」を質問したのですが、市の教育委員会の答弁では、まだ「学校選択制の評価は行っていない」「問題点の把握はしていない」としています。
教育委員会としての“評価”も見解も持たずに審議会の審議にまかせるとすれば、あまりにも無責任と言わざるをえません。
また、学校選択制を採用することによって、地域社会・住民と学校との結びつきが弱くなって、地域で支える地域の学校という意識が薄れるなどの問題点も指摘されていますが、教育委員会にも議員の中にもそうした問題意識が希薄なのはどうしてでしょうか。
ところで、文教委員会の委員の中にもいろいろな考え方があって当然なのですが、「子どもは自分の地域にある学校へ通うことが一番良い」と言っておきながら、その一方で「学区問題に何の関心も興味もない」と、支離滅裂なことを言う議員もいたりします。
今後、審議会としては、鷲宮と栗橋地区の学校選択制を廃止するのか、それとも新久喜市全体で学校選択制を取り入れるかを審議して、今年度中くらいに答申をまとめる予定です。
教育委員会はこれと別に、学校長やPTAによる学区制の研究会も設置していくとしていて、今後の動きを注視していく必要があります。
「幼児教育研究協議会条例」
幼稚園、保育園、さらに鷲宮地区に設置されている認定こども園(幼保一元化の試行的取り組み)の役割などについて“研究協議”するために設置されます。
当面は教育委員会からの諮問ではなくて、研究協議会として独自に幼児教育のあり方について研究し、意見を述べ合い、その結果を「報告書」にまとめていくとしています。
【一般質問】 学童保育の一元化を進める
『声と眼』400号
2010/6/25
新久喜市の学童保育は、久喜地区の9校が公設民営(学童保育運営協議会への委託)、菖蒲地区の3施設が公設公営、1校が公設民営(指定管理者に委託)、鷲宮地区の4施設が公設公営、栗橋地区の3校4施設が民設民営(保護者回や社会福祉法人の運営)です。
合併に際しては、菖蒲・鷲宮地区の保育料を久喜地区と同じに統一した他は、運営方式はこれまで通りになっています。
その後、市長が「学童保育の一元化」の考えを表明しました。
市は、菖蒲や鷲宮の公設公営の学童保育を、久喜地区と同じ学童保育運営協議会への委託で「一元化」していく方向で、保護者や指導員との協議を進める考えです。
他の公設民営、民設民営の学童保育は、当面は「一元化」の対象とは位置づけていません。
しかし本来は、新久喜市内の全部の学童保育の保護者や指導員らの意見を聞いた上で全体的な方向性を出していくべきです。
それぞれの学童保育にはそれぞれの歴史や経過があって、現在の運営形態となっています。
当事者の意向を把握し、合意を得ながら検討を進めるべきです。
対象小学校 | 学童保育施設 | 児童数 | |||
久喜地区 | 公設民営(委託) 学童保育運営協議会 |
つばめクラブ | 太田小学校 | 太田小学校敷地内独立施設 | 64人 |
さくらっこクラブ | 久喜東小学校 | 久喜東小学校敷地内独立施設 | 41人 | ||
たんぽぽクラブ | 本町小学校 | 本町小学校内 | 24人 | ||
あおばっこクラブ | 青葉小学校 | 地域交流センター内 | 41人 | ||
あおげわくわくクラブ | 青毛小学校 | 青毛小学校敷地内独立施設 | 48人 | ||
北斗キッズクラブ | 久喜北小学校 | 久喜北小学校内 | 31人 | ||
久喜児童クラブ | 久喜小学校 | 久喜小学校敷地内独立施設 | 70人 | ||
江面児童クラブ | 江面小学校 | 江面小学校内 | 20人 | ||
清久もみじクラブ | 清久小学校 | 清久小学校内 | 27人 | ||
菖蒲地区 | 公設公営 | 菖蒲学童クラブ | 菖蒲小学校 | 菖蒲小学校内 | 21人 |
小林・栢間学童クラブ | 栢間小学校 | 栢間小学校隣接施設 | 23人 | ||
三箇学童クラブ | 三箇小学校 | 三箇小学校内 | 11人 | ||
公設民営(指定管理者) 運営主体は保護者会 |
菖蒲東学童クラブ | 菖蒲東小学校 | 菖蒲東小学校内 | 31人 | |
鷲宮地区 | 公設公営 | 鷲宮児童館学童クラブ | 上内小学校 | 鷲宮児童館 | 53人 |
鷲宮東コミュニティセンター学童クラブ | 東鷲宮小学校 | 鷲宮東コミュニティセンター内 | 39人 | ||
鷲宮中央学童クラブ | 砂原小学校 | 元鷲宮中央保育所敷地内独立施設 | 32人 | ||
桜田小学校学童クラブ | 桜田小学校 東鷲宮小学校 |
桜田小学校内 | 45人 | ||
栗橋地区 | 民設民営 運営主体は保護者会 |
くりっ子学童クラブ | 栗橋小学校 | ハクレン館(栗橋公民館) | 60人 |
民設民営 社会福祉法人・保育園 |
風の子学童保育クラブ | 栗橋南小学校 | 南栗橋集会所 | 43人 | |
風の子南学童保育クラブ | 34人 | ||||
民設民営 | ほほえみ放課後児童クラブ | 栗橋西小学校 栗橋南小学校 栗橋小学校 |
西小学校集会施設 | 43人 |
【一般質問】 学校給食の米飯盛り付け方式の変更は夏休み明けから(久喜地区)
2010/6/18
旧久喜市の学校給食は、米飯は給食センターで弁当箱に一食ずつ盛り付けられて配送していましたが、食べる時間にはすっかり冷めて固くなってしまっているなど、改善が求められていました。
市議会・文教委員会などでの調査や提言も踏まえて、教育委員会は、弁当箱方式を廃止して、盛り付け方式を変更することを決めて、今年度予算にご飯茶わんの購入、食器洗浄機や食器保管庫の設置を予算化しました。
久喜地区の小中学校では夏休み明けから、飯缶で搬送して教室で一食ずつ盛り付ける方式に変更されることになりました。
旧3町の学校給食食器も変更すべきだ
合併した旧3町では、菖蒲町がABS樹脂、栗橋と鷲宮がポリプロピレンなど、プラスチックの食器を使用しています。
旧久喜市でも以前はポリカーボネートなどのプラスチック食器を使っていましたが、環境ホルモン(内分泌撹乱物質
)などの危険性の指摘もあって、平成14年から強化磁器製に全面的に変更されました。
食事は、プラスチック製ではなくて、磁器や陶器、あるいは木製の食器で食べた方がおいしく楽しく食べられる、日本の伝統の食習慣を大切にするべきだということもありました。
プラスチック製食器に対して、強化磁器製の食器が優れていることは明らかであって、菖蒲、栗橋、鷲宮の3地区でも早期に食器の切り替えを進めるよう求めました。
教育委員会では、「強化磁器製が優れているという認識は持っているが、食器の購入や洗浄機の設置などに多額の費用がかかるので、今後、給食審議会などで検討していく」という方針を明らかにしました。
また、栗橋南小学校の校舎建て替えにともない、給食室も新たに建設することになっていますが、その際に強化磁器製の食器の購入と洗浄機の設置を進めるように求めましたが、これについても今後の給食審議会で検討していくとしています。
なお私は、旧3町地区の学校給食の食器をこれから検討していく中で、お椀は日本伝統の木製・漆器製のお椀を導入するように提言しましたが、これについては価格や管理面で導入はむずかしいと答弁しました。
【6月定例市議会】 栗橋南小学校の自校調理方式を維持、調理室を設置へ 17日、1人目に登壇した共産党の石田議員(栗橋地区)は、栗橋南小学校の校舎建て替えと学校給食調理施設の改築についてを質問しました。 栗橋南小学校の北校舎の老朽化が進んでいるので、今年度に設計を行い、来年度以降に校舎改築工事を行うことになっていて、その北校舎に設置されている給食調理施設をどうするかが課題になっています。 旧栗橋町は、小学校の学校給食をすべて自校調理方式で実施しており、これは久喜市の全面民間委託・給食センター方式の学校給食と較べれば、きわめて理想に近い形の学校給食が実現されています。 合併後の新久喜市の学校給食は、旧栗橋町の自校調理方式、旧菖蒲町と旧鷲宮町が小規模の給食センター調理方式をとっていますが、いずれも直営であって、旧久喜市の全面民間委託・巨大センター調理方式と大きく異なっているので、合併後に「学校給食方式の統一」に向けて検討していくことになっています。 私たちの立場からすれば、また旧久喜市議会の文教委員会での所管事務調査の経過からしても、多くの議員は、旧久喜市の調理方式は問題が多い、栗橋や菖蒲、鷲宮地区の給食調理方式の方が望ましいという認識を持ってきました。 当然、栗橋南小学校の自校調理方式の学校給食はそのまま維持していくべきであって、校舎建て替えに際しても、新しい調理場を設置すべきです。 教育員会からは、将来の学校給食調理方式の検討にかかわらず、栗橋南小学校には自校調理方式の調理室を別棟で設置していく方針が明らかにされ、北校舎の建て替え工事に入る前に調理室を作る、さらに北校舎には配膳室と搬送用エレベーターを設置していく考えが明らかにされました。 栗橋地区の自校調理方式の学校給食を維持するという教育委員会の方針を評価したいと思いますし、今後、市内で耐震対策などによる校舎の改築があった場合、栗橋南小学校と同様に自校調理方式の調理施設を設置していくべきではないでしょうか、それによって自校調理方式を漸次的に拡大していくことができると考えます。 実は、栗橋南小学校の学校給食については、2009年7月に旧久喜市議会建設文教委員会で視察しています。 その時には、調理室から漂ってくるおいしそうな匂いに空腹を刺激されながら、学校に配置されている栄養教諭からお話を伺って、その後で作りたてほかほかの給食をいただいたのでしたが、あの学校給食はどうしても守らなくてはならないと思いました。 栗橋南小学校の視察報告はこちら⇒ |
久喜児童クラブの補助金返還問題
『声と眼』394号 2010/2/27
久喜児童クラブの不透明経理で県からの補助金を当事者の大熊氏に返還を求めている問題については、当時大熊氏が代表を務めていた社会福祉法人春洋会との間で返還の協議をしていることが明らかにされました。
「2月中にも結論を出したい」と言っていますが、先行きはまだわかりません。
公民館の有料化、再検討すべきだ
『声と眼』394号 2010/2/25
市は合併後に公民館を有料化することを決定しましたが、2月に全戸配布された「新・久喜市
暮らしのガイドブック」には記載されていません。
市民にはいまだに正式に知らされないままです。
これまで久喜市の公民館は「市などが主催・共催する行事、教育関係団体・公共的団体・社会福祉団体・公益団体の利用」は使用料を免除するという規定があり、無料で借りることができました。
しかし合併相手の菖蒲や鷲宮の公民館は有料だったため、そちらに合わせて全部を有料化することにしてしまいました。
合併でサービスの低い方に合わせたかっこうです。
議員に配られた資料によると、7月から現在の久喜市の中央、青葉、東、西の4つの公民館を有料化、障害者団体は半額となっています。
なお、使用料の減免に関わる新市の条例や規則もまだ公表されていません。
有料化による年間の使用料収入は1000万円と見込まれています。
一方、公民館の維持管理費は年間約4000万円です。「受益者負担」を言うのならその内のどの部分を利用者に負担させるかの基準を明確にすべきです。
教育委員会は『基準はない』と言っているので、そうすると恣意的に値上げできるということになります。
すべてを一律に有料化してしまったのもたいへん乱暴です。
たとえばカルチャースクールや趣味のサークルであれば《受益者=利用者》となりますが、ボランティアや子育て支援活動の場合は受益者は障害者や子どもになるのか、地域社会全体が受益者ではないのか、行政の足りない分野を補っているのだから免除すべきではないかなど、もっと慎重に検討すべきです。
そうした検討を行った形跡もなく、合併のどさくさで“取れるところから取る”と決めてしまったにすぎません。
合併後にでも、これまで有料にしていた菖蒲や鷲宮の公民館のあり方を含めて、新久喜市全体の公民館の使用料のあり方を再検討すべきです。
【一般質問】 学校給食の米飯食器を変更
『声と眼』394号 2010/2/22
久喜の学校給食は米飯をセンターで弁当箱に盛りつけて搬送されていて、今後、教室で茶わんに盛りつける方式に変更することになっています。
できる限り早く切り替えるよう要求しました。
教育委員会では、合併後の2010年度予算に計上する方向で、早ければ夏休み明けにも変更できる見通しです。
強化磁器製の茶わん購入と食器洗浄機などの設置に2500万円の費用を予定しています。
一方で、合併する3町は学校給食にいまだにプラスチック食器を使っています。
合併後、早期に給食用の食器を統一するように求めました。
また、現在の強化磁器の茶わんをご飯用に使って、汁用に木製漆器のおわんを購入するように提案しました。
最近、木材産地などで学校給食食器に漆器を使うところが増えてきています。
総務文教委員会で、学校給食の見直しの要望書をまとめました
『声と眼』393号
2010/2/10
市議会総務文教委員会では、「学校給食の改善」と「久喜市の医療体制のあり方」についてをテーマとして1年間にわたって“所管事務調査”を行いました。この間の調査活動の総括として、学校給食の見直しについての要望をまとめ、議長を通して教育委員会に提出しました。
総務文教委員会の調査結果報告書 近年の『食』を取りまく環境の変化により、生活習慣病の増加、不規則な食事環境、食の安全性、そして食料資源の浪費、食料自給率の低下など様々な問題が生じています。払たち総務文教委員会は、所管事務調査として『食育』という大きな観点から特に『学校給食』について調査研究をしてまいりました。 視察先として、平成21年7月6日には栗橋町、9月7日には菖蒲町及び鷲宮町の学校給食の現状の調査を行い、11月9日には久喜市の学校給食の現状調査や全国農協食品(株)久喜事業所給食センターでの調査を行いました。 また、12月9日には学校給食の食材である特別栽培野菜生産地農家の現地調査を行いました。 これら総務文教委員会において調査を重ねてきた中で、委員それぞれより出された意見や提案などをまとめました。 久喜市は3月23日に菖蒲町、栗橋町、鷲宮町と合併をしますが、合併後の新久喜市におけるより良い学校給食の実現のために、次の項目について、久喜市教育委員会に要望することになりました。 久喜市学校給食に関する要望事項 1.学枚給食食材の地産地消の推進について(1) 今、食の安心安全を求める声がかつてないほどに広がっている。学校給食食材の地産地消をさらに進め、地元産、特に久喜産の食材の使用量・割合を増やすこと。 (2) 農政商工課、JA、農家、直売所等の協力を求めて、特別栽培野菜の使用拡大に努め、「規格外」の野菜も受け入れられるようにし、「地域の人の作った野菜、安心安全な野菜」を広めること。 栗橋町では、食材を栗橋農産物直売所「フレサ」と連携、菖蒲町は農産物直売所「菖蒲グリーンセンター」と連携し使用している。 久喜市の特別栽培野菜だけではすべての食材をまかなうことはできない。そこで、特別栽培野菜以外にもできるだけ久喜産食材の使用を拡大し、「地域で作られた野菜」を広げること。 2.食事内容のさらなる改善について (1) 引き続き、久喜産米の使用を続けるとともに、コシヒカリ、新米の使用を増やすこと。 現在は、米飯が週3日となっているが、さらに米飯の回数を増やしていくこと。 (3) 学校給食審議会においても報告があった通り、現在のステンレス製弁当箱での提供による盛り付け方式から、教室でご飯を盛り付け、お茶碗でいただく飯缶方式にできるだけ早く変更すること。 おかず等も食事時間には冷めてしまっており、温かい食事が提供できるよう、調理時間、配送時間を遅らせるなど、できる限り改善すること。 3.食育指導の充実について (1) 菖蒲町、栗橋町、鷲宮町とも県からの栄養教諭が配置され、それぞれ毎日食育指導を行っている。教育委員会の栄養士の増員、県費又は市費による栄養教諭の配置を検討し、各クラスで1年に1回以上の食育指導ができるように充実していくこと。 (2) 食育指導の充実のためにも、給食時間を拡大し、子どもたちがゆとりを持って食事ができるようにしていくこと。 (3) 鷲宮町では、町のホームページに毎日の献立を掲載し、役場ロビーにおいて、学校給食展を開催し、広く情報を提供している。久喜市でも食育に役立てるため毎日の献立とともに給食の写真をホームページに掲載するなど、広く情報を提供すること。 4.献立の作成と食材の選定について (1) 菖蒲町、栗橋町、鷲宮町はそれぞれ教育委員会の栄養教論、栄養士が献立を作成している。久喜市でも給食献立は市の教育委員会に配置された栄養士が責任を持って作成できる体制にすること。 (2) 食材は、久喜市教育委員会で責任を持って選定できる体制にすること。 5.今後の課題として (1) 新久喜市では、学校給食の内容や給食費などの統一を早期に進めること。 (2) 現行久書市の学校給食の方式の見直し、再検証を進めること。 |
◆所管事務調査は、定例議会などで審査する議案とは別に、委員会独自に政策や事務事業についてテーマを設けて調査活動を行うものです。
★久喜市議会基本条例第25条(所管事務調査の積極的活用) 常任委員会及び特別委員会は、議会機能を発揮するため、その部門に属する市長等の事務に関する調査を積極的に行うものとする。★
学校給食の弁当箱を廃止、飯缶で搬送する方式に変更へ
『声と眼』392号 2010/1/21
久喜市の学校給食は米飯が週3回で、給食センターで1人分ずつステンレスの弁当箱に盛りつけています。
いちおうは保温箱に入れて運ばれてきますが、食べる時間にはすっかり冷めてしまって、子どもたちは弁当箱の片方に寄って固まったご飯を崩しながら食べています。
1食盛り切りなので足りなくてもお代わりはできない、逆に小食の子はいつも残して残飯がたくさん出ます。
久喜市の全面委託・センター方式の学校給食は多くの問題点がありますが、改善できるところから取り組むべきです。
「食育」の観点からもこの弁当箱盛り切り方式をやめるよう求めてきました。
12月に開かれた学校給食審議会で、教育委員会から、弁当箱盛り切り方式をやめて飯缶で搬送し、教室で子どもたちが茶わんに盛り付ける方式に変更する方針が示されました。
今後、茶わんの購入や保管庫の設置などの条件整備を進め、早ければ2010年中にも切り替えていく予定です。
現在の弁当箱方式では1食あたり約17円の盛り付け料がかかっていて、年間総額では1000万円もの盛り付け料を公費から負担しています。
これとほぼ同額で全員分の強化磁器製のご飯茶わんが整備できる見込みです。
なお、菖蒲の学校給食の食器はABS樹脂、栗橋と鷲宮はポリプロピレン製です。
合併後は久喜と同じ強化磁器製食器に変更していくべきです。
久喜児童クラブ事件も進展なし
11月市議会 猪股の一般質問 『声と眼』391号 2010/1/7
これも9月議会から引き続いての質問です。
久喜児童クラブの運営に関して、県から不透明な経理が指摘されて、07年度までの市への補助金1000万円を県に返還しました。
その分を原因者である春洋会前理事長の大熊氏に弁済を求めていますが、話し合いもできない状態が続いてきました。
9月議会で、市は大熊氏に返還を求め、交渉に応じない場合には民事訴訟に踏みきる考えを表明したものの、それ以降もさらに状況を見極めるとして、「法的手段」に踏み切れていません。
市は「今後もなお進展が見られない場合には法的措置をとっていく」と答弁しました。
学校給食審議会で、米飯のステンレス弁当・1食盛りつけ方式を変更する考えが示されました
2009/12/10
12月7日に久喜市学校給食審議会が開かれたので、傍聴しました。
この日の議題は次の3項目でした。
(1)久喜市の学校給食についての概要説明
(2)合併後も給食費保護者負担の金額を、1市3町の現状のまま継続して2年以内に統一するという方針を説明
(3)久喜市の米飯給食の形態の検討経過の報告
学校給食費を合併時に統一できずに、現在のままそれぞれの市町の金額を継続することについては、すでに議会では12月1日に行った一般質問でも、教育委員会の方針として明らかにされていましたが、学校給食審議会にも事前に説明するという手続きとして行われたものです。
「米飯給食の形態について」は、この日初めて教育委員会の考えが示されました。
教育委員会の説明は以下の通りです。
「久喜市では米飯はステンレスの弁当箱に1食ずつ盛りつけて提供しているが、合併する他の3町は“飯缶”に入れられて教室まで配送して、教室で子どもたちが1食ずつ盛りつけている。」 「久喜市だけが違う方式をとっているので、この方式についてもう一度検討して、調整方針が固まってきたら報告し、その際にもう一度米飯形態について審議してほしい。」 「1食盛りつけ方式と飯缶方式、そのあたりをそろえていければいい。」 「久喜市では現在の弁当箱の1食盛りつけ方式で、盛りつけ量を公費で負担している(1食あたり17.35円)が、県内で弁当箱の盛りつけ方式で配膳しているのは、久喜市と宮代町だけである。」 「この弁当箱盛りつけ方式を、飯缶方式に変更することを考えており、実現する方向で考えていく。」 |
現在の、給食センターでステンレスの弁当箱に1食ずつ盛りつける方式は、久喜市の全面委託による学校給食が始まった昭和52年からやってきています。
その当時の説明では、教室で盛りつける手間がいらないので、配膳準備の時間が短縮できるから、食べる時間が長く取れる、特に低学年の児童の配膳が楽だ、ご飯の盛りつけ量が公平で、どの子にも同じ量を食べさせることができる、弁当箱をクラスごとに保温箱に入れて配送するので、熱々の状態で食べることができるなどと、いいことずくめの説明がされていました。
しかし実際に子どもたちが食べる時間にはほとんど冷めてしまっているのが現実で、弁当箱のフタを取るとフタの裏に付いたしずくがポタポタと垂れるありさまです。
その上、配送されている間に、ご飯が弁当箱の端に寄ってしまっていて、子どもたちは冷たい固まったご飯を崩しながら食べるなんて、情けない状態になっていたりします。
これではせっかく秋の新米を使っても、お米をいちばんまずく食べる方法と言うしかない!
教室で盛りつけるようになると配膳に時間がかかるというのは、給食当番の人数を増やせば他のおかずといっしょの時間で盛りつけできます。
小学校低学年の子どもが盛りつけるのはたいへんだというのも、現在でも高学年の子どもがお手伝いに行っています。
また子どもたち1人ずつ食べる量が違っていいわけで、1人ずつ食べられる分だけ盛ればいいので、“公平に同じ量を盛る”必要はありません。今だって、残ったおかずを競争で食べていたりします。
議会でも給食の実態を調査してきて、まずはこのご飯の出し方、弁当箱方式を変更するべきだという意見が強く出されていました。
教育委員会では、「できれば同じ形態で、同じものを食べて、同じ給食費にするのがいいが、できるところから、少しずつそろえていくのがいいのではないか」と説明しています。
教育委員会もようやく久喜市の学校給食のあり方を見直す方向に立って、その第一歩として、ご飯の弁当箱方式を変える方針になったようですが、問題は弁当箱方式をいつから変更するのかです。
合併後の来年の4月から変更できるのか、それとも1年後になるのか、まさか、2年後の給食費の統一までずれこむことはないと思いますが…。
次回の学校給食審議会を1月21日に開催する予定で、それまでには新方式の方針が出される見込みです。
子育て支援計画も合併時に策定
11月市議会 猪股の一般質問 『声と眼』389号 2009/12/4
「次世代育成支援行動計画」は2005年に前期計画が策定され、来年度から5年間の「後期計画」に入ります。
「後期計画」は今年度中に4市町が合同で策定作業を進めて合併と同時に統一するこちになっています。
計画の理念や課題、施策や計画の体系などは、現在の久喜市の計画をベースにしていく考えが明らかにされました。
今後の策定作業の進め方は、1月に素案を作成し、現在の久喜市の児童福祉審議会に説明し、その後、パブリックコメントにかけて市民の意見を反映していく方針が示されました。
学校給食費、合併後も統一できない
久喜市の食材料費の仕入れは菖蒲町より1割も高い
11月市議会 猪股の一般質問 『声と眼』389号 2009/12/1
来年3月の合併の前に、新久喜市のすべての事務事業を一本化しなければなりませんが、実際には統一できないものも多く残ります。
水道料金や下水道料金、国民健康保険税などは合併後も現在の市町ごとの金額で継続、ごみ収集・分別方式なども2〜3年以内に統一することになります。
12月1日の市議会一般質問で、合併後の事業の統一や市民負担の見込みについて質問しました。
これまで学校給食費は合併と同時に統一すると説明されてきましたが、結局、統一はできないという結論になりました。
合併後も現在の4市町の給食費の金額でそのまま継続し、「2年以内に統一」する方針です。
学校給食の調理方式は久喜が全面委託・センター調理方式なのに対し、菖蒲と鷲宮は直営・センター方式、栗橋の小学校は直営・自校調理方式とまったく違いますが、合併して同じ市内になるのですから、保護者負担の金額くらいは統一すべきではないでしょうか。
現在の給食費は久喜市が中学校で4750円に対し、鷲宮町4500円、菖蒲町4200円、栗橋町4300円とかなりの差があります。
給食費保護者負担は主食、副食の食材料費にあてられますが、「4市町で副食の内容や献立、仕入れ方式も違うので統一できない」「久喜市の給食費の金額を低くすると給食のレベルが維持できない」と説明しています。
給食回数は合併後は年間185回で統一することになっているので、1食あたりの単価で較べると、久喜282円、栗橋279円、鷲宮町256円、菖蒲町250円で、久喜の学校給食は菖蒲町や鷲宮町よりも1食につき約30円、1割以上も高い食材を使用することになります。
教育委員会では「久喜市では安心安全に力を入れている」とも言うのですが、それは3町も同じことです。
なぜ久喜市の学校給食費がこんなに高いのか、久喜市の食材料費の仕入れが異常に高く、なぜ合併と同時に統一できないのか、教育委員会の説明は理解できません。
これまで市議会の総務文教委員会などで1市3町の給食の視察や試食もしてきましたが、久喜市以外の町の給食の方が温かくおいしく食べられるというのが実感です。
合併を契機に、久喜市の全面委託・センター調理方式による学校給食を根本から見直すべきです。
合併後の学校給食のあり方は…
『声と眼』388号 2009/11/14
久喜市と菖蒲町・栗橋町・鷲宮町の学校給食はそれぞれ調理方式が大きく異なり、合併後に「運営方針を総合的に検討する」ことになっています。
市議会総務文教委員会では、11月9日、久喜菖蒲工業団地にある全農食品の給食センターを視察し、久喜市の学校給食を試食してきました。
委員会では合併後の学校給食のあり方について調査・研究するため、7月に栗橋町の自校調理方式の給食を視察、9月には菖蒲町給食センターと鷲宮町給食センターを視察しています。
菖蒲、鷲宮、栗橋(小学校)の学校給食はいずれも直営です。
★学校給食を食べ比べての実感。久喜では子どもたちが食べる時間にはご飯も汁もすっかり冷めてしまっているのだが、栗橋や菖蒲の給食は温かいまま食べられる。この違いは何だろう。★
久喜市の給食センターの視察と、学校給食の試食
11月9日の給食メニュー(Aコース) 黒米ごはん(今日から新米、黒米を混ぜて炊き込んである) パック入りのごま塩ふりかけ ぶりの照り焼き ミニがんもと野菜の含め煮 (ニンジン、インゲン、シイタケ、ダイコン、里芋) 田舎汁 (ちくわ、ニンジン、白菜、コンニャク、ゴボウ、小松菜、葱) |
11時頃、調理器具の洗浄も終わっていました。 |
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煮物と汁ものは同じような食材が使われていたので、上のそれぞれの中身の記載が少し違うかもしれません。 | ||
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11月9日、総務文教委員会は10時から、市役所でまず、教育委員会から「久喜市の学校給食」についての説明を受けました。
その後、給食センターに行って、センターの職員と栄養士さんから説明を受けた後に試食しました。
(1)小中学校14校、児童生徒は5500人、教師を含めて約6000食を1か所の全農食品の給食センターで作っています。
あまりに量が多いため、調理時間の短縮と衛生安全(食中毒などの時に被害の拡大を抑える)のため、2コースに分けて調理しています。
市内の小中学校全部の調理委託を、1977年から開始、最大1万食を超える給食を作っていました。
食材料費を除いた「調理および配送・各学校における配膳員の賃金まで含めた委託料」は、年間約4億円、米飯盛りつけ料が1300万円、これを市が負担しています。
食材料費は約2億8000万円、こちらは保護者負担です。
(2)食材は、米はすべて100%久喜産米を使用、野菜や果物は1700sで久喜産野菜の使用割合は約10%、久喜市以外の県内産野菜は4500sで約2.6%、残りすべてが海外産も含む県外産の食材ということになります。
9月に視察・試食した菖蒲町の給食では、「菖蒲産の野菜が12〜13%、埼玉県内農産物の使用割合は20.6%」と説明されていたのと比較して、久喜市の学校給食で「久喜市内・埼玉県内産」がいかに少ないかがわかります。
(3)センターでの調理は8時くらいから開始され、10時半には調理は終了して、配送されます。
各学校には11時くらいまでには到着して、各クラスに配膳されます。
中学校では昼休みは12時45分から、小学校は12時35分からですが、子どもたちが配膳して実際に食べ始めるのは、小学校、中学校とも12時50分頃ですから、調理が終わってから2時間半近くも経っていることになります。
(4)久喜市の学校給食は、食器に強化磁器を使っていて、これは菖蒲、栗橋、鷲宮がいまだにプラスチック食器を使っているのに対して、大きな特色といえます。
米飯は週に3回ですが、これはステンレス製の弁当箱に、給食センターで1食分ずつ盛りつけられて配送されます。
給食センターと教育委員会は、「保温箱に入れて学校まで届けられるので、食べるまで温かい」と説明していますが、実際には食べる頃には完全に冷たくなっていて、フタを取ったときにフタから水が垂れるほどで、これはお米をいちばんまずく食べる方法と言って過言ではありません。
「保温箱」が保温の役目を果たしていないのか、学校に着いて、保温箱から出してから、配膳まで時間が経ってしまうのか、理由はわかりません。
*給食センターの説明資料には「子供達にお米本来の炊き立ての美味しさを味わっていただいております」と書かれていましたが、これは事実と違います。
給食センターの方々は、実際に子どもたちが“どんなものを、どんな状態で食べているか”、実態を知らないのでしょうか。
他のおかずも、汁ものも冷めてしまっていて、せっかく調理員の皆さんがいっしょうけんめい作ってくれたのに、本当に残念です。
(5)ぶりの照り焼きは冷たくて固くてちょっと困りました。
煮物が大盛りになっていたのは、議員さんたちが試食するというので、大サービスで、子どもたちの倍くらい盛ってくれたようです。
写真ではミカンが付いていますが、本当は牛乳が付いているのですが、センターの試食では牛乳はないので、その替わりだそうです。
実は、この日、私たちの試食開始時間は12時40分頃でしたので、この10分の差が大きいのか、または料理をセンターの中で直接盛りつけているせいか、ぶりの照り焼き以外はあまり冷めていませんでした。
冷めてしまった料理がどんなものか、子どもたちがどんな給食を食べているのかを知るためには、子どもたちと同じ時間に、同じ条件で食べてみなければわからないのではないでしょうか。
(6)給食センターの説明では、「献立の原案作成、原材料の提案、仕入れ、調理、配送、…(略)…の完全民間委託方式」と書かれていましたが、献立は給食センター主導で作成しているようです。
センターに3人いらっしゃる栄養士さんと、教育委員会にいる栄養士さんの役割分担はどうなっているのでしょうか。
菖蒲でも、栗橋や鷲宮でも、献立は町の栄養士が全責任を持って作っていて、しかも栄養士さんや栄養教諭が学校の現場にいて、各学校を回っているのですが、久喜市はかなり違うようです。
(7)合併したら、菖蒲や栗橋、鷲宮の学校給食のよいところを取り入れて、久喜の学校給食のあり方を根本的に変えていくことが課題です。
そのためにも、今後も、それぞれの学校給食を食べ比べていく必要があると思います。
他の議員による給食センターの視察と試食の記事 |
春山議員のブログ 「総務文教委員会・所管事務調査 【学校給食】」 H21.11.10 「自校式’学校給食・・・栗橋町」 H21.7.12 |
そのべ議員のブログ 「1市3町の学校給食を視察して」 |
久喜児童クラブの補助金返還請求、いまだに返還されない
『声と眼』368号 9月市議会 猪股の一般質問 2009/11/13
昨年、久喜小、江面小などの学童保育を委託してきた“久喜児童クラブ”の不透明経理が発覚し、県からの補助金1350万円の返還が求められました。
市は全額を県に返還するとともに、それらの学童保育を公設に切り替え、他の小学校と同様に学童保育運営協議会に委託を変更しました。
市では返還した1350万円について、原因者である児童クラブ代表の大熊氏に請求しましたが、1年以上経過した現在まで返還されていません。
市ではこれまで長引いた理由を、「相手方も返還の協議に応じると言っていた」と説明しているのですが、実際には話し合いもできず、時間だけを空費しています。
市では今後、民事訴訟に訴えていく方針ですが、いったいいつになるか…。
市の取り組みが遅すぎると言わざるをえません。
【関連記事】 “不適切な運営”で学童保育委託替え 『声と眼』352号 2008/3/6
子育て応援特別手当も執行停止
『声と眼』387号 2009/10/26
政府が自公政権の決めたばらまき補正予算の見直しを進める中で、「子育て応援特別手当」1254億円についても執行停止の方針が決まりました。
久喜市では9月市議会に提出された補正予算に3〜5歳の第2子以上の子ども1700人に3万6000円を支給するための経費6467万円が計上されています。
本来ならこの部分は削除して補正予算を作り替えなければなりませんが、事務作業が間に合わないという理由でこのまま可決し、11月議会で改めて減額補正の手続きを取ることになります。
この他にも経済危機対策のための公共事業費として全国では15兆円、久喜市分だけでも2億円もの補助金交付が決定されていました。
久喜市はこれを公用車の買い換えや公共施設の地デジ対策、道路補修などにあてる予定でしたが、この一部についても執行停止となる見込みです。
いずれも当初は計画していなかったのが、国のタナボタ補助金が急に決まって『何でもいいから』とムリに使い途を探したような事業がほとんどです。
一般会計補正予算に「反対」しました
一般会計補正予算に計上された「子育て応援特別手当」は、もともと自公政権による選挙対策にすぎませんでした。
私は、計画性も継続性もないばらまき政策と批判して反対しました。
9月議会最終日、一般会計補正予算に「反対」しました
2009/10/24
9月23日、定例市議会が閉会しました。
議案の討論・採決で、私は「一般会計補正予算に反対」の討論を行いました。
今回、一般会計補正予算に、大地の猪股の他、共産党が「反対」しました。
(共産党の反対討論は、合併のための経費を含んでいるという理由でした。)
一般会計補正予算に対する、猪股の反対討論の全文 3〜5歳の子ども、久喜市の場合、1700人に3万6000円を支給するための経費6467万円が計上されています。 そもそもこの子育て応援特別手当なるものは、20年度の補正予算で定額給付金とセットでまさに選挙対策のばらまきとして進められたものでした。 しかしその経済効果、一説ではその1%にも満たないと分析されていた消費拡大効果、実際にはそれがどれ程のものであったか、まったく検証のないまま、前政権の最後の補正予算で決まっていたからというだけで、2年目の定額給付金が実施されようとしていたわけです。 しかも、子育て応援というならば、少子化対策として、継続的な制度政策として確立すべきですが、これは今現在の3歳〜5歳の年齢にいる子どものいる家庭に対してだけ、今回限り支給するというものですから、政策としての理念も、制度としての継続性もありません。 これがばらまきといわずして何でしょうか。 鳩山政権がこれの執行停止を決めたのは当然であって、本来なら、地方自治体の混乱を招かないように、もっと早くに白紙撤回を打ち出すべきものでした。 私は、計画性も継続性もないばらまき政策である子育て応援特別手当に反対ですので、今回の一般会計補正予算に反対します。 |
子ども医療費無料の範囲を拡大、「通院は小学校卒業まで無料化」
『声と眼』386号 2009/10/1
現在、久喜市の子ども医療費の無料制度は「入院は中学校卒業まで、通院は小学校就学前まで」が対象です。
一方、3町では通院は「小学校就学前まで」で同じですが、入院費無料の範囲が菖蒲町が小学校卒業まで、栗橋町は小学校就学前まで、鷲宮町は中学校卒業までと差があります。
合併協議の中では、3町を現在の久喜市に合わせて引き上げて、「入院は中学校卒業まで、通院は小学校就学前まで」とすることに決定していました。
ところが8月の市長選挙で、田中市長が突然、「通院を小学校卒業まで拡大する」というマニフェストを発表し、9月議会の市長の所信表明演説でも「子どもの通院医療費の無料化を、小学校卒業までに拡大」すると明言。
さらに各会派からの代表質問の答弁で、「来年1月から実施」「新市においても実施するよう3町と協議している」と答弁、合併前に実現する方針を明らかにしました。
実は、子ども医療費無料化の拡大については、議会では以前から何度も取り上げられてきていました。
今年の2月議会でも議会からの要求に対して、田中市長は「その考えはない」という答弁を繰り返していました。
また大きな財政支出を伴う制度変更は普通は年度当初から開始するのが通例で、今回のように年度途中の1月から、しかも方針変更を表明してわずか3か月で実施に移すというのもあまり例はありません。
そうした異例の唐突な方針変更ではありましたが、今回の子ども医療費の無料範囲の拡大は、これまでの議会でのたび重なる要求と政策提言にようやく応えたものといえます。
【一般質問】 太東中学校の校庭は全面整備を進めるべき
9月議会、猪股市議の一般質問 『声と眼』386号 2009/9/30
太東中学校の校庭は大きな石や岩(!)などが埋まっていて、雨の後などに表面に出てきたりしてたいへん危険です。
造成時に工事残土か産業廃棄物が埋め立てられたらしいのですが、これまでは学校の努力で除去し整地してきました。
やっと今年6月議会の一般質問で取り上げられて、7月臨時議会で急遽、4200万円の補正予算を付けて野球場やサッカーコートの部分を整備することになりました。
しかしそれではテニスコートやバスケットコートの部分は取り残されることになってしまいます。当然ながら生徒や保護者からは全部を整備してほしいという声があがっています。
そこで今回の一般質問で、テニスコート部分も含めた校庭の全体を整備するよう求めましたが、教育委員会はこのまま一部だけの整備で進める計画です。
教育委員会では「テニスコート部分は比較的良好な地盤面である」と言っているのですが、実際にはコート内にも石ころが埋まっているのが見えており、「良好」と言えるような状態ではありません。
これまで長い間、生徒たちにはひどい校庭の状態でガマンさせてきたのですから、一部だけを取り残すのでなく、全体の整備を進めるべきではないでしょうか。
子育て「特別手当」どうなる?
『声と眼』385号 2009/9/24
補正予算に「子育て応援特別手当」として、3〜5歳の子ども1700人に1人あたり3万6000円を支給するための経費
6467万円(支給額6120万、事務費340万)も計上されました。
これは麻生内閣が「経済危機対策」の名目で選挙前に矢継ぎ早に打ち出した現金ばらまき政策の一つです。
20年度2次補正予算での定額給付金や子育て「特別手当」支給は景気対策としての効果はきわめて限定的でした。
にもかかわらず解散直前の国の補正予算に1250億円を計上し、全国では330万人に3万6000円ずつを今年1回限りで支給することを決定しました。
全国の自治体でも国の補助金をあてにして予算化しています。
民主党のマニフェストでは、1回限りの「特別手当」でなく、来年から「子ども手当」を創設して中学卒業まで1人あたり年額31万2000円を支給するとしています。
一方で鳩山政権発足後に、補正予算の一部執行停止が打ち出されました。
各自治体では補正予算をそのまま提案していますが、政府の対応によっては実際の支給がどうなるか微妙(?)とも言われています。
鷲宮町の学校給食センターの視察でわかったこと
2009/9/15
9月7日、総務文教委員会で、菖蒲町学校給食センターを視察した後、午後からは鷲宮町の学校給食を視察に行きました。
(1)鷲宮町の給食も菖蒲町と同じく、「直営・センター方式」ですが、第1センターが1974(昭和74)年に建設され、その後の人口急増にともなって、1983(昭和58)年道路をはさんで隣接地に第2センターを建設し、したがって建設から35年と26年もたっていて、かなり老朽化しています。
現在は第1センターで小学校5校の2000食分、第2センターで中学校3校の1000食分を調理しています。
(2)2つのセンターをいっしょに運営されていて、所長と係長、調理職員が21名(正職員7名、食卓と臨時職員が14名)、栄養教諭が1人、栄養士2人が配置されています。
栄養教諭、栄養士は3人とも県職員で、3校の小中学校に所属していますが、午前中は給食センターで調理指導にあたり、午後からはそれぞれの所属の学校だけでなく、町内の全部で8つの小中学校を回って、子どもたちの給食指導・栄養指導にあたっています。
献立も3人で1か月分ずつ交代で分担して原案を作成した後に調理員と協議し、また各学校の給食担当の主任者会議で決定していきます。
このことは何を意味するか。
それは菖蒲町や栗橋町と同様に、子どもたちの給食を食べる現場と調理の現場の両方を知っていて、その上に給食指導にあたる先生が、町の学校給食全体に責任を持つ形になっているわけで、これが久喜市の学校給食と最も異なるところであり、久喜がいちばん学ぶべき点でもあります。
学校給食の安心安全を守る給食センター
(3)給食の食材料は、「安全で安心できる食材」を毎月の物資選定会議(メンバーは所長、栄養教諭、栄養士、教育委員会から全部で6名)において選定しています。
選定基準は、「県内産、国内産、外国産の順」で、安全性の確認は「物資選定会議時に、産地や内容配合表等の書類と現物により確認」していると説明されました。
ということは、(あえて質問で確認してみたのですが)行政・教育委員会がすべての給食食材の産地や内容を把握しているということになります。
久喜市は全農食品の給食センターで、食材も全農食品を通じて購入・納品されているわけですが、はたして市の教育委員会ですべての食材の産地や内容を把握できているでしょうか。
(4)鷲宮の副食の食材は、鷲宮町立学校給食センター給食用物資納入業者17社から購入していて、その内5業者は町内業者とのことです。
地場産の食材の使用にも積極的で、米は全量が鷲宮産を使用、副食には毎月1回から7回くらい鷲宮産の野菜を使用していますが、全量を鷲宮産でそろえるのがむずかしいため、鷲宮産の野菜使用率としてはまだ4%くらいと言っていました。
(5)給食センターでの調理開始は朝の8時、調理終了が11時頃で、各学校への配送は第1便が11時10分頃に出発し、各学校への到着は11時半〜12時近くだそうです。
久喜市でも菖蒲町でも学校給食センターでの調理終了は10時半ごろですから、給食時間の2時間前ということになりますが、鷲宮町では11時に終了ということは30分ほど遅く設定していることになります。
調理終了から食べ始めるまでの時間はできるだけ短い方がいいわけで、この30分の違いは大きいのではないでしょうか。
学校給食が「食育」政策の中心を担っているという自覚
(6)鷲宮町の学校給食センターは単なる「調理場」ではなくて、教育の一環として、学校給食をさまざまな点でリードしています。
・《栄養指導》…栄養教諭と栄養士とはチームを組んで、小学校は全部の学校で、中学校は希望により、特別非常勤講師として、授業の中で栄養指導・給食指導にあたり、各学年ごとにテーマを決めて実施しています。
・《学校訪問》…給食センターの職員が各学校、各クラスを訪問し、児童生徒と交流し、給食に関する質問に答えます。
・《ふれあい給食》…毎月19日の「給食の日」児童生徒と給食センターの職員が会食し、いっしょに給食を食べる機会をもっています。
・《給食内容の充実》…リクエスト献立、行事食献立、郷土料理、世界の料理、我が家の自慢献立、思い出給食、選択デザート、地場産の活用、個別対応(アレルギー食)
特にアレルギーへの対応については、現在は小学校で38人、中学校で12人のアレルギーをもつ児童生徒を全部把握していて、アレルギー物質を含む食材の配合表・献立表を作成して保護者に配布し、たとえば小麦アレルギーの子の場合はパンの日に家から米飯を持参してもらうなどの対応を取っています。
さらに一部のアレルギーについてですが、卵アレルギーに対して卵不使用パン、卵使用のデザートをゼリーに変更するなどの代替食を出しています。
・《試食会》…PTAや各種団体による試食会、6月19日には希望者を一般募集しての試食会も実施している他、PTAの調理講習会も実施しています。
・《給食主任者会議》…毎月、各学校の給食主任者会議を開いて、残滓量の把握や、献立の反省・献立の内容検討や急速に関する諸協議を実施しています。
またセンター職員が各学校の学校保健委員会にも出席して給食の報告をします。
・センターでは、献立表だけでなく、「給食だより」「盛りつけ表」「食育だより」も作成して各学校に配布しています。
さらに加えて、その日の食材の現物や資料などを各学校に掲示したり、ホームページにも毎日の献立写真を掲載、6月の食育月間には役場ロビーで「学校給食展」を開催して給食の啓発パネルを掲示しています。
これらの取り組みは、学校給食センターが町の「食育」行政の中心を担っているという自覚に基づいた、給食センターからの積極的な情報発信と言えるでしょう。
学校給食に関しての、これほどの積極的な情報発信は、他にあまり例がないのではないでしょうか。
鷲宮の学校給食献立表 | 鷲宮町の学校給食メインページ |
(7)鷲宮町では給食の試食はできなかったのですが、この日の視察でわかったことが一つあります。
それは、菖蒲町も鷲宮町も、形の上では久喜市と同じ共同調理方式の給食センターなのですが、久喜市の学校給食と最も違うところは、単に“調理を行っている場所”というにとどまらず、学校給食を通して、子どもたちの食育を担いリードしていることだと確信できました。
学校給食センターの運営を町の直営で行っていて、町行政がその全責任を持っているからこそ可能となっているのだということも、わかったように思います。
そしてまた、鷲宮町の給食センターは老朽化が進んでいて、改築、あるいは学校給食方式の見直しが課題とされているのですが、合併後の新・久喜市において、絶対に鷲宮町の学校給食を委託にしてはいけない、理想は栗橋町のような自校調理方式なのですが、少なくとも現在の「直営」方式だけは守らなければならない、久喜市の学校給食の方式をこそ見直さなければならないのだという確信ももつことができました。
菖蒲町と鷲宮町の学校給食センターを視察しました 《その1》
2009/9/11
久喜市議会は常任委員会で、定例会の議案審議の他に、委員会が主体性をもって政策を研究・検討するため、それぞれのテーマをもって“所管事務調査”を行っています。
総務文教委員会は昨年までの建設文教委員会の時から、久喜市の学校給食についての調査を継続してきました。
来年3月に1市3町で合併を予定していますが、4市町の学校給食は、その方式、給食内容が大きく違っていて、合併後すぐには学校給食の方式の統一はむずかしいため、その後に時間をかけて統合に向けて検討していくことになっています。
そこで特に6月議会中に総務文教委員会で相談して、合併を予定している栗橋町、菖蒲町、鷲宮町の学校給食を研究して、久喜市の学校給食とどう違うのか、それぞれの学校給食の特徴や将来に向けて生かすべきことは何なのか、統合するとすればどのような方式が望ましいのか、将来的な学校給食の統合に向けてその課題を考えていくことにしました。
菖蒲町、直営・センター方式の学校給食を試食
まず7月には、直営・自校調理方式の栗橋町の学校給食の視察と試食を行いましたが、9月7日、今度は菖蒲町と鷲宮町の学校給食センターに行きました。
【右上のお皿】 エビシュウマイ、 クキワカメのサラダ(クキワカメ、キュウリ、モヤシ) 【右下】 八宝菜(豚肉、ウズラ卵、イカ、ニンジン、ハクサイ、タマネギ、チンゲンサイ、ホシシイタケ、ネギ) 【9月7日の給食の時間の校内放送原稿】 『今日の献立も食が進むように、さっぱりしたクキワカメのサラダを組み合わせました。 クキワカメというのは、わかめの中央のかたいところや茎のところをいいます』 |
(1) 菖蒲町の学校給食は、小学校5校935人、中学校2校550人、合計7校1485人の給食調理をすべて、「直営・センター方式」で実施しています。
ラッキー! 私のだけ、 ウズラの卵が4個入ってました |
最初の菖蒲町立学校給食センターは、昭和58年に久喜菖蒲工業団地内に建設されましたが、老朽化のため平成14年に給食センター改築検討委員会を設置、18年1月から新しい学校給食センターで給食を開始しました。
新しい学校給食センターは町役場庁舎の隣接地に建設され、鉄骨造り2階建て1825u(調理場は1階部分1334u)、ドライ方式の施設で、工事費は8億2500万円、調理能力は1日最大3000食です。
職員は、県職員の栄養教諭1名、町職員の事務員2名、調理員17人(内、13名は臨時職員)、他に各学校に配膳員として1〜2名を配置しています。
給食費は平成6年から、小学校1か月3600円、1食あたり220円、中学校1か月4200円、1食あたり250円で、15年間にわたって据え置かれています。
(2) 米飯給食は週3日で、米は全量を菖蒲産米を使用し、センターで炊飯しており、週2回のパン、月1回のメンもいずれも町内の製パン業者、製麺業者です。
副食食材は町登録業者21業者の見積もり合わせにより購入していますが、この内、野菜・果物を中心に9業者は町内業者であり、すべて当日の朝にセンターに納品されます。
野菜などの地産地消にも積極的に取り組んでいて、地元の胡瓜組合と農産物直売所「菖蒲グリーンセンター」と連携して、キュウリを中心にタマネギ、ジャガイモ、ナス、ホウレンソウ、イチゴ、ナシ、菖蒲ミソなど20年度は1819sを菖蒲産でまかなっています。
米は14910s(100%)、米を含めた菖蒲産農産物の使用割合は32.4%。
米を除いた野菜などの農産物の割合は、菖蒲産では12〜13%、埼玉県内農産物の使用割合は20.6%となっています。
温かくておいしい学校給食、久喜との違いは何か
(3) 調理の流れは、朝6時半、米の洗浄から始まって炊きあがるのが10時20分ごろ、副食は8時半ごろから下処理が始まって10時30〜40分ごろにできあがって、その後、各学校に配送されて、各学校への到着は第1便が11時頃、第2便が11時半ごろです。
したがって、子どもたちが給食を食べ始めるのは12時半過ぎからですから1時間くらい早く学校に着いていることになります。
実際に食べるときにご飯やおかずが冷めてしまっているのではないかと心配したのですが、教育委員会や給食センターの方は、大きい食缶のままなので冷めることはない、温かく食べられると説明されていました。
久喜市の学校給食はご飯もおかずも汁さえも、食べ始めるころにはすっかり冷めてしまっているのが実態なので、その違いはどこにあるのだろうかと考えてしまいます。
(少なくとも、ご飯は、久喜のように1人分ずつ小さなアルミの弁当箱に入れて配れば冷めた上に水滴も垂れておいしいはずはありません。やっぱりご飯くらいは、菖蒲町のように大きな食缶で配送して、食べる直前に盛りつければ温かいままで食べられるということでしょう)。
(4) 久喜市の学校給食と比べてもう一つうらやましかったことは、栗橋町でも、またこの後に訪問した鷲宮町でもそうでしたが、栄養教諭が学校に配置されていることです。
菖蒲町では県職員の栄養教諭が菖蒲小学校に配置されていて、献立を作成するとともに、午前中の調理終了後は菖蒲小学校を中心に各クラスの給食指導・栄養指導、理科や家庭科などの教科の中で食育の授業も担当しています。
つまり、栄養教諭の先生が献立を作って、学校給食センターの調理の現場で調理員さんたちと話し合いながら調理も指導し、調理の後は学校で子どもたちと直接に接しながら、子どもたちといっしょに給食を食べながら子どもたちの食べるようすも見聞きしていて、献立作りに反映している、さらに学校現場で食育の授業も担当しているということになります。
久喜市では全農の給食センターの職員である栄養士と教育委員会の栄養士が献立を作っていて、ということは、献立作りと調理の現場と、子どもたちが給食を食べる現場とが切り離されてしまっているわけで、これを一体のものとして結びつける必要があるのではないでしょうか。
(5) 菖蒲町の学校給食に関わる予算は、給食費収入が7028万円、食材費を含めた支出は2億390万円、食材費を除いて人件費とセンター運営費は1億3360万円です。
(6) 栄養教諭の先生は、毎日の給食の時間に放送で流す内容も考えてくれています。(下に、9月の何日分かを抜粋してみました)。
子どもたちへのやさしい語りかけの言葉と、どうしたらおいしく食べてもらえるかを考えた工夫が感じられるではありませんか。
2日(火) 今日から2学期の給食が始まりました。1日目の今日は夏野菜のカレーです。町内産のナスを使って作りました。もりもり食べてくださいね。 |
総務文教委員会で、栗橋町の学校給食を視察・試食
2009/7/6
7月6日、総務文教委員会で栗橋町・南小学校の学校給食について視察し、試食してきました。
南小学校は区画整理による新興住宅地の中に位置し、児童数は750名、昨年は800名を超えたそうですが、今後は児童数は減少していくと予想されています。
栗橋町の小学校3校は自校調理方式で、この南小学校の調理室は昭和44年に設置されました。
他に、西小学校の調理室は昭和61年、栗橋小学校の調理室は昭和59年の建設ですが、いずれも校舎増築に合わせて設置されたものです。
調理員は3校とも正職員が1名、臨時職員が3名〜7名で合計で4名〜8名、全部で19名です。
学校の中に調理室がある自校調理方式ですから、調理時間には余裕があって、調理開始は10時です。
もちろん調理員はその前から下ごしらえなどにかかっていますが、揚げ物や焼き物は10時から、煮物は11時から、汁物等は11時30分から調理にとりかかります。
児童に温かい料理を提供するため、児童の給食開始時間から逆算して調理開始時間を決めていると説明していましたが、考えてみればこれはあたりまえのことです。
この日、私たちは調理室を外から見学したのですが、周辺の校舎の中にはおいしそうなにおいが漂っていて、子どもたちはこのにおいをかぐだけで給食を待ちきれなくなるだろうなと思いました。
実際、私たちは放送の「いただきます」の声よりも少し遅く12時半くらいに食べ始めたのですが、ご飯もおかずも温かくて香りが立ち上っていました。
ひるがえって久喜市ではどうでしょうか。 |
学校に専任の「栄養教諭」や「栄養士」がいる!
南小学校には県職員で「栄養教諭」1名が配置され、西小学校と栗橋小学校には兼務で1人の「学校栄養士」がこれも県職員で配置されていて、献立はこの2人で毎月交代で作成します。
栄養教諭や栄養士の仕事はもちろん、単に給食の献立作成ではなく、子どもたちへの給食指導を行うことです。
家庭科や保健体育、学級活動などの時間に授業として学校給食や「食」について勉強したり、給食の時間にも各クラスを回ってその日の献立や栄養の説明、箸の持ち方や食べ方の指導をしながら、子どもたちがどのように食べているか、その日の献立の人気ぐあいや残していないかなどを見て回ります。
久喜市の学校給食との2つ目の大きな違いがここにあるといえます。
久喜市では栄養士は教育委員会と全農食品の給食センターに一人ずついて、小中学校全部の献立を作っています。 事実上、14校の小中学校の現場を回る余裕はないといっていいでしょうし、児童生徒への給食指導を行うことは不可能です。 |
栗橋町では、こうした栄養教諭や栄養士が学校給食の現場にいて、子どもたちと直接に接しながら学校給食を教育の一環として進めているわけで、授業で各クラスに入るのは年間最低でも2時間、5・6年生や1年生のクラスには年間で40時間は入ると言われていました。
その他にさらに給食の時間にクラスを回っているわけで、その回数・時間は計算できないそうです。
この日、私たちに説明してくれたのも、南小学校にいらっしゃる栄養教諭の先生でした。
給食は、調理が終わるとすぐに調理員が各クラスの前まで運び、クラスの給食当番が盛りつけをして食べて、食べ終わったらまた調理員さんが教室の前に置かれたワゴンを調理室まで運んできます。
地産地消、栗橋産の米・野菜
主食は米飯が週3回、パンが週1回、メンが週1回で、米は全量が栗橋産米のコシヒカリ4割、ニホンバレ6割のブレンドです。
副食食材は栗橋町学校給食運営委員会で契約している20業者から直接購入で、その内15業者が栗橋町内の業者、特に南栗橋農産物直売所「フレサ」と連携して、できるだけ町内産の野菜を利用しているとのことです。
町内産野菜の利用は昨年から始まったばかりですが、昨年はダイコン、長ネギ、ハクサイ、ほうれん草、ニンジン、小松菜など542s、今年はタマネギ、ダイコン、ジャガイモ、フキ、なす、ピーマンなどすでに345sを直売所から購入しています。
この直売所「フレサ」は南小学校の正門前にあって、まさに“見える食材”となっています。
その他、西小学校では10年前から学校農園で取れたジャガイモやサツマイモを給食に取り入れていましたが、昨年から栽培品目を拡大しているそうで、こうした取り組みも地元密着の自校調理方式だからこそできることといえます。
野菜の色と形、歯ごたえに感動!
この日の献立は、主食がむぎごはん、おかずはマーボーなす、ひややっこ、こんにゃくサラダでした。
マーボーなすは乱切りの大きめに切ったなすに挽き肉たっぷり、サラダはニンジンやピーマン、カリフラワー、ブロッコリーの鮮やかな色と形、それに野菜の歯ごたえがしっかり残っていて、盛りつけの直前に食感の中でハムを混ぜ込んでいました。
久喜では、私自身がこれまで何回も試食してきて、見てきている限り、煮物でも汁ものでも、野菜はほとんど煮くずれていることが多いと思います。 |
衛生面を考慮して、ドレッシングの小びんはクラスに1本ずつで、余ったらそのまま廃棄しているそうで、これは少しもったいない!
残滓の量は把握していないということでしたが、「多いときで、5%〜10%かな」と言っていました。
給食の中身については久喜市の学校給食と比較して、栗橋の子どもたちが本当にうらやましい限りでしたが、食器は久喜市が強化磁器製でちゃんと重さのある食器なのに対して、栗橋町はポリプロピレン製でした。
給食の中身にこれだけ気を使っているのに、食器がプラスチックのままというのは、食習慣や安全性の面で疑問が残りました。
久喜の食器は、皿などは強化磁器ですが、米飯はアルミの弁当箱に入ってきます。 この弁当箱のおかげで、蓋を開けると水滴が垂れる、ご飯は冷たい、子どもたちは掌に弁当箱を載せて食べているので茶碗が持てなくて変な食べ方になります。 この弁当箱だけは何としてもやめてほしいと思っています。 |
中学校の給食は民間給食センターへの委託
栗橋町では小学校の給食は自校調理ですが、中学校2校の給食は全面委託で、委託先は行田市内の産業給食を行うために設立された「行田給食センター」です。
献立は町の臨時職員の栄養士さんが作っていますが、新しいメニューなどはセンターの方から「できない」と言われることもあるそうで、小学校の給食とのアンバランスにちょっとさびしく感じてしまいました。
学校給食に関する「所管事務調査」
総務文教委員会は6月議会で、休会中に「所管事務調査」として学校給食について調査することを決定しています。
従来は常任委員会は市長などから提出された議案を審議するのが中心でした。
しかし本来は議会は立法機関ですから、みずから市の行政について調査し、審議して政策形成を進めていく責務を負っています。
特に6月議会で可決された議会基本条例第25条では「常任委員会及び特別委員会は、議会機能を発揮するため、その部門に属する市長等の事務に関する調査を積極的に行うものとする」と規定しました。
総務文教委員会はその所管事務調査として、学校給食のあり方について調査していくこと、特に、合併で1市3町の学校給食を将来的にどう進めていくのかを検討するために、久喜市以外の学校給食の実態について調査することにしたもので、今回はまず栗橋町の学校給食、9月には菖蒲町と鷲宮町の学校給食を調査することにしています。
太田小学校の校庭、早急に改修を
2009年6月市議会 猪股の一般質問 『声と眼』382号 2009/7/5
太田小学校の校庭にスプリンクラーが17か所設置されていますが、その吹き出し口が地面から突き出してしまっています。
砂が雨や風によって流出してしまったためで、ひどいところは10p以上も高くなっていました。
4月に教育委員会に行って対応を求めました。その後、応急的な措置として吹き出し口のフタを交換したりまわりに盛り土をしてなだらかにしましたが、校庭のあちこちに小さな山があるような状態になっています。
また砂が流出してしまえば同じ状態に戻ってしまいます。危険でもあり早急に改修するよう求めました。
教育委員会では当面、今年中に吹き出し口のまわりを樹脂マットで覆う工事を行い、その後の経過を見ながら対策を講じていくと答弁しました。
しかしそれだけでは抜本的な改修にはなりません。なるべく早い時期に、スプリンクラーを敷設し直すか、吹き出し口を切り下げたり、校庭に砂を入れて平らにすることなどを検討して恒久的な改善をはかるべきです。
今年の国の緊急経済対策の交付金の活用も検討するよう求めました。
太田小学校の校庭に設置されているスプリンクラーの吹き出し口が地面から突出してしまっている問題、これについては4月2日と5月21日のブログ(「変」なものの写真館)、ホームページには4月3日に掲載してきました。
5月21日のブログへのリンク | 4月3日のホームページへのリンク |
今回一般質問の通告をするために5月20日に現地を再確認にいったところ、以前は突出していたスプリンクラー吹き出し口のまわりを土を盛り上げてなだらかな山になっていました。
吹き出し口が突出しコンクリートが露出していた状態はとりあえずは改善されたのですが、これでは校庭のあちこちに小さな山がある状態になっていて、抜本的な改善とは言えません。
教育委員会では、これから吹き出し口のまわりにさらにゴム(樹脂?)製のマットで囲って危なくないようにする、市教育委員会の予算で対応する、それは3〜4年くらいの耐用年数なので、その経過を見ながら抜本的な対策をはかっていくと答弁しました。
「抜本的な対策」というのは、スプリンクラーが老朽化しており、校庭が全体的に低くなってしまっているので、スプリンクラーの吹き出し口を切り下げて、それに合うように土(砂)を入れて平らにする、またはスプリンクラー自体を敷設し直す、そのどちらの方法がいいのかを検討するということでした。
現在はとりあえずの対応策がとられた状態ですが、3〜4年間はこのままの状態で、その後に「抜本的な対策」をとるというのでは問題の先送りです。
なるべく早く恒久的な改善をはかっていくよう求めました。
太田小学校の校庭の改善について、教育委員会の話
2009/4/3
太田小学校の校庭に設置されたスプリンクラー。
その吹き出し口が校庭のあちこちに10か所以上あるのだが、まわりの土(砂)が吹き飛ばされたか、流されたかして、吹き出し口が、突き出してしまっている状態。
こちらの写真をご覧ください |
昨日、ブログに写真を掲載して、改めて今日の昼過ぎに教育委員会教育総務課長の話を聞いてきた。
今日の朝、私のブログを見て、課長らが太田小学校の校庭現場を見てきていたので、状況は把握しているらしかった。
そこで課長の認識は以下の通りであった。
(1)確かにスプリンクラーが突き出しているが、まわりの砂を集めて平らにしているので、特に突き出してしまっているのは1か所くらいかな。
(2)これまで学校から、何とかしてくれと言ってきたことはない。
(3)子どもがそれに引っかかってケガしたことはない。
(4)学校でもまわりの砂を寄せて平らにしているので、今後もそうしてもらう。
(5)砂が飛んでなくなってしまっているので、全体に砂を入れるとか、スプリンクラーを切り下げるとかすると、何千万円もかかるのでできない。
学校側が、改善の予算も付けてもらえないで、いっしょうけんめいまわりの砂を寄せてできるだけなだらかにして、子どもたちがケガしないように努力しているのは、現場の状況からも見て取れる。
しかしそれはスプリンクラーのまわりを小さな山にしているだけで、少し風が吹いたり雨が降れば、すぐにまた同じ状態に戻ってしまう。
さて、(2)についてだが、現場を預かる学校側が、校庭の改善のために何とかしてくれと言ってきたことがないというのは本当か。
また(3)子どもがケガをしたこともないというのは本当か。
課長や担当者が聞いたことがない、あるいは引き継ぎ事項にも入っていないということなのか。(課長は今年4月からここに来たばかりだ)。
上の(5)は、私が「スプリンクラーのまわりだけ一時的になだらかにするだけじゃなくて、校庭全体に重たい砂を入れて固めるとかしないと、全体が平らにはならない」と言ったのに対して、「何千万円もかかる(からできない)」と口走ったのだが、見積もりを取ったわけでもない、やりたくないために財政を持ちだせば引っ込むだろうという、お役人らしい言い訳ではある。
砂を入れて固めるのに「何千万円もかかる」かどうかは、後で別の場所で確認しよう。
教育委員会としては、現場の学校から何も言ってきていないから、今後も何もするつもりはない、学校の努力でやってもらう、という考えらしい。
あの状態が、学校の校庭としては異常だという感覚はなくて、子どもがケガでもしないと何もするつもりはないのか。
そういうお役所の認識と仕事のやり方についても、6月議会で取り上げてみたい。
市議会建設文教委員会の「学校給食に関する所管事務調査」のまとめ
2009/3/28
市議会の各委員会は、執行部から提案された議案を審議すると同時に、それぞれの所管する事務事業について調査する権限を持っています。
先進地の研修視察も「所管事務調査」の一環ですが、これまで各委員会ともそれ以外にはあまり積極的に調査・研究活動を行ってきたとは言えませんでした。
市議会活性化特別委員会では所管事務調査について、「各常任委員会で積極的に所管事務調査を行っていく。開催の仕方については各委員会で協議・検討をし、その自主性に任せる」として、各委員会において所管事務調査を進めることを合意しました。
建設文教委員会では、一昨年から学校給食についての視察研修を行ってきていましたが、特に昨年から、活性化検討委員会の合意をみずから進めるために、久喜市の学校給食に関する調査を積極的に「所管事務調査」と位置づけて、給食の試食や教育委員会との意見交換も進めてきました。
そして今回の2月議会では、議案審査のための委員会と別に委員会を開催して、これまでの「学校給食に関する所管事務調査のまとめ」を行い、教育委員会に「要望事項」を提出しました。
久喜市教育委員会あて 久喜市の学校給食に関する要望事項 久喜市議会建設文教委員会 1.学校給食食材の地産地消の推進について(1)今、食の安心安全を求める声がかつてないほどに広がっています。 そこで、学校給食食材の地産地消をさらに進め、地元産、特に久喜産の食材の使用量・割合を増やしてください。 (2)その際、農政商工課、JAその他の関係機関・団体の協力を求めて、特別栽培野菜の使用拡大に努めるとともに、「規格外」の野菜も受け入れられるようにし、「地域の人の作った野菜、安心安全な野菜」を広めてください。 (3)残念ながら特別栽培野菜だけではすべての食材をまかなうことはできません。そこで、特別栽培野菜以外にもできるだけ地元産、特に久喜産の食材の使用を拡大し、「地域で作られた野菜」を広げてください。 2.食事内容のさらなる改善について (1)引き続き久喜産米の使用を続けるとともに、コシヒカリ、新米の使用を増やしてください。 (2)現在は米飯が週3日となっていますが、さらに米飯の回数を増やしてください。 (3)現在のアルミ製弁当箱での提供は、食事時間にはご飯が冷えて固まっている他、子どもたちの食習慣にも悪影響を与えているのが現実です。炊飯器や食函から食べる直前に茶碗によそって食べる方式への変更を検討してください。 (4)おかず等も食事時間には冷めてしまっており、温かい食事が提供できるよう、調理時間、配送時間を遅らせるなど、できる限り改善してください。 3.食育指導の充実について (1)各クラスで1年に1回以上の食育指導ができるように充実してください。 そのために、教育委員会の栄養士の増員、県費または市費による栄養教諭の配置を検討してください。 (2)食育指導の充実のためにも、給食時間を拡大し、子どもたちがゆとりを持って食事ができるようにしてください。 4.献立の作成と食材の選定について (1)給食献立は市の教育委員会に配置された栄養士が責任を持って作成できる体制を作ってください。 (2)食材は久喜市教育委員会で責任を持って選定できる体制を作ってください。 |
資料 【建設文教委員会の所管事務調査 2年間のまとめ】
1.食育、学校給食に関する視察研修
◆2007年11月5日 出雲市
・2005年12月に「食育のまちづくり条例」を策定
・2006年6月に「出雲市食育のまちづくり推進計画」を策定
・市内全域で市民対象の学校給食試食会を行う。
・料理コンテストを行い、入賞作品を学校給食の献立に取り入れる。
・ひとつの小学校に栄養教諭を配置し、他の小学校には市内6か所にある市直営の給食センターの栄養士を派遣し、教員とチームティーチングによる食の指導を行う。
・給食センターの生ゴミを肥料に再生し販売。
◆2008年7月30日 三条市
・2004年4月、「食育推進室」を設置(これまで市民の食生活を年代ごとに縦割りで関わってきた、栄養・食生活に関する業務を一本化し、保育所、学校、家庭、地域への食指導をおこなう)
・「三条市食育推進計画」
・朝食習慣の定着
・米を主食とした日本食の実践
・毎日の食地元産の食材を取り入れた地産地消の推進の3つの柱。
・学校給食においての地元農産物の利用拡大を市長から要請される。
・毎日の学校給食の主食を米飯で実施(効果:残食激減、肥満の児童生徒減少)
◆2008年10月29日 松山市
・2007年12月 「松山市食育推進会議条例」を施行
・2008年4月 「食育推進計画」を策定(推進計画を策定するため、市民と市職員が食育について一緒に話し合い、研究を行う『みんなのまつやま夢工房』を開催)
2008年10月30日 今治市
・「これぞ!今治の学校給食」
*センター方式を廃止し、単独または小規模調理場を整備
*有機農産物を野菜類全体の50〜60%使用
*今治産40%(他は周辺地域から、なければ県内産)
*今治産減農薬米、県の推奨米使用
*今治市でのパンに合う小麦を開発
*食材の管理、選定は学校長、校医、PTA、婦人会、栄養士が専門部会を設置し行う
*子どもたちが毎日自分たちの給食の残食量を量り自主的に残食について考える
*各調理場に栄養教諭、栄養士を配置、給食に時間以外に日常的にTTの授業を活用し食に関する指導の実践に力を入れる
◆2008年9月に開催された学校給食審議会の審議について、報告と意見交換
学校給食審議会で、給食費改定について、委員からの様々な意見があった(9月26日)
・久喜市は給食費が高いがなぜか
・久喜市は国産にこだわっているのか
・味噌1kg360円、豚肉1kg1400円こんなに高いものは家庭では食べていない、全農ばかりに任せているからこのようになっている。食材の選定は市教委が携わるべき。
・大量仕入れのメリットが見えない。
・特栽生産者・・・肥料などコストが値上がりをしても野菜の値は上げられない。ジャガイモ、玉ねぎなどは規格がきびしい、
・米やパン(主食)だけを家庭から持ってくることはできないか
・どんなにおいしいお米を使っても今のお弁当箱に入れるとおいしくなくなる。炊き立てお茶碗によそったおいしさがない。・・など
◆議会閉会中に建設文教委員会を開催し、学校給食に関する所管事務調査を実施(2008年11月12日)
「久喜市学校給食における食育の取り組み」について、委員から次のような意見や教育委員会に対する質問が出された。
・給食費改定について久喜市教育委員会では合併を控えてどう考えていますか。
・米の流通についてはどのようになっていますか、また、食材料の選定に久喜市教育委員会がかかわるべきではないのでしょうか。
・献立表の活用の仕方をもう少し工夫はできないのでしょうか。
・地産地消をもっと推進していくべきではないでしょうか。
・特別栽培野菜以外の久喜産野菜の使用を拡大していくべきではないでしょうか。
・東日本パールライスで久喜産のお米が他とは混ざったりしないのかどのように久喜産米だと保障をされているのかうかがいます。
・給食審議会での給食費改定に向けての流れなど説明をしてください。
・伝統料理、郷土料理は年間どのくらいの割合で取り入れられていますか。
・学校給食の試食会は市民全体に広く行っていくべきだと思いますが。
・献立表の中で久喜産の食材は文字を太くするなどわかりやすくしたらいかがでしょうか。
・献立を作成するにあたって久喜市教育委員会ではどの程度携わっていますか。
・食べ残しの現状はどのような状態ですか。
・栄養士などによる現在の久喜市においての食育指導はどのように行っていますか。
・牛乳に対する栄養面での評価はどのようになっていますか。
◆12月議会の建設文教委員会において、学校給食に関する所管事務調査を実施(2008年12月10日)
・建設文教委員と教育長、教育次長、学校教育課が久喜市役所5階第2委員会室において12月10日Aコース献立(ご飯、いかのピリ辛焼き、ミニがんもと大根の含め煮、味噌汁)を試食し、委員からは感想や質問などがあり、担当課よりは牛乳パックのリサイクル処理の仕方などの説明がありました。
委員から次のような質問や意見が出された。
・実際子ども達が食べるときの保温の状態が悪くいただきますの時点では冷めてしまっています。温かいまま食べさせてあげたい。
・お弁当箱方式は子どもの食事のマナーにも悪い影響があり、せめて教室でお茶碗によそって食べる方式にできないでしょうか。
◆議会閉会中に建設文教委員会を開催して、学校給食に関する所管事務調査を実施(2009年1月26日)
「学校給食審議会の内容報告及び給食費改定について」「学校給食に係る合併協議の内容について」「久喜北小学校で子どもたちと一緒に給食試食(児童生徒の考えた献立)」
委員から出された質問や意見
・給食費を値上げした場合の1食あたりの単価はいくらになるのですか。(小学校238.24円、中学校282.69円)
・弁当は年間何回設置をしていますか。(学校による)
・小学校、実質1食あたり約6円の値上げで諸物価高騰に対応できるのでしょうか。
・弁当の日はコンビニ弁当を持ってきている子どもはどのくらいいますか。実際の数や傾向は把握していないということなので、学校、教育委員会で把握して行くべきではないでしょうか。
・給食の質が落ちるということは国産から中国産の使用が増えるということでしょうか。
・昨年使用しなくなったコシヒカリを以前のように使用してほしい。
・米飯形態で1食盛り付け方式、配缶方式の説明をしてほしい。
・菖蒲町、栗橋町、鷲宮町の炊飯の形態はどのようになっているのでしょうか。
・菖蒲町、栗橋町、鷲宮町の給食費改定の予定はどのようになっているのでしょうか。
・菖蒲町、栗橋町、鷲宮町の栄養士の配置状況はどのようになっているのでしょうか。
・合併後の給食費・給食回数の調整をどうしていくのでしょうか。
・合併協議の中での学校給食についてどのような話し合いをもたれたのですか。
・児童生徒が考えた献立に採用された子どもに賞状などをあげましたか。
・他町の給食の食器について、合併したら久喜に合わせていかないといけないのではないでしょうか。
◆2月議会において、建設文教委員会を開催して、学校給食に関する所管事務調査のまとめを行った。(2009年3月12日)
以上のような2年間にわたる継続t的な調査に基づいて、委員の意見をまとめ、特に「要望事項」として、教育委員会に提出することで合意した。
市立小学校10校中、9校で学童保育が実現、障害児学童補助制度も新設、
2009/2/25
市立小学校の学童保育は、保護者らで構成する学童保育運営協議会に委託して太田小、青葉小、青毛小、東小、本町小、北小の6校で実施してきました。
久喜小、清久小、江面小、江面2小の児童は昨年まで、はるみ保育園で運営する「久喜児童クラブ」に通っていたのですが、昨年、清久小に学童保育施設を作って、新たに運営協議会に委託しました。
さらにはるみ保育園による運営が“不正経理”が明らかになったため、江面小や久喜小などの委託を全面的に廃止して、とりあえずは今のところ、久喜児童クラブの施設をそのまま使いながら運営協議会に委託して存続しています。
江面小と久喜小では学校内に学童保育施設を新設して、新年度から独立の学童保育が始まることになっているので、10小学校中、9校で学童保育運営協議会に委託しての学童保育事業が実現することになります。
障害児学童保育に対する家賃・人件費補助制度を新設
一方、埼玉県立久喜養護学校に通う児童生徒は、学校の近所に民家を借りて2つの学童保育所が開設されていて、いずれも保護者による自主運営で行われてきました。
運営費については埼玉県の補助制度の適用を受けていますが、保護者の保育料が月2万円前後(小学校の学童保育の2倍)、その他に入会金が必要など、かなり重い自己負担でようやく維持しているのが実情です。
せめて他の小学校の学童保育と同等の負担ですむよう、市で運営費に対する独自の補助金交付を求めて、2つの学童保育の保護者ら要求書を提出して、市長との交渉、担当課長との話し合い、関係する市町への申し入れを行いました。
その結果、新年度予算で久喜市として独自の補助制度を新設することになりました。
家賃補助として月額50000円、人件費補助として、指導員1人分の人件費116万3000円、この2つは久喜市以外に住んでいる子どももいるため、久喜市に住んでいる人数割りです。
さらに、生活保護世帯については保育料の全額を助成、一人親・低所得世帯については半額を助成することも決まりました。
これらは小学校の学童保育に通う子どもたちについては以前から助成制度があったので、これまで同じ市内に住む子どもでありながら、障害児学童に通っている子どもたちだけが差別されてきていたことになります。
本来ならもっと早く差別をなくすべきでしたが、やっと同等の補助制度で平等が実現したわけです。
2つの障害児学童には、久喜市の他、鷲宮町、栗橋町、蓮田市、白岡町、幸手市、白岡町からも児童生徒が通っていて、それぞれの町でも、久喜市と同等の補助制度を作ることになりました。
なお、羽生市から通う子どもが1人いますが、久喜養護学校の学区外であり、羽生市からは行田や騎西養護学校に通っている子どももいるという理由で、羽生市では「補助なし」となりました。
久喜児童クラブの不透明な経理で、国と県の補助金が返還請求されました
2009/2/2
1月29日に市議会全員協議会が開かれ、学童保育・久喜児童クラブの補助金問題について、市長から経過報告がありました。
久喜児童クラブは、実質的にはるみ保育園(春洋会)が運営していましたが、県の監査で久喜児童クラブとはるみ保育園の運営がきちんと分離されていない、補助金を含む経理が不透明であると指摘されていました。
これに伴い、国・県からの補助金、19年度分201万円、過去5年間の14〜18年度分1350万円が返還を求められています。
久喜児童クラブでは、昨年まで、久喜小学校や江面小学校、清久小学校などの学童保育事業を実施してきました。
事業に関わる補助金は、久喜市の事業として市の要綱に基づいて交付してきていたので、県から「経理の不透明」という指摘がなされた場合、結果的には不透明経理を久喜市が放置してきたことになって、第一義的責任は久喜市にあるといわざるをえません。
したがって、14年度以降の国と県からの補助金1550万円については、久喜市が市が国と県に返還することになります。
久喜市としては、その全額(19年度分の内の20万円は納付済み)を当時の春洋会代表で、かつ久喜児童クラブの運営責任者であった大熊氏に請求していくことにしています。
しかし29日の全員協議会における市長と健康福祉部長の説明によると、大熊氏との話し合いが進んでいなくて、「現在交渉が中断している。今後の対応については弁護士と相談しながら進めていく」ということで、解決の先行きは見えていません。
なお、久喜児童クラブに対しては、県と国の補助金に加えて、久喜市の財政からも20年度分398万円、14〜19年度分1064万円の補助金を支出しているのだが、これについては『学童保育事業自体は実施されてきたので』返還を求めることはしない方針だとしています。
川柳の看板たてたいな久喜に
2008年11月市議会 猪股の一般質問 『声と眼』371号 2009/1/29
毎日新聞11月1日「万能川柳」に、「万柳の町と看板ありそ久喜」の句が載りました。
以前には「おや今日は久喜が三人そろいぶみ」という句もあって、川柳の世界では久喜はわりあい知られたまちです。
そこで、“久喜を『川柳のまち』で売り出してはいかが?”と市長にメールを出してみました。久喜駅前に看板と句碑、市内のあちこちに投句箱や川柳掲示板を作って、川柳大会を開催して…。
−市長からの「回答」には、「これまでも市民文化祭や東公民館、市民まつりでも川柳大会などを開催してきた」「川柳を身近で感じ、また多くの人が参加できる企画が必要」で、川柳の愛好者の方々や行政が一体となって関係団体で調整しながら川柳の普及拡大に努め、まちおこしにつなげていきたい」と書いてありました。
これを受けて、一般質問では、久喜市としての積極的な取り組みを求めたのですが、残念ながらまだ具体的には考えていないようでした。
北小学校、ふれあい給食を試食しました。所管事務調査(2) 2009/1/28 |
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手前はご飯とみそ汁、 向こう側に焼き肉風と和え物 |
左の子がじゃんけんで勝って先におかわり 右側の子はなくなりはしないかと心配… |
さすが食べ盛りの子どもたち。 食函はすっかりカラッポ |
26日の建設文教委員会は、学校給食の保護者負担分の値上げと、合併に関する協議の現状について調査した後、北小学校で給食の試食を行いました。 この日は6年生と1年生の「ふれあい給食」で、オープンスペースでいっしょに給食を食べ、私たちもそれに参加させてもらいました。 1年生と6年生の子どもたちが2〜3人ずつと、それに議員や教育委員会の職員が各テーブルに1人ずつ分かれて、子どもたちとおしゃべりしながら給食を食べるのは楽しいものでした。 この日のメニューは“学校応募献立”です。 昨年の子ども議会で、清久小代表の児童から子どもが作った献立を取り入れてほしいという提案がありました。 さっそくその提案を生かして、児童生徒から献立を公募する「学校給食応募献立」を実施して応募の中から10点を選び、1月〜3月の献立に順次取り入れていくことになっていて、この日はその第1回目でした。 この日の主菜は「豚肉と蓮根の焼き肉風」、豚肉、レンコン、ニンジン、ピーマン、タマネギ、シメジを炒めたもの、キャベツと菜の花、ニンジンを茹でてドレッシングで和えたもの、みそ汁の具は長いもを小さく(5ミリくらいの)サイコロに切ったものと、ネギ、ワカメ、ダイコンでした。 みそ汁は、献立には「長い物のみそ汁」と書いてありましたが、みそ汁の具がナガイモだとは誰も気付かなくって、ダイコンにしては歯ごたえがないし、何だろうという感じ…。 久喜の学校給食でいつもいちばん気になることは、みそ汁のなまぬるさ(もう冷たくなりかけている)、それと、みそ汁の具も野菜の和え物も、とにかく野菜が煮すぎてクタッとなりすぎてしまっていることですが、“食中毒対策”で野菜に十分に火を通していることと、やっぱり配送や配膳に時間がかかるために料理を食べることにはすべてすっかり冷めてしまっているのです。 豚肉とレンコンの「焼き肉風」は炒めたものか、煮たものかよくわかりませんでしたが、味付けはしっかりしていておいしくて、子どもたちもさかんにおかわりしていました。 6年生の食函は最初の配膳ですっかりカラッポになっていて、1年生の方は若干残っていましたが、それもおかわり、おかわりでほとんど残りませんでした。 もう一つ気になったのはご飯の冷たさです。 アルミの弁当箱に一食分ずつ入れられて配膳される米飯は、保温箱に入ってきますが、出したとたんにすぐに冷えてしまって、「いただきます」をする頃にはすっかり冷たくなり、ご飯は固まってしまっています。 弁当箱のフタの内側には水滴が付いて、あけたとたんに水滴がご飯に落ちますから、せっかくのご飯がだいなし、もしかしたらご飯をいちばんまずくする食べ方ではないでしょうか。 残りものを捨てた食函を覗いてみましたが、捨てられたご飯も弁当箱の形に固まっていました。 当然ながら弁当箱を持ちあげて食べる子よりも置いたままの子が多くて、自然と左手は足の上に置いて、口を弁当箱に近づけて食べる、そんな食べ方になっている子どもが多いのも気になりました。 この弁当箱は何とかしなければいけないと思います。 何だか、気になる点ばかり多く書いてしまいましたが、もちろん、食べ盛りの子どもたちですし、おかわりする子どもが多くて、残す子の方が少ないのです。 6年生などは食函の底にわずか残ったおかずをじゃんけんで取り合っていたくらいですし、栄養や献立はしっかり考えられていますから、そうした点は一応は問題ありません。 それでも気になる点がとっても多かった給食の試食会でした。 |
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1年生は食べきれなくて残す子もいる。 ご飯の四角いかたまりも見える。 |
牛乳とみそ汁は、苦手な子もいる |
建設文教委員会で、「学校給食」のあり方について所管事務調査を実施(1)
2009/1/27
1月26日、建設文教委員会は所管事務調査を実施しました。…テーマは今回も「学校給食」です。
1.2008年度の給食審議会の経過と給食費値上げについて
昨年7月から学校給食審議会が開かれて、給食費の値上げが諮問され、10月30日に値上げを認める答申が出ました。
値上げの理由は「原材料費の高騰」ということですが、給食の質の向上や給食実施回数を増やすことなど、さまざまな意見・要望が出されました。
答申は次の通りです。
(1) 21年度の給食費保護者負担額
(2) 給食実施回数は、183回以上とする(現在は180回) |
説明によると、食材料費の高騰は、米7%、パン・メン15%と見込んでいます。
教育委員会としては、給食実施回数を184回とする方針で、1食あたりにすると、小学校で現在の232円→238.24円、中学校で現在の275円→282.69円となり、6〜7円の値上げとなる計算です。
現在は夏休みの前後などに給食がなく、弁当持参となっていますが、来年度は実施回数を増やして、弁当持参の日を減らす方針です。
現実に弁当持参の日などに、コンビニ弁当などを買ってくる子どももいますが、教育委員会は「人数は少ない」と言っていながら、実態については把握していないようです。
今後、教育委員会として「食育」を進める上でも重要な問題だと考えられるので、実態把握が必要ではないかと指摘しました。
各学校への給食の配送時間は、午前10時45分〜11時5分にセンターを出発、11時半くらいまでに各学校に到着していると言っていますが、実際にはもっと早く、11時くらいには着いているのではないかと思われます。
給食開始時間は12時半過ぎですから、各学校に12時くらいまでに着けばいいので、もっと調理終了時間を遅らせて、少しでも温かい給食を食べられるようにできないか、検討を求めました。
2.1市3町合併協議の中で、給食の方針
来年3月の合併に向けて、1市3町の事務事業の調整が進んでいます。
【学校給食の「統一」についての考え方】
(1) 運営方式は、「合併後も現行の通りとし、合併後に運営方針を総合的に検討」するとしています。
つまり合併後も当分の間は、現在の1市3町の区域内ごとの給食調理方式をそのまま続け、時間をかけて「統一」を検討することになります。
久喜市 | 運営、調理とも、全面民間委託(全農食品)、1か所の給食センター 米飯はアルミ弁当箱に1食ずつ盛り付けて配送 |
菖蒲町 | 運営、調理は直営、給食センター方式(平成18年度建設、1か所) |
栗橋町 | 小学校 … 直営による自校調理方式(副食のみ) 中学校 … 調理を民間委託方式(行田福祉センター)(副食のみ) *米飯は学校給食会の炊飯工場に委託して配送している |
鷲宮町 | 運営、調理は直営、給食センター方式(2か所、昭和54〜55年頃建設、老朽化) |
教育委員会としては、すべての検討は合併後という考え方のようです。
久喜の給食センターは全面民間委託で、6000食くらいを1か所で作って全市内に配送していますが、施設の老朽化、建て替えが課題になっています。
給食調理方式としては、栗橋町の小学校の直営・自校調理方式が理想です。
鷲宮も直営で、センター規模は1か所が1500食くらいですから、久喜のセンターよりはいいと思われます。
菖蒲も直営で、センターの規模は1500食、施設は新しいので、これは生かしていくことになるでしょう。
久喜、栗橋、鷲宮の給食調理方式について、直営か、委託か、それぞれの施設の建て替え時期に合わせて、自校調理方式への転換をはかっていくのか、特に、栗橋の小学校の自校調理方式を維持し広げていくのか、小規模のセンターに移行していくのか、こうした具体的な検討が必要になってきます。
(2) 給食費保護者負担は、「合併時に統一」する方針です。
小学校 | 中学校 | |
久喜市 | 月額 4000円 | 月額 4750円 |
菖蒲町 | 3600円 | 4200円 |
栗橋町 | 3700円 | 4700円 |
鷲宮町 | 3700円 | 4300円 |
いちばん高い久喜市、いちばん安い菖蒲町、どこに合わせるのかが問題です。
その場合も、1食あたりの金額で合わせるのか、月額で合わせるのか、これからの検討です。