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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 697号
2025年 9月 8日


697号ファイル

 『声と眼』
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財政調整基金は33億円を回復したが

 9月1日に定例市議会が始まり、2024年度決算などが提案されました。
昨年度の予算審査での最大課題は、小中学校校舎の老朽化対策や公共施設の維持管理・改修でした。市は緊急に公共施設の改修を進めるため、それまで80億円あった基金の内の60億円を取り崩すなどして改修の財源に充ててきました。

◇財政調整基金は、当初予算でほとんど全額を取り崩しましたが、市の事業の削減などで余剰金を積み戻してきて、25年度末には33億円を確保できる見通しです。
◇減債基金も8億円もあった全額を取り崩し、その後に一部を積み戻したものの、25年度末の残高は2億円にとどまる見込みです。
市の借金である市債残高は、25年度には420億円、26年度末には500億円をこえる見込みであり、計画的な償還のために減債基金をもっと積み増しておく必要があります。
◇アセットマネジメント基金、ごみ処理施設整備基金、市民の森・緑の公園整備基金などを含めた市の基金残高は、25年度末の総額で約52億円となる見通しです。

★財政調整基金は不測の災害などに備えて積み立てておくもので、久喜市の適正規模は33億円程度とされている。
減債基金は市債の償還資金だから、安易に取り崩しては、将来の市債償還計画が成り立ちたなくなるおそれがある。★

2024年度一般会計決算が提案された

(単位 千円)

歳入 2024年度予算額 2024年度決算額 増減額 増減率
市税 235億2094万5 235億6398万5 4304万0 0.18%
地方譲与税 4億4833万9 4億4785万6 ▲48万3 ▲0.1%
利子割交付金 800万0 1000万3 200万3 25.04%
配当割交付金 1億1300万0 1億9048万0 7748万0 68.57%
株式等譲渡所得割交付金 9300万0 2億7354万8 1億8054万8 194.14%
法人事業税交付金 2億5400万0 3億2062万5 6662万5 26.23%
地方消費税交付金 3億52000万0 37億1284万3 1億9284万3 5.48%
環境性能割交付金 7500万0 9781万7 2281万7 30.42%
地方特例交付金 1億7095万5 8億6454万5 6億9359万0 405.71%
地方交付税 57億2200万0 67億0553万5 9億8353万5 17.19%
交通安全対策特別交付金 1978万2 1636万0 ▲342万2 ▲17.3%
分担金及び負担金 2億2485万0 2億1136万8 ▲1348万2 ▲6.00%
使用料及び手数料 3億1058万4 3億0652万0 ▲406万4 ▲1.31%
国庫支出金 99億1033万4 141億4183万6 42億3150万2 42.70%
県支出金 43億0770万9 43億6403万8 5632万9 1.31%
財産収入 2303万7 2億5371万8 2億3068万1 1001.35%
寄附金 1億0763万5 2億2372万5 1億1609万0 107.86%
繰入金 69億3570万0 29億4776万2 ▲39億8793万8 ▲57.5%
繰越金 7億0000万0 17億5861万8 10億5861万8 151.23%
諸収入 13億6473万0 14億7830万0 1億1357万0 8.32%
市債 31億3840万0 30億9717万1 ▲4122万9 ▲1.31%
合計 609億6800万0 649億8665万2 40億1865万2 6.59%
歳出 2024年度予算額 2024年度決算額 増減額 増減率
議会費 3億5662万7 3億3649万2 ▲2013万5 ▲5.65%
総務費 73億6371万4 71億8432万3 ▲1億7939万1 ▲2.44%
民生費 254億2706万2 280億0174万3 25億7468万1 10.13%
衛生費 53億3586万4 65億8406万9 12億4820万5 23.39%
労働費 1492万3 1543万3 51万0 3.42%
農林水産業費 7億8211万7 6億3624万1 ▲1億4587万6 ▲18.65%
商工費 2億5431万6 2億2257万0 ▲3174万6 ▲12.48%
土木費 50億6217万5 41億9328万1 ▲8億6889万4 ▲17.16%
消防費 22億1168万2 21億7818万6 ▲3349万6 ▲1.51%
教育費 96億7921万8 76億5090万2 ▲20億2831万6 ▲20.96
公債費 41億3666万3 40億8398万9 ▲5267万4 ▲1.27%
諸支出金 1億4363万5 5億8242万2 4億3878万7 305.49%
合  計 609億6800万0 616億9965万2 7億3165万2 1.20%

歳入歳出差引額  33億1700万円
継続費等を除く実質の差引額   27億4952万円
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財政調整基金 24年度末残高 37億8676万円
25年度 財政調整基金を取り崩し 20億5936万円
  財政調整基金に積立て 13億8167万円
25年度末 財政調整基金残高見込み 33億0846万円

審議会等の女性委員比率39.8%にはアップしました
公募委員が30%未満の審議会が増えた

『声と眼』697号 2025/9/8

 女性委員は昨年より19名減ですが、比率はやや上がりました。
女性委員が3割に満たない審議会は4です。
年齢構成では60代以上が半分を占めています。
ここに記載した以外の行政委員会でも、選挙管理委員会は女性ゼロ、農業委員会で女性は19名中2名だけです。

公募委員が3割未満の審議会は昨年の3つから5つに増え、市民参加が後退していると言わざるを得ません。
この表には出ていませんが、4つ以上の審議会委員を兼任している人が人もいて、人選が固定化していることも否定できません。
市長が積極的に女性や若手の登用を主導して、兼任を減らすとともに、公募や新しい委員を増やしていくべきです。
久喜市の市民参加の質が問われています。