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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 659号
2023年 10月16日


659号ファイル

 『声と眼』
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9月定例会議 全議案と各会派・議員の賛否 

【9月市議会】 22年度決算と補正予算に反対の討論

  9月市議会最終日に議案の採決が行われ、2022年度の一般会計決算と補正予算に反対討論を行いました。

(1)これまで維持補修費を削減してきた結果、学校の雨漏りや外壁落下、公共施設の排水管、エアコンなどの故障や破損が相次いでいます。
久喜市の財政運営方針が間違っています。
(2)老朽化した公共施設の総点検が必要ですが、いまだに行われていません。
(3)一方で、東鷲宮駅東口の不必要な立体通路とエスカレータ設置費用5億円などのムダな支出は容認できません。


学校給食費 10%以上値上げ諮問

  市は来年4月から物価高騰を理由にして学校給食費を値上げする方針です。
9月25日の審議会に、市は10%引き上げを基本とし、さらに12%、14%、16%値上げの4案を提示しました。

給食費の値上げ案
年額は11か月分
  小学校月額   値上げ額 中学校月額 値上げ額 
現行給食費 4150円    4960円 
10%値上げ  4580円  +430円  5460円  +500円 
12%値上げ  4660円  +510円  5580円  +620円 
14%値上げ  4760円  +610円  5680円  +720円 
16%値上げ  4850円  +700円  5800円  +840円 

 審議会では『16%でいい』『来年10%値上げして毎年上げていくのがいい』など「値上げありき」で審議が進んでいます。
政府のインフレ政策で実質賃金が下がっているのに、生活困窮者や低所得世帯への配慮を求める意見はまったく出されていません。

 学校給食法で、給食費は人件費や光熱水費などは公費負担、食材料費が保護者負担と定められています。
しかし高騰している食材料費の一部を公費負担としたり、給食無償化に踏み切る自治体も増えています。

 久喜市では小中学生が3人いる世帯の第3子目の給食費を補助している他、コロナ禍で昨年11~3月の給食費は全額を市で負担し、今年度も物価高騰分の一部を補助しています。
こうした生活困窮対策と子育て支援政策をさらに拡大して、小中学校のすべての給食無償化実現へ、市長が決断するべきです。


猪股市議の一般質問 2
6月22日の本会議で、6項目の一般質問を行いました。


【一般質問】 相次ぐ公共施設の故障、維持補修は

 久喜市の多くの公共施設で老朽化による施設や設備の故障や雨漏りが発生していて、何年間も放置されてきました。
実態調査と補修の促進を求めました。

 市役所本庁舎など11施設で排水設備の故障が発生していました。
市役所、中央コミセン、栗橋くりむ、太田小、菖蒲小、菖蒲東小、栗橋南小、鷲宮小は今年度中、桜田小は来年度に修繕完了の見通しが明らかにされました。
三箇小と栗橋東中は『現在は流れているので修繕はせず経過を観察する』としていますが、原因を調査して故障する前に修繕するべきです。

 14施設でエアコンが故障していましたが、市役所、花みずき会館、菖蒲文化会館アミーゴ、栗橋くりむ、偕楽荘、鷲宮温水プール、菖蒲支所、栗橋くぷる、学校給食センターなどは今年度に修繕し、来年度に栗橋イリス、市民農園久喜、栗橋中央コミセンの修繕を予定しています。
この内、菖蒲アミーゴは2017年からエアコンが故障したまま放置されていました。
「故障するまで放っておく、故障してもすぐには修繕しないで先送りする」という、これまでの公共施設管理のやり方を改めて、「予防保全」に転換するよう求めました。

 総合体育館第1体育館は2006年から、第2体育館では1999年から雨漏りが発生していました。
市は議会には雨漏りしていることは報告せずに、応急的な補修でしのいできましたが、いっこうに解消できませんでした。
ようやく本格的な修繕を行うことになって、22年度に1265万円で大規模改修の設計が終わりましたが、工事は24年度にずれ込む見込みです。

 総合体育館の他、市役所本庁舎、労働会館、あやめ会館、栗橋くりむ、栗橋B&Gセンター、鷲宮体育センター、栗橋中央コミセン、中央幼稚園、中央図書館など10施設で雨漏りが発生していることが明らかになっています。
栗橋くりむと中央幼稚園は今年度に修繕する予定ですが、その他の施設は雨漏りの原因の調査もできていません。雨漏りはこれ以上の放置は許されません。
今年度中に調査に入るよう求めたのに対し、市は『調査ができるように進めていきたいと思います』と答弁しました。

 また、すべての老朽施設の点検を行うように求めましたが、市は『すべての施設の定期的な点検を実施できるよう検討している』と答弁しています。

 いずれも“直ちに調査に入る”“総点検する”と明言しなかったのは、やる気がある? ない?


【一般質問】 小中学校の雨漏り 直ちに完全解消を

  これまで、久喜中など小中学校9校で雨漏りが発生し、3年以上も放置されてきた学校もありました。
市議会でも何度も修繕を要求し、マスコミでも大きく取り上げられて、ようやく補修工事が進みました。
久喜小、本町小、太田小、栗橋南小はすでに修繕が完了し、菖蒲小、桜田小、東鷲宮小、久喜中も今年度中に完了する見込みです。
残る栗橋西中は来年度に大規模改造工事に取りかかる予定です。

 さらに建築基準法に基づく点検で、小学校17校、中学校8校で“屋上防水劣化”が指摘されています。
これらの学校は雨漏りが発生する前に、1~2年間で屋上防水改修工事を完了するよう求めました。
私は一度にやるべきだと主張しましたが、教育部長は『一度にはむずかしいが、できるだけ早く解消していきたい』という答弁にとどまりました。


【一般質問】 暑すぎる教室 校舎の断熱化改修を

   地球温暖化=沸騰化の中で、他市の調査で、校舎最上階の天井付近はエアコンが作動していても40℃に達し、机付近の高さ1mでも30℃になっていると報告されています。
これは子どもたちの命に関わりますから、暑すぎる教室の解消は緊急の課題です。

 これまでの久喜市の小中学校大規模改造は、トイレの洋式化や老朽化による雨漏り解消を中心に進めてきました。
今年3月のトイレ洋式化率は市内全小中学校平均で60%を超え、雨漏りも1~2年の内に解消する見通しになったので、今後は校舎の断熱化を主たる課題として進めるように提言しました。
教育部長が『校舎の断熱化について検討し、「小中学校大規模改造基本方針」の見直しを行っていく』と答弁しました。
今年度に大規模改造工事を予定している桜田小と、来年度の栗橋西中の改造工事設計にあたって断熱化を検討していく方針も明らかにされました。


★県議会で自民党会派が「子どもの留守番もお使いも子どもの放置だから『虐待』だ」と通報を義務付けるトンデモ条例案を提出していたが、県民の反対の声があまりにも強くて、10日、取り下げに追い込まれた。★







久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 658号
2023年 9月25日


658号ファイル

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【9月市議会】 東鷲宮駅東口に豪華歩道橋 必要ですか

 市は東鷲宮駅東口に「桜田複合施設」を設置する計画です。
イオンが撤退した跡地にヤオコーがスーパーを建設中で、その2階部分を賃借して住民票などの行政窓口とコミュニティセンター、子ども遊び場(運営は民間委託、有料)を整備する予定です。

 東鷲宮駅東口広場から複合施設へつなぐ屋根付き歩道橋も着工されました。
エレベータ・エスカレータ(上りだけ)付き、建設費5億円で、市は歩道橋を渡る見込み人数を1日1600人と発表しました。
内訳はヤオコー買物客600人、通勤通学900人に対して、公共施設利用者はわずか100人だそうです。
これではまるでヤオコー買物客のために5億円もの税金を使うことになります。
しかも駅前の道路は信号も歩道もあって車の通行量も少ないので、道を渡るためだけにわざわざ歩道橋に上がる通勤者や買物客がそんなにたくさんいるとは考えられません。
完成後には閑散とした豪華歩道橋が残るだけではないでしょうか。

賃借料30年で16億+歩道橋5億円

 市は駅前の複合施設が完成すれば、現在の鷲宮東コミセン(さくら)は廃止する予定です。
しかしヤオコーの建設用地は30年の定期借地契約なので、その後も公共施設を継続して維持できるかは決まっていません。
市の賃借料は年5500万円とされていて30年で16億円を超えます。
歩道橋と合わせて20億円もの税金を費やすよりも、鷲宮東コミセンを改修して行政窓口を併設した方がいいのではないでしょうか。

 【9月市議会】
これ以上、フクシマの海を汚すな!

 9月定例市議会に、市民の政治を進める会で意見書を提出しました。
提案者は川辺議員で、田村議員と共産党の杉野議員が署名しました。
最終日の28日に質疑・討論・採決が行われます。

 政府は汚染水を『処理水』と言い替えて環境に影響はないかのように宣伝しています。
しかしトリチウム以外のセシウムやストロンチウム等々の核種を含んでいる可能性が高く、海水で薄めても放出総量は変わりません。
30年経過以降も、廃炉作業が終わらない限り半永久的に放射性物質を排出し続けて、フクシマの海を汚染し続けることになります。

【意見第1号議案】
トリチウムおよびその他の放射性核種を含む
福島第1原発処理水の海洋放出強行に抗議し即時中止を求める意見書

 2023年8月24日、政府と東京電力は福島第1原発事故によるALPS(多核種除去設備)処理水の海洋放出を強行した。

 漁業者はもとより国民の反対や懸念がある中、2015年に政府と東京電力が福島県漁業協同組合連合会に対して「関係者の理解なしにいかなる処分も行わない」と約束していたにもかかわらず、岸田首相は一方的に「一定の理解が得られた」として、相互の理解がなされていないまま海洋放出を強行したことに強い憤りとともに抗議する。

 ALPS処理水は、原発事故を起こした原子炉から発生している放射能汚染水を処理したものであり、通常の原発から放出されているトリチウム水とは違うものである。
ALPS処理すればトリチウム以外は除去可能とされているが、トリチウムや放射性炭素のほか、定量確認できていない人工放射性核種や毒性化学物質の含有可能性が残る水を、今後30年間に渡り福島県沖に海洋放出すれば、海洋環境への影響ははかり知れない。
しかも、廃炉の完了が見通せないことから、30年後も放出され続ける懸念さえある。

 豊かな海を次世代に引き継ぐためにも、海洋放出を即時中止し陸上保管に切り替えることを強<求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

久喜市議会

衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
農林水産大臣
経済産業大臣
環境大臣
復興大臣
原子力規制委員会委員長  あて

★市役所の会議室が足りないので、本庁舎西側の駐車場に仮設会議室をリースすることになったが、久喜市はその場しのぎの弥縫策ばっかり…。
平屋建て45㎡×6室で、31年までのリース代総額8667万円(月101万)。★

猪股市議の一般質問 1
6月22日の本会議で、6項目の一般質問を行いました。


【一般質問】 全小中学校の体育館にエアコンを

 地球温暖(沸騰)化がいっそう深刻化し、夏期に屋外での運動は命の危険に関わります。
小中学校体育館へのエアコン設置を早急に進めなければなりません。
市長が最優先課題として取り組んでいくべきです。

 文科省は学校施設への「空調冷暖房設備整備事業」の補助基準を2分の1に引き上げて、体育館へのエアコン設置を推進しています。
また総務省では災害時の避難所に指定されている学校体育館へのエアコン設置を「緊急防災・減災事業債」の対象としています。
いずれも適用期限は2025年で、すぐにでも方針を決定しないと間に合いません。

 市は『これから調査を進め、25年に中学校10校の体育館にエアコン設置を進めていく』と実現へ向けての方針を明らかにしました。
私は、その後に引き続いて小学校の体育館へもエアコン設置を実現するよう求めました。
市は『財政面も含めて検討する』『小学校は20校以上あるのでいっしょにはできない。25年度以降に国の新たな財政措置ができる可能性もある』と国の動向を見ながら進める姿勢です。

 私は18年9月市議会の一般質問で、久喜市議会では初めて小中学校体育館へのエアコン設置を提言しました。
それまでは多くの議員が「大型扇風機の設置」を要求していましたが、その後、他の会派の議員も体育館のエアコン設置を取り上げるようになりました。
今議会でも斎藤(公明党)、石田(共産党)、猪股の3人がこの問題で一般質問を行いました。

 最初の質問から5年経ってやっと実現へ動き出しましたが、中学校の体育館だけのエアコン設置では話になりません。
小学校を先送りするのでなく、子どもたちの命を守るために、全部の小中学校の体育館へのエアコン設置を決断するべきです。

 8月に市民の政治を進める会で、つくばみらい市の富士見ヶ丘小学校に導入された「換気機能付き次世代型体育館空調システム実証実験」を視察してきました。
これは工場等の大規模空間の空調システムを体育館に応用したもので、従来方式に比べてランニングコストが大幅に軽減できます。
久喜市でもこの新システムを導入するよう提案しました。


【一般質問】 エレベーターの地震対策を求める

  09年以降に設置されたエレベータは、震度4以上で自動的に最寄り階に停止して扉が開く安全装置が設置されています。
しかしそれ以前のエレベータは設置が義務付けられていないため、大地震では途中で止まって閉じ込められるおそれがあります。
久喜市では古いエレベータが20基あって、今年度中に鷲宮支所と中央図書館、鷲宮図書館、来年度に総合体育館のエレベータを改修する予定ですが、残りのふれあいセンター、栗橋駅自由通路2基、小中学校13校には安全装置が設置されていません。
これらのエレベータも早急に改修するよう求めました。

 また、安全装置が設置されていても、強い揺れでガイドレールから外れたりして安全装置が機能しないケースもあると言われています。
エレベータ内に閉じ込められた場合は救出に数時間かかると想定されます。
こうした「万一の場合」に備えて、エレベータ内に「防災備蓄ボックス」を設置するよう提言しました。
備蓄ボックスは飲料水や非常食、簡易トイレ、懐中電灯などが入っていて1個2~3万円です。
市は『他市の状況を調査する』と答えましたが、市民の安全のために安い買い物ではないでしょうか。


【一般質問】 点字ブロック周囲への駐車禁止

   視覚障害者が安全に通行するための点字ブロック上に障害物を置いてはいけないというのは“常識”です。しかしいまだに久喜駅西口広場などで、配送車が点字ブロックの上を塞いでいるのを見かけます。
また視覚障害者は白杖を左右に振りながら歩行するので、点字ブロックの両側60㎝程度は空けておくのが望ましいとされています。
8月に西口交番の前で、パトカーが点字ブロックぎりぎりに駐車しているのを見かけたので、県の福祉部や市の障害者福祉課・都市整備課を通じて県警に改善を求めました。

 一般質問で、久喜警察署に協力を求めるとともに、今後、パトカーの駐車位置を指定するよう提言しました。
さらに市民向けに、点字ブロックの上と周囲を空けておくよう、理由も併せて啓発を行うよう求めました。

★市長は25年度のフルマラソン大会開催、24年度にはプレイベント(ハーフマラソン?)実施にこだわっていて、新たに「マラソン大会準備事業」をマル投げで委託したようだ。
昨年度に検討したコース案はどうなったのか?★






久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 657号
2023年 9月11日


657号ファイル

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【9月市議会】  「道の駅 久喜」直売所は4年後に

 8月23日の市議会全員協議会で、「道の駅 久喜」の基本構想が発表されました。
現在のJA菖蒲グリーンセンターの周辺に、休憩施設やトイレの他、フードコート、農産物直売所、広場とイベントスペース、サイクリング施設等を設ける計画です。

 これまで議会では、近くの圏央道菖蒲パーキングエリアと連結して整備してはどうかというアイデアもありましたが、基本構想ではグリーンセンターの拡張・大規模化にとどまりそうです。
今後、施設の設計などを進めて2026年から着工し、農産物直売所・フードコートは27年に先行して開業する計画です。
その他の関連施設は30年度までの整備をめざします。

 「サイクリング施設」は、県などが整備している見沼代用水のサイクリングロードと連携して、シャワーやロッカールームなどを設ける構想です。
「道の駅久喜」の予定地は見沼代用水から1.5㎞以上離れていますから、それを結ぶ自転車道の整備も必要になってくるのではないでしょうか。
ニーズ調査を行った上で構想を作っていく必要があります。

トラブル続きのマイナ保険証
現行の健康保険証は廃止できない

 9月定例市議会に「現行の健康保険証の廃止方針の見直しを求める意見書」(案)を提出しました。
提案は猪股で、川辺・田村(市民の政治)・渡辺(共産党)・宮崎(無会派)が署名しました。
最終日の30日に質疑、討論、採決が行われます。

★マイナ保険証のごり押しに、政府与党からも見直しの声が上がっています。
「現行の健康保険証の廃止方針の見直しを求める意見書」(案)に、最大会派みらいの会と公明党議員たちの賛否は?★

現行の健康保険証廃止方針の見直しを求める意見書

 政府はマイナンバーカードと健康保険証を一体化し、現行の健康保険証を来年秋に廃止することを決定した。
しかしマイナンバーカードの取得はあくまでも任意であって、本来、「マイナ保険証」を強制することはできない。
また20%以上の国民がマイナンバーカードを保有していない(7月末現在の保有率71%)状態で、現行の健康保険証を廃止すれば、国民皆保険制度が機能しなくなる怖れもある。

 マイナ保険証によるオンライン資格確認で他人の情報がひもづけられていたケースが多数あったが、それができてしまうこと自体がシステムの欠陥と言わざるを得ない。
また医療機関窓口で、通信エラーや本人確認ができないなどのトラブルが多発していることは、マイナ保険証の機能不全である。
こうした欠陥が明らかになった以上、このままマイナ保険証の事実上の義務化を推し進めることはできない。

 政府はあくまでも来年秋に健康保険証を廃止する方針だが、高齢や病気などで申請が難しい方や、マイナンバーカードの紛失などによってマイナ保険証を所持しない期間が生じうる。
さらに、高齢者施設等ではカードの保管や暗証番号の管理は困難と指摘されている。
こうしたケースで医療機関等にかかる際に、無保険者と同様に扱われて一時的にでも自己負担が増えることは容認しがたい。

 これに対して岸田首相は、マイナ保険証を所持しない被保険者に一律に資格確認書を交付し、有効期間を5年間とする考えを表明した。
しかし被保険者の一部に限定し選別して資格確認書を交付するとすれば、市町村をはじめ保険者の事務的財政的負担は膨大なものとなり、新たなトラブルや混乱を生じさせかねない。
また5年経過後は同じ問題を生じるであろうことは否定できない。

 7月に行われたNHKの世論調査では、現行の健康保険証の「廃止方針を撤回すべき」が35%、「延期すべき」が36%を占め、与野党からも廃止方針の見直しを求める声が出されている。

 よって政府は、当面、現行の健康保険証の廃止を延期して、マイナンバーカードと健康保険証の一体化方針を見直すよう求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

久喜市議会

衆議院議長 参議院議長 内閣総理大臣 総務大臣、厚生労働大臣、デジタル大臣 あて

マラソンコース案非公開 異議申し立てしました

 市は2024年のフルマラソン大会実施を目指して、昨年度予算でコース案の検討を委託しました。
私は委託業者から提出されたフルマラソンコース案を公開請求しましたが、4月にほとんど真っ黒に墨塗りされた図面が交付されました。
市が税金を使って調査して作られた書類ですから、本来は市民に公開するのが当然で、「秘密」にするなんてとうてい容認できません。
そこで私は6月に情報公開審査会に「異議申し立ての審査請求書」を提出しました。
8月に市から『弁明書』が提出され、それに対してさらに『反論書』を提出しました。
今後、10月に情報公開審査会で審査が行われます。

 市は『弁明書』で非公開とした理由を次のように書いています。

 『現状として市が意志決定を行う前の検討資料であり、未確定な情報となる。コースが確定していない中で本情報を公開することは、あたかもコースが決定したかのような印象を市民等に与え、コース沿道の市民や企業等の混乱を招くおそれがある。
また、未確定の状態であるにも関わらず、苦情や反対運動に繋がった場合、警察署等との協議の機会が不当に損なわれるおそれが生じることとなる。』
『市が意志決定を行う前の未確定情報であり、このような試行錯誤段階のものを公表した場合、交通規制によって見込まれる影響に対する意見が多く寄せられることが想定され、市がランナーにとって魅力あるコースを設定するための自由な発想や創意工夫の機会が不当に妨げられ、能率的な遂行を不当に阻害するおそれが生じることとなる。』
『コース決定については、沿道の市民や企業等に説明し理解をいただいた上で決定するものではなく、警察等の関係機関との調整により決定したコースについて、関係者等に丁寧に説明し理解を得ていくものである』。

 そもそも業者から提示されたコース案は2案あるのですから、そのまま公開しても、『確定したもの』と誤認されるはずはありません。
むしろ『案』の段階で公表して、関心のある市民やランナー当事者の意見を聞いて、よりよいコースを検討していくべきではないでしょうか。
今回の『弁明書』では、コースは市民等に説明し理解をいただいた上で決定するものではなく、決定した後で説明して理解を得ていくものだと断言しています。
これでは行政が決定してしまえばその後は説得して押し通すだけということになり、市民参加の市政とは無縁です。
また決定前に市民に公表すると、行政執行が『不当に妨げられ』『不当に阻害される』かのようにも言っています。
案の段階で市民に漏れると『混乱』を招いたり、『苦情や反対運動に繋が』るなどと決めつけるのは、久喜市行政が市民を信用しないということです。
これまでの久喜市政は多くの政策を決定していく過程で、市民参加の審議会やパブリックコメントで市民の意見を反映する仕組みを作ってきました。
これに対して、「市の政策や方針は市民の意見などは聞かずに決めてしまった方がいい、決定してから市民に知らせればいい」というのが、今の久喜市政のホンネでしょうか。

東鷲宮駅前に賃借で「複合施設」

 東鷲宮駅東口のイオン跡地に、ヤオコーが新たな商業施設を建設中です。
2階の一部を市が賃借して「桜田複合施設」を設置し、住民票などの行政窓口、コミュニティセンター、子育て支援施設を置く計画です。
市が支払う年間賃借料の“目安”は5500万円と言われていますが、まだ決まっていません。
賃借料も決まっていないのに工事が始まって既成事実化が進んでいます。

 「子育て支援施設」は子どもの屋内有料遊び場のことで、民間委託で運営します。
コミュニティセンターは900㎡程度で、この施設が完成した後に現在の東鷲宮コミュニティセンター(さくら)は廃止することになっています。
集会施設としては大幅に狭くなってしまうので、疑問の声が出ています。

 東鷲宮駅東口広場からこの複合施設に直結する屋根付き立体通路を作ることになっています。
9月市議会で、エレベーターに加えてエスカレーターも設置するための補正予算9420万円が計上されました。
設計費、建設費を合わせて全部で5億円以上の事業費を予定しています。
市民からはこんな豪華な立体通路は必要ないという声が出ています。
東鷲宮駅前の市道は交通量も少なく信号と横断歩道があり、複合施設の中にもエレベーターやエスカレーターがあります。
買い物や公共施設に駅を通っていく人は少なくて、多くは車や自転車で行くのでこの歩道橋を使う人はあまりいないのではないでしょうか。

★市役所本庁舎のトイレは排水管が詰まって一部を除き3月から使用禁止だ。
やっと1階だけ9月日から再開が決まったが、2~5階はまだ直らない。
全面復旧は月以降になる見込み。★