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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 636号
2022年 8月22日


636号ファイル

 『声と眼』
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地域新電力会社の設立は延期されてしまった

 17日に開かれた市議会全員協議会で、久喜の地域新電力会社設立時期の延期が発表されました。
市長は昨年、「2050年CO2排出ゼロ」を目指すことを宣言し、そのために「地域新電力会社」を設立する方針を掲げていました。
公共施設での太陽光発電や新ごみ処理施設での発電も活用して、電力の地産地消を進める考えも明らかにしていました。

 市長は、ウクライナ戦争等の影響による燃料価格の高騰や小売り電気事業者の経営悪化などを理由にあげて、久喜の地域新電力の設立も2024年度に先送りすると説明しました。
しかし実際には、これまで新電力会社の電力調達や経営計画の具体的な検討は行われていません。
公共施設への太陽光発電システムの設置可能性調査もいまだに手つかずのままです。
結局、市長が新電力会社設立をぶち上げたものの、実現に向けた検討も準備も進んでいないので、とりあえず1年先送りしたというのが実態のようです。
今後、具体的な事業計画を策定して公表するよう求めました。

ペットボトル⇒ペットボトルを「水平リサイクル」へ

 17日に開かれた市議会全員協議会で、久喜宮代衛生組合でペットボトルリサイクルの方式を変更することが発表されました。

 久喜宮代衛生組合で収集されたペットボトルは、現在はリサイクル業者に売却されて繊維原料等として再利用されています。
今後、溶融してペットボトルとして再生する「水平リサイクル」に取り組むことになりました。
8月にコカコーラボトラーズと連携協定を締結し、当面は菖蒲地区で排出されたペットボトル(月5t)を使って実証試験を行います。

安倍元首相の「国葬」に反対する

   7月8日、安倍元首相が山上容疑者の銃撃で死亡し、岸田首相は22日に早々と「国葬」を行うことを閣議決定しました。
その理由として、「憲政史上最長の政権であったこと」と「民主主義を断固として守り抜くという決意を示していくため」というのですが、何という的外れな理由でしょうか。

 第1に、事件は「政治テロ」でもなく、暴力で言論を破壊するというものでもありませんでした。

 第2に、国葬の法的根拠も基準もありません。
戦後1度だけ行われた吉田茂氏の国葬に多くの批判が出され、佐藤栄作氏の死に際しては「法的根拠を欠く」として見送られた経緯もあります。
国権の最高機関である国会の論議を避けて、閣議決定だけで国葬とすることはできません。

 第3に、安倍元首相に対する国民的評価は明らかに二分しています。
にもかかわらず、国家として追悼儀式を行うことは、岸田政権が一政治家の死を恣意的に利用することに他なりません。
いかなる人間の死に対しても、その政治的利用は許されません。

 第4に、「国葬」は国家の意志として国民の税金で国家として追悼儀式を行うことであり、事実上、国民の弔意を強制することにならざるを得ません。

安倍政治の内実と統一協会の関係は

 安倍政権の政治的遺産とは何でしょう。
安保法制など強権的な政治を推し進め、モリカケサクラなどで権力を個人的・恣意的に利用し、みずからも国会で虚偽答弁を重ね、忖(そん)度(たく)政治や情報公開制度の空洞化で行政機構を破壊しました。
景気の回復にも失敗し、国民1人あたりのGDPは下がり続けています。
世界中に金(かね)をばらまいたものの、北方領土問題の解決や拉致問題の解決も一歩も進みませんでした。

 今、「統一協会(世界平和統一家庭連合)=勝共連合」という反社会的カルト集団と自民党との、ゆがんだ結びつきが明らかになってきました。
霊感商法や信者(その家族も)の生活も人格も破壊してきた団体が、自民党とその議員たちを利用し、逆に議員たちの側からも、この集団を利用し、連携・支援さえしてきたのでした。
反社会的カルト集団と政治との結びつきを明らかにした上でその関係を絶つことが必要です。

★安倍氏が自民党と統一協会の結節点にいたことがわかってきた。
だが「韓国=アダム国家」に対して、日本を「エバ国家」「サタン側の国家」と位置づけている統一協会を、どうして安倍氏が支援していたのかがわからない。★


4月の市議選で、各候補者は、公費負担をいくら請求したか?

★表の選挙費用支出合計【A】は選管に提出された収支報告書の支出額です。
この金額には公職選挙法の規定で、宣伝カーのレンタル代や運転手費用などは含まれていません。★
得票
順位
得票数 候補者名 選挙費用
支出合計
【A】(円)
選挙
費用
順位
公費負担額=税金からの負担分
 ( )は公費負担限度額 :円
公費
負担
順位
レンタカー
(110,600)
運転手
(87,500)
ガソリン代
(52,920)
ポスター
(553,600)
選挙ビラ
(30,040)
公費負担
合計
-- 30 973 小林 保 709,253 23 110,600 87,500 14,952 531,110 30,040 774,202 1
当選 2 4015 川内鴻輝 無② 1,166,124 6 51,128 87,500 13,244 553,600 30,040 735,512 2
当選 20 1473 上篠哲弘 無⑦ 1,101,061 10 52,745 84,000 11,639 553,600 30,040 732,024 3
当選 3 2889 宮崎亜希 無① 831,193 17 65,450 87,500 24,415 508,384 28,560 714,309 4
当選 4 2484 成田ルミ子 自③ 1,248,727 4 51,128 84,000 16,293 553,600 0 705,021 5
当選 11 1784 奈良政宏 無① 1,236,526 5 105,000 84,000 0 484,400 29,920 703,320 6
当選 26 1296 大谷和子 無⑤ 1,097,571 11 51,128 87,500 8,040 519,000 28,000 693,668 7
当選 5 2309 新井 兼 無③ 1,144,849 7 0 87,500 8,316 553,600 30,040 679,456 8
当選 1 9580 貴志信智 無③ 1,250,552 3 88,550 62,500 22,123 470,560 25,520 669,253 9
当選 8 1839 春山千明 無⑥ 1,105,224 9 64,680 77,000 0 494,780 30,000 666,460 10
当選 24 1351 川辺美信 無④ 908,270 15 105,000 87,500 12,584 408,000 30,040 643,124 11
当選 27 1082 榎本英明 無① 988,637 14 65,450 87,500 17,480 431,110 30,040 631,580 12
当選 18 1630 瀬川泰祐 無① 1,034,211 12 65,450 84,000 0 417,450 30,040 596,940 13
当選 10 1815 樋口智洋 無① 1,140,158 8 65,450 84,000 24,062 380,600 29,920 584,032 14
-- 29 1048 平間益美 共② 581,902 27 110,600 87,500 13,970 296,820 30,040 538,930 15
当選 23 1382 柿沼繁男 無⑩ 731,988 20 84,700 77,000 0 372,988 0 534,688 16
当選 12 1754 石田利春 共⑤ 789,146 19 110,600 87,500 0 296,820 30,040 524,960 17
当選 19 1567 渡辺昌代 共⑤ 509,990 29 105,000 77,000 8,455 296,820 30,040 517,315 18
当選 13 1730 園部茂雄 自⑤ 594,358 26 65,450 84,000 21,660 299,290 29,920 500,320 19
当選 6 2266 猪股和雄 無⑬ 596,346 25 52,745 87,500 0 276,800 0 417,045 20
当選 25 1308 杉野 修 共⑦ 692,465 24 0 87,500 0 296,820 30,040 414,360 21
当選 15 1690 岡崎克巳 公⑦ 719,389 21 65,450 0 0 280,500 24,000 369,950 22
当選 14 1703 斉藤広子 公④ 581,128 28 65,450 0 0 280,500 24,000 369,950 23
当選 17 1641 大橋きよみ 公② 828,636 18 61,600 0 0 280,500 24,000 369,100 24
当選 21 1443 盛永圭子 無⑦ 1,388,258 2 88,550 87,500 22,196 165,000 0 366,100 25
当選 7 1856 丹野郁夫 公③ 890,799 16 53,900 0 0 280,500 24,000 358,400 26
当選 16 1660 山田正義 公① 714,219 22 53,900 0 0 280,500 24,000 358,400 27
当選 22 1420 田村栄子 無⑤ 436,802 30 110,600 0 0 209,330 0 319,930 28
-- 31 700 亀田 剛 326,860 31 110,600 87,500 0 75,900 29,975 303,975 29
-- 28 1060 斉藤常明 1,029,825 13 88,550 0 0 165,000 30,040 283,590 30
当選 9 1816 瀬田博文 無① 1,862,957 1 0 77,000 27,126 0 0 104,126 31
平均⇒ 910,885 69,982 64,903 8,599 355,287 22,977 521,937 平均

選挙の公費負担の金額が多すぎる

 4月の市議会議員選挙の各候補者の選挙費用の収支報告書と公費負担額が公表されています。
すべての支出内訳等は選挙管理委員会で閲覧できます。

 選挙費用の内、宣伝カーやポスターの経費は公費で負担されます。
上限額は、選挙カーレンタル代11万600円、運転手の人件費8万7500円、ポスター印刷費55万3600円、選挙ビラ印刷費3万40円などです。

 候補者によって、公費負担の請求金額は大きく違っています。
選挙カーのレンタル代は7名の候補者が10万円以上を請求しました。
7名は6万円以下、3名は自分の車を使うなどで請求しませんでした。
運転手も7名はボランティアを使って公費負担なし。ガソリン代も15名が請求せず、自己負担でまかないました。

ポスター印刷代に50万円も必要か?

ポスター印刷代は7名が50万円以上、その内の4名は限度額いっぱいを請求しました。
私はデザイン料を含めても27万円ですみました。
関係者の話では、デザイン料などは価格の基準がないのでいくらでも高く請求できるといいます。
候補者の半数の15名がポスター印刷代は30万円以下ですんでいるのですから、限度額を大幅に引き下げるべきです。

 公費負担の請求額は、10名が40万円以下なのに対し、6人が70万円を超えています。
全候補者31名の公費負担請求の合計額は1617万円にのぼりました。

 議員は普段から税金の使い途をきびしくチェックしていて、当局に対して経費節減を主張しているはずです。
自分の選挙の公費負担は限度額まで請求していいという考え方は間違いです。
できるだけ費用を抑え、市の支出を減らすべきではないでしょうか。






久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 635号
2022年 8月5日


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9月定例市議会の日程
         
17 9:00 代表者会議 傍聴できます
  24 9:00 委員会 議会運営委員会 傍聴できます
  31 9:00 【本会議】  議案の上程、提案理由の説明 傍聴できます
 9 6 9:00 【本会議】  一般質問(1日目) 傍聴できます
  7 9:00 【本会議】  一般質問(2日目) 傍聴できます
  9 9:00 【本会議】  一般質問(3日目) 傍聴できます
  12 9:00 【本会議】  一般質問(4日目) 傍聴できます
  14 9:00 【本会議】  議案質疑 傍聴できます
  15 9:00 委員会 総務財政市民常任委員会 傍聴できます
  20 9:00 委員会 福祉健康常任委員会 傍聴できます
  21 9:00 委員会 建設上下水道常任委員会 傍聴できます
  22 9:00 委員会 教育環境常任委員会 傍聴できます
  30 9:00 【本会議】  委員会の審査報告、討論、採決 傍聴できます

「市民の森・緑の公園」計画を変更

 久喜市は新ごみ処理施設と「本多静六記念市民の森・緑の公園」を、久喜菖蒲工業団地南側の菖蒲・三箇地区に建設する計画を進めてきました。
両施設とも市長の交代にともなって計画の大幅な見直しが行われ、建設時期も大幅に遅れています。

 7月に、市民の森・緑の公園を新ごみ処理施設の余熱利用施設と一体で整備する事業計画が発表されました。
これから事業者選定を進めて25年度に着工し、27年度完成をめざすとしています。

 これまでは2017年度に策定された「本多静六記念市民の森・緑の公園整備方針」で、公園のコンセプトを“郷土の森・健康の森・彩りの森・散策の森”など本多静六博士の公園哲学と理念を活かした“市民の森づくり”を中心テーマに据えていました。
23年度から段階的に整備を進めて32年に供用開始し、その後数十年をかけて森づくりを進める計画でした。

 新たに発表された事業計画では公園の性格が大きく変わり、新ごみ処理施設に付随する余熱利用施設(温水プールや温浴施設、トレーニングルーム、レストランや貸し館)、運動やBBQなどのレクリエーション機能を中心にした公園になりそうです。
大きくずれ込んでいた新ごみ処理施設の建設が、来年度に着工して27年度完成の予定でほぼ確定したため、公園もこれと同時に完成・供用開始する計画です。

私たちは政務活動費を何に使ったか

 久喜市議会では4半期ごとに1人1か月3万円の政務活動費が、各会派に交付されます。市民の政治を進める会の使途報告の明細です。4月は市議会議員選挙前の3名(猪股・川辺・田中)、5・6月は改選後の2名(猪股・川辺)分です。

市民の政治を進める会 2022年度第1期分の使途報告書 

★7月29日、私は永年ボランティア活動を続けてきた病院で、医療関係者枠で4回目のワクチン接種をしました。
4回ともファイザーで、副反応は左腕が少し重く感じたくらいですみ、ホッとしました。★

各候補者の選挙費用、公費負担をいくら使ったか

 4月の市議選で、各候補者の選挙費用は、最低32万~最高186万円でした。
 市の選挙管理委員会で、選挙費用の収支報告書が公開されています。
 猪股は60万円弱で額が少ない方から7番目でした。
 支出が100万円を超えた候補者が13人もいましたが、なぜそんなにお金がかかるのか…。

得票順位 市議会議員選挙費用収支報告 収入
支出合計 公費負担 公費以外 内、人件費 寄付金 自己負担
9 当選 瀬田博文 無① 1,862,957 0 1,862,957 360,000 230,000 1,632,957
21 当選 盛永圭子 無⑦ 1,388,258 165,000 1,223,258 560,000 6,900 1,216,358
1 当選 貴志信智 無③ 1,250,552 496,080 754,472 220,625 332,000 422,472
4 当選 成田ルミ子 自③ 1,248,727 553,600 695,127 116,000 190,000 505,127
11 当選 奈良政宏 無① 1,236,526 514,320 722,206 270,000 636,000 86,206
2 当選 川内鴻輝 無② 1,166,124 583,640 582,484 250,000 385,000 197,484
5 当選 新井 兼 無③ 1,144,849 583,640 561,209 231,000 220,000 341,209
10 当選 樋口智洋 無① 1,140,158 410,520 729,638 168,000 200,000 529,638
8 当選 春山千明 無⑥ 1,105,224 524,780 580,444 76,000 370,000 210,444
20 当選 上篠哲弘 無⑦ 1,101,061 583,640 517,421 420,000 450,000 67,421
26 当選 大谷和子 無⑤ 1,097,571 547,000 550,571 290,000 290,000 260,571
18 当選 瀬川泰祐 無① 1,034,211 447,490 586,721 32,000 32,000 554,721
28 斉藤常明 1,029,825 195,040 834,785 387,000 555,000 279,785
27 当選 榎本英明 無① 988,637 561,150 427,487 235,000 250,000 177,502
24 当選 川辺美信 無④ 908,270 438,040 470,230 287,000 175,480 294,750
7 当選 丹野郁夫 公③ 890,799 304,500 586,299 0 236,987 349,312
3 当選 宮崎亜希 無① 831,193 536,944 294,249 89,876 105,500 188,749
17 当選 大橋きよみ 公② 828,636 304,500 524,136 0 178,162 345,974
12 当選 石田利春 共⑤ 789,146 326,860 462,286 280,000 315,000 147,286
23 当選 柿沼繁男 無⑩ 731,988 372,988 359,000 350,000 350,000 9,000
15 当選 岡崎克巳 公⑦ 719,389 304,500 414,889 0 73,196 341,693
16 当選 山田正義 公① 714,219 304,500 409,719 0 478,148 0
30 小林 保 709,253 561,150 148,103 109,000 395,000 0
25 当選 杉野 修 共⑦ 692,465 326,860 365,605 200,000 200,000 165,605
6 当選 猪股和雄 無⑬ 596,346 276,800 319,546 213,055 185,000 134,546
13 当選 園部茂雄 自⑤ 594,358 329,210 265,148 98,000 194,400 70,748
29 平間益美 共② 581,902 326,860 255,042 0 81,000 174,042
14 当選 斉藤広子 公④ 581,128 304,500 276,628 0 0 276,628
19 当選 渡辺昌代 共⑤ 509,990 326,860 183,130 0 40,000 143,130
22 当選 田村栄子 無⑤ 436,802 209,330 227,472 205,000 30,000 197,472
31 亀田 剛 326,860 105,875 220,985 105,000 0 220,985

 ★選挙収支報告書の公費支出の項目は選挙ポスターと個人ビラの費用だけで、宣伝カーのレンタカー代などは入っていません。
次号で、選管の公表による各候補者の公費負担の全部の金額を掲載します。★

平沢元市議に謝罪を求めています

 4月2日、平沢元市議が猪股に対する誹謗中傷のツイートを発信しました。
4年前の市議会で、久喜駅周辺の喫煙所の受動喫煙をなくす議論の中で、当時の環境部長が『たばこを吸う方の権利もある』と言ったのに対して、私は『他人に(たばこの煙を)吸わせる権利はない』と発言しました。
ところが平沢氏はそれを故意にねじ曲げて、『猪股が「喫煙者に人権はない」と言った』とウソを書いたのです。
【いのまた和雄への誹謗中傷ツイート】

 私は直ちに、猪股がそのような発言をした証拠を示すことと、証拠を示せないなら、名誉毀損のツイートについて謝罪するよう求めました。
その後、平沢氏は“証拠”を示すこともしない(できない)で、猪股への回答も謝罪もせずにこっそりとツイートを削除して知らんぷりを決め込んでいます。

 この人は他にも『鬱(うつ)になると自殺や放火に走るそうです』『精神障害者等の犯罪で放火がいちばん多い』などと、間違った認識に基づいて精神障害者に対する差別と偏見に満ちたツイートも行っています。
【精神障害者への差別ツイート】

 平沢氏は最近、市内に大量のポスターを貼り出して来年の県議選に立候補する準備を進めているようです。
しかしSNSを使って他人に対してデタラメな誹謗中傷や差別的なツイートを繰り返し、抗議されるとこっそりと削除して逃げているだけの人間に、議員になる資格があるでしょうか。






久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』 634号
2022年 7月19日


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【6月市議会】 物価高騰 生活支援に緊急補正予算

 政府の円安政策の影響や、原油価格、電気・ガス料金をはじめとする物価高騰が続き、一方で給与水準は下がり続けています。
6月市議会最終日の7月7日、一般会計補正予算が緊急提案され、市民生活と事業者等を支援するために5億円の歳出増が可決されました。

(1)水道料金の基本料金2か月分(6・7月または7・8月)を全市民に免除。
総額1億6954万円
(2)保育所や学校給食の食材料費の高騰分3894万円を、市が補填して給食費保護者負担を据え置き。
*保育士や教職員については物価上昇分を自己負担とし、1食あたり21~30円(総額358万円)を徴収する方針ですが、市がいっしょに補填するべきではないでしょうか。
(3)私立保育所やこども園、幼稚園に対しても食材料費高騰分2388万円を補助します。
(4)市内の事業者・農業者に物価高騰対策費として2億8650万円を給付します。
(5)循環バス・デマンド交通事業者にガソリン代高騰分の補助金191万円を支給します。


【6月市議会】 降雹(ひよう)被害に対する見舞金457万円

 6月3日の降雹で農家50戸に梨や野菜など11.18ヘクタール、7314万円の被害(6月10日現在)が発生しました。
市は果樹農家5万円などの見舞金を支給するため、補正予算で457万円を計上しました。
財源はクラウドファンディング型ふるさと納税で寄付金を募ります。
当初、市外の方からの寄付だけを想定していましたが、市民からの寄付も受け付けることになりました(いずれも税額控除の対象になります)。

 6月市議会 全議案と各会派の賛否

質疑をしない、反対理由も述べない、問答無用は民主主義か

 6月市議会の議案の採決で、市民の政治を進める会が提出した政府への意見書は2件とも否決されました。
◇「国会議員の『調査研究広報滞在費』の抜本的な見直しを求める意見書」(提案者/猪股)は、国会議員に毎月一律に支給されている“何にでも使えるお金”100万円の使途の明確化を求めるものです。
自民系2会派と公明党が反対しました。
◇「看護・介護・保育職などの賃金の抜本的な引き上げを求める意見書」(提案者/川辺)は、岸田首相でさえもエッセンシャルワーカーの待遇改善を打ち出しているのに、なぜ3会派が反対したのか、真意を疑います。

【6月市議会】 公共施設計画を議会の議決事項にする

 公共施設個別施設計画を巡っては、市長自身の方針が右往左往した結果、大幅な見直しに追い込まれました。
市長の独断にまかせるのでなく、議会の議決事項とする条例改正が、全会派の共同提案で可決されました。


猪股市議の一般質問 
6月23日の本会議で、7項目の一般質問を行いました。


【一般質問】  がん患者の治療と生活支援を求める

 がん患者が治療を継続しながら地域で就労・就学していくことが普通になってきています。
川口市や行田市などでは医療用ウイッグに対する補助金を出して治療と生活の支援を行っています。
がん患者に対する支援を行うよう求めました。部長は『調査研究していく』という答弁を繰り返すだけでした。

 がん患者に対する支援制度の必要性と有効性を認めて、支援制度を作るべきです。
やっと最後に市長が『私自身は必要性を感じているので、しかるべきタイミングで判断していきたい』と答弁しました。

【一般質問】 パートナーシップ宣誓制度の発展を

 久喜市では昨年10月から同性パートナーシップ宣誓制度をスタートしました。
県内では36市町が制度化し、鴻巣市や宮代町など8市町は子どもも含めて“家族”と認定するファミリーシップ制度を導入しています。
久喜でもファミリーシップ制度への拡大を求めましたが、市は『現行の制度の検証と当事者の意見も聞いて検討する』と消極的な答弁でした。

 近隣では越谷・吉川・宮代などで制度化しています。
他の自治体へ移転しても“パートナーシップ認証”を引き継いでいける「自治体間連携」の協定を結ぶよう提案しました。
総務部長が『連携を他市に働きかけていく』と答弁しました。

【一般質問】 トイレトレーラーの導入を提案

 自治体でトイレトレーラーを購入して災害時に避難所に設置したり、被災自治体に派遣しようという自治体が拡がっています。
イベントなどでも活用できます。
県内では越谷市が第1号で、久喜市でも導入するよう提案しました。
導入した多くの自治体では、2000万円の費用の7割は国の交付税をあて、残りの500~600万円をクラウドファンディングでまかなっています。
久喜市も早く手を挙げるよう提案しましたが、部長の答弁はまたしても『調査研究していく』でした。

【一般質問】  駅周辺の受動喫煙をなくすために

 久喜駅西口喫煙所は周辺に煙が漂って、多くの苦情が出ています。
市はトイレの横に移設する計画ですが、歩道が狭いので受動喫煙を防ぐことはできません。
もう西口喫煙所は廃止するべきです。

 久喜市では喫煙禁止区域内での喫煙に対しては、路上喫煙禁止条例で「過料2000円」の罰則が規定されていますが、これまでに徴収したことはありません。
金額を1000円に引き下げた上で、罰則を適用していくよう求めました。
また喫煙禁止区域を、現在の広場周辺だけからもっと拡大するよう求めました。

【一般質問】 市庁舎の増築と保健センター等の統合

 市長は昨年、市役所を移転して保健センターなどを統合して「新総合複合施設」を作る計画を打ち出しましたが、市長選挙直前に撤回しました。

 それでは今後の市役所庁舎の構想はどうなるのでしょうか。
新たな庁舎の構想は、
◆現在の市役所庁舎を増築し、市内各所に分散している行政機能を統合する、
◆新庁舎に、保健センターや子育て支援施設を併設するという構想のようです。
市では今後、市アセットマネジメント推進本部などで検討して具体化していく方針です。

★市長は、現在の市役所を増築・拡張して、まわりに保健センターや子育て支援施設などを併設するという。
しかし現在は市内4か所の保健センターを、なぜ1か所だけにしてしまうのか、その理由がどうしても理解できない。★

【一般質問】 民有地を借地して市道に使ってる?

  鷲宮地区で、農地を借地して舗装し、市道として使っているケースがあることがわかりました。
しかも別の民家の生け垣が市道部分に張りだして道路機能を損なっているなど、市の道路管理の問題も明らかになっています。
いったいなぜこんなことになっているのか、引き続き調査します。