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久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』401号
2010年 7月 20日
『声と眼』
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ボートピアの納付金、基金条例

 今年2月に栗橋地区にモーターボート競争の場外舟券売り場・ボートピア栗橋が開設され、毎年売り上げの1%にあたる7500万円が市に納付されることになりました。
これを積み立てるためにボートピア環境整備基金条例が制定されました。

 ボートピアは公営ギャンブルの賭博施設ですが、“迷惑料”の意味も含めて売り上げの1%が環境整備協力費として地元自治体に納付される取り決めになっています。2009年度の1か月分479万円は、旧栗橋町から全額が地元の“まちづくり協議会”に交付されて、事務費や備品購入、人件費、外部団体への補助金にあてられました。

 合併後の新久喜市では「基金条例」を策定して、年間7500万円の納付金の全額をいったん基金に積み立てた上で、基本的には市が直接に、地域の医療、福祉、教育文化の充実の財源として使用することとしました。
また一部については「交付金交付要綱」を策定して、地域活性化事業、医療・福祉・教育文化事業にあてるため、栗橋まちづくり協議会などの団体に交付することになります。

 今年度予算では「環境整備協力事業費」300万円が、まちづくり協議会からの申請に基づいて交付を予定しています。
残りの7000万円余については今のところ使途は決まっていません。

 公営ギャンブルからの納付金について、使途の決定にいささかも疑惑が生じたり不透明な利権がからんではなりません。
今回制定された基金条例と交付金交付要綱の厳格な運用が求められます。


6月議会の全議案と各会派の賛否

★前号の1面で、栗橋地区の学童保育「4校が民設民営(保護者の自主運営)」とあるのは「3校4か所が民設民営(保護者会や社会福祉法人などの運営)」に訂正します。★



いのまた和雄の一般質問

障害者用駐車場所の優先確保

 今年4月から「高齢運転者等専用駐車区間制度」という新しい制度が始まりました。
警察で高齢者等に「駐車標章」を発行して、公共施設の近隣の道路上に設けた専用駐車区間に止めることができます。

久喜警察所管内ではまだ30人くらいしか申請していませんが、市としても市民への広報で周知をはかるよう求めました。

また専用駐車区間は県内で29か所に設置されていますが、久喜市内には設置されていません。
西口や東口大通りの周辺、中央公民館付近、青葉公園周辺などに設置を進めるよう、警察と協議するよう求めました。

 また、市内の多くの公共施設や商業施設などに「身障者用駐車場所」が設置されていますが、健常者などの車に占領されてしまっていて、障害者など必要な人が必要なときに駐められないことも多くあります。

 そこで、障害者や要介護高齢者、妊産婦などを対象に「身障者用駐車場利用証」を発行して、利用証のある車だけが駐められるという制度を取り入れるよう提案しました。

旧久喜市議会で2回、提案してきていて、市も「できるだけ早期に導入していきたい」という前向きの答弁をしています。
すでに川口市では、今年1月から「おもいやり駐車場」制度として実現しました。久喜市でも早期に検討を進め、遅くとも来年度からは実現できるように準備を進めるべきです。

米飯給食の盛り付け方式を変更

 旧久喜市の学校給食は、米飯は給食センターで弁当箱に一食ずつ詰めて配送してきましたが、冷めて固くなってしまっているなどの問題があって、議会で改善を求めてきました。
教育委員会でも弁当箱方式を廃止して教室で盛りつける方式に変更することを決めて、今年度予算にご飯茶わんの購入、給食センターへの食器洗浄機や食器保管庫の設置を予算化しました。
久喜地区の小中学校では夏休みあけから、飯缶で搬送して子どもたちが一食ずつ盛り付ける方式に変更されます。

旧3町地区の給食食器の改善を

 旧久喜市では2002年から、弁当箱を除いて食器は全面的に強化磁器製に改善されました。
それ以前はメラミン樹脂やポリカーボネートなどのプラスチック食器を使っていましたが、環境ホルモン(内分泌撹乱物質)の危険性も指摘されています。
また日本の食事は磁器や陶器、木製の食器で食べた方がおいしく楽しく食べられる、日本の伝統的な食習慣を大切にするべきではないでしょうか。

 一方、合併した旧3町地区ではいまだに、菖蒲がABS樹脂、栗橋と鷲宮がポリプロピレンなど、プラスチック製の食器を使用しています。
しかしプラスチック製食器に対して、旧久喜市の強化磁器製の食器が優れていることは明らかです。

 そこで、これらの3地区でも早期に食器の切り替えを進めるよう提案しました。
教育委員会では、「強化磁器製が優れているという認識は持っているが、食器の購入や洗浄機の設置などに多額の費用がかかるので、今後、給食審議会などで検討していく」という方針を明らかにしました。

 なお、栗橋南小学校の校舎建て替えにともない、給食室も新たに建設することになっていますが、その際に強化磁器製の食器の購入と洗浄機の設置を進めるように求めましたが、これについても今後の給食審議会で検討していくとしています。


議員の一般質問、28議員の平均は21分

 旧久喜市議会では一般質問の時間は40分でしたが、一部会派が「時間がかかりすぎる。質問時間を短縮すべき」と言い出して、6月と9月議会で“35分で試行”することになりました。

 6月議会で、議会事務局が質問者全員の時間を計測した結果、質問者28人で最短質問5分(質問と答弁の合計17分)、最長は質問35分(答弁との合計99分)で、平均は質問21分(答弁との合計48分)でした。
2日目だけが閉会時間午後5時で、他の3日間は3〜4時には終了しており、十分に時間の余裕があることもわかりました。

★6月議会で一般質問の質問時間30分を超えた議員は6人、内4人が35分の時間制限いっぱいでした。仮にこの4人が40分まで使ったとしても全体の時間はあまり変わりません。★


久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』400号
2010年 6月 28日
『声と眼』
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自治基本条例審議会など設置へ

 6月定例市議会に、自治基本条例策定審議会、総合振興計画審議会、都市計画マスタープラン策定委員会などを設置する条例が提案されました。
いずれも公募や市民団体の代表者などから委員を選任し、8月ごろから新久喜市の基本的な計画策定作業を進めることになります。

 また循環バスなどの公共交通の充実について検討する公共交通検討委員会、済生会病院や新総合病院を含めた医療機関のネットワーク構築をめざして医療体制等推進協議会、食育推進会議などの設置条例も提案されました。


一般質問の時間がまた短縮された

 5月に開かれた代表者会議で一般質問の時間短縮が提案され、6月と9月議会で質問時間35分で試行して、その後に改めて検討することになりました。
旧久喜市議会では質問時間は40分(答弁時間は含まず)でしたが、会派・飛翔が『4日間の一般質問の日程でとうてい終わらない』として30分に制限するように主張、公明党も賛成しました。
政策会議と共産党が『40分での試行』を求めましたが、『35分』で決められてしまいました。

 しかし実際には一般質問を行ったのは34名中28名で、5〜10分で終わった人もいました。
その結果、2日目だけは5時までかかりましたが、他の日は午後3時〜4時で終了しました。
35分まで使ったのは4〜5人でしたから、40分に戻してもまったく差し支えないと思われます。


いのまた和雄の一般質問

学童保育の一元化を進める

 新久喜市の学童保育は、久喜地区の9校が公設民営(学童保育運営協議会への委託)、菖蒲地区の3校が公設公営、1校が公設民営(指定管理者に委託)、鷲宮地区の4校が公設公営、栗橋地区の3校(4学童保育所)が民設民営です。
合併に際しては、菖蒲・鷲宮地区の保育料を久喜地区と同じに統一した他は、運営方式はこれまで通りになっています。
その後、市長が「学童保育の一元化」の考えを表明しました。
市は、菖蒲や鷲宮の公設公営の学童保育を、久喜地区と同じ学童保育運営協議会への委託で「一元化」していく方向で、保護者や指導員との協議を進める考えです。
他の公設民営、民設民営の学童保育は、当面は「一元化」の対象とは位置づけていません。

 しかし本来は、新久喜市内の全部の学童保育の保護者や指導員らの意見を聞いた上で全体的な方向性を出していくべきです。
それぞれの学童保育にはそれぞれの歴史や経過があって、現在の運営形態となっています。

市役所のごみ減量を進めるべき

 久喜市役所では一昨年までごみの排出量さえ把握しておらず、衛生組合が“多量排出事業所”に義務付けている「ごみ減量計画」も策定していませんでした。
市議会で要求して、昨年やっとごみ排出量を調査した結果、09年度1年間で48.9トン、他に紙ごみ21トン(売却)、生ごみ1.6トン(堆肥化)などの実態が明らかになりました。
市が策定したごみ減量計画書では、本庁舎の職員数が増えたことなども考慮して、10年度の年間排出量を48.8トンと見込んでいます。
今後、ごみ減量の具体的な取り組みを進めるように求めました。

 市役所では昼食はほとんどの職員が出前や弁当の配達に頼っています。
ワリバシや包装の廃止、弁当容器の回収なども進めるように求めました。



市議会議員選挙で、各候補者は、公費負担をいくら使ったか



久喜市議会議員 いのまた和雄
市政報告『声と眼』399号
2010年 6月 7日
『声と眼』
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2010年 6月臨時議会の日程
開会
27 木  9時 委員会 議会運営委員会
9時 【本会議】 市長の所信表明演説、議案の提案と説明
15 9時 【本会議】 代表質問
(1)飛翔/岸 (2)政策会議/石川 (3)公明党/戸ヶ崎 (4)共産党/木村
16 9時 【本会議】 一般質問(1日目)
(1)田村 (2)岸 (3)富澤 (4)杉野 (5)石川 (6)盛永 (7)内田 
17 9時 【本会議】 一般質問(2日目)
(8)石田 (9)渡辺 (10)木村 (11)松村 (12)斉藤 (13)宮崎 (14)上條
18 9時 【本会議】 一般質問(3日目)
(15)猪股 (16)春山 (17)矢崎 (18)園部 (19)大鹿 (20)戸ヶ崎 (21)岡崎
21 9時 【本会議】 一般質問(4日目)
(22)鈴木 (23)鈴木 (24)田島 (25)梅田 (26)足立 (27)大谷 (28)井上
23 9時 【本会議】 議案に対する質疑
24 9時 委員会 予算委員会(1日目)
28 9時 委員会 予算委員会(2日目)
29 9時 委員会 予算委員会(3日目)
30 9時 委員会 総務財政市民常任委員会
9時 委員会 環境建設水道常任委員会
9時 委員会 福祉健康常任委員会
9時 委員会 文教常任委員会
9時 【本会議】 委員会の審査報告、討論、採決

2010年度一般会計予算案、総額は437億円

「2009予算額」とあるのは、昨年の4市町の一般会計予算の合計額です。
歳  入
2010予算額 構成比(%) 2009予算額 構成比(%) 増減 増減率(%)
市税 206億7131万 47.3% 213億3390万 53.7% ▲66259万 ▲3.1%
地方譲与税 4億8960万 1.1% 5億0450万 1.3% ▲1490万 ▲3.0%
利子割交付金 8728万 0.2% 1億0500万 0.3% ▲1772万 ▲16.9%
配当割交付金 1888万 0.0% 3241万 0.1% ▲1353万 ▲41.7%
株式譲渡所得割交付金 1320万 0.0% 2472万 0.1% ▲1153万 ▲46.6%
地方消費税交付金 10億8761万 2.5% 10億8820万 2.7% ▲59万 ▲0.1%
自動車取得税交付金 2億4078万 0.6% 2億9710万 0.7% ▲5632万 ▲19.0%
地方特例交付金 2億0431万 0.5% 2億1325万 0.5% ▲895万 ▲4.2%
地方交付税 38億8233万 8.9% 33億5400万 8.4% +5億2833万 +15.8%
交通安全対策特別交付金 2910万 0.1% 2910万 0.1% 0 0.0%
分担金・負担金 3億7991万 0.9% 6億8767万 1.7% ▲3億0777万 ▲44.8%
使用料・手数料 3億1325万 0.7% 3億5196万 0.9% ▲3872万 ▲11.0%
国庫支出金 52億6321万 12.0% 25億8265万 6.5% +26億8056万 +103.8%
県支出金 21億4135万 4.9% 18億6234万 4.7% +2億7901万 +15.0%
財産収入 1272万 0.0% 3148万 0.1% ▲1775万 ▲59.6%
寄付金 3248万 0.1% 1762万 0.0% +1486万 +84.4%
繰入金 13億9454万 3.2% 16億4686万 4.1% ▲2億5232万 ▲15.3%
繰越金 7億7000万 1.8% 4億8000万 1.2% +2億9000万 +60.4%
諸収入 10億8067万 2.5% 8億7242万 2.2% +2億0825万 +23.9%
市債 55億9248万 12.8% 42億0616万 10.6% +13億8633万 +33.0%
合計 437億0500万 100.0% 397億2132万 100.0% +39億8368万 +10.0%
歳  出
議会費 3億6095万 0.8% 5億0889万 1.3% ▲1億4794万 ▲29.1%
総務費 58億4305万 13.4% 59億5006万 15.0% ▲1億0701万 ▲1.8%
民生費 141億3758万 32.3% 101億7483万 25.6% +39億6276万 +38.9%
衛生費 47億0884万 10.8% 48億0135万 12.1% ▲9252万 ▲1.9%
労働費 3050万 0.1% 2868万 0.1% +182万 + 6.4%
農林水産業費 8億3035万 1.9% 7億0388万 1.8% +1億2647万 +18.0%
商工費 2億8864万 0.7% 1億5428万 0.4% +1億3437万 +87.1%
土木費 54億6395万 12.5% 58億0511万 14.6% ▲3億4115万 ▲5.9%
消防費 22億8795万 5.2% 22億3242万 5.6% +5553万 + 2.5%
教育費 44億9755万 10.3% 40億1721万 10.1% +4億8034万 +12.0%
公債費 50億3918万 11.5% 52億1545万 13.1% ▲1億7627万 ▲3.4%
諸支出金 1億1644万 0.3% 955万 0.0% +1億0688万 +1118.9%
予備費 1億0000万 0.2% 1億0000万 0.3% ▲1961万 ▲16.4%
合計 437億0500万 100.0% 397億2132万 100.0% +39億8368万 +10.0%

 新久喜市の2010年度一般会計予算案は437億500万円で、旧久喜市の予算規模の約2倍にふくらみました。
合併前の4市町の前年度予算の合計額と比較すると約40億円(10%)の増です。
ただし増額分には、◆旧3町では生活保護費は県予算で措置されていましたが、合併後は新市に移管するので約10億円増、◆子ども手当て約26億円などが含まれているので、前年度と単純比較はできません。

 新市の公共施設予約管理システム再構築の費用5713万円、図書館システム統合経費3750万円、菖蒲地区への企業誘致補助金8918万円、学校耐震化事業(清久小・太田小の工事、栗橋南小・桜田小・東鷲宮小・栗橋東中・栗橋西中・鷲宮中・鷲宮東中の耐震設計、鷲宮小・上内小・砂原小の耐震診断)、鷲宮小などのプール改修などが予定されています。

 道路新設改良事業予算を地区ごとに見ると、久喜1億1592万、菖蒲3610万、栗橋300万、鷲宮4330万、道路補修工事では久喜8343万、菖蒲4857万、栗橋1158万、鷲宮1億137万円で、地域間でかなりのばらつきがあります。
これは合併前にそれぞれの市町で予定していた事業をそのまま新年度事業として引き継いで予算化したためです。

★合併後の初めての予算は、統一的な予算編成方針によるというよりも、合併前の1市3町がそれぞれの事業計画に基づいて作った予算を合算する形で編成されています。★



4月の市議会議員選挙で、各候補者はいくら使ったか  【収支報告の概要】



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