赤外線送受信機 NO.33 (PIC16F630 受信機)

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PIC16F630 を使った 3 チャンネル赤外線受信機の製作
 PIC16F630 の ST タイプは 8 ピンの SN タイプとほぼ同じ大きさで、 8 ピンの PIC より軽い。しかも使える I/O ピンは 12 と多い。入力とスロットル出力にそれぞれ 1 ポート使って、10 ポートが使える。ポートが多ければ、並列に使うことで、抵抗値の低いマグネットアクチュエータがドライブできると言う発想から使ってみることにした。


IRXA351BM 受信機回路図

irxa351f2.HEX (for Futaba)
irxa351j2.HEX (for JR)
irxa351s2.HEX (for Sanwa)
(ダウンロードはマウスの右ボタンをクリックして[対象をファイルに保存])

 インドアプレーンでは 3 チャンネルあれば通常の飛行機では十分なコントロールができる。残った 10 のポートをエルロンチャンネルとエレベータチャンネルに振り分ける。 2 ポートずつ使うと合計 8 ポートを使うが、まだ 2 ポート余る。余らしてもしょうがないのでエルロンチャンネルを 3 ポート並列にしてドライブするようにする。これで、エルロンには 70Ω 以上のコイルをつなぐことができ、エレベーターには 100Ω 以上のコイルがつなげられる。 FET による H ブリッジ回路がいらないので、受信機を作るのも楽になるし、軽く作ることができる。


DIP タイプの PIC16F630 を使って MicroMag の 100Ω アクチュエータをテスト

 PIC のポート出力でコイルを直接ドライブするので、アクチュエータも DC-DC コンバータを通してドライブすることになる。 5V の電源電圧で PIC をドライブした場合、 100Ωの負荷では、 2 ポート並列ドライブで、ポート間の電圧が 3.43V となった。 3 ポート並列ドライブでは 3.84V である。電流の吐き出し側と吸い込み側の両方で電圧降下が発生するので内部抵抗はかなり高い。 FET を使ったドライバ回路に比べて少し効率は悪くなるが、回路が単純になるので製作は遙かに容易となる。コイルに供給される電圧は FET を使ったときと変わらないので、トルクにおいてはどちらも遜色ない。また 100Ω のコイルを 2 個使っても、受信機とあわせて DC-DC コンバータの供給能力にまだ余裕がある。
 内部抵抗が高いことは悪いことばかりではない。PIC が壊れにくいのは内部抵抗が高いことも一因と考えられる。 PIC の出力と FET のゲートを直接つなげられるのも、 PIC の内部抵抗が高いからこそである。


TSSOPタイプのPIC16F630をフラットパッケージアダプタにセットしてテスト

 今回の受信機にも電源電圧を監視するバッテリモニタを搭載している。プリントパターンのサイズは 8.5mmx7mm。


転写用プリントパターン(200pixel/cm)


 いつも通り DC-DC コンバータ回路を先にはんだ付けして、 5V の出力をきちんと確認してから残りの部品をはんだ付けした。


 PIC16F630 は 0.65mm ピッチなので、はんだ付けを心配したが、マグネットアクチュエータのドライブに、ポートを並列接続しているので、プリントパターンのランドも広く、問題なくはんだ付けすることができた。基板に赤外線受光素子を直接取り付けられるようなパターンになっているが、搭載する飛行機によってはケーブルを使ってその先に赤外線受光素子を取り付けてもいい。バッテリモニタの LED は秋月電子で調達した 1608 サイズの赤色を使用。プリント基板も秋月電子で調達した 0.2mm のものを使った。受信機の重量は 0.15g 。特別に軽量化が必要なかったので 0.2mm の基板を使ったが、はんだ付けの熱によるゆがみも少なくて、Digi-Keyから調達した 0.13mm の基板より使いやすい。


PNA4614M(56.9KHz) 受光素子と電源コネクタケーブルを取り付けて0.46g。


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2004/10/01
2005/04/05 バッテリモニタ回路のLEDの安定抵抗を、他の部品と共用化するために180Ωから100Ωに変更。
2005/04/06 JR用HEXファイルとSanwa用HEXファイルを追加。
2006/02/01 HEXファイルを更新(PICポートのクローズタイミングを修正)。