赤外線コントロールモジュールは今までの回路に切換えスイッチと 2 本の抵抗を追加するだけ。 PIC は新たに 38KHz と 56.9KHz の両方のプログラムを組み込んだものを使う。
回路図は Futaba 用になっているが、入力側の回路を一部変更することで SANWA 、 JR でも使うことができる。その場合はそれぞれ以前の関連項目を参考にしてほしい。
実際の使用にあたっては変調周波数を設定した後に電源スイッチを入れる。電源スイッチを入れた後で変調周波数を切換えても変調波は出力されないようにプログラムしてある。変調周波数の変更を行う場合は一度電源スイッチを切ってから変調周波数の設定を行い、改めて電源スイッチを入れることになる。
受信機に使う赤外線センサはいろいろなメーカから出ているが、今までに使ってきたのは SANYO の SPS-443-1 (38KHz) と Panasonic の PNA4612M (38KHz) 、 PNA4614M (56.9KHz) の 3 種類。このうち同時飛行をしても問題ないことを確認しているのは後者の 2 種類である。また他のメーカの赤外線センサを使う場合には事前のテストが必要である。
今回は通電表示用の LED を廃止し、 PIC の出力に LED を繋いで実際に出力される変調信号で発光するようにした。これは赤外線コントロールモジュールを作ったときに、正常に変調されたパルスが出力されているかどうかを簡単に確認できるようにするためである。 7 ピンにつないだ LED が光っていれば送信機からの変調パルスが正常に出力されていると判断できる。また、赤外線コントロールモジュールを左右に振ると、 LED がパルス列に従い点滅する様子を確認することができる。
INFRARED TRANSMITTER MODULE Ver.2 | 3857tx2.hex for PIC12C509A |
・ 今まで使っていた PIC を取り外す。
・ PIC の 4 番ピンに接続されているトランジスタのコレクタ配線をカットする。
・ PIC の 3,4 番ピンにそれぞれ 10KΩ の抵抗をつないで 5V にプルアップする。
・ 変調周波数切換えスイッチのセンターにトランジスタのコレクタを配線する。
・ 変調周波数切換えスイッチの残りの端子にそれぞれ PIC の 4,5 番ピンを配線する。
・ 電源表示用 LED のカソード抵抗を 220Ωに変更する。
・ 電源表示用 LED のアノード側を外して PIC の 7 番ピンにつなぎ替える。
・ 38-57tx2.hex を書き込んだ PIC をセットする。
上記手順に基づいて今まで使っていた赤外線コントロールモジュールを改造してみた。なお PIC の 5,6,7 番ピンにはすべて同じ出力がでているので配線を入れ替えても全く問題ない。
これから赤外線コントロールモジュールを作る人は、今回の回路で作ることを薦める。何よりも LED で変調出力の確認ができるのが便利である。また 38KHz の変調波で PNA4612M 赤外線センサーを使う場合、今回の PIC プログラムを使うと従来のプログラムに比べて約 4% ほど通達距離の増加が見込める。