赤外線送受信機 NO.15 (送信機編)

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JR 送信機用赤外線コントロールモジュール
 Sanwa の RD6000 に対応した赤外線コントロールモジュールは、以前発表した Futaba 用のコネクタ部分を Sanwa 用のコネクタに変換するだけで使うことができ、既にその改造を行って仲間が飛ばしている。 Yokota Slow Flyer Club を運営する栗田氏のホームページに Sanwa で使うための詳細が掲載されているので参考にしてほしい。今回は JR の送信機に赤外線を搭載したいとの要望があったので、JR 送信機のための赤外線コントロールモジュールをテストしてみた。

 はじめて赤外線に取り組んだときに JR の送信機を改造したが、当時の改造機には D.S.C. ジャックがなかったため、送信機内部から信号を取り出して作った。この方法で赤外線によるコントロールシステムを実現するには、それぞれの送信機内部を調べる必要があるので実用的でない。そこで D.S.C. ジャックを備えた JR の送信機を使う前提でテストした。幸い手元にある他の古い 2 台の送信機には D.S.C. ジャックが備わっている。

 D.S.C. ジャックはシリアルパルスを取り出す 2 本のラインしかないため、一緒に内部電源を取り出すことができない。 D.S.C. ジャックにプラグを差し込むと送信機内部の電源が入る。こときアンテナからの電波は発射されないようになっている。 D.S.C. 端子から出力されるシリアルパルスはおよそ 1Vp-p の負論理出力。しかもハイ側もロー側も電位が固定されていないフロート状態である。今回は送信機の内部を改造をしなくてすむように赤外線コントロールモジュール側で対応した。

 後日、最近の JR 送信機の D.S.C. 端子から出力されるシリアルパルスが古い JR の送信機と違うことが判明した。出力パルスはフロート出力ではなく +0.2V -1V の固定レベル出力になっていた。時代の経過とともにメーカ側で内部回路の構成に変更があったものと思われる。回路図はそのどちらにも対応できるようにした。

 JR の送信機では D.S.C. 端子から電源を取り出せないので、別に送信機に内蔵されている電池から電源を取り出す。 D.S.C. 端子からはセンターの信号ラインのみを使う。送信機から取り出す線は全部で 3 本になる。

 PIC 入力段トランジスタのベースに入っているコンデンサは耐圧 16V 以上の電解コンデンサを使用し、極性に注意すること(タンタルは不可)。 PIC そのものは今までのプログラムがそのまま使える。 HEX ファイルは使用する受信機の赤外線センサに応じて 38KHz か 56.9KHz かを選べばいい。

     
INFRARED TRANSMITTER MODULE FOR JR38khztx4.hex for 12C509A
57khztx1.hex for 12C509A

 IRXS300 受信機と組み合わせて使う場合は、 JR のパルス配列が スロットル、エルロン、エレベータの順になるので、 1 チャンネル目にスピードコントローラを接続し、残りのチャンネルにサーボを接続すればいい。

 まもなく各メーカに対応した、スピードコントローラ、マグネットアクチュエータ一体型の 3 チャンネル受信機を発表できるように準備中である。


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2003/04/01