赤外線送受信機 NO.7

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送信機の指向性を少し改善し、受信機の受光素子を二つに
 赤外線送受信機による初飛行は思った以上にうまく飛んでくれた。しかし、赤外発光ダイオードの指向性が強いので常に飛んでいる飛行機に送信機を向けている必要がある。今まで無線によるコントロールでは全く考える必要がなかっただけに、ついうっかりしてしまう。そこで送信機に取り付けた赤外発光ダイオードの指向性を少し広くなるように改善してみた。

 赤外発光ダイオードのデータシートを見ると SLR931A という SANYO 高出力赤外発光ダイオードでピーク発光波長は 945nm 、半値角は 12 度ほどある。プリント基板にぴったりと押し付けて半田付けしたために、 40 個全ての発光ダイオードは同一方向に赤外光を照射している。 LED を基板から少し浮くようにリード線の半田づけをしなおして、中央から基板の周囲に行くに従って放射状に外に向くように調整してみた。通達距離は若干短くなると思われるが指向性はこれでかなり改善されるのではないかと思う。

 受信機に取り付けた受光素子は表面からの赤外光を受けることができるが、飛行機の姿勢の変化で裏側を向いているときは壁面等からの反射光を受けて飛行する。バレーコート 1 面ほどのスペースでは全く問題なく動作してくれたが、広いスペースでは反射光による受信が期待できない。飛んでいる飛行機がどのような向きでも、送信機から直接赤外線信号を受けられるようにすれば、より確実に飛行機をコントロールできるはずだ。

 使用している赤外線受光素子 SPS-443-1 の出力はトランジスタのスイッチング回路で構成されている。負論理出力なので二つの出力を並列に繋いでも問題ない。そこで赤外受光素子を二つ使い、お互いに背中合わせに取り付けて、どのような向きで飛行していても常に送信機からの信号を受けられるように改造してみた。

 重量の増加は避けられないができるだけ軽くしたいので、受光素子の樹脂モールドをぎりぎりまで削り落とし、軽くした受光素子を IRX01 受信機に追加して 1.5g の赤外線受信機となった。初めから受光素子を二つ使うつもりで作ればもう少し軽くできるだろう。

 送信機の指向性改善と受信機の改良で今まで以上に安定した飛行が期待できる。 IRX02 の回路図は前回の IRX01 と同じで赤外受光素子のみを追加した。

 今後赤外線受信機も多チャンネル化して、普段使っている RF 受信機と何ら変わらない使い方ができるようにしたい。そんな思いもあって、更にテストを進めるための機材をを追加調達してきた。   


  • 赤外線投光器キット、赤外線受光素子ほか部材調達して6222円の出費
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    2002/12/20