<鬼の1点買いの真相>(2000年平和島賞金王決定戦)

話は市川選手に戻り、やってきました平和島賞金王決定戦。
この前の年まではトライアルだけでなく決定戦の枠番も抽選だったが、
この年から決定戦の枠番はトライアル成績上位者から順に並ぶことになった。
つまり今まで以上にインの信頼度が高くなった訳だ。

12R 賞金王決定戦 H1800m 電話投票締切予定16:05 連単連複
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艇 選手 選手 年 出 体級 全国 当地 モーター ボート 今節成績
番 登番 名 齢 身 重別 勝率 複率 勝率 複率 NO 複率 NO 複率
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1 3295濱村芳宏34徳島50A1 7.75 47.76 9.00 31.25 11 60.87 36 40.35 1 1 3
2 3415松井 繁31大阪51A1 8.01 54.64 8.42 37.50 30 44.44 61 41.84 4 2 1
3 3499市川哲也32広島51A1 8.02 56.06 7.30 46.67 17 53.85 18 41.75 4 1 2
4 3257田頭 実33福岡51A1 7.68 50.76 7.26 40.74 65 50.00 14 41.38 1 4 3
5 3200熊谷直樹35北海51A1 7.49 43.31 7.70 50.00 57 41.94 66 39.33 5 2 2
6 3622山崎智也26群馬52A1 8.27 53.72 8.35 47.50 18 42.70 76 41.30 6 3 1

トライアル得点1位で決定戦1号艇になったのは、超抜モーターとしてあらゆるメディアで絶賛されていた
11号機を駆る濱村。正直言って競艇においてモーターがどれほど重要な位置を占めるのか
俺はいまだにピンと来ないのだが、そんな俺でも「こりゃ濱村なのかなぁ」と思わざるを得ないほど、
各スポーツ新聞は濱村、というか濱村のエンジンを絶賛していた。
しかし、そんな状況こそ俺の望むところだ。全国の博打打ちよ、じゃんじゃん濱村にぶち込みなさい。
そして俺の市川のオッズをぐんぐん上げちゃってくれたまえ。

さて市川頭で買うのはいいとして、2着は誰にするか。
この頃の市川は、6号艇の時には必ず前付けして結構な割合でインまで奪取していたけど
3号艇・4号艇あたりの時には外枠の前付けを簡単に許してあっさり6コース回りになったりしていた。
スタ展などない当時の俺の印象では、田頭と熊谷にコース取られてのカド5コースかなと予想。
しかし市川の17号機は、伸びだけはとにかく凄いというもっぱらの評判。
しかもミクロスタートが持ち味なのだから、カド5コース望むところだ。
ということは5コースから内側全て絞りきり、2着は6コースの智也1本だな。
3−6は25倍ついてるから4万円でオビGETじゃー!!

すいません、ウソをついておりました。(by さんま)

この頃はサイトは開設していたもののまだ50%の真実のコーナーがなく、いかにも神の1点的中のように
このページで自慢してたけど、50%の真実で包み隠さず舟券を晒している今、そして広島の御大・西島で書いた
この年の各SGへの投入金額から見ても、大一番・賞金王決定戦で俺が4万円しか使わないはずはないんだな。
かと言って50%の真実がなかったのだから、ハナから神の1点予想っぽく見せかけようと思って
いやらしく舟券を分散させた訳でもない。
そう、他の競艇場はどうか知らないが、宮島競艇場では1枚の舟券に収まるのは10万円まで。
10万円を超えると、自動的に舟券が分割されてしまうのだ。そんなことは知らずに俺はこのレース、
確か20万円ぶち込んだ筈だ。それがどうして3−6の1点買いのように見える舟券になったかと言えば、
ハズレ舟券はその場で捨てたので想像するしかないが、おそらく

3−1 : 6万円
3−2 : 3万円
3−4 : 3万円
3−5 : 4万円
3−6 : 4万円

とマークシートに記入したのだと思う。
それで、1枚の舟券で10万円を超えることができない宮島では舟券が

3−1 : 6万円
3−2 : 3万円

3−4 : 3万円
3−5 : 4万円

3−6 : 4万円

↑このように3分割されてしまった訳だ。
常に“美しい舟券”を買うように心がけている俺は、1枚に20万円が収まった美しいマークシートを
穴場のおばちゃんに手渡したら3枚に分かれた美しくない舟券を手渡されて激しく動揺した。

「なんで3枚になっちゃってるの!?」
「1枚には10万円しか入らないんですよ」
「おいおいおいおい!聞いてないよー!」
「・・・(また変な客が来やがった)」

3−1や3−2で決まったら、手元には9万円分の舟券が残る。実に区切りの悪い数字だ。
3−4や3−5で決まっても、後に人に自慢する際に何故その2点だけの舟券になったのか説明するのが面倒臭い。
唯一3−6で決まった場合においてのみ、上に書いた(ウソの)3−6一点買いの能書きにより、実にかっこよく
鬼の1点買い予想で100万円ド的中したと自慢できる。

さぁレースはどうなったか!
ピットアウトからの動画↓をご覧下さい。
http://youtu.be/-EHnj-Z728A

さー、心臓を鷲づかみにするようなファンファーレと共に全艇ピットアウト!
うわ!智也がぐんぐん前付けに来た!市川、ピット離れは良かったもののその後の進入争いで
後手を踏んでる感じだ!!まさかここでいつもの悪いクセ、「3号艇なのに軽く6コース」が出てしまうのか!?
いや、俺まじでこの時、濱村がターンマーク超えたあたりで市川が大外になってしまうんじゃないかと思って
胃液が逆流しかけたよ。
でも市川、何とか智也の内にもぐりこんで3コース確保!
っておい、市川のモーターは伸び1本だろ?スローに入っちゃって大丈夫か?
と、この段階でも胃はビクンビクン痙攣していた。
結局進入は内から1236/45。市川は伸び1本のモーターにしては若干深そうだ。
正直言って、市川がスローに入った段階で「あー、こりゃダメかな」と思う気持ちもあった。
しかし全艇スピードを上げてスリットに突っ込んだその瞬間、
「市川、トップスタートじゃ!!」
宮島競艇場に俺の雄叫びが響き渡る!!実際にはインの濱村と0.01しか違わなかったが、外の3人・
及び2コースの松井が半艇身近く遅れた為、印象的には市川がただ1人スリットで突き抜けたように見えた。
智也は、スリット前からのあの下がりようは大アジャストしたのではなかろうか。
ともかくこうなると市川と濱村の一騎打ちだ。
「市川ー!捲っちゃれー!!!」
何度も言っているように市川のモーターは伸びだけは超抜。この体勢になればまず隣の松井を沈め、
そのまま一気に濱村も潰した!!
「市川じゃぁあ〜!!」
市川が1Mを先頭で駆け抜けた時、拳を突き上げて何度もジャンプを繰り返しながら
「市川!市川!市川!」と絶叫連呼する俺の周囲5mには誰もいなくなっていた。(マジ)
さぁ市川はトップ独走。2着争いは智也と濱村がデットヒート。
俺としては多分どちらでも配当金は同じぐらいだと思うので、美しい舟券の方で決まってほしい。
すると、2着には智也がきてくれるのが理想だ。
2周1M、濱村の渾身のツケマイが決まって宮島場外の客が湧くも、2周2M、熊谷のナイスアシストもあって
内より有利な智也が2着確定の旋回。
「オルァアー!!智也じゃ!!3−6!!3−6!!3−6じゃあー!!」
「3−6 1点買いで100万円取ったぁあー!!!!」
残りの2枚の舟券は素早くポケットに入れ、3−6の鬼の1点買い(に見える)舟券を高々と天にかざした俺は、
宮島競艇場で天下を取っていた。

12R 賞金王決定戦 H1800m 晴  風 北   2m波 3cm
着 艇 登番 選 手 名 モータ ボート 展示 進入 タイミング タイム まくり  
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01 3 3499 市 川 哲 也  17 18 6.54 3 0.14 1.45.5
02 6 3622 山 崎 智 也  18 76 6.57 4 0.20 1.47.1
03 5 3200 熊 谷 直 樹  57 66 6.55 6 0.29 1.48.0
04 1 3295 濱 村 芳 宏  11 36 6.58 1 0.15 1.48.3
05 4 3257 田 頭   実  65 14 6.56 5 0.23 1.49.8
06 2 3415 松 井   繁  30 61 6.59 2 0.20 1.52.6

単勝 3 430
複勝 3 200 6 220
連単 3-6 2360 人気 12
連複 3-6 1530 人気 9

・・・て、おいおい!!3−6はさっきまで25倍ついてたのに、いつのまにか23.6倍まで下がってるじゃん!!
我未だオビたりえず・・・無念!!
それでも94万4000円もGETすれば、払い戻し所の神になるには充分。
「いや〜、てっきり市川5カドで智也が6コースと思って3−6を1点買いしたんだけど、
進入で市川がスローに入ってアセりましたよ。でも結果的に智也が4コースに潜り込んだおかげで
市川捲ってすぐ外のスジの智也が来て僕の1点買いが当たってよかったですよ、いやホンマ。
市川と智也に94万円もクリスマスプレゼントもらっちゃいました!」
と、払い戻し所の行列の中でオヤジ相手に饒舌に喋りまくる俺だった。
後から考えたらこれってかなり危険な行為だな。94万円もの現金を持ってると周囲に公表しまくってるんだから、
下手したら帰りに襲われてもおかしくなかった。

という訳でオビにはあと一歩手が届かなかったが、ついに94万円という爆裂配当をGET。
その翌日には会社で舟券のコピーをスキャンし、ホームページトップの「管理人近影」の場所にアップ。
年が明けて自己紹介のスペースに格納。以来今日まで3年と4ヶ月、いかにも1点買いであるかのように
こちらに展示していたけど、この舟券の真相は宮島競艇場が勝手に舟券を3分割したのが
偶然にも最高の効果をもたらしたということだった。
でも俺、今までサイト上では一度も「1点買いだった」とは言ってないので、嘘はついてないよ。
その右側の127万円GETの方はこの自慢コラムで「1点買い」ともとれるような事を書いているけど、
そちらの真相は闇の中ということで、ひとつ。

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