4.5.2 最適化の手法           目次(第4章)へ

 あるシステムの最適化とは,そのシステムの要素・条件等を種々代替して,そのシステムの評価関数(目的関数)を最も大きくすることである.

 実際には,対象とするシステムについて数値式,論理式等を用いてシステムモデルを作成し,つぎにそのモデルを解析あるいは実験してそのシステムの特性を明らかにしつつ,評価関数を最大にする要素等を求めていく.

 そのシステムモデルが線形計画法によって作成されていると,解析的計算によって,一義的な解が得られ,1回の計算によって最適化を行うことができようが,通常のシステムモデルは複雑な非線形のモデルであって解析的に最適化を行うことはできない.そこで,そのような場合には,種々の要素・変数を変えてそのシステムモデルの評価関数を求め,そのなかから評価関数の最大値を求める.すなわち最適化を行う手法をとる.これがシミュレーションとよばれるもので,ハードウェアにおける要因実験に対応するものである.

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