4.4.5 低コスト化              目次(第4章)へ

 機械化作業計画では,経済的には全体のシステムの利益を最大にすることが目標であり,そのためには生産コストの低減をはかることが必要である.

 わが国の主作物である水稲の生産費の30%を占めるといわれる機械費の低減は,生産コストの低減に大きく寄与する.したがって,農作業システムの機械利用経費の低減(低コスト化)がきわめて重要である.

 システムの低コスト化は,個々の機械のha当り機械利用経費の減少をはかるべく,年間利用時間の増大,作業能率の向上,固定費・変動費の低減などが有効である.

 年間利用時間の増大のためには,経営面積の拡大,農業機械の共同利用,受委託による作業面積の拡大が重要である.

また,高能率機械の開発,知能集約型機械の開発,簡便で安価な機械,省エネルギー型機械施設等の実現が望まれ,圃場整備,農村計画等の機械利用環境の改善が有効である.

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