☆NO90 アメリカ(明けの明星)
15世紀において黄金と香辛料は古代からヨーロッパ人が求めていた東洋の富の象徴だった。
中でもポルトガルはその中心的存在で、ほかのヨーロッパ諸国に先駆けて大航海時代の第一歩を記し、西アフリカ海岸沿いに航海探検を推進した。
そのポルトガルにコロンブスが来たのは1476年頃である。彼は独学で天文学や地理学を学び、すでに大西洋航海に従事してその技術も習得していた。
その頃すでに地球が丸いことは知られていたので、彼はポルトガルとは逆に西回りで黄金と香辛料を得られるインディアス(アジア)に到達しようと考えた。
それで早速、当時の国王ジョアン二世に話をもちかけたが、すでに東回り航路が開かれていたので拒絶された。
それでスペインのイザベル一世と交渉したが、これも断られる。
しかし、財務大臣の女王への助言で急遽、許可が得られると、彼は、1492年8月3日、旗艦サンタ=マリア号、ピンタ号、ニーニャ号の三隻からなる船団と90名の船員と共にスペインのパロス港を出航した。
ところが航海も二か月を過ぎる10月10日になると、陸地がまだ見えないことで船員たちに不安が生まれた。
このまま生きて故郷に帰れないのではないかと、彼らはコロンブスに詰め寄った。当時、海には様々な怪獣が棲息していると信じられていたからである。
コロンブスは必死にもう少し待つようにと説得したが、このままでは暴動になる、と案じた彼は旗艦の名であるマリヤに夜を徹して祈ったことだろう。
何故なら、マリヤが生んだ神の子は独り子であるから、イエスの誕生は二度と起こらない唯一無二の奇跡である。
コロンブスがアジアに新しい西ルートで到達できると信じたことも、同じように唯一無二のものであり、事実、彼は最後までそう信じていた。
それで、天上でその願いを聞いた主イエスが、彼らの目印になるように光の道を示した筈だ。
イエスは言う。わたしは世の光、明けの明星である。それで、私は天上のエルサレムからバハマ諸島の一つの島に降る光を描いた。
コロンブスは祈りの後、この光を暗い夜空に見たはずである。そして、光の方へ舵を切った。
すると、願い通じて翌11日には葦や板切れなど陸地が近いことを示す物が見つかり、船員たちの不安は一転して希望に繋がった。
そして運命の10月12日金曜日の朝、ついに一行は一つの島に辿り着いた。
コロンブスは上陸すると、その浜辺に跪きその地に感謝の口づけをして、この島を、マリヤが生んだ救世主イエスを意味するスペイン語のサン、サルバドルと命名した。
現在のグアナハニー島がそれだと推測されている。
彼らの冒険の目的は東洋の富だったが、それから約130年後、自分たちの信仰の自由を守るため命がけで新大陸アメリカを目指した一団がいた。
当時のイギリス国教会から迫害を受けてきた清教徒の一群である。彼らは牧師を団長とする、アメリカ移住を目的にした家族の一群であった。
彼らは後にピルグリムファーザーズと呼ばれたアメリカ建国の父である。彼らを乗せた船の名はメイフラワー号である。
およそアメリカ人でこの二隻の船名を知らない人は一人もいないだろう。メイフラワーとは日本語で訳せば五月の花である。
イエスが生まれたのも、過ぎ越しの祭りの一か月後の五月であると私は信じているから、彼らがこの船でイエスの名の元に船出したのは決して偶然ではないだろう。
私はこのアメリカに関わる二隻の船の名に導かれて新たに歌が聖霊から与えられた。最初から英語の歌詞が与えられたので、戸惑った。
毎日朝夕に賛美しているオリジナルの讃美歌のメロディーに乘って突然空から降ってきたのである。
最初のフレーズを意味も分からず書き留めてDeepLで翻訳してみて、これはアメリカの歌だと分ったので、後は、目的をもってすらすらと書けた。
興味のある方は、聖霊による異言の恵みによって書かれた英語の歌、“America,” をお聞きいただければ幸いです。
さて、この絵を見て、中央のロケットに乘っている人物、イーロン、マスクを知らないアメリカ人はいないだろう。
彼は南アフリカ出身の投資家でありITの発明家でもある。EVの先駆けであるテスラ社に投資し、現在のCEOであり革新的なEVをヒットさせ、宇宙産業にも乗り出した21世紀の寵児である。
そして、フォーブス誌の発表によれば現在世界一の富豪である。
隣に浮かぶ宇宙服のドライバーが運転する赤いロードスターは、世界初の宇宙に行ったスポーツカーでありテスラ社の成功のシンボルである。
その後発売されたモデル3は初の生産100万台を超えるEVとなり、テスラ社を一躍巨大企業に押し上げた。
その彼が今後、頭を悩ますことがあるとしたら、天国に行けるかどうかかも知れない。
なにしろイエスの言葉によれば、金持ちが天国に入るより、ラクダが針の穴を通る方が易しいのだから。
パウロは第二コリント人への手紙12章で、肉体のままでいたにせよ、肉体を離れていたにせよ、第三の天(パラダイス)に行った人を知っていると言っているが、自分のことであるのにかかわらず確信が持てないと言う。
とはいえ、素晴らしい体験であったがために、誇らずにはいられない、とも語っている。
それ故、すべてのクリスチャンにとって第三の天へ行くことが最大の望みであり、全てのクリスチャンの信仰の目的はその一点にあると言っても過言ではない。
その天国の場所についてルカは彼の福音書の16章でかなり具体的に述べていて、死後、我々が行く所は明確に二つあると言う。
金持ちと貧しいラザロの話がそれだ。この話によれば、金持ちは毎日贅沢な暮らしを楽しんでいたが、彼の食卓からこぼれるパンくずで飢えをしのいでいる貧しいラザロには無関心だった。
さて、二人共死んで葬られ御使いによりそれぞれの場所に連れて行かれた。金持ちが目を開けると、そこは焦熱のハデスで苦しくてたまらない。
そして、はるかかなたにラザロがブラハムの懐で慰めを受けているのが見えた。
それで彼は、ラザロが指先を水に濡らしてこちらに来て、彼の喉の渇きを癒してくれるようにアブラハムに頼むが、二人の居る場所の間には超えることが出来ない深い淵があるので、それは出来ないとアブラハムに言われる。
金持ちは、それなら、せめて自分の兄弟が同じ目に逢わないように、ラザロを兄弟たちの元へ遣わしてくれと頼むが、アブラハムは彼らにはモーゼの教えがあるから、それで十分だと諭される。
この話では、一度、黄泉の世界に入ったなら再び地上に戻ることは出来ないことを示している。
同時に天国とハデスは、互いに顔が分かる距離にありながら、行き来できないことを示している。
これは、ハデスに行った者にとっては耐えられない苦しみだろう。
かつて地上で自分より遥かに地位の低い者が、そこでは自分より上に居て、しかも、アブラハムによって慰めを得ているのだから。
聖書は金持ちが悪だとは言っていない。しかし、しもべは二人の主人には仕えられないから、金に仕える者は天の主人に仕えることが出来ないと明確に示している。
イエスは、どうすれば天の御国へ入れますか?とある青年に問われた時、自分の持ち物を全て売って、貧しい人たちに施しなさい、と言われた。
それで、アメリカで成功したクリスチャンの金持ちは、盛んに慈善団体に寄付をする。彼らは皆本気で天国へ行きたいのだ。
かつて世界一の富豪だった、マイクロソフトのビルゲイツ氏も、今では慈善事業家という肩書が付いている。
それで、私は宇宙の上に第三の天を描いた。地上のおいては火星に行くには莫大な金額がかかる筈だが、クリスチャンは信仰だけで、130億光年の広がりを持つ宇宙を飛び越えて其処へ行けるのである。
さて、最後に神は何故クリスチャンにアメリカという豊かな大地を与えてくれたかについて書いてみます。
それは、 NO83マリヤの教えでも証した通り、ユダヤ人が異教徒と戦う際に彼らを助けるためです。
ユダヤ人はAD70年にローマ帝国に神殿を破壊され故郷を追われ全世界に散らされたが、エゼキエル書で預言された通り、終わりの時に再び四方から集められ一日にしてイスラエルが再建された。
しかし、同時に周辺のイスラム教国による迫害がこの時から始まった。マタイの福音書に書かれた、ヘロデによる幼児殺しのエピソードは、これを預言して書かれたものだろう。
生まれたばかりのイエスを亡き者にしようというヘロデの行いは度を超しているが、彼の性格を知る歴史家は皆、王位を脅かす者は我が子でも容赦しないヘロデの残忍さを示すものだとしている。
新約聖書に度々登場するヘロデはイドマヤ人であり、ユダヤ人ではないので、自分を嫌うユダヤ人のために懐柔策をとりエルサレムに神殿を築いた。
現在残る城壁は彼の時代のものである。1948年のイスラエル建国直後から1973まで起こった4度の中東戦争は、すべて、神の国イスラエルを亡き者にしようとするイスラム教国たちによる戦争でした。
なぜ、イスラエルの存在を認めないかというと、彼らは両者とも一神教で、自分たち以外の神を認めないからです。
また、そうした彼らの信仰とは別に、終わりの時、自分が滅ぼされることを知っているサタンが、神の民であるイスラエルを滅ぼし、神の計画を少しでも遅らせようとするためにイスラム教国を利用しているとも思えます。
しかし全能の神はこの異教徒達を自分の計画に組み込み、艱難時代に4人の御使いを使って人類に裁きを行います。
ヨハネはその軍勢の数を二億だと正確に伝えています。現在二億もの軍隊をもっている国はありませんから、彼らが宗教団体であることが分かります。
現在は世界で七番目に豊になったイスラエルですが、流石に二億もの軍隊に対抗するだけの力はありません。
それで、神はイスラエルが滅ぼされないよう強大な支援国としてアメリカを誕生させたと私は信じます。
歴代アメリカ大統領は全てクリスチャンです。
そして、彼らは一様に親イスラエルですが、中でも第四次中東戦争の際に、時の大統領だったリチャード、ニクソンのエピソードは、アメリカ誕生の目的を如実に表しています。
この戦争は1973年10月6日、ユダヤ教の贖罪日を狙って、先の戦争で大敗したエジプトがシリアと共にイスラエルを奇襲したことで始まりまったので、ヨム、キプール(贖罪日)戦争と呼ばれています。
ふいを突かれたイスラエル軍はすぐさま兵士の招集をかけるが危機的状況は変わらなかった。それで、時の首相ゴルダ、メイヤはすぐアメリカのニクソンに電話で援助を求めた。
メイヤの要請を耳にしたとき、彼はすぐさま母の言葉を思い出したそうだ。
敬虔なクリスチャンでクエーカー教徒であったニクソンの母は、若いニクソンにこう言ったそうだ。
もしあなたが、イスラエルを助けることの出来る立場に立ったら、迷うことなくそれをしなさい。
それでニクソンはメイヤにこう伝えた。私が今、アメリカの大統領でいるのは、この時の為なのかもしれない。
そして彼はすぐにメイヤに援助を申し入れた。アメリカの援助があって、緒戦こそ大敗したイスラエルだったが、すぐに盛り返し、結果的にゴラン高原とヨルダン川西岸地域を確保して10月23日に停戦した。
この伝統は歴代大統領に確実に受け継がれている。それはコロンブスをバハマ諸島に導いたのは、マリヤの勇気と天のエルサレムにおられる神のご加護があったのを彼らが知っていたからだと、私は信じています。
又、地上のエルサレムもダビデが神と和解する祭壇を築くためにエブス人オルナンから買い取ったものであって、(1歴代誌21章)それ以降一度も異教徒の首都になったことはない。
そして、ユダヤ人が離散した後の世でも、この都に最も多く住み着いていたのはユダヤ人である。これは、歴史的事実として記憶されるべきだろう。
それ故、第一期目のトランプ大統領が公約通り、エルサレムにアメリカ大使館を移転したのも当然だろう。
何故なら通常外国大使館というのは、その国の首都にあるものだからだ。
アメリカは強大な国力があるから異教徒の反発を恐れず、それが出来たのだと言うかもしれないが、アメリカも最初から強かったわけではない。
神に従って一つにまとまったから強くなったのだ。
主はアブラムに仰せられた。「あなたを祝福するものをわたしは祝福し、あなたを呪うものをわたしはのろう。地上の全ての民族は、あなたによって祝福される。」
この祝福されたアメリカについて、ヨハネによる黙示録には、その技を守るなら諸国を支配する権威と、明けの明星を与える、とある。(2−26,28)
これはイエスご自身が天の父からあたえられたものと同じである。
それ故に強大な国アメリカはこの神との契約の最大の具現者だし、キリスト教国ではないこの日本が、戦後奇跡の復興を成し遂げられたのも、ナチスの迫害から、彼らを守った多くの日本人がいたので、神に祝福されたためだと信じています。アーメン
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