お買物手帖で紹介した、サファリスケルトンの続きの話。
カルティエのボルド、サファリスケルトン、コンバータと役者がそろい、何とか燃料吸入も完了したところまで、お買い物手帖で紹介した。
最初は、ボルドの色味に感動して、あれこれ書き込んでいたのだが、なんだか書いていて変な感じがする。
カルティエのインキが、見た目、Lamyやペリカンに比べてトロッとしているせいで、すべりに違和感があるのかなと最初は思った。
でも、注意してみると、書く時に、キュッキュと何ともいえない感触が手に伝わってくる。
すべりの悪い黒板に文字を書いているような感触である。
原因追求のため、いろいろと注意しながら書き込んでみると、ある角度で書くとペン先の左半分が微妙に動いているのだ。
見た目はまっすぐなペン先なのに、斜めにして紙にペン先を当てると、ほんの少しペン先がゆがむのがわかる。
その時に左右のペン先がお互いにこすれ合って、あのイヤな音を発しているよう。
私の持ち方が悪いのか?
ちょうど職場で使っていたオレンジサファリの同じペン先Mを赤サファリとチェンジして自宅に引き上げていたので、そのペンでも試してみた。
でも、オレンジの方はいたって滑らか。
初期不良?修理?
@3,500円で伊東屋までまた持っていって説明をするか?
頭の中で面倒くさいなと思うと同時に、プロの人もこの場合、ゆっくりとペン先に力をかけてねじれを直すのではと考えた。
禁断の行為に手を染めてみることにした。
そうと決まれば、問題解決のための現状分析から着手。
もう一度ペン先をよく見ると、先のイリジウムの部分の左側が少しだけ盛り上っている。
なので、この部分を削るか、その部分が紙と接触した時に左右のペン先が同じ高さになるようにペン先のねじれを調整してあげれば良いと判断。
Lamyも海外製品ということで、個体差がかなりあるようだが、同じペン先Mでも、オレンジと比べて、このスケルトンの方がかなり柔らかいというかフワフワしている。
イリジウムの部分を削るには専用の道具を持っていないので、解決方法としてはペン先を少しずつひねって先の水平を合わせることにした。
その高さといっても100分の数ミリという、見た目にはほとんどわからない範囲だ。
はじめに、音がキュッキュする位置にペン先を持って、ペン先が微妙にずれいているのを確認。
そのままの角度でペン先にひねりを加えて、ペン先のズレが、本来のズレと反対方向になるように力を加えていく。
この行為を何度か繰り返すうちに、ペン先に上手くクセがついてくれたようだ。
いろいろな方向でペンを持ってみても、あのイヤな音はしなくなった。
見た目も普通のペン先と変わりなく、フローも快適。
でも、決して夜中に脂汗をかきながらやる作業ではないと思った。
決して良い子はマネをしないでください(笑)
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