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技術評論社:1,449 円(税込)
ISBN: 4774130931 (2007/04)
おすすめランク★★☆☆☆
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GWに読もうと思って買ったが、積読状態になっていた一冊。
この週末に、やっと読むことができた。
タイトルどおり、流行りの「何とかハック」に、それまで出版されていない単語を探し出して組み合わせ、急いで企画したと思われる本。
たまたま「手帳」について出版されていなかったので、今回の企画は「手帳」となっているが、もし先に誰かが「手帳」について書いていたら、「料理ハックス」や「携帯電話ハックス」という内容になっていたであろうと推察される。
なので、20分で熟読できた。
まず第一章は、手帳の種類の紹介。
どのタイプの手帳が、どういった仕事のシーンに向いているかということを紹介している。
最初に手帳の歴史について触れており、初めてダイアリを作ったのがレッツ社で、日本に初めてダイアリを持ち込んだのが福沢諭吉などと紹介している。
じつは、この部分に好感を持ち、本屋の店頭でパラッと眺めて購入した。
しかし、実際に中を読み進めると、それ以外は、先行する手帳本や手帳サイトに掲載されている情報を並び替えただけなので少々寂しい。
第二章は手帳への書き込みについて。
とにかく書き込むことや暗号を使って云々と、第一章に続いて書籍やサイトの先行情報を焼き直したものが続くが、一つだけ良いことが書いてあった。
それは、「人前でメモを取ると人脈が増える」ということ。
本書では、相手の前できちんとメモをとることは、相手に好意が伝わり親近感を持ってもらいやすいと紹介されているが、私の経験からすると「安心感」を与えることが大きいと思う。
コレまでの経験からすると、人が話していて、メモを取らない奴は、はっきり言って使いものにならない。
加えて、説明する方も、コイツはちゃんと分かっているのか不安になり、ストレスになる。
職場でも、アルバイトの人に指示をする場合は、どんなに簡単なことでも処理フローを書いて指示している。
基本としては、何も考えずにフローのとおりやってもらえば、こちらの意とするアウトプットが入手できるようにしているのだが、だれにもそうしたサービスをやっていると、こちらの時間がいくらあっても足りない。
(当然、アルバイト以外の者に対しても、回答のフォーマットや、当方への質問事項、連絡方法等、共通部品として配布できるものは、予防線を張って配布している)
なので、メモを取らない輩には、こちらが指示したことを目の前で復唱させることにしている。
復唱できなければ、基本ルールとして、当方も無駄な時間に付き合うヒマはない事を相手に伝えてお引取り願っている。
そういう輩に対する対応は、切り捨てる方法も標準化しておくと、無駄な時間を過ごさずに済む。
相手から指示を受ける場合、芝居でも良いので、メモを取るそぶりを見せることは大切だ。
第三章は情報の整理について触れている。
こちらでは、当然、住所録はPCで作成してプリントアウトしたものを挟みこむことを紹介している。
そして、最終章では、これまたおなじみの手帳の俯瞰についてのメリットの力説。
いずれも、どこかで見たことがある新鮮味に欠ける内容だ。
久しぶりに手帳本を読んだが、最近のブームもあってか、手帳ネタも出尽くしてしまった気がする。
以前から、色々な機会に述べていることだが、今後は、一般的な手帳術よりも、特定される個人が実際に使っている手帳活用方法の紹介を、企画した方が面白いのではと感じている。
企画する人が、先行する書籍やインターネットで公開されている情報を焼きなおすだけでは、インパクトのある手帳活用術本にはならない。
色々な業界で活躍している方が、どのような手帳術で効率的に時間活用を行っているか?
整理されてなくても、個々の具体例を公開してもらう方が、絶対にインパクトが大きい。
私の手帳のページも、できるだけ具体的な手帳活用法の紹介にシフトしていかなくてはと、考えさせられた一冊であった。
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