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サンマーク出版:1,365円(税込)
ISBN: 4763196022 (2004/08)
おすすめランク★★★★★
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著者は、駿台のカリスマ講師らしい。
予備校の先生らしい語り口調(?)でとても読みやすい内容。
日記を事実記録と位置づけ、そのデータをいかに活用するかというのが、本書の肝のような気がする。
その中で、特に共感できたことは「時間を正確に記録すべき」とのこと。
今年に入って、わたしも出張や旅行にいったときの日記には、出来るだけ正確な時間を記録するようにしている。
モールスキンにプランを書き込んでいるので、プランの横に時間を記入しておいて、夜宿泊先で書く日記にその時間軸を転記しておく。
自宅を出発したのは何時、駅、空港に到着したのは何時といった感じで細かく書く。
こうしておくと、次回同様の行程を選んだときにプランがとても立てやすい。
こうすることで、途中の待ち時間なども考えて効率的に行動することができる。
いわゆる、過去のデータを活用したタイムマネジメントだ。
ところで、わたしも一年間、駿台ではないが浪人生活を経験している。
わたしが通っていた予備校にも、カリスマ講師がいた。
この本を読んで、久しぶりにその人のことを思い出した。
その予備校時代、何事にもコツというものがあり、それを知っているのと知らないのでは人生大きな差が出るなということに、はっきりと気が付いた。
高校時代、このコツをつかんでいた連中は、浪人することなくきちんとした学校に進学したのだと思う。
定年は一緒なので、若い時の一年の差は、定年時の年収で見ると恐ろしい金額の差になる。
もったいないことだ。
予備校は、そのコツを上手に教えてくれるところだと、わたしは理解して授業をうけていた。
その後の人生は、常にコツを意識して物事を調べて行動するようになり、それ以前と比べて無駄が少なくなったと思う。
人気講師はそうしたコツを教えるのが上手な人という気がする。
この本を読んで、著者もそのそうしたコツを教えるのが上手な人だと思った。
コツについて、もう一つ昔のことを思い出した。
高校時代、京都大学を出た、若い化学の先生がいた。
担任でもなんでもなかったのだが、何かのきっかけで国語の問題を聞いたら、はっきりとした解法を教えてくれた。
それ以来、日本史や英語など、わからないことがあれば、全てその化学の先生に解き方のコツを聞きに行っていた。
しばらくして、担当の教科の先生以外に、その教科のことを質問するのは厳禁という、江戸時代のようなお触れが学校から出た。
あれは化学の先生の前に座っていた、現国の先生が、裏で手を回したに違いないと今でも思っている。
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