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岩波書店:819円(税込)
ISBN: 400700126X (2004/11)
おすすめランク★★★☆☆
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超久しぶりのシステム手帳解説本。
バインダ選びからはじまり、リフィルの紹介や自作リフィルの方法まで、システム手帳というものの基本をコンパクトにまとめてある一冊。
タイトルどおり、これからシステム手帳を使ってみようという方にとっての入門書としては読みやすい一冊ではなかろうか?
本屋で手に取ってみて、パラパラとめくってみると最初のほうに「システム手帳は無限である」とあった。
オォ!何が無限なのか?
気になってつい買ってしまった。
よく読んでみると、自分でデザインできるカスタマイズ性のことを言われているようだ。
確かに、これはシステム手帳の最大のメリットだとわたしも思う。
欲を言えば、この無限の部分についてもうすこし掘り下げて紹介してもらえれば、もっと読み応えがあったのではと思う。
この部分についての第二段をぜひ期待したい。
あと、P36に掲載されている、リング径ごとのリフィルの収容枚数の目安の表は参考になると思う。
いつか自分でも整理してみたいと思っていたが、ここに掲載されていたのでポストイットで見出しをつけてしまった。
システム手帳の紹介が約1/3、活用術が残り2/3の構成なのだが、活用術は一体何を参考にして書いたのであろうか?
あとがき見ても何も書いていないし・・・。
*** 041212 追加 ***
本のページをUPした翌日に、著者の舘神様より掲示板に書き込みをいただきました。
御本人に了解をいただきましたので、追加記事の形で、管理人とのやりとりを掲示板よりそのまま転載しました。
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はじめまして 投稿者:舘神龍彦 投稿日:12月 6日(月)12時54分10秒
ねこJ様、みなさま
はじめまして。舘神龍彦です。
『システム手帳新入門!』をご紹介いただきましてありがとうございます。
さて、ねこJ様が疑問に思われている点に答えさせていただきます。
第3章の活用術については、過去に私がシステム手帳を使ってきた経験が元になっている
ので、特に参考にした本はありません。
もっとも、ブーム当時にはシステム手帳関連のいろいろな本でノウハウを学んだので、
それらが反映されているのは事実でしょうが。
また、第4章は、手書きとデジタルの関係を私なりに考えてでてきたひとつの結論です。
入門書ではありますが、今手帳を使う人のほとんどがパソコンなどのデジタル機器を
使っている現状に鑑みて、このような章は不可欠だと考え、あの部分を書いた次第です。
第3章の最後の方にでてくるデジタルデータをそのままファイルする方法も同様の主旨
ですね。
ねこJ様のWebはこれからも拝見させていただきます。
今回は入門書でしたが、私は今後もシステム手帳のよりよい活用について
研究し、励んでいきたいと思っております。
今後ともよろしくお願いします。またblogもありますのでそちらもどうぞ。
http://tategami.cocolog-nifty.com/blog/
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re:はじめまして 投稿者:ねこJ 投稿日:12月 6日(月)23時36分31秒
舘神さん、はじめまして。
さっそくお越しいただきありがとうございます。
また、疑問点についてもご丁寧にコメントいただき恐縮です。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
実際に本のページで紹介した著者の方から、こうしてコメントをいただける機会も
あまり無いとおもいます。
もしよろしければ、わたしの書評に書いた疑問点の先の部分について、この場で
質問をさせてください。
貴書で紹介されている活用術の部分は、やはり仕事で手帳を活用というのを念頭に
置かれているのでしょうか?
わたし自身の経験から言いますと、手帳を仕事に活用というのが今ひとつ
ピンとこないのです。(上手い表現が見つからず、すみません)
というのも、職種によって差があるとは思いますが、仕事で扱う情報量が手帳に
入りきらないというのが、仕事でシステム手帳を使っていない理由の一つにあります。
で、そこに残るのはスケジュールとTODOのみ。
これは、カレンダータイプのリングノートとTODOには大判ポストイットを活用。
あとの情報は全てPCとA4ファイルで情報管理。
これが、現在のわたしの仕事のスタイルです。
システム手帳の活用はプライベートに特化しており、プライベートの時間をいかに
充実したものにするかというツールとして、その活用に試行錯誤しています。
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答えさせていただきます(長文) 投稿者:舘神龍彦 投稿日:12月 7日(火)10時21分12秒
ねこJさん、こんにちは。
さっそくにお返事いただき恐縮です。貴兄もサザビーのバインダーを使われていたのですね。さて、ねこJさんの疑問に答えさせて頂きます。
>貴書で紹介されている活用術の部分は、やはり仕事で手帳を活用というのを念頭に
>置かれているのでしょうか?
そのとおりです。やはり手帳は仕事に使うものと考えています。
PDAも一時より影が薄くなったとはいえ依然として存在し、綴じ手帳が復権し、
超整理手帳のようなタイプも定着しつつある現在という時代に照らして
システム手帳の仕事での活用法と可能性を考えるのが、あの本の狙いの一つでした。
ただし、
>というのも、職種によって差があるとは思いますが、仕事で扱う情報量が手帳に
>入りきらないというのが、仕事でシステム手帳を使っていない理由の一つにあります。
とおっしゃるのはそのとおりでしょう。というより仕事で扱う情報量が
手帳に収まるのは、デスクワーク中心で働いている人ならば、
現代ではまれだと思います。前書きや第4章の冒頭でも少し触れましたが
パソコンとネットワークが発達普及した現代においては、ほとんどの人が
パソコンなしには仕事ができないでしょう。
だから、ねこJさんがおっしゃるように、パソコンでの情報管理というのは、
ほとんどの人にとっての大前提と考え、あえて説明しませんでした。
それぞれのツールの棲み分けについては第4章で説明したとおりです。
ただ、手帳=リフィルと限定しなければ、それこそ1GBの情報をシステム手帳に
綴じることは可能です。それは、P78あたりに書いてるので参考にしてみてください。
blogにも関連した記事を書きました。
また、特に私の場合は、アイデアのメモには手帳は有効だと考えています。
この辺については、P114からP118に書いてあります。
>で、そこに残るのはスケジュールとTODOのみ。
>これは、カレンダータイプのリングノートとTODOには大判ポストイットを活用。
私が第三章で書いているのはこの部分ですね。この部分ならばシステム手帳で
管理できる。この目的でシステム手帳を使っている人は多いと思います。
私のblogで近いうちにシステム手帳利用者のオフラインパーティーを
やろうかと考えております。この企画には業界関係の方も興味を持たれているようです。詳細が決まったら、またご案内させていただきます。
では、今後ともよろしくお願いします。
http://tategami.cocolog-nifty.com/blog/
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