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■手帳とカバンのホームペーヂ
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 26   【文房具】ポストが真っ赤になるようなラブレターを書こう。
UPDATE:
2005/10/02 (Sun) 
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宣伝会議 1,890円 (税込)
ISBN: 488335122X (2004/12)
おすすめランク★★☆☆☆
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今年の初めに、書斎館で見つけた一冊。
万年筆好きには、結構たまならない一冊だと思うが、万年筆に興味のない人には「ケッ!」というタイプの本。ということで評価を★2つにした。
 
今年の初め、書斎館に初めて足を伸ばしたのは、万年筆を買うためでなく、その時期、都内で忽然と姿を消した銀色のLamyの水性ボールペンのため。
そう、あのスイフトのパラジュームコートがここにあるということを、趣味の文具箱を片手に、掲載されているペンショップに片っ端から電話をかけて探し出したのだ。
 
無精者のわたしは、本などの地図を見て、駅から遠いショップは敬遠しがち。
書斎館の地図を見ると、表参道の駅から結構ありそう。
 
寒いし、だるいしどうしようかな?とも思いつつ、物欲の方が勝って南青山まで足を伸ばすことにした。
 
初めて訪れた書斎館、その雰囲気はすごいと圧倒されたけれど、とにかく早くスイフトをゲットしたいばかりに、試し書きもせずに購入。
目的のブツを手に入れ、入手困難状態だった青のM66リフィルも大量に買い占めたことで安心したのだろう、興奮状態がおさまり、ようやく冷静になったわたしは、それからゆっくりと店内を見て回った。
 
そして、奥によく本などで紹介されている喫茶があるのを発見。
そこでゆっくりとヒートダウンすることにした。
 
そこで見つけたのがこの「ポストが真っ赤・・・」である。
でも、その時期のわたしの頭の中では「万年筆=Lamyサファリ」程度しかなく、まだ、水性ボールペンの方が、筆記具としての価値が高かった。
 
なので、この本が喫茶の棚に置いてあった時も、表紙に万年筆の本と書いてあるのを見つけて「ケッ!」と思って、本を広げることすらしなかったのである。
 
それから半年の月日が流れて、夏休みに広島に帰省していた時、かなり万年筆にのめりこんでいたわたしは、この本を地場の大手書店で見つけたときには、貴重な捜し求めていた一冊になっていた。
 
本書のコンセプトの一つに、「ゆとりある生活」というテーマがあるらしい。
日頃は手間がかかる筆記具としての万年筆をつかうことで、一件無駄と思われる時間を楽しむことができれば・・・。
このように巻頭に書かれているとおり、万年筆を使うことによるゆっくりとした時間が、この一冊の中に通しで流れていると感じた。
構成としては、著名人の万年筆を使った直筆の手紙、有名雑誌編集長たちの文字に対する思い、万年筆メーカーとかかわりの深い風景の紹介と、万年筆尽くしの内容になっている。
 
万年筆好き以外は、手を出さない方が良い、禁断の一冊かもしれない。



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