少し前になるが、神田の万年筆専門店「金ペン堂」でPelikanM101Nを入手した。
発売が昨年の秋口から今年の春に延期になり、やきもきさせられた方も多かったのでは?
私は運良く、GWに放出された初回ロットを入手することができた。
そして、約4ヶ月間、思う存分にこの万年筆の魅力を堪能させてもらっている。
次回ロットの放出は、9月頃とペリカン・ジャパンが言っているらしいので、予約待ちの方はもうそろそろ連絡があるのではなかろうか?
(伊東屋や丸善には、店頭在庫でずーっと展示してあるが・・・)
今回、入手したペン先はB。
実は、当初はBBでお願いしていた。
しかしながら、初回ロットでBBの入荷がなく、次回9月までまてばとのこと。
「どうしましょう?」
店主から連絡をいただいて、ちょっと迷ったが、太めのBを提供することはできるとのことだったので、早めの入手に傾いた。
早めに入手したい。
それだけの魅力が、この万年筆にはある。
もちろん、現物を見ずに注文していたのだが、実際に手にしてみてビックリ。
ペン先はM400と同じでボディ違い、いわゆるM400サイズの亜種と思っていた。
(モデルからいうと、こちらの方が本流なのだろうが・・・)
見た目は違うが、サイズは同じような感じだし、ペン先もデザインは異なるが、これまた同じようなサイズだし、正直、筆記感もそう大差ないと思っていた。
ところがである。
ウエルカムの儀式である純正ローヤルブルーを吸入して、「さらり」と机上メモとして置いているロディアに一筆したためてみた。
・・・
言葉がでない。
・・・
「何じゃ?こりゃ!!」
というやつである。
今まで入手したペリカンの中で正直、最高ランクのペン先が、まさに私の手の中にあった。
これまでも、これが最高!と思えるペン先に何度も遭遇してきた。
(最高!、が何度もというのも、書いていて変だとは思うのだが、まあ、感動という意味で)
そういうペン先に遭遇した時の、あの驚きの感覚。
よく、電気が流れるなどと言ったりするが、いわゆる筆記抵抗はなにもないのに、指先から衝撃が走るとでもいうのだろうか。
後日、金ペン堂を訪問したときに、店主にその時の感動をそのままぶつけてみた。
すると、店主。
「ニヤリ!」
とした後、
「あの書き味はBのみでしか出せません」
と。
今回ロットのBは、イリジュームがかなり大きかったので、ペン先に平面を付けることが可能だったらしい。
確かに、ちょっと明朝体っぽい筆記感だ。
目利きのある店主に選ばれた一本。
これはもう、すばらしい書き味である。
一度、この世界を知ってしまったら、もうここからは抜け出せない。
まさに「金ペン堂マジック」を体験できた一本であった。
(2011/09/04)
|