【特集】万年筆を買いに

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筆記具関係のコラムのページ
私のお気に入りのペンや購入記の紹介
Lamyドイツデザインの精緻

銀座の松屋で開催されている、Lamyのイベントを覘いてみた。
どういう関係の展示かは、よくわからないが、ラミーのデザインを担当した、初の日本人デザイナ、深澤直人氏の文章が、入り口のところでいただいたカードに記載されていた。氏と、何か関係があるイベントなのだろうか。
 
会場は、松屋の7階。
以前から、ラミーを含むデザインが売りの文房具や、雑貨などが置いてあるコーナーの一角での開催。
幸い、わたしが訪れたのは平日で時間がよかったのか、他のお客がおらず、ゆっくりと周りを気にせずに、展示を眺めることができた。
 
Lamy2Kやスイフトなど、自分が持っているペンの分解された姿が展示されていたのは、日頃、見る機会がないだけに、じっくりと興味をもって拝見した。
自分のペンがあんな状態にまで展開されたら、ちょっと引きつるが、他人のペンだと、面白いと思いながら見られるのが不思議。
 
展示会場では、現行のペンだけが並んでいたのだが、会場入り口のすぐ外には、噂の新作。ラミーのキャップレス万年筆「ダイアログ3」が展示されていた。
クロム仕上げで、なかなかスッキリとしたデザイン。
第一印象は、かなりの好感である。
10月発売とのことで、現在予約受付中とあった。
 
会場自体は、とても小さいので、さらっとなら5分もかからずに見ることができる。
8月17日までやっているとのことだったので、伊東屋に行くついでにでも、チョロッと寄ってみる価値はあるのでは、と思う。
 
   ◇
 
ところで、今までまったく気が付いていなかったことなのだが、松屋にも万年筆売場があることが、今回わかった。
店員さんに伺ったところ、1年半くらい前から、万年筆の取り扱いをはじめたとのこと。
 
松屋の7階には、デザイン系雑貨とあわせて、北欧のイッタラの大きな売場があるので、伊東屋に行くついでに立ち寄ることが多い。
何で、今まで気が付かなかったのかが不思議だと思っていると、最近までは6階にあったんですよ、とのこと。
どうりで、気が付かなかったはずだ。
 
取り扱いの万年筆は、あまり種類は多くない。
しかし、何か掘り出しものがないかなと、丁寧に眺めていて、ビックリ。
なんと、あのダイアログ3が、ここにも展示されているではないか。
 
さすがの私も、イベント会場に展示されている万年筆を、取り出して見せて欲しいとか、試筆させて欲しいとは、頼む勇気はない。
ただ、万年筆売場に置いてあれば、話は別である。
 
せっかくの機会なので、店員さんに見せて欲しいとお願いすると、OKとのこと。
その場に用意されていたのは、ペン先がMで、試筆も「どうぞ」と言われた。
 
まずはインキを付ける前に、キャップレスのギミックを、実際に手に取らせていただき、楽しむ。
ペン先の出し入れは、本体をひねって行う。
 
いじっていて、「ボキッ」といったら怖いので、やってみたいことをまず店員さんにお願いして実演していただき、その後、わたしも真似をしてみるというやり方で、一つ一つ確認していく。
 
おもしろいと思ったのは、ペン先の出し入れよりも、それに連動して、スイフトのようにクリップが、飛び出したり引っ込んだりすること。
 
ペン先を出しているときは、クリップは引っ込んで、転がり防止のためか、ちょっとだけ軸から盛り上がった状態になる。
ペン先を収納すると、クリップが完全に顔を出して、いわゆるクリップの用をはたせるようになっている。
 
こういうギミックをさりげなく添付してくれるところが、Lamyの面白さである。
 
あとは、店員さんに分解してもらい、コンバアタの装着部分等も見せてもらう。
 
そうして、充分に機構を見せてもらったあとに、試筆させていただいた。
用意されたペンの、ペン先はM。
試筆に用意されていたインキは、ラミーの黒だったのだが、書いてみてビックリ。
正直、機能はオモシロそうだが、あんまり書き味には期待していなかったところ、予想に反して、私の大好きな、ツルツルの滑るような筆記感。
 
軸本体が金属で、適度な重量があるため、本当に力を入れなくても、紙の上を滑るように書くことができる。
2Kも、本体に重量がもう少しあれば、これに似た筆記感が得られるのかもしれない。
 
思わずその場で予約しそうになってしまった。
かなりヤバイ、物欲の刺激を受けてしまったと思う。
 
10月発売とのことだが、もう少し、真剣に情報収集して考えてみよう。
 
興味本位で飲みに誘ったら、ちょっと気になる存在になってしまったような気分である。
さてさて、どうしようかな。
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