【特集】万年筆を買いに

■手帳とカバンのホームペーヂ
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私のお気に入りのペンや購入記の紹介
●万年筆を買いに(ペリカンM600購入記)

 
 
万年筆を買いに、広島に帰省した・・・。
というのは、少し大げさかもしれないが、年末に広島に帰省したときに、万年筆を買おうと企んでいた。
候補に考えていたのは、ペリカン・トラディショナル・M250。
黒軸のペン先Bだ。
廉価版で太字を使い込んでみて、気に入ればM800に手をだそうと考えていた。
 
昨夏、広島帰省の折にペリカン・トラディショナル・M200(ペン先M)を購入したお店の対応が気持ちよかったので、今回もそこで買いたいと考えていた。
 
広島地場で最大手の文具店なのだが、わたしが購入したお店は、郊外型百貨店の中にある支店。
万年筆売場自体はあまり大きくないのだが、電話で取り寄せしてもらえるとのことなので、買いたいものが決まっていれば、店舗在庫の多さはあまり関係ない。
あらかじめ電話をしておき、帰省した時に受け取ろうと企んだ。
 
携帯の履歴を見てみると、電話に出たUさんに、トラディショナル・M250のペン先Bを注文したのが12月21日。
この電話から、あきれるほどの電話でのやり取りが繰り返されることになるとは、この時点でだれも気がついていなかった。
 
電話注文後、少し間をおいて、お店のお姉さんから電話があった。
在庫確認OKの電話かなと思って出ると、どうも、トラディショナルのペン先Bはメーカー在庫もなく、入荷は年越しの2月になるとのこと。
 
いくらなんでも、そこまで待てない。
黒以外のマーブル2色はどうか、確認をいれてもらうことにした。
回答を待つ間、もしこちらも品切れの場合どうするか、日頃使うことのない頭のなかで、異常なまでに高度な計算がなされていた。
 
計算時間は約5分。
はじき出した計算結果は、思い切ってスーベレーンのM400のBにしてみることに。
ああ、年末に大出費だ!と思いながらも、今年、2006年はかなりの分量の文字を書く予定なので、どうしてもペン先Bが欲しい。
 
お姉さんから程なく、在庫確認結果の電話。
やはりトラディショナルM250のB自体、どの色も在庫がなく2月入荷とのこと。
すでに、スーベレーンM400ボルドーのペン先Mを所有しており、その書き味は充分に承知していたつもりなので、M400緑縞のBを注文。
丸善や書斎館で飽きるほど、試し書きはさせて貰っていたので、ペン先Bの感触も充分承知した上での注文だ。
 
いったん電話を切って、在庫の確認をして貰ったら、スーベレーンM400緑縞ペン先Bは在庫OKとの返事。
これで、年末の広島帰省の楽しみがグンと増えた。
 
 
   2
 
年末、わが家の大掃除は前半の週末に小分けにして行う。
この日の午前中は電気の傘掃除のみ、この日は窓掃除のみ、と数回に分けて家の掃除が一通り終わったら、あとは、車の掃除を車屋さんにお願いして、年末の大掃除が完了。
 
ということで、クリスマスの三連休、車のディーラーにボディコートをかけてもらいに行き、ショウルームでコーティング&掃除が終わるのを待つ間、広島帰省のお買物計画を一生懸命練っていた。
ノートはモールスキン、筆記具はLamyサファリスケルトンM。
 
もちろん取り寄せをお願いしていたスーベレーンM400の受け取りも、しっかりと行動計画に入れながら、3日間の広島滞在で、どのように市中徘徊するかプランを練っていた。
そんな中、お買物リストにスーベレーンM400と記入していて、ふと思った。
 
M400はすでに持っているので、同じ種類のものより、別のものにした方が面白いのでは・・・。
移り気なわたしのせいで、またまたお店の人に迷惑をかけることに。
 
書斎館で購入したボルドーのM400、一時間近くM600と迷って、試し書きをした上での選択だった。
いっそのことM600にした方が・・・。
そう思うと、さっきまでのんびり待っていたボディコート。
早く終われと思いだす。
 
車屋の処理が終わると、急いで近所の文具店に。
この文具店、かなり品揃えが良いので、以前から、わたしの万年筆の下調べの場所と化している。
お店の人に、買いもしないのに、いつも万年筆を見せて貰っているので、顔を覚えられてしまいヤバイ状態。
しかし、大物買いの大事な選択の意思決定に欠かせない情報収集のため、そ知らぬ顔でガラスケースの中のM600を見せて貰う。
 
かなりいい雰囲気。
場所は近所の文具屋だが、わたしの頭の中は、昨年の6月に書斎館ですごした至福の時が指先から伝わってくる。
 
急いで文具屋の駐車場にもどり、携帯を取り出す。
この文具店、店員さんはたくさんいるのだが、なぜかわたしが電話すると、いつものお姉さんが取ってくれる。
ナンバーディスプレイで、コントロールしているのか?
ということは、わたしは完全に目をつけられている・・・?
 
お姉さんに、M400からM600にチェンジしたい旨を伝えると、両方取り寄せて、お店で選んではどうかと言ってくれた。
なんだか申し訳ない気がしたが、どちらでも、残った方をお店で在庫として持っていても悪い選択ではないと言ってくれたので、その言葉に甘えることに。
 
電話をかけたのは連休中だったので、代理店への確認は連休明けになるとのこと。
で、連休明けにM600のペン先BもOKとの回答。
入荷しだい連絡をもらえるという約束で電話を切った。
 
年末、広島に帰省して、広島パルコの中をうろうろしていると、文具屋さんから、今入荷したとの電話あり。
残念ながら、その日は電話でずっとやり取りしたお姉さんは、お休みとのことだったので、会うことはできなかったが、スーベレーンM600を引き取って実家に帰った。
 
正月の連休は、自宅に戻らずに家族両方の実家をウロウロとしていたので、箱に入れたまま持ち歩いていた。
しかし、とうとう我慢できずに、妻の実家で開封。
 
インクだけ近所の文具屋で購入。
箱から取り出して、試し書きをしてみたら、想定どおり最高のインクフロー。
 
今回は緑縞にしてみたが、ボルドーとはまた別の美しさ。
(こうなると青縞のシルバートリムも欲しくなるのが人情)
 
2006年に大活躍の一本になりそう。
 
 
●万年筆を買いに(ペリカンM600購入記:おわり)
 
 
これは、2006年に手帳とカバンのホームペーヂの特集ページ、「万年筆を買いに」にUPした「二本目のスーベレーン(ペリカン:スーベレーンM600)」を、加筆修正したものです。
 
1 2006/01/15更新
2 2006/01/16更新
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