
万年筆道は奥が深い。
万年筆本体のデザインや大きさ、ペン先の太さや固さ、中に入れるインキの色。
今流通している万年筆で考えても、その組み合わせは無限大。
そうした中から、自分にあった最高の組み合わせが見つかった人は運がいい。
最高の一本(一色)を求めて、多くの人はまた次の一本を求めていく。
まあ、その過程がたのしくてやめられないのだが、本当にヤバイ世界だと思う。
わたしには、そうした書く万年筆の楽しみとは別に、インキボトルを眺めるという楽しみがある。
いろいろな会社が、それぞれの工夫を凝らしたボトルを用意しているが、それらのデザインは趣向が凝らされて、見ているだけで気分がいい。
でも、このボトル趣味、最初からあったわけではない。
わたしが購入した初めての万年筆はLamyのサファリというのは、今までも紹介してきた。
このとき、わたしの頭の中のイメージは、「万年筆のインキ=カートリッジ」でありボトルのインキなど、手を出そうというより、その存在自体が頭になかった。
ボトルを買うきっかけは、初めての万年筆から半年後、PelikanのスーベレーンM400を書斎館で購入したことによる。
このとき一緒に購入したのが、Pelikanの4001のロイヤルブルーとブリリアントレッドのボトル。
万年筆と一緒にインキボトルがわが家にやってきたのだが、初めて手にしたこのペリカンのインキボトルの無駄のない機能美に、わたしは一気に魅せられてしまった。
インキを買うのは、当然、その色を楽しみたいのが第一だが、それ以来、ボトルのデザインも、わたしのインキを買う楽しみの一つになった。
ペリカンだけでなく、モンブラン、ドクターヤンセン、Lamyなど、どれも各社が趣向を凝らした機能美がある。
いずれは、コレクションケースを購入して、このインキボトルたちを書斎でディスプレイしたいと思っている。
(06/02/05)
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