【特集】万年筆を買いに

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【My impression】Lamy Safari

2004年の年末に、一本のサファリを購入して以来、私のまわりに万年筆が増殖し続けている。
数えてみたら、20本近い万年筆が私の書斎にあった。
面白いことに一本一本の万年筆、それぞれで書き味が全く異なる。
ここら辺で、私の感じた万年筆の印象を順次記録していくことにした。
 
今回の一本は、Lamyのサファリ。
わたしにとって記念すべき第一号の万年筆である。
 
@青軸 ペン先F 2004.12 東急ハンズ広島店
A赤軸 ペン先F 2004.12 広島:ルブラック
Bアルスタ・グラファイト ペン先F 2005.1 広島:フタバ図書
Cオレンジ軸 ペン先M 2005.2 伊東屋銀座本店
D黄軸 ペン先F 2005.3 東急ハンズ広島店
Eスケルトン ペン先M 2005.6 伊東屋銀座本店
F赤軸 ペン先M 2005.7 丸善・丸の内本店→→→職場で使用中
 
全部で7本あった。
 
このサファリ、最近はとてもメジャーになり、ちょっとした文具店にも置いてあることが多い。
しかし、2004年の暮れに広島で探した時には、置いてあるところがほとんどなかった。
探すのに、とても苦労をした記憶がある。
 
最初の一本は赤軸が欲しかったのだが、広島の街中では見当たらないどころか、サファリ自体が福屋百貨店にスケルトン、東急ハンズに青軸がそれぞれ一本ずつあるだけだった。
取り急ぎ、ハンズの青を確保したのが、増殖のはじまりとなった。
 
このペン、太軸にワイヤークリップの独特のデザインが大きな特徴。
今ではカッコイイと思うが、ここは好みが大きく別れるところだと思う。
 
太い軸に横幅の広いクリップは、手帳のホルダには納まらないし、下手をすると、プラスチックのボディは玩具みたいともとらえかねられない。
見た目で、好き嫌いがはっきりする一本ではなかろうか。
 
   ◇
 
実際の使用感。
 
わたしがまず取り上げたいのが、グリップ部の三角の形状だ。
実際に持ってみるとわかるのだが、三角の部分を自然に持つと、正しいペンの持ち方になる。
すると、ペン先が紙に対して正しい角度で当たるので、もともと玉子型で癖のないニブポイントに加えて、さらに書き味が滑らかに感じられる。
 
ペリカンの太字のような扁平のニブポイントは、紙とペン先の角度選ぶことが多い。
ニブポイントと紙の接触する角度によっては、全くインキが出なくなることがある。
そうしたペンを買ったばかりで、最適な持ち角度が判りにくい時、まずサファリを手にして、ペン先と紙の当たる正しい角度をチェックしている。
 
サファリで確認した角度で、紙にペン先を当てると、これまでの経験でほぼ100%、上手い具合にインキが紙に滑り落ちてくれる。
 
筆記具を正しい持ち方で持つと、とても書きやすいという事が、サファリを使うことで体感できる。
 
 
次にペン先。
サファリのペン先は、鉄ペンでとても固い。
なので、かなりの筆圧が高い人でも、違和感なく使うことができる。
初めての万年筆にも向いている一本だ。
 
わたしも、それまでボールペンに慣れていたので、最初にサファリを使い始めた時には、水性ボールペンと同じ強い筆圧で使っていた。
それでも、何の支障もなく、水性ペン以上にスルスルと書くことができた。
 
日常の筆記の95%に万年筆を使用している現在では、かなり力を抜いて書く事になれてきた。
もちろん軽い筆圧でも、サファリのインキフローは十分についてきてくれる。
 
わたしの所有する7本のサファリは、いずれもフローはバツグンで、軽い筆圧で筆記しても全くかすれる事はない。
工業製品なので、当然、当たり外れはあると思うが、万年筆のなかではかなり高い品質を保持しているものと推察される。
 
ちなみに、スケルトンのペン先のみ黒い塗装がされていない。
ペン先がシルバー色になっている。
塗装の影響かは不明だが、ペン先がシルバーのものの方が柔らかく感じる。
(限定オレンジもシルバー色のペン先で、やはり黒ペン先より柔らかく感じられる)
 
もし、2本揃えるならば、ペン先の太さ違いの選択パタンが多いと思うが、ペン先の色違いで揃えて見ても、筆記感が違って面白いかも。
 
   ◇
 
最後に価格について触れておきたい。
アルスタはアルミ軸なので5,250円と少し高めだが、普通のサファリは3,650円とかなりお手ごろ価格。
なので、ドンドン増殖しやすいという恐怖はあるが、安いので、遠慮無しにガンガン使う事ができる。
コンバータも800円弱で入手できるので、他社の色々なボトルインキをいれて楽しむこともできる。
 
わたしは根性なしなので、ある程度の価格のペンは純正のインキしか入れる勇気がない。
しかし、万年筆の楽しみの一つとして、他社や独立系インキを楽しむということもある。
 
そんなときにこそ、このサファリが大活躍。
個人的に、モンブランのインキとの相性があまり良くない気がするが、その他は問題なく使えている。
 
ちなみに、相性が良くなかったのは、ルビーレッド。
スケルトンに入れて、2、3週間書かなかったら、詰まってしまった。
洗浄したら大丈夫だったが、安いペンとはいえ、インキでペンがダメになるという経験をしたことがなかったので、一瞬ひきつった。
 
もう一つは、レーシンググリーン。
これは黄軸に入れていたのだが、なぜか、いつもペン先が汗をかいたような状態になっていた。
きっと漏れる寸前の状態だったのだろう。
 
ドクターヤンセンとは相性が良い。
今のところ目だった違和感はない。
 
あと、注意が必要なのが純正なのだが、カートリッジのブルーブラック。
青軸にさしていたのだが、使用頻度が低かったので、3、4ヶ月たったころ、黒のペン先の塗装が、なんだか薄くなっていた。
BBのインキが強すぎてペン先に影響があったのだろう。
BBを刺しっぱなしにしている人は要注意。
 
わたしは、サファリでテストしてOKだったインキを、ペリカンのトラディショナルで使っている。
 
 
とりあえず、サファリは7本あるので、気を引かれる限定色が出るか、国内未発売のペン先Bを発見した時が8本目のサファリゲットになる予定。
 
個人的に、一本は試してみて面白いペンだと思う。
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