【特集】万年筆を買いに

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私のお気に入りのペンや購入記の紹介
●万年筆を買いに(ペリカンM205デモンストレータ購入記)

世間の噂では、11月初旬発売と言われていたPelikanのM205。
いわゆる、ペリスケ・シルバートリムだが、万年筆ブームの中での発売ということもあり、あちらこちらのブログで予約宣言がされていた。
こうした予約宣言を見て、当初から2本買いの予定でアメ横で安く仕入れてやろうと企んでいた私は、ちょっとあせっていた。
 
毎年、10月中旬に仕事の一山を向えることが多いのだが、仮に仕事が伸びた場合のことを考えると、私も予約を入れていた方がいいかな?と頭の片隅で気にかけていた。
ただ、通販の安値は申し合わせたかのように8,400円。
事前に情報入手していた、アメ横某所の価格の方が安い。
アメ横も通販に劣らず、十分に怪しいのだが、まだ、目前で実物をチェックして買えるので、なにはともあれ、11月初旬の解禁になったら、すぐにアメ横に駆けつけようと考えていた。
 
そんな中、10月の中旬に「ペリスケ店頭に並ぶ」との一報が・・・。
わたしが気が付いたのは、とめさんのブログで、「伊東屋でディスプレイのセッティングをしていた」という、なんともリアルな情報が掲載されていた。
それを見たわたしは、すぐにアメ横の某店にTel。
こちらも、すでに販売を開始したとのこと。
ただ、限定品ということで事前に入手していた価格より、1,000円近く値上がりしていた。
まあ、これがまたアメ横の商売といえばそれまでなのだが。
 
早速、アメ横に向ったわたしは、そこで初めてM205と対面。
今思えば、丸善にでも立ち寄ってから行けばよかったのだが、アメ横にあったペリスケは、ちょうど同時期に発売になっていたグランプラスと一緒に、セルフのうどん屋に置いてあるチクワのごとく山積みにされていた。
正直、初めての出会いがこれだったので、なんか違う!という感じである。
 
広島ローカルの話題で恐縮だが、その昔、合コンの待ち合わせ場所といえば、宝塚会館かウイズ・ワンダーランドの前が定番だったのだが、現地で実際に会って見て「ゲッ、何か話と違うぞ!コレ・・・」というのと同じ気持ちだ。
 
一歩引いた気持ちを、前向きに捉えなおし、店主に声をかけて、ブツを実際に手に取って見せてもらったのだが、何だか、一気に覚めてしまった。
色がないのも、妙に安っぽく見えてしまい、その日は、何も買わずに帰った。
 
その後、数日、どうしようか迷ったのだが、やはり限定生産という言葉には弱い。
欲しくなった時に、市場で調達できなくなってしまっていたら、あきらめもつかないので、きちんとした所で買うことにした。
丸善、伊東屋、書斎館のどこにしようと迷ったが、結局、困った時の書斎館である。
 
まだ、仕入れたばかりとのことで、ペン先Bの在庫も数本あったため、全部のBを試し書きさせてもらうことにした。
試し書きのプロセスは、決まった一種類でも、いつもと同じだ。
 
在庫がまだ、たくさんあったので、選んだペン先に一番程度のよかった軸を選んで付け替えてもらうこともお願いできた。
とりあえず、2本買いの当初の野望は、定価販売でペン先Bを一本購入となった。
 
購入後は、しばらく書斎での保管状態だったのだが、先日、ウエルカムの儀式でペリカンのロイヤルブルーを吸入してみた。
 
・・・面白い・・・
 
ウエルカムの儀式は、いつもインキをタンク半分以下まで入れて使うのだが、吸入の様子、タンクに入ったインキがペンを傾けるたびに、トロッと動く様子。
コレまで、色付きスケルトンを収集してきたが、この感覚を楽しめることはなかった。
この透明の軸の中を、インキがトロトロ動く様は、いくら見ていても飽きない。
 
実際の万年筆の書き味としては、トラディショナルのゴールドプレートの金色タイプと大差はないと思う。
というか、同じではなかろうか?
スーベレーンと違い、丸研ぎのペンポイントなので、太字でも角度の許容範囲が広く、フローも抜群に良い。
こうなると、もう一本欲しくなるのが人情である。
 
しかし、幾つか、問い合わせをしてみると、すでにペン先Bは売れてしまったみたい。
通販サイトを見ても、ペン先Bは完売の所ばかり。
買ってきてすぐに、インキをいれて試してみたら、この楽しさに気が付いていたのにと思ってもあとの祭。
しかし、ある通販サイトを見てみると、ペン先Bがあるというではないか?
それも、まだ私が気が付いた時点では、在庫にもまだ余裕があるとのこと。
 
結局、通販サイトを利用して、初めて万年筆を買ってみることに。
まあ、これが、あとでいい勉強になるのだが、こちらはもちろん通販なので割引価格で入手。
単なる偶然とは思うが、こちらのペン先は、書斎館で入手したブツ以上の良品であった。
 
この2本は、ウエルカムの儀式が終わったら、一本はボルドー系、もう一本は赤系を吸わせる予定。
もし、どこか店頭に程度の良いペン先Bが残っていたら、もう一本いってしまうかもしれない。
使っても、眺めていても楽しい一本である。
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