これまで、丸善のオリジナル原稿用紙「萬年筆物語」と、おなじ名前のメモ帳を入手していた。
原稿用紙が元で、それのパロディがメモ帳だとずっと思っていた。
そんな私の前に、第三の萬年筆物語が出現してきた。
それは萬年筆物語という名の「小いさな本」。
確保したのは、先週、ペントレイを入手したことを紹介した、ラゾーナ川崎の丸善でのこと。
ペントレイを確保して一安心。
店内を落ち着いた気持ちで、ゆっくりと眺めていたら、ヒョンなところに、この「萬年筆物語」の本が大量に置いてあった。
周りに一緒においてあったものは、非売品のラベルが貼ってあったので、これもディスプレイ用かな?と思っていたら、値札がちゃんと付いていた。
パラりとめくってみると、万年筆に関するエッセイがたくさん掲載されていて面白そう。
発行年を見てみると平成6年とあるので、13年前に出た本みたい。
余と萬年筆というタイトルで、漱石のエッセイが最初に掲載されている。
かの漱石も、わたしたちと同じように、萬年筆の書き味にこだわり、また、インキの色にもこだわっているのが面白い。
また、私と万年筆という章では、板坂元や串田孫一など、著名万年筆好き人10名の短いエッセイが掲載されている。
後半には、萬年筆ブランドということで、内外のブランドが紹介されている。
こうした特集の場合、まずペリカンがどのように紹介されているかを真っ先に確認するのだが、ここでは「トレド」の写真が掲載されていた。
その写真は、ギフトセットみたいで、例のペン置きが付いてるレトロ風インキボトルがセットになっている。
きっと、平成6年当時は、普通に流通していたのだろう。
あと、合間、合間に古い萬年筆の広告も掲載されていて、丸善の「學鐙」の広告もある。
萬年筆ファンならば、興味を持って眺められるのではないかと思う。
1,200円と高めの価格だが、本と呼ぶよりも、小冊子といったほうがピッタリのような気がする。
少し高いような気がしないでもないが、わたしは楽しませてもらった。
というより、わたしは結構なお宝を掘り当てたような気分だ。
この冊子が今でも普通に売っているのかは不明だが、ラゾーナ川崎には、まだお宝が眠っているかもしれない。
また、近いうちに、宝探しに行こうかな。
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