わたしは、この手のトレイが大好きだ。
トレイ好きになったきっかけは、はっきりしている。
かなり昔、社会人になったばかりの頃だと思う。
たぶんDIMEだったと思うが、出張の便利グッズとして革製のトレイが紹介されていた。
出張時のホテルなどで、鍵や時計などの身の回りの小物を収納するのに便利という紹介記事だった。
この写真のトレイのような深い形状より、お店のレジでお金を載せるために置いてある浅型トレイの方がその時に紹介されていたモノに近かった。
伸ばせば一枚の革になるので、カバンの隙間に忍び込ませるだけで持ち運びも簡単ということだ。
わたしは、かなり神経質なたちなのでホテルなどに泊まった時に、身の回りのものを一箇所に集めておかないと、忘れ物をしそうで不安になる。
で、いつもホテルでは、机の上にティッシュを2枚敷いて、その上に時計や小銭入れ、次の日の朝食のチケットなどを置くようにしていた。
それはそれで忘れ物防止の一つのルールとして定着していたのだが、ティッシュを敷くというのが、なんだかマヌケだなといつも思っていた。
そんなときの、便利グッズ紹介記事である。
それを見たときから、欲しくて欲しくてたまらなくなった。
ところが、紹介されていたようなトレイがどこにも売っていないのである。
その当時はインターネットなども無かったので、雑誌や直接自分で収集したショップ情報しかない。
記事を書いていた人は、海外旅行先で買ったとしか書いていなかったで、取り扱い元の情報は全く無かった。
こうなると、ますます欲しくなる。
結局、2、3年後になったと思うが、偶然カバンのキタムラ(元町に本店があるカバン屋)で、革ではないがトレイを見つけた。
手触りの良い布製で、4隅にホックがあってこれをとめると箱状になり、外せば四角い板状になるものだった。お店の人に聞いたらアクセサリーケースということだったが、機能的には出張用小物入れとしてつかえそうなのでGET。
(結局、雑に扱うのがもったいなく、自宅で毎日使うモノを入れる小物入れとして使用)
この、トレイに中々出会えなかった3年間でわたしの体に、トレイを見ると過剰反応してしまう習性が刻み込まれてしまったようだ。
またそれから、数年後になるが、次に見つけたのが、渋谷のパルコの中にあるフランフランという雑貨屋。
これはビニール製でやはり4隅にホックがついているキタムラのトレイと同じ形状。
これは、ビニールということもあり、ガンガン気にせずに酷使。今でも出張用トレイとして現役で活躍。
あと、自宅のキーホルダーや小銭入れ用にWHCのトリンキートレイを昨年末に買ってしまった。
ただ、これは鉛のような金属が挟み込まれていてとても重たく、外出先に持ち運べる代物ではないので、自宅専用。
で、この夏、丸ビルのHPを見ていたら、クラチカヨシダのページにこのトレイが紹介されていた。
わたしがGETしたのは大小あるうちの小の方。
ショップの人に聞いたら、丸の内のクラチカ限定のモノで、在庫限りとのこと。
サイズを訪ねたら、応対してくれた店員さん、ポケットから小さいメジャーをさっと取り出しすぐに計ってくれた。
また、そのメジャーが革のカバーが付いていてカッコいい。
結局、大きいサイズは展示現品しかないとのことなので小さい方だけを購入。
一つ一つ手作業での製作とのこと。
写真ではわかりにくいが、センターにPORTER TOKYOと型押しされている。
家族に自慢すると、「同じようなものばかり買って、中に入れるものが無いんじゃないの?」と笑いながら言われた。
在庫があれば、大小2個買いするつもりだったとは、冗談でもいえなかった。
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