私の病害虫対策用の木酢液の原液(木酢液の比較で「B」のカップ)です。ただし、病害虫防除に利用するので木酢液は殺虫剤、殺菌剤ではありません。
原液を水で薄めますが、その濃度や使い方によって様々な効果が得られます。
木酢液はいろいろな商品がありますが選び方が重要です。
■ ワインレッド色で透明である。 ■ pHが2.8〜3.2である。 ■ 原料の樹種を明確に表示している。 (広葉樹がいい) ■ 6ヶ月以上静置して、ろ過精製したもの。 ■ ペンツビレンなどの発ガン性物質を分離除去したもの。 ■ 沈殿物や濁ったもの、浮遊物のあるものは避ける。 ■ 蒸留木酢液は農業用には向きません。 ■ 酢のような刺激臭がするものはダメです。 |
---原材料---
( ウバメガシ/広葉樹100%・製炭窯:白炭窯 半年以上静置分離 )
その他にも条件はありますが、素人にはなかなか難しいので、最低でも以上のような条件を満たしていて、素性のはっきりしたものを選んでください。
BとCはワインレッド色で透明で良好です。Aは色が濃く透明ではありません。前年度に買った木酢液でした。Dは5倍に希釈した市販のもので良くありません。浮遊物がありました。Cは濃さの例として作り、実際とは異なります。 |
この試験紙は、pHがまったく未知のものを、おおよその値を計るのに最適。 測定は変色した試験紙をカラー台紙(変色表)と比較し、1pH毎で判定します。 |
Bの結果はpH2と3の間と思われる。Bは今回購入した左上の写真の木酢液です。 もっと正確に測定したい場合は0.2単位で識別できる試験紙が必要です。 クリックすると少し大きく見られます。 |
測定は変色した試験紙を出来るだけ早く変色表と比較します。上記の試験紙では、1pH単位毎なので、おおよそのpHしか測定できないですが初心者なので、この木酢液を信用して使用しましょう。
どうしても心配なら、発芽試験で確かめよう。
小皿にティッシュペーパーなどに数粒の種を置き、100倍、200倍、400倍、600倍、800倍、1000倍に個々に希釈した木酢液を散布して1週間ほどおいて発芽状態を観察します。
倍率によって発芽の状態が違います。全く同じ発芽状態や、発芽しないものは使えないでしょう。
「自然農薬のつくり方と使い方」農文協 84ページを参照
---濃度や使い方によって色々な効果をもたらします。---
倍率 | 使い方 |
原液 | 各素材を浸け込んでエキスを抽出し、 目的の効果の倍率に希釈して散布 |
0 〜100倍 | 原液を20倍に希釈して土壌散布すると 土壌消毒となり、その結果、病害に効果 |
200 〜300倍 | 作物の生育を抑制するので病気の予防や徒長防止になる実験では、400倍で芽は出るが抑制されている。 |
500 〜1000倍 | 作物の生育を促進するので定期的に葉面に散布する。 葉が厚く丈夫になる。 |
1000〜2000倍 | 15日くらいおきに、かん水の代わりに散布する。 根圏微生物が増え、根が良く張る。 |
詳しくは
「自然農薬のつくり方と使い方」農文協 をご覧ください。写真はすべてインターネットで購入した木酢液とpH試験紙です。それをデジカメで撮影したものです。
補足:200倍に希釈するとは?
5mlの原液を200倍に希釈するには、5mlの原液に995mlの水を加えます。
その他、素材をつけ込んだ木酢エキス