高野悦子の墓は、JR東北本線・西那須野駅にほど近い栃木県那須塩原市(旧・西那須野町)東町の宗源寺(そうげんじ)にある。
宗源寺は曹洞宗の寺院で、1892年に創建された。特徴的な山門で、境内には大きなエドヒガン桜がある。また本堂には本尊として木造白衣観音坐像という18世紀初頭の木像彫刻の仏像が祭られている。
墓は、宗源寺の門を入って左奥の路地を進み、住宅の間を通り抜けた先の敷地にある。
高野家の墓の前には木々が植わっており、一目でわかる。東日本大震災の時には墓石が倒れるなどの被害が出た。
ウイスキーとたばこが置かれていた墓前に花を供えた。
「高学院純心法悦大姉 昭和四十四年六月二十四日 悦子 二十才」
右には母・アイ(存命)、その右には2001年亡くなった父・三郎の名前がある。
謹んで、ご冥福を祈った。
「地元の宗源寺にある悦子さんの墓には、今も若者が訪れる。中には住職代務の高橋妙綾さん(57)に悩みを打ちあける者もいる。悦子さんの絶筆に「旅に出よう ポケットには一箱の煙草と笛をもち」とあることから、墓にタバコを供えるなど、現代っ子らしい一面はあるが、総じて皆まじめだという」(『何がうける自殺者の日記』「毎日新聞(栃木版)1981年7月5日」(毎日新聞社、1981年))。
西那須野駅周辺で「二十歳の原点(ノート)」ゆかりの地を巡る方は、観光自転車を利用するのが便利かつ快適である。
西那須野観光協会が観光を目的とする人に観光自転車の無料貸し出しをしている。JR西那須野駅東口を出て黒磯方向に歩いて約1分にある那須塩原市営西那須野駅東口自転車駐車場で借りられる。貸し出し時間は午前7時から午後7時まで。
貸し出しにあたっては行き先を告げる必要がある。ただ係員には高野悦子や二十歳の原点を知らない人も少なくない。その場合、ゆかりの地の一つで旧・西那須野町の代表的な観光名所である「烏が森公園」(からすがもりこうえん)の名前を出すといいだろう。
烏が森公園☞西那須野で1964年