主な改正内容
①雇用保険被保険者の基準が「1年以上の雇用見込み」から
「31日以上の雇用見込み」へ変更
今までは、雇用保険被保険者の適用基準は「6か月以上の雇用見込みが
あること」及び「週所定労働時間が20時間以上」でした。
改正後は、この適用基準が「31日以上の雇用見込があること」及び「週所定
労働時間が20時間以上」に変わります。
(注意点)
今回の改正では、雇用保険の被保険者となるための要件は緩和されていますが、基本手当(失業保険)を受けるために必要な期間は6カ月のまま変わりません。よって、雇用期間が3か月の労働者の契約を更新しなければ、その労働者は単独で(前後の雇用保険の被保険者期間を通算せずに)基本手当を受け取れないこともありえます。
雇用保険料を支払いながら、離職後に基本手当を受け取れないとなるとトラブルの原因にもなります。入社時(雇用保険加入時)には、労働者に十分な説明を行ってください。 |
②雇用保険料率改定(1.1%⇒1.55%(一般の事業))
平成21年度の雇用保険料率は、失業等給付に使われる保険料率が0.8%
(うち0.4%は労働者負担)、雇用保険二事業(雇用安定と能力開発)に使わ
れる保険料率が0.3%、合わせて1.1%でした(一般の事業の場合)
平成22年度は一般の事業において、失業等給付に使われる保険料率が
1.2%(うち0.6%は労働者負担)、雇用保険二事業に使われる保険料率が
0.35%、合わせて1.55%となります。また、農林水産・清酒製造業は1.75%
(うち0.7%は労働者負担)、建設業においては1.85%(うち0.7%は労働者負
担)となります。
③育児休業給付金の「休業開始時賃金」が50%に変更
今までは、育児休業中は「休業開始時賃金」の30%の「育児休業基本給付
金」が、職場復帰6カ月経過後には「休業開始時賃金」の20%の「育児休業
者職場復帰給付金」が支給されていました。
改正後は、休業中の「育児休業給付金」に一本化され、「休業開始時賃金」
の50%を休業中に受け取れることになります。
(注意点)
この改正は、平成22年4月1日以降に育児休業を開始した人に適用されるものです。
平成22年4月1日をまたいで育児休業を取得している場合(平成22年3月31日以前から育児休業をしている場合)は、平成22年4月1日以降も、これまでと同様に「育児休業基本給付金」と「育児休業職場復帰給付金」に分けて支給されます。 |
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