1. 番長方面
  2. Dulcet Wind
  3. ドルシネア・ダイアリィ 第四部・目次

Last Modified : 8 JUNE 2004


World with me

ドルシネアでログインしていつもの様にまずポストを確認すると、その中は送られてきた物で随分と賑やかなことになっていた。

まずは先日知り合ったエルヴァーン赤魔道士・Vnさんから、ライトクロスボウとブロンズボルト三ダース。これらは初級冒険者用の射撃武器と、その矢である。ついでタルタル赤魔のNmさんからは、レベル34以降で装備できるマリンハットが。この帽子はカメ獣人・クゥダフの住処である「ベドー」に出現する、ノートリアスモンスターから得られるアイテムであるようだ。ベドーはNmさんがよくお金稼ぎに篭っている場所。そしてNmさんのことを勝手に「ベドーの主」とか思っている私である。マリンハットはドルシネアに装備は出来ないから、換金させてもらおうかなとか考える。

次にポストからのそりと歩み出てきたのが、エルヴァーン釣り師・Ccさんから送られたスッポンこと「レッドテラピン」だ。これを使って、何か料理を作ってくれとのこと。スッポンを使ったレシピはあまり無いし、大した効力が無いのかメジャーでもない。スッポン自体なかなか釣れないのか、前述の理由で狙って釣られないのか、競売所にも殆ど出品されないレアな素材だ。こ、これは調理に失敗できませんよ……。ちょいとプレッシャーを感じつつ、Ccさんにはもう少し調理のスキルを上げてから挑戦する旨を伝えておく。

ミスラモンク・Stさんから、コカトリスの肉が一切れ。前衛冒険者の主食・ミスラ風山の幸串焼きの素材となるコカ肉は、一切れ大体1,200から1,500ギルで取引される定番素材。お金稼ぎのために集めた肉のうち一切れをお裾分けしてくれたのだろう。とても有難い。今度山串送っちゃる。

送られてきた品々を眺めて、じんわりと胸が温かくなった。こういう感じ。それぞれの出来ることで相手の出来ないことを補い合う、こんな相互のやり取りを、私はMMORPGに期待していたのだ。そんな支え合う生活観を求めて、そんな世界があると信じて私はMMORPGに足を踏み入れたのだ。レベル上げが重視され、それが中心で回っている感のあるFFXI。正直言って望み通りの世界ではないが……冒険者を辞め、調理の腕を磨いてきた今、自分なりに望んだ世界にちょいと近づいていけたのかなと、少し感慨深い思いがする。

トパーズトパーズの植木鉢から、ローレルが9、そして炎のクリスタルが22個収穫。よっしゃー!とガッツポーズ。これでまたがんがん調理に打ち込められますよ!

ドルシネアでログインし直す。トパトパから送ったクリスタルを回収しようとポストを開くと、またまた調理の素材がこぼれ出た。ヒューム戦士のTkさんから、栽培の収穫物であるキャベツ、ブルーピース、そして岩塩。調理をやっていないTkさんには、確かに無用の長物だ。これらは早速使わせてもらおう。Vnさんから今度はワイルドオニオンが一ダース。こ、これは少々値が張りますよ。山串の素材であり、競売で売ればいい儲けになる筈。有難いけれど、申し訳ないくらいだ。

錬金術ギルドで毒消しの素材を補充、更に水銀作りで錬金術スキルを14まで上げる。最後に皆へお礼のメッセージを送って就寝した。


ホルトト遺跡の再探検

バストゥークからサンドリアに移動して、カラフルエッグを作る。折りしも火曜日。スキルはめきめきと上昇し、遂に昇格試験を受けられる68に到達した。試験用のレーズンブレッドを作成してから、デジョンでウィンダスへと移動する。試験を受けて、ドルシネアは「高弟」に昇格した。

釣りの調子が芳しくないので、ちょいと着替えてサルタバルタの草原に飛び出した。最近、知り合いがよくサルタに点在するホルトト遺跡に潜っている。遺跡の浅い階層に巣食うゴブリンからはワイルドオニオンを多く取れるし、深く潜ると宝箱も見つかるのだそうだ。ドルシネアはギデアスやユグホトの岩屋、ダングルフの涸れ谷なんかで宝箱をよく頂くが、そういえばホルトトでは見たことも無い。そもそもホルトトは低レベルの頃に行ったことはあるものの、レベルが上がってからは全くご無沙汰だった。低級トレジャーハンターの血が騒ぐ。ちょいと探索に行ってみよう、そう思ったのだ。

久し振りに歩くサルタバルタ、そしてホルトト遺跡。進路に現れるゴブリンをしばきながら奥へ。昔々、恐怖の対象だった緑色のカブトムシ。今は全然怖くない、横を通り過ぎる。見慣れないスライム状のモンスターがいた。「Blob」という名のコールタールの固まりのようなそいつは、調べてみると「練習相手にもならない」と出た。倒してみたが、アイテムを何も出さなかった。

更に奥へ。「Magic gate of Horutoto」という扉を初めて抜ける。するとそこは柱が幾つも立つ広間で、マウラやセルビナ近辺にいるゴブリンが何体もうろついていた。一対一なら充分勝てるが、とにかく数が多い。また障害物も少ないのでリンクの危険性が極めて高い危険地帯だ。だが資料によると、この先に宝箱の出現地があるようだ。なんとしてもチェックしたい……。

ゴブリンが背を向けた一瞬を突いて通過、広間から通路に走りこむ。気付かれなかった……冷や汗たらたらだ。だがその甲斐は合った。通路の先に意中の宝箱を発見したのである。

画像・ホルトト遺跡のChestいただき!
戦利品はモスアクス(両手斧)でした。

遺跡を脱出し、草原を西へてくてく歩く。イモムシのノートリアスモンスター・Spiny Spipiと戦うガルカを発見、応援して先へ。今度は西サルタバルタのホルトト遺跡を探検だ。

「アマリリスタワー」とかいう別名を持つらしいそこは、どうやら前の遺跡ほど大きくはないようだ。しかし低レベルの頃にミッションなどで攻略したあちらとは違い、こっちには殆ど来たことがない。随分新鮮だ。先程のBlobに似たモンスターで、「Rotten Jam」というスライムがいた。勿論初見だ。記念にしばいておく。

画像・VS Rotten Jam
Rotten Jam=「腐ったジャム」。嫌ですね。

何匹もいるコウモリが陰鬱さを増す暗い洞窟。立ち止まり、宝箱が出るという場所を資料を見ながら確かめていると、突然後ろから「チチッ」というコウモリの鳴き声が聞こえた。モンスターの鳴き声は、彼らが認識した敵に対して発せられる。つまりここでは、絡まれたということだ。慌てて剣を抜き、コウモリと相対する。戦いながら調べると「楽な相手」と出た。こんな浅い階層に「練習相手にならない」以上のモンスターがいるとは思わなかった。油断した! リンクした弱いコウモリとあわせ、撃退する。やれやれ、事無きを得たが……どうやらこの辺、安心できる場所ではないようだ。

羽ばたくコウモリやアンデッドモンスターのグールといった、危なっかしい敵の間を縫うようにして奥に滑り込み、先に合った宝箱をゲット! 中から出てきたのは570ギル。これっぽっちか……ダンジョンの浅さに相応しいが、危険度の割には合わないな。舌打ちしながら危険な遺跡を脱出した。


過去から来た一撃

ウィンダスよりチョコボに乗ってサンドリアを目指す……が、すぐに予定を変更し、その足でブブリム半島を走った。マウラ近辺の海岸で、「シャル貝」を得ようと思い立ったのである。シャル貝とは少々高価な食材の一つ。だが今ドル猫は、とあるクエストでそれを必要としていた。競売所で買うには値が張るので、出来れば自力で手に入れたい。調べてみると釣りで得ることも出来るようだ。だがシャル貝を釣り上げられる釣り場ではちょいと強めのモンスターも釣れてしまう。ドルシネアにとっては死を覚悟した釣りとなる。死ぬのは嫌だなぁ。

マウラ近辺に生息するサカナのモンスターから、どうやらシャル貝は得られるようだ。彼らとは以前、レベル10台中盤辺りにレベル上げの狩りで戦った。あの頃六人で戦ったということは……レベル29の今なら一人でも戦えるに違いない。そう考え、狩りにやってきたのだった。

画像・朝日
美しいブブリムの朝日を眺めつつ、戦闘の準備を進める。

マウラ東の海岸は、レベル上げの狩場によく使われる。そこでその邪魔にならないよう、マウラ西の海岸へ向かい、そこでチョコボを降りた。モンスターのサカナとカニ以外には誰もいない、静かな海岸。近場の砂上で身をくねらせるサカナ達をターゲットし、その強さを調べた。「丁度よい」「楽」……なるほど、やはりこれは行けますな。「丁度よい」は危険だけれど、「楽」なら充分狩れる筈。装備を整え、万が一のヤグードドリンクを確認してからサカナに対して剣を抜いた。

弱体魔法を放って戦闘開始。重なるようにいた二匹の魚のうち一匹を、ドル猫の元に引っ張る。サカナはリンクしない。それを知っているからこそ出来る喧嘩の売り方だ。剣と尾びれの殴り合いが続く。……だが何かおかしい。どうも痛い。ドル猫の被るダメージ量が、予想のそれを超えている。変だ、変だぞ。まさかなと思いつつ、今戦っているサカナの強さを改めて「調べる」。……「丁度よい」と出た。違うじゃん。「楽」じゃないじゃん。間違って強い方に喧嘩売っちゃったじゃん。バッカじゃん。

重い打撃で体力を削られ、必死の回復魔法でMPが切れ。虎の子のヤグードドリンクでMPの回復を図る。だがそこにサカナが特殊攻撃の構えを見せた(ゴゴゴゴゴ)。あぁ、あれはッ! 昔々我がパーティメンバーの暗黒騎士を一撃の下に粉砕したアァ……ッ!(ドギャーン)

画像・敗北のドルシネア
やっぱりスクリュードライバーは、致死性の威力なのでした。

敗北後、TellをくれたVnさんとフレンド登録を交換した。


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