1. 番長方面
  2. Dulcet Wind
  3. ドルシネア・ダイアリィ 第四部・目次

Last Modified : 25 MAY 2004


栽培の新たなる活用

先日から進めていて、成果が上がっている計画があった。それはトパーズトパーズが受け持っている。その名も「炎クリ栽培計画」。

植木鉢に各種の種を植え、生長の途中でクリスタルを与えることで様々な植物を収穫することの出来る栽培。しかし何かの要因で、植物ではない物も収穫されることがある。宝石の素となる鉱石が出来たり、ミミズが湧いたり。そして時には合成の起点となるアイテム、クリスタルも収穫できることがあるのだ。ある時偶然、炎のクリスタルが収穫された。一ダース最高で3,000ギルにまで値上がりした炎クリ。これを栽培で得ることが出来れば、金策がどんなにか楽になるだろう。

栽培で炎クリを狙って得るための情報をネットで調べ、「炎クリ栽培計画」はスタートした。開始二日後、それは炎クリ20個という大きな利益をもたらした。当時の価値で5,000ギル近くにもなる収穫だ。手応えを感じた私は更に計画を進めるべく、この日炎クリ栽培用の素材を二ダース買い込んだ。この一つ一つが数倍の炎クリに変わると思うと……込み上げる笑いを止められないのうクックック。

ドルシネアでログインし直す。先日知り合ったエルヴァーンの女性、Vnさんに渡した護身用のヤグードドリンク。自分用のを一本作って再び携帯する。更に主食のダルメルステーキ作り。今の調理スキルでは楽勝で、ハイクオリティ品であるワイルドステーキも時折出来る程にも拘わらず、二回も続けて失敗してしまった。あ、あり得ない……割れてしまったクリスタルの破片を前に、一人モグハウスで落ち込むドル猫。

出掛ける前に競売所へ向かう。宅配を利用して、ミスラモンクのStさんへ海水魚・イエローグローブを四ダース弱、そして雷の塊を二個送る。これらは錬金術で毒素作りの素材となる。マウラで数回に分けて釣ったイエローグローブ、四ダースに一匹満たなかったのはちょいと格好悪いかな、とか思う。

ギデアスへ行き昨夜の草刈りの続きをしていると、昨夜と同様にヒューム戦士のTkさんから話しかけられた。昨夜から二人でしているのは栽培に関する話だ。栽培に興味を持ち、これから始めるというTkさんに、基本的な進め方をレクチャーした。どの種をどう育てたら何が得られるかまでは教えない。Tkさんもレベル上げだけじゃあなく、このヴァナ・ディールのいろんな要素を楽しめられたらいいねと思う。

ギデアスの宝箱を二つ開け、何やらわんさか湧くサルタ綿花を刈り取ってウィンダスへ帰還。昨夜はたった一本のヤグードドリンクしか渡せなかった。気になっていたので改めて、ドリンク二本とメロンパイ一ダースを作ってVnさんに送った。これでようやく、充分な助けになるだろう。うむうむと一人うなずいて、この日は就寝した。


ウィンダスの日常

ヌナイでケープを作って裁縫のスキル上げ。スキルは7に上がった。続いてドルシネアでログイン。リンクパールを通じて会話をしながら、買い物・合成を進める。野菜を調理ギルドで買い込みカラフルエッグ作り。続いて自分のバザーに陳列するメロンパイ作りだ。ウィンダスを忙しく走っていると、バザーからミスラ風山の幸串焼きが三本売れた。

ミスラモンクのStさんが、錬金術のスキルを上げて見習いに昇格したという。送った素材が役に立ったようだ。何より。マウラでのイエローグローブ釣りをお勧めしておく。

見かけたバザーからお安いトカゲの卵と骨くずを買い込む。更に競売所でメロンパイの出品数が0だったので、バザー用以上に作り込んで出品しておく。その足でサルタバルタへ続く門まで走り、ガードのNPC兵士から呪符デジョンを補充。取りあえず、今ウィンダスでやりたいことは終えた。これからどうしようか……。

まぁ、調理をやるとしたらサンドリアに移動しておくのが手堅い判断か。カラフルエッグの素材もサンドリアなら豊富で、しかも安く手に入る。そう考え、チョコボを借りてウィンダスを出た。


夜歩く

サンドリアに向かって北上したドルシネアだったが、ふと思うところあってジュノでチョコボを降りた。

以前に世話になったNPCのガルカを確認すると、どうやら誰もクエストを受けていないようだ。自分も依頼を受けず、そのまま時間を待つ。やがて夜を迎え、「彼女」がすうっと姿を現した。ジュノ下層の街灯に灯を点すボランティアのクエスト。それをどのプレイヤーも受けていない夜にだけ現れるNPCミスラ、彼女の名はVhana Ehgaklywhaという。

画像・明かりを点ける者。
下層をゆっくりと歩むVhanaの仕事を付いていって見届ける。

ごめん、今仕事中なんだ……。──彼女に話しかけると、ただそれだけしか語らない。多くの冒険者が行き交う、長く伸びるジュノの喧噪を、ひっそりと漂うように歩いていく。彼女が足を止めると頭上の街灯に、ぽつんと灯りがふと点る。すると彼女の足は次の街灯へと向かうのだ。

十数カ所の街灯を点け終えても、彼女の足はその先へと進む。彼女の背を追っていくと、そのままVhanaは門の向こう……ロランベリー耕地へと姿を消した。彼女をロックオンして自動的に後を付けさせると、プレイヤーキャラクターもそのままロランベリーへ出てしまうと聞いたことがある。その時もちろんロランベリーに彼女の姿はない。彼女はただ街灯に灯を点すためだけに存在する……その夜にだけ歩み行く「幻影」のような人であるのだから。

以前自分で灯を点したこのクエストだが、今日ようやく終えられた気がする。競売所で買い物をして、ドルシネアはジュノを後にした。


そこによくある風景

サンドリアを目指していたのだが、また思いついたことがあって今度はジュノからバストゥーク方面へとチョコボを走らせた。ロランベリー耕地を抜け、いつもぐずつき模様のパシュハウ沼へ。この地の石碑を探すことにしたのだ。

パシュハウ沼は何度か徒歩で横断しているし、単独で狩りもしている。そのルートに石碑は見られなかった。パシュハウを徒歩で渡る際は、沼のほぼ全域を蛇行する必要がある。その中で見つけられなかったということは、わずかに残った未見の領域を探せばよいということだ。チョコボに乗った安全かつ高速なピンポイントの探索により、石碑はすぐに見つけることが出来た。

画像・石碑とモルボルとドル猫。
石碑の脇にはモルボルが一匹。
画像・食べられたドル猫。
取りあえず食べられてみた。

石碑があったのはちょいと入った袋小路の一辺り。そこにはまるで番人のように大きなモルボルが徘徊していた。なるほど、これはやっかいだ……。石碑を写すための粘土も持ってきていないので、今日のところは場所を確認して立ち去った。モルボル対策を考えなくてはいけないな。

その足でセルビナに行き、村長から粘土をゲット。船で海釣りを楽しもうと思ったら往復共に海賊来襲。朝の海賊は珍しいなぁーとかいいつつこれじゃあ釣りにならない。釣果も脚部装備のサブリガ一つ。そそくさとバストゥークへ退散してこの日は就寝。

翌日、バストゥークにて鍛冶ギルドに出向き、ブロンズインゴット、ブロンズ板を作って鍛冶スキルを上げる。本当は彫金を上げようと思ったのだけれど、ギルドに行ったら休業日だったのよね。その後、レンタルハウスに戻ってお菓子の「新雪のロランベリー」作りに挑戦する。「雪山のロランベリー」のハイクオリティ品である新雪。三回チャレンジして全て通常通りの「雪山」になった。新雪狙いとしては失敗となるのだが、憧れの菓子だった雪山を失敗とは言いたくない。全てトパーズトパーズへ送って取っておくことにする。いつか使う日があるかもしれない。

釣り道具を持ってチョコボに乗り、セルビナへ向かう。バルクルム砂丘でトンネルを通過中、ふと気になることがあった。それは先程、コンシュタット高地から砂丘に抜けたところで追い抜いたタルタルのことである。短い足で跳ねるように駆けていた彼は赤魔道士レベル14(追い抜きざまにサーチして調べるのは既に癖である)。おそらくこれからセルビナに行き、レベル上げパーティに参加するのだろう。となると、彼もこの洞窟を抜けなければならない訳で……この洞窟に巣くうコウモリが、移動を妨げる大きな障害になる筈だ。

そう考え、チョコボの頭を逆に抜ける。洞窟の入り口まで来てみると、案の定彼がそこにちょこんと座り込んでいた。チョコボを降り、コウモリを退治しながら先に進む。タルタルの彼も付いてきた。そしてコウモリの攻撃で減ったドルシネアの体力を、回復魔法・ケアルで癒してくれた。
「ありがとう」
「ありがとう」
二人の声が意図せず重なる。

船釣りの釣果は可も不可もなく。それでも釣りのスキルは26まで上がった。


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