Last Modified : 7 MAY 2004
From Dulcinea's diary Part.4 "March for the Dulcet Wind".
バストゥークのレンタルハウスに起床する。競売所を覗くと、高騰著しかった炎のクリスタルが久し振りに2,500ギルまで下がっているではないか。慌てて入札!……だが、相場は下がっているのだ。それを見過ごすほど相場を探る経験は浅くない。いきなり2,500で入札せずに、より低い値で入れてみる。まず2,400ギルで落札。次の一ダースは2,450ギルで落札できた。その後は2,500ギルになりそうだったのでここで終了。2,500ギルで定着されても困るのだ。以前の価格が戻ってこないかなと思う。せめて2,000ギルまで下がってくれないかな……。
昨夜作ったカラフルエッグを、また数人の知り合いに送る。見た目楽しい食べ物だし、食べても30分で消化できるから迷惑にはならないだろう。カラフルエッグを作るのに必要な素材は安く入手可能だ。調理のスキル上げにもってこいのレシピだと思う。
再びセルビナから船に乗る。最近はすっかり海釣りに夢中だ。糸切れが激しいので釣竿を替えてみる。ピタリと糸が切れなくなり、早速ネビムナイトが釣れた。うぅむ、やはり竿の選別も大事だな。マウラ近くにて二匹目となるネビムナイトをゲット! 片道で二匹釣れたのはこれが初めてだ。ネビムナイトは高価な魚、とても嬉しい。まぁ、その高価な魚を、先日生で食べたのだけれど。勿体ないけれど、これもヴァナ・ディールの食材を食べ尽くす「食い倒れドルシネア」遂行のためだ。
その後も船に乗り続け、セルビナ〜マウラ間を何往復もする。一人きりの船に海賊に乗り付けられて、船尾でビクビク震えていたり。船では珍しい雷の中で釣り続けてみたり。雷と釣りは相性が悪い筈……漁師ギルドも雷曜日が休業だ……なのだが、なかなかヒット率は高かった。むしろ雷が止まった途端に釣れなくなり、おかしいなと首を傾げたり。ニダースのエビダンゴが切れるまで釣りを続け、ネビムナイトを9匹も手に入れられた。確かこれで一ダース揃えられた筈。いい値で出品できるぞ、これは楽しみだ。
サンドリアに移動して、木工ギルドに出向く。各種原木を加工して木工スキルを上げてみる。メープルの木材からシュガーを作ったり、つるはしを自分で作られれば便利かなと考えたのだ。取りあえず木工スキルを6まで上げて、次にネビムナイトを抱えてチョコボに乗る。ジュノまで行って出品しようと思ったのだ。ネビムナイトの相場は一ダースで二万ギルを超える。こんな高価な物は、三国ではなく都会のジュノの方が取引量は多い筈。
ところがジュノの競売所まで行ってから、競売への出品数がMAXになっていることに気付いた。これでは出品できない……。結局何も出来ずに、デジョンでウィンダスへ帰還と相成った。
出品していたベッドが五万ギルで売れた。これで所持金は一気に90,162ギルに復帰。ネビムナイトが売れれば久し振りに10万ギル台に回復できるだろう。
各キャラクターには、始めた時点で50個の容量がある金庫がモグハウスに与えられる。この容量は、はっきり言ってとても少ない。一つのジョブをやり続け、合成などには目もくれない……そんなプレイをする人でもやがて厳しくなる容量だろう。大切なアイテム、捨てられない装備などが貯まっていくからだ。複数のジョブを進めたり合成で必要な素材などを貯め込み始めると、これはもうどうしようもならなくなる。
だからこそ、倉庫キャラという存在が現れる。私自身、ドルシネアの他にヌナイ、トパーズトパーズ、そしてヘブンスコープという三人のキャラが存在し、彼等の金庫を使うことでドルシネアをバックアップしているのだ。
だが金庫の容量は、少しずつだが拡張することが出来る。俗に「倉庫拡張クエスト」とか呼ばれるクエストを解いていけば、10個ずつ金庫の容量を増やすことが可能なのだ。そしてそのクエストを発生させるのに必要なアイテム、それが各種ベッドなのである。
クエスト発生のキーとなるベッド以外にも、結構高価なアイテムが必要になったりする。だが、二回目の……つまり金庫の容量を60個から70個に増やすための……クエストでは、やはりベッド自体が非常に高価な物になっている。その相場は大体五万ギル前後。以前ギャンブルに成功し、10万を超えるギルを入手した後で、私はこのベッドを購入していた。そんなチャンスがなければ、とてもこのベッドを入手することは出来なかっただろう。
もっとも、クエストさえ発生してしまえばベッド自体に存在価値はない。自分のモグハウスに置いたところで、それを誰かに見て貰える訳でもないし、ベッド自体には何の効力もないからだ。むしろ所持することでただでさえ狭い金庫の容量を一つ分消費してしまうことになる。はっきり言って、邪魔だ。だから大抵の人は早々にベッドを売り払うだろうし、私もそうしたまでである。
だが、売り払ったのは高い方のベッドだけ。最初の金庫拡張で使用した安いベッドは、それ以来ずっと部屋に置いてある。ベッドのない部屋にドルシネアを住まわせるのは、あまりに忍びなかったからだ。このベッドがあるからこそ、この部屋には辛うじて生活感が存在する。そこにはドルシネアの温かさやドルシネアの匂いを感じる。部屋に帰ってきたとき、またここに眠ることが出来る、そんな風にこのベッドを見ると安心する私だ。
タロンギ大峡谷に出掛けてキリンを狩る。ウィンダス港で受けたクエストの消化に、彼等の皮が幾らか必要なのだ。キリンはその巨躯から肉やら皮やら大腿骨やらを多く取れるが、欲しいときには出してくれないものであるらしい。ブブリム半島に場所を変え、そちらのキリンに皮を求める。たまにトリやゴブリンにも手を出しつつ、初めて通る道を楽しみつつ、キリンを狩った。無事に皮を揃えられた。
帰途に付き、サルタバルタを走っているとき、ふと思い出して道を外れた。
東サルタバルタの端にひっそりと立つ石碑。ずっとずっと以前に見に来て以来、久し振りの訪問だ。石碑に書かれた文章を読み返してみて驚いた。石碑を記している「グインハム」姓の人物が二人いることに気が付いたのは、メリファト山地にあった石碑が初めてだった。メリファトの石碑以外で今まで見てきていた物は、ずっと一人のグインハムが石碑に記していた。……そう思っていたのだが、それは誤りだった。このサルタバルタの石碑を記していたのは、メリファトで見たグインハムだった。一番最初に見ていた石碑が、既に二人目だったのだ。
まぁ、一番最初の石碑の内容など……そして繰り返して見る必要のない石碑の内容など、覚えていないのも当然だろう。だが改めて驚いた。石碑にはそれを記した年号も記されている。世界各地にある石碑がどのような順番で記されていったのか、二人のグインハムの旅の軌跡を、石碑より辿っていけるに違いない。セルビナの爺さんにはもう写しを届ける必要はないが、また石碑巡りもいいかなと思う。
ウィンダスに戻ってキリンの皮をNPCに渡す。作られた帽子を手に持ってウィンダス港へ。ずっと前に受けたクエストを、ようやく終わらせることが出来た。