Last Modified : 7 FEBRUARY 2004
From Dulcinea's diary Part.4 "March for the Dulcet Wind".
さて……何やろう。釣り? ギデアスに行って裁縫の素材集め? それとも黒魔道士のレベル上げ?
ログインしてしばらく悩んだが、まず調理。現在、コルシュシュ地方をバストゥークが支配している。コルシュシュ地方ではヤグードドリンクの素材が採集されるようで、特産店にそれらが並ぶ。ドルシネアは今バストゥークに滞在しているので、ヤグドリを作りやすい状況にあるのだ。
特産店でブブリムグレープ、ヤグードチェリーを調達し、レンタルハウスに戻ってジュースを絞る。失敗、成功、成功。調理スキルは上がらず。ヤグドリは黒魔道士のレベル上げに使おう。作り置きのバターを金庫にしまってから、ジョブを黒魔道士にしてバストゥークを飛び出した。
コンシュタット高地に到着。やはりバストゥークからここまで来るのは面倒だ、とても遠い。狩りを始める前にドルシネアのステータスを確認する。黒魔道士・レベル14。サポートジョブは赤魔道士だ。む、赤魔道士がレベル7に上がったおかげで、防御魔法・プロテスが使えるようになっている。これは嬉しい。死が少しだけ遠のくだろう。
今日もいる高レベルのライバル達を横目に、羊狩りを開始する。羊の中には調べると「楽な相手」と表示されるものも現れた。これは勿論、自分のレベルが上がったためだ。「楽」を相手にすると消費するMPに対して得られる経験値が少ない。なるべくその上の相手、「丁度いい」か「同じくらい強さ」の敵を狩らなければ。やはりその為には、ゴブリンを探し当てなければならないな。……そんな風に考えながら、コンシュタットの青々とした丘を歩き回る。
丘陵の、少し窪んだ場所にゴブリンのキャンプがある。その中の一匹だけと戦いたい。彼等が背中合わせになっているのを見計らって魔法を打ち込み、一匹だけ誘い出すことに成功した。うまいね自分! 調子に乗って再度それをやったところ、ものの見事に三匹全員がやってきて、炸裂した爆弾により爆死する。そしてレベル13にレベルダウン。無茶でした。増長してました。反省する。
再びコンシュタットにやってきて、取りあえずミミズをしばいてレベル14に復帰させてから羊狩りを再開。狩人ゴブリンが現れる場所とポップ(再登場)間隔も大体分かったので、これも逃さないように巡回だ。だが微妙に苦戦するので、別の狩り場を開拓しに行くことにした。
ある時、獲物を前に反撃魔法・ブレイズスパイクを唱えたところ、いきなり近場でモンスターが魔法を詠唱し始めた。そのモンスターの名は「Earth Elemental」、強力な土の精霊である。エレメンタルは近付いても攻撃を仕掛けてこない「ノンアクティブ」なモンスターだが、近くの魔法に反応して攻撃を仕掛けてくる習性を持つ。つまり、敵わない者はエレメンタルの近くで魔法を使ってはならないのだ。丁度この時、コンシュタットには砂塵が吹いていた。エレメンタルが出現する気象状態だったのだが、よもや近くに彼が現れているとは思ってもいなかった私は、周囲に気を配ることなく魔法を唱えてしまったのだ。
シュパッという効果音と共に、画面右下にウィンドウが開く。それはドルシネアが敵にターゲットされたということ。何者に狙われたかは言うまでもない。ミスった! 後ろ、少し離れた場所にアースエレメンタルを見つけた私は、すぐさま前方へと駆け出した。レベル14の黒魔道士がエレメンタルに敵う訳がない! 生き延びるには逃げ切るしかない! コンシュタット高地を東へ、東へ。ドル猫の逃走劇が始まった。
幸運だったのは、最初から距離がある程度離れていたこと。離れていればエレメンタルの攻撃は魔法に限られるが、魔法の詠唱中に術者(エレメンタル)は動くことが出来ないので、その分距離を稼ぐことが出来る。おかげでエレメンタルの魔法は殆ど届かず、ドルシネアは大したダメージを受けないままに逃げ続けることが出来ていた。この状態で憂慮することがあるとしたら、逃走先にカメ獣人・クゥダフなどの強力なモンスターが現れないかどうかという心配事。ひたすら幸運を祈りながら逃げるドルシネアの前には、巨大な建造物・デムの岩が見えてきた。
逃げるドル猫、追うエレメンタル。大した障害物もないので振り切ることが出来ないまま、逃走劇はデムの岩を横切るところまで続いていた。もう何分経った……まだなのか……まだ終わらないのか……。逃げながら期待していたその時は、デムの岩の向こう側まで来たときにようやくやって来た。画面の左下、コンパスの横に表示されていた黄色いアイコンがふっと消える。それは砂塵が止んだことを意味していた。エレメンタルは気象に合わせて出現し、そして消滅する。砂塵が治まるということは、エレメンタルが消失するということなのだ。
追っ手が消えたことを確認し、やれやれと足を止め、深呼吸。随分と長い逃避行だった。このまま隣のエリア、パシュハウ沼まで走り込む勢いだったなぁ。気を付けないと。
その後、コンシュタットの中央部まで戻って狩りを再開。ゴブリンに襲われたヒュームの戦士を助けたりしながら、安定した狩りで黒魔道士のレベルを15まで上げることが出来た。
NPCのテレポによってウィンダスへと帰郷する。そしてまず、最近森の区のモグハウス前に常駐しているガルカの寝バザーから骨くずを買い込んだ。モグハウスに引っ込んで、以前Mmさんに見せてもらったのを真似て風のクリスタルで削り、骨の矢作り。骨細工のスキルを上げる。更にまた雪山のロランベリーを作って、今度は自分で食べてみる。幾つか作って知り合いにあげたけれど、よくよく考えたらまだ自分で食べていなかった。
丁度この頃、Ccさんがギデアスのバーニングサークルに突入していた。例のギャンブルに単独で挑戦である。送られる実況中継に耳を澄ませる。小箱を狙うという声の後に続く静寂……外れて、死んじゃったらしい。南無〜。
漁師ギルドに足を運び、釣りの昇格試験を受けて無事「徒弟」に上がった。その足で再びNPCのテレポを受け、ゲルスバ野営陣まで釣りに行く。今日はサケがよく釣れる。釣り上げたヒカリマスを生で食べたりしながら、のんびりと時間が過ぎるのを楽しむ。
そういえば。ふと思い出した。この上にある洞窟で、以前Ccさんがキノコ狩りをしていたっけ。この辺にいるキノコバッタはドルシネアにとって既に雑魚、狩りまくることが出来るだろう。食材のキノコは結構いい値段になる。勿論自分で調理してもいい。キノコの塩焼きは特に白魔道士には喜ばれる筈の食べ物だから。……ちょいと狩ってこようかな。
てくてくとゲルスバを上り、洞窟に入り回ってみる。そこは四つの部屋から成り立っていて、どの部屋にも四匹程のキノコバッタが生息していた。試しに叩いてみると結構いい確率でキノコを落とす。四部屋回って、計八つのキノコを入手できた。これはすごい!
キノコを狩り尽くしたら釣りに戻る。しばらく経ってからまた洞窟に行ってみると、キノコ達は復活していた。また狩ると今度は三つ、あら少ない。釣りに戻る。また洞窟へ。今度は八つだ! ……すっかり釣りとキノコ狩りのローテーションが出来上がる。なるほど、こりゃ〜Ccさんがキノコ狩りに夢中になる訳だよ。納得。
釣りのスキルも19まで上がり、キノコに至っては四ダースも集まった。もう大満足。笑顔でサケにかぶりつきながら、ドルシネアは呪符デジョンによってバストゥークへと飛んだ。