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  3. ドルシネア・ダイアリィ 第三部・目次

Last Modified : 10 JANUARY 2004


ジュース配達人の流れ旅

ドルシネア、マウラの宿屋に起床する。宿屋を出ると既に船着き場に船が接岸しているではないか。慌てて乗船手続きをとって船に走り込むと、その瞬間船はマウラを出航した。間一髪。今日はバストゥークに足を伸ばし、黒鉄鉱を渡してクエストを無事に終えるのだ。船内でパールを通してStさんと調理談義に花を咲かせる。甲板には出ない。レベル60の冒険者すら倒してしまうタコのノートリアスモンスター・Sea Horrorが怖いのである。

セルビナからバルクルム砂丘、コンシュタット高地、グスタベルグを難なく抜けてバストゥークに到着。取りあえずウィンダス領事館に行き、先日消費した呪符デジョンを補充する。そう、先日の対サソリ戦の折り、持っていたつもりの呪符デジョンをドルシネアは実は持っていなかったのだ。もしサソリが到底敵わない相手だった場合、呪符デジョンで脱出しようにも不可能だった訳である。恐ろしや。

その足で黒鉄鉱を依頼主に持っていき、無事にクエストをクリア。予想外に高い報酬を得て喜ぶ。まぁそれでも、黒鉄鉱を競売に出すよりは断然低い報酬なのだが。何はともあれ、所持金は27,002ギルとなった。順調に増えている、いいぞいいぞ。

バストゥークにこれ以上用事はないので、サンドリアへ行くことにする。チョコボに乗ってサンドリアに向かう。ジュノにてリンクシェルのメンバーがパーティを組んでいる。何か差し入れでも持って行こうかなと思ったが、顔を合わせるにはタイミングが合わないようだったので大人しくサンドリアへ。

サンドリアでは串焼きを焼いて調理のスキル上げ。出来た串焼きは競売に出品して、素材代の取り戻しを図る。結構お金掛かってるからなぁ。本当は自分で食べたり仲間に食べてもらうための調理をしたいのだが、少しでも回収しないと辛くなる。物産店まで走って今度はメロンジュース作り。これでも調理のスキルが上がる。スキルは38を少し越えた。

リンクパールの向こうが少し慌ただしい。MtさんがセルビナにいるLxさんと共にレベル上げのパーティを組もうと、ブブリム半島の横断に挑戦するという。Mtさん自身はまだあまり横断に慣れていないみたいだ。丁度近場にいたRmさんが護衛を買って出ている。

レベル上げか、頑張っているなぁ。そうだ、折角作ったメロンジュース、また持っていこうか。

金庫を覗くと、ずいぶん前に買ったまま使わずにいた体力回復アイテム・ハイポーションが入っていた。……使いそうもないなぁ。そして金庫を圧迫していてちょいと邪魔。これも持っていくことにする。前衛のLxさんの役に立つかもしれない。呪符デジョンを使ってブブリム半島へ。

Mtさんにはマウラの桟橋で追い付いた。ジュースとポーションを渡し、応援してお別れする。マウラを出、サンドリアで買っておいた人参・サンドリアカロットをかじりながらウィンダスへと向かった


ジャグナーの逃走劇

翌日、ウィンダスにて起床。念のためギルドでサポートを受けて串焼き作り。成功。これをギルドのNPC師匠に渡してドルシネアは調理レベルが「名取」に昇格した。

先日の(気付いていなかった)失敗を反省し、今度はしっかり呪符デジョンを補充しておく。風の強いサルタバルタをチョコボで駆け抜け、そして再びシャクラミの地下迷宮へ足を運ぶ。サソリとの再戦だ。この戦いには恐らく絶対回避が必要だろう。二時間に一度しか使えない絶対回避、そのため対戦は一日に一回とならざるを得ない。

画像・サソリとの戦い。
暗い迷宮で一騎打ち。サソリの尻尾はドルシネアの身体を分断できそうなくらいに大きい。

不意打ちは効かないことが分かったので、弱体魔法の詠唱から戦闘に入る。ヴァナ・ディールにいるモンスターは通常、同じ場所にいる同じモンスターでもその時々でレベルが異なる。強さに幅があるのだが、今回のサソリは前回と比べると一段弱い個体のようだ。絶対回避を用いたものの、もしかしたら使わなくても勝てたかも……という手応えだった。今回も勝利、しかしサソリが遺した物は爪のみで針は手に入らなかった。残念、また来よう。

タロンギに戻り、メアの岩に併設されているチョコボレンタル屋でチョコボを借りる。ジュノを横目にサンドリア方面へ。ジャグナー森林でチョコボを降りて、タマネギを狩って種を集める。少し強めのカブトムシなんぞも狩ってみる。……しゃがんで回復中、ゴブリンに見つかった。

ベストの状態でないと勝てない相手だ。「天国への階段」こととんずらで逃走を図る。かなり距離を稼いで安心しかけたところで、進路にもう一体のゴブリンが。離れようにもゴブリンの逆側は山肌に遮られている。追われている立場上、足を止める訳にはいかない。山肌を舐めるようにして新手のゴブリンから距離を取る。気付くなよーと祈りながら走る。ゴブリン、魔法を詠唱……残念、気付かれましたッ。

二体のゴブリンに追われるドルシネア。とんずらの発動時間も切れてしまい、ゴブリン達との距離を思うように離せない。やがてドル猫の眼前に、ジャグナーを東西に分断する川が見えてきた。川に沿って北へ進路を取る。

今回幸運だった要素として、ゴブリン達は双方とも黒魔法を使うジョブタイプのゴブリンであったことが挙げられる。魔法を使う際には足を止めて詠唱を行わなくてはならない。その詠唱の間に距離を稼げるのだ。既に最初に絡んできたゴブリンとは結構な距離を稼いでいる筈。そして後から絡まれたゴブリンはそれほど強くもない。コイツなら今のドル猫の状態でも充分倒せるだろう。もう少し走って前者のゴブリンを撒けさえすれば……。

川に橋代わりに渡された丸太が見えた。そこに足を乗せたとき、僅かに射程距離内に入ってしまったらしい。後者のゴブリンの魔法が命中する。……バインド。相手の移動を不可能とする黒魔法だ。橋の上に釘付けとなったドルシネアにゴブリンの黒魔法が次々に撃ち込まれる。大したダメージではないが……動けないのが何より痛い!

するうちバインドが解けた。舌打ちをしてゴブリンに斬りかかる。大した相手ではない、さほど時間を掛けずにこれを始末した。……さてどうする。最初のゴブリンは既に捲けているのか? 念のため逃走を再開するべきか? 周囲には危険なモンスターもいる。受けたダメージを回復するため、ここでしゃがんでヒーリングするべきか? 一瞬立ち尽くして逡巡したのが命取り。その時岩陰から現れたのは、執念深い最初のゴブリンの姿だった。

ドルシネアに放たれる攻撃魔法の威力は先程のゴブリンの比ではない。一気に減らされるドルシネアの体力。破れかぶれで剣を振るうも敗北は明らかだった。
(こんな時こそ呪符デジョンで脱出か? でも呪符デジョンを貰える数は限られている。使うくらいならいっそこのまま……)
死を覚悟し始めたとき、視界に駆け寄ってくるチョコボの姿が見えた。

乗っていた冒険者がチョコボを降りる。助けてくれるのか……そう思って剣を収める。ある冒険者、およびパーティが戦っている敵に対しては、基本的に他の冒険者達が手を出すことは出来ない。それが可能となるのは冒険者やパーティ全員が戦闘態勢を解くか、コマンドによって「救援要請」を発したときだけだ。この時私は攻撃を止めることで、チョコボでやって来た冒険者が攻撃可能な状態にしたという訳だ。

だがその冒険者は立ったまま何も行動を起こさない。ボコスコと攻撃を受け続ける血だらけドルシネア。……死んじゃう。冒険者が一言、言った。
「大丈夫ですか?」
んなワケあるかーッ!と心の中で突っ込みつつ、「いえ、ダメです^^;」と返す。ようやくその冒険者は動き出した。強力な攻撃により、あっさり沈むゴブリン。何とかドルシネアは命を取り留めた。

迅速な救援ではなかったが、挙動不審なゴブリンを追ってわざわざやって来てくれたのだ。ジャグナー森林のほぼ中間地点でチョコボを降りることまでしてくれたのだ。感謝を言葉で伝えてお別れする。……そういえば以前、Ccさんもジャグナーでチョコボに乗ったナイトに助けられたと言っていたっけ。同じような体験をしてしまったな。

サンドリアに到着。物産店でラテーヌキャベツを買ってバリバリ食べつつ、今夜はレンタルハウスで休むこととした。


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