Last Modified : 10 JANUARY 2004
From Dulcinea's diary Part.3 "Dulcet Wind to Heaven".
ドルシネア、再びマウラにログイン。いつものようにイエローグローブを釣り、毒素を生成。錬金術スキルを上げる。その後、風の強いブブリム半島を横断してウィンダスへと帰った。
メールを通じて、こじれた関係をある程度修復し、ドルシネアがリンクシェルへと戻る土台は整った。全てが完全に戻ったということはない。この長い一人旅の中で色々と考えることがあった。その中でこれまでと考えが変わったこともある。いい意味でも、そして恐らくあまり良くない意味でも、感じ方が変わったこと、変わった物、そして変わった人もある。進んだ時間は、元に戻ることはない。
ドルシネアが一人でいるときに声を掛けてくれたことには本当に感謝している。私もそういう行動が取れればと強く思う。無関心で、触れもせず、自分一人で自分の中だけで勝手に相手を完結させることはないようにしなければならないと思う。それはとても冷たいことだ。以前ドルシネアにやらせていたのは、人に直接会いに行くこと。声を掛けに行くこと。それを忘れてはならないと思う。
だが、リンクシェルに復帰する前に、しばしFFXIのプレイを休むことにした。取りあえず一週間ほど、間を置こうと思う。それは基本的には現実での体調不良を回復するための療養であるのだが、実際のところFFXIの中でも精神的に疲労がたまっていた。リンクシェルに戻ったところで、とても以前のように気軽な気分でいられそうもなかった。
リンクシェルで辺境行き飛空挺に初めて乗るというイベントが企画されていて、それが休養の期間と重なってしまっていた。まだ飛空挺に乗っていないドルシネアも誘われたが、やはり休養を理由に参加しないことにした。もちろんこれは身体を大事にすることを優先させたためであるが……元々、今回の一人旅のきっかけは飛空挺絡みの考え違いから始まったのだ。その辺が気にならなかったといえば、嘘になる。スッキリといい気分で飛空挺に乗ることのできる自信は無かった。引きずるタイプなのである。
FFXIをプレイしない日々が続き、やがてそろそろ復帰しようかと思い始めたとき、リンクシェルのメンバーに今までの謝罪と復帰を告げるメッセージを送信した。その中に、次の一節を記しておいた。
至らぬところもあるかもしれませんが、もう暫くの間よろしくお願いします。
もう暫くの間
……まだこの時点では、やがてFFXIのプレイを終えることを誰にも話してはいなかった。私が「終わり」を見据えながらプレイしていることは、誰にも告げてはいなかった。この一節が、初めてそれを仄めかした文章であると言える。……まぁ、これでそれに気付くかどうかは別として。
あとどの程度私は……ドルシネアは、この方々と一緒に過ごせるだろうか。
当初の予定通り一週間の後、リンクパールを装備してドルシネアはヴァナ・ディールに復帰した。