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  3. ドルシネア・ダイアリィ 第二部・目次

Last Modified : 10 JANUARY 2004


上を見て、焦燥

最近同じリンクシェルメンバーのFlさんとMhさんが、ジュノでパーティを組んでいるのをよく見掛ける。二人別々のパーティに入っていることもあれば、まず二人で組んでから仲間を募ることもあるようだ。二人はレベルが近い戦士と白魔道士で、一緒に組みやすいという利点がある。そしてそれぞれ、ナイトと吟遊詩人になるためにレベル30を目指しているのだ。レベル30になれば、それらエクストラジョブを取得するクエストを受けられるようになるからだ。

一方、ドルシネアはまたレベルが停滞している。パーティプレイには最低でも二時間は割く必要がある。平日にそれだけの時間を使うのはなかなか厳しい。パーティプレイだけでその日が終わってしまうからだ。それは少々味気なく感じる。平日の疲れた精神には、パーティプレイの緊張も負担になる。その為ジュノまで行ってパーティに参加するのは、自然と週末になっていた。

平日もパーティを組んでレベルを上げている二人とは、徐々にレベルが離れていく。それを寂しく思う。レベルが離れると、経験値を稼ぐことを目的とするパーティを組みにくくなるからだ。レベルが離れれば、一緒にプレイする機会が減っていく。FFXIにはそういう厳しい側面がある。

そして……リンクシェルのメンバーはもう結構な数になるが、お二人はゲームを始めてすぐに知り合った特別な存在だ。何しろこのリンクシェルは、三人での会話が楽にすることを目的に買ったのだから。だからこそ……嫉妬しているのだ。遠くジュノにおいて二人でパーティを組んでいるのをウィンダスで一人知り、悔しくて嫉妬すらしているのだ。

お二人は、私が一人で活動することを好むことを知っている。それを尊重していてくれるのも確かに感じている。だからこそ、私にレベルを上げることを強いることはないのだ。理屈では分かっている。だが……理屈と感情は、別なのだ。

持ち物を整理して、バストゥークからチョコボに乗ってジュノに向かう。レベルを上げなきゃと何かにせかされるように。だがジュノには回復役となるジョブの冒険者が見当たらなかった。やるせなく、ログアウト。


白ガルカさんとヌナイの初パーティ

再ログイン。ジュノにいるドルシネアでは動きづらい。ジュノの周辺は敵が強すぎて身動きがとれないのだ。そこでウィンダスのヌナイで武器スキルを上げつつ、クリスタル集めをすることにした。ドルシネアから武器を幾つかドルシネアに送る。そしてヌナイでログインし直す。

画像・ヌナイと両手剣。
夕暮れの西サルタバルタにて、初めて両手剣を振るう。

基本的には不足している炎のクリスタル狙いで敵を選ぶ。両手剣のスキルは全くないから、強めの敵は危険である。ある程度余裕を持って、ダメージをあまり受けないであろう相手を選んで斬りかかる。何しろドルシネアと違ってヌナイはまだサポートジョブを取得していない。魔法が一切使えない、レベル10の純粋戦士なのだ。減った体力は長い時間を要するヒーリングで回復する。暇な時間が多い……でも久し振りにヌナイを戦わせられて、それはとても嬉しく思う。

ところでこの時ヌナイのサーチコメントには、「ヌナイは毒消し屋ドルシネアの2ndキャラです。現在合成用のクリスタルを収集中。炎クリ山ほど欲しいー!」って感じの文章を記載していた。特に深いことを考えないでその様に記していたのだが、恐らくそれを見た冒険者からのTellが来た。……タロンギ大峡谷からのパーティへの勧誘である。

西サルタバルタの冒険者を誘うとは。恐らくまだ昼間ということもあり、絶対的にプレイヤーの数が少ないからだろう。そしてサーチコメントの「2ndキャラ」という記述に、プレイヤースキルに対する安心感も抱いたのかもしれない。時間に余裕もあったのでこれを快諾。一度ウィンダスに戻り用意を調えてからタロンギへと向かった。ヌナイ、初めてのパーティである。

メンバーはレベル9〜10のサポートジョブ付き冒険者。ヌナイは五人目のメンバーだった。戦士が二人、シーフが一人、そして黒魔道士と赤魔道士。回復役がもう一人、出来れば白魔道士が欲しいところである。適当なモンスターと戦いながらサーチで冒険者を求める。

少しして、サルタバルタにレベル10の白魔道士が見つかったとの報告があった。なんとガルカの白魔道士である。ガルカという種族は魔道士にはあまり向いていない。勿論、向いていないだけで訳に立たないということではないのだが。メンバーが勧誘すると承諾を得た。有り難い。ところがこの時ソロだったガルカさんはサポートジョブが戦士だった。ウィンダスに戻ってサポートジョブを魔道士系に付け替えようかというガルカさん。だがなんとなくその場のノリで、ガルカさんにはそのまま来て貰うこととなった。赤魔道士や、万が一の時には黒魔道士さんにもサポートしていただければ回復は間に合うだろうという算段である。

白ガルカさんと合流した我々は、本格的に狩りを開始した。ブブリム半島に向かう道を背後にし、近場のキリンを狩ることにする。危険な状態になったら一目散にブブリムへ走るという、この辺では定石の狩りである。

画像・タロンギの狩り。
挑発を放ち、初めて盾となる。回復魔法を貰うのもヌナイでは初めてだ。

ヌナイとタルタルの戦士さんがキリンを釣って、二人で挑発を打ち合って盾となる。たまに挑発がダブってキリンの注意が後衛の魔道士に向くと、すかさずシーフのエルヴァーンさんが挑発を放って一時的に攻撃を受け止める(シーフさんのサポートジョブは戦士である)。後方からは魔道士陣の攻撃・弱体・回復魔法。

ガルカさんは白魔道士でのパーティ参加は初めてだという。戦闘が終わった後で前衛を魔法で回復させてから、魔道士陣はMP回復のためにヒーリングするのが常である。しかしガルカさんは普段前衛で立ったままなのが身に付いていて、座るのを忘れていたりする。それを見て皆で笑う。前衛のメンバーも本職は後衛だそうだが、それにしてはとてもうまく動けていたように思う。前述した挑発の回し方は完璧ではなかったが、決して下手ではなかった。

とあるキリンとの戦闘中、峡谷に砂嵐が吹き始めた。そしてその風に誘われて、我々のすぐ側に、気付かぬ内にアースエレメンタルが出現していたらしかった。キリンとのバトルに決着が付いた瞬間、初めてエレメンタルの存在に気が付いた。声すら出す間もなく、次の瞬間赤魔道士のタルタルさんが攻撃を受け死亡。その時になってようやく、パーティメンバー全員がエレメンタルに気が付いた。

敵う訳がない! 残りの五人はすぐさまブブリムに向けて走り出す。盾となるタルタル戦士の体力が減る。黒魔道士のミスラさんがこれを回復させると、エレメンタルの攻撃はそのミスラさんに向けられる。黒魔道士の防御力は紙にも等しい。それを見た白ガルカさんがなんとサポートジョブ・戦士のアビリティ、挑発をエレメンタルに打ち込んだ! 白魔道士が挑発するのかい!

画像・盾となる白魔道士。
逃走中、盾となった白ガルカさんにエレメンタルの魔法が飛ぶ。

だが流石ガルカ! 白魔道士と言えど立派な盾っぷりを披露する。何しろこのパーティで一番HPが多いのは白ガルカさんだし。と感心していてはいけない。ブブリムへのエリア切替えを前にヌナイがエレメンタルを挑発、最後の盾となる。メンバーが隣のエリアに逃げ込んでいくのを見届けてから、ヌナイもブブリムへと飛び込んだ。危なかったが残った五人は全員生還、上出来だ。

その後もヤグードのトレインに巻き込まれたりしたものの、経験を積んでいたプレイヤー達にはそれほどの混乱もなく退けられた。ヌナイ初参加の前衛・後衛逆転パーティは楽しく終了。ヌナイのレベルは11になった。

本日のまとめ

画像・殴る白魔道士。
白ガルカさん、回復役だけに飽きたらず棍棒握って攻撃に参加。頼もしいですよ。

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