Last Modified : 10 JANUARY 2004
From Dulcinea's diary Part.2 "Dulcet Wind flows Vana-wide".
今日も今日とてサバイバー。レベル14戦士のドルシネアで両手槍のスキルを上げて、ウェポンスキル・サンダースラストを習得する。使ってみると、すごく地味でガッカリした。
リンクシェルに新たなメンバー・Mtさんが加わる。トパーズトパーズと同じフェイスタイプの魔道士タルタルさんだ。東サルタバルタで丁重にお出迎え。そのままウィンダスへと導くと、どんどんリンクシェルのメンバーが集まってきた。気が付けば、Ccさんを除く全員が集結。皆でいっちょうらに着替え、記念写真を撮った。
可愛いのばかりなので、Lxさんの格好良さは貴重だなと改めて思ったりする。
翌日、トパトパの植木鉢から「翠石」という石を一つ収穫。石の類は自分では使わない。高く売れるといいのだけれど。
パインを買い込んで、赤魔道士になってタロンギで狩り。ジュースを作って調理スキルを上げる。これまでのジュースは、例えばオレンジジュースならオレンジを四つも使う必要があった。しかしパインジュースは一本作るのに必要なパインは二つで済む。安上がりだし、飲んだときの効能もいいしで、かなり嬉しいレシピ。調理を失敗してクリスタルをパリンパリンと割りまくりながら、スキルをぐんぐんと上げていく。
翌日、ブルーピースを八つ収穫。以前は豆のスープ作りでよく使ったけれど、今は全く使わない。あまり嬉しくない収穫だ。空いた植木鉢に新たな種を植えて、次の収穫を心待ちにする。
シーフに戻って船に乗る。特に目的もなく、ただ旅がしたくて乗った船。バストゥークとサンドリア、どちらに行こうか迷う。船を下りて、結局サンドリアに向かうことにした。
ラテーヌ高原をてくてくと走っていると、珍しくNmさんからTellが来た。タルタルライスが26個も収穫されて困っているので、貰ってくれないかとのこと。あぁ……タルタルライスはトパトパのバザーに、未だ二ダースも売れ残っているのですよ。丁重に、お断りする。
タルタルライスってあまり有用なレシピがないわりに、出来るときはどっさり出来るのよねぇ。二人で嘆きあったりする。
リンクシェルのメンバーが、続々とサンドリアに向かってくる。ミッションの遂行のためである。いよいよ、FFXI初のボス戦が迫ってきた。
サンドリアでミッションを進めたリンクシェルの面々が、次の目的地・バストゥークへと向かって移動していく。バストゥークでは、北グスタベルグの端にあるパルブロ鉱山を探索し、その奥にいるドラゴンと戦うことになるのだ。これまでのミッションは単独でも充分クリアできる内容だが、このドラゴン戦は複数人数のパーティで挑むのが通例だ。一人でドラゴンを倒すのは出来ないことではないが、相当に困難なことらしい。
と、このドラゴンとの戦いを当たり前のように記しているが、NPCとの会話の中では知らされない。外部からの情報を全く得ないのであれば、行ってみて初めてドラゴンと戦うことを知ることになる。恐らく、FFXIで初めてこのミッションに挑んだ人達は、そのような驚きを体験した筈だ。
だが、このドラゴン戦のことはヴァナ・ディールにおいても当たり前のように語られている。情報のやり取りが、FFXIの内外において行われているからだ。我々もリンクシェルのメンバーでドラゴン戦に向かうに際して、その戦法などを語り合っている。
リンクパールを通じて、バストゥークに着いたメンバーの楽しげな声が聞こえてくる。チョコボの上のドルシネアも、その会話に加わって楽しむ。やがて皆に少し遅れて、ドルシネアもバストゥークへと到達したのだが、その間にバストゥークのメンバー間で一つのイベントが起こっていた。「観光案内」である。
バストゥークで受けることの出来るクエストの一つに、この観光案内がある。レベル5以下のメンバーでパーティを組んで、北グスタベルグの示された場所まであるいていくという内容だ。レベル5以下となると、流石にカメ獣人・クゥダフが危険である。それなりに難易度があり、レベル制限という面倒な要素もあるのだが、パーティを組むというところにこのクエストの味がある。
クエストを解きたいが、パーティを組める知り合いがいないとき、多くの冒険者は「仲間を募る」という行動を取る。バストゥークの町中で、「観光案内をやります! 一緒にやりたい方はいませんか?」などとShoutして、同志を集めるのである。パーティを組むという面倒くささから、このクエストを解かずに残している人も結構いるだろう。これ幸いと、この誘いに乗る人達が集まってくる。パーティの出来上がりだ。
普段パーティを組むのは、大体レベル10辺りから。それ以前だとソロで狩りをした方が効率がいい。だからこのクエストで出来上がるパーティは、いつのもそれとは違う雰囲気となる。特別なパーティとなる。それがパーティメンバーの心の結び付きを、少し強くする。狩りの効率などとは無縁となるこのパーティは、冒険者達の思い出に残りやすいものであるように、私には見受けられる
さて、我がリンクシェルのメンバーも低レベルのジョブにチェンジして、六人のパーティとなったようだ。リンクパールを通じて様子を聞くドルシネアは、しかしこのパーティには参加できない。……今持っている全てのジョブが、レベル8以上となってしまっているからだ。いずれかのジョブで死にまくってレベルを下げるか、もしくはエクストラジョブを習得してレベル1のジョブに転職できるようになるまで、ドルシネアにこのクエストはクリアできないという訳だ。
ま、しようがない話。パールから聞こえる皆のはしゃぎ声でも聞きながら、別のクエストでも進めようかなと思い、北グスタベルグへとドル猫を走らせた。
だが、そこからぷつりと声が消えた。パールからは静寂しか聞こえなくなった。首を傾げ、やがて理解した。皆は会話形式を「パーティ会話」に切り替えたのだ。リンクシェルのメンバーで、この時観光案内に参加していないのはドル猫のみ。他のメンバーがパーティで会話しているから、ドル猫には話し相手がいなくなったのだ。
この静寂は、それまでの盛り上がりも手伝ってか、非常に強い孤独感をもたらした。時折リンクシェルに間違って発せられるメンバーの話し声が、一層の寂しさとなって去来した。向こうは楽しいのだろうなぁ……でも、こちらには誰もいないよ……。
一人静かに、灰色の荒野を走りながら考える。今の私の孤独を、皆は知らないのだろうな。でも、だからといってパーティ会話をリンクシェル会話にしたからそれは解消されるだろうか。結局、向こうで盛り上がる様を一人孤独に聞くだけで、やはり寂しいのではないだろうか。私だったら、聞く方がいいかな。でも人によっては、聞く方が辛いのではないかな。……どうしたらいいのだろう。
モンスターとの戦いで傷付いた冒険者に、ケアルを掛けた。返事はない。とぼとぼとバストゥークに戻る。その途中で、観光案内から帰ってきたメンバーが遠くに見えた。ドルシネアに気付いた者が、ドルシネアに手を振った。
だが凍てついたドルシネアはそのまま走り去り、声を返すことなくモグハウスに走り込んだ。そのままログアウト。後で聞いた話だが、その時メンバーは「ドルさんがエクストラジョブを取ったら、また観光案内しよう!」と話し合っていたそうである。エリア切替えで途切れたか、これは聞いていなかった。もしこの言葉が届いていたのなら、また少し違った反応を出来ていたのかもしれないと思う。