1. 番長方面
  2. Dulcet Wind
  3. ドルシネア・ダイアリィ 第一部・目次

Last Modified : 8 JANUARY 2004


青天の霹靂

ウィンダスのモグハウスに起床。植木鉢から炎のクリスタルを収穫してから、走ってマウラを目指す。マウラのクエストが目的だ。以前はあんなにも怖かったブブリム半島横断だが、スキル上げ&レベル上げの狩りを通して、今はちょっとしたスリルを楽しむジョギング感覚になっている。

マウラで釣りをしていたら、先程アウトポストにて辻ケアルを施したミスラがそこに現れた。ドルシネアを見るなり、お辞儀をするミスラさん。義理堅い方だ。ドルシネアがマウラを出ようとしたときにも出口ですれ違ったのだが、その際にもお辞儀。つくづく、義理堅い方だ。ブブリムにてウサギとゴブリンでスキル上げ。回避スキルが青文字、即ち上限に達した。

ウィンダスに帰ってきて、モグハウスにて調理。出来た料理を競売に持っていくと、そこでFlさんも現れた。立ち話をしていると、更にNmさんも現れた。先日、Nmさんのサポートジョブ取得用アイテムを収集して以来の会話である。

ここで思いがけない展開になった。Nmさんがジュノに行きたいというのだ。Nmさんのメインジョブは赤魔道士、レベルは21。ドルシネアよりも一つ高い。ジュノに行けばチョコボに乗れるようになるし、あちらでのパーティプレイにも参加できるだろう。むしろジュノでのパーティ参加が、非ソロプレイでは当然かもしれない。

正直なところ少し戸惑い、躊躇した。行こうかというFlさんに対して、その場は「ちょっと待って」と即答を避けた。何しろ昨日帰ってきたばかりである。しばらくのんびりしようかなとか思っていたところである。またあのハードなジュノ行きを経験しなければならないのかと、少しばかりげんなりしてしまったのである。

とはいえ、求められるものをつっけんどんに押し返すまでには至らない。困っていたら助け合うのが冒険者というものだ。その場は別れ、各自でジュノ行きの準備に入る。モグハウスに戻り、サポートジョブを白魔道士から戦士にチェンジ。気合いを入れ直す。買い物を済ませて、森の区の門でNmさんと落ち合った。門を出て、Flさんとも合流。パーティを組んで、再びジュノへ向けての旅が始まった。


冒険の復習

ゴブリンに突撃していくFlさんにハラハラしながらも、問題なくマウラへ。Nmさんは初めての乗船だという。そういえば、サポートジョブはマウラで取得したんだったものね。

画像・雨天の船。
雨の船上で、ウォーターエレメンタルを遠くから見るドル猫とNmさん。

Nmさん初の船旅は、あいにくの雨。暗く覆った雲のために、ウィンダスの「星の大樹」が見られず残念。帰りに見られると良いねと話す。雨の中、ウォーターエレメンタルが次々に出現する。物珍しげに見つめるNmさんの前で、強い冒険者達がエレメンタルを退治していく。

セルビナからコンシュタット高地を抜け、パシュハウ沼へ。パシュハウ越えを一度経験済みの私とFlさん。前回は正に一歩一歩の牛歩モードだったのだが、今回の足取りはかなり軽い。ロランベリーほどの危険はないので、かなりスムーズに先へと進んだ。

画像・パシュハウ越え。
パシュハウを走る三人。天気の良さも味方した。

それにしても、例によって先頭がFlさんで最後尾がドルシネアだ。これはもう性格から来るフォーメーションと言っていい。今回は二回、ゴブリンに絡まれた。問題なく処理。無事にパシュハウを横断した。

ロランベリーに入るなり日が暮れる。夜の中の横断となりそうだ。ちょいと難度が上がる。前回の経験から、赤魔道士のNmさんにスニークを掛けてもらって発進だ。

画像・ロランベリー突入。
日の落ち行くロランベリーを駆け出す三人。

即席でスニークのマクロを組んだNmさん。そのマクロを存分に使ってもらって、カメ地帯を抜ける。問題はその後のゴブリン地帯である。道路を押さえるようにゴブリンに位置され、苦しい場面もあったりする。なんとか先へ抜ける。やはりたった一回とはいえ、通り抜けた経験があるのは大きい。前回と比べると、遙かに落ち着いていた。


死とそこからの生

石造りの建物跡が見えてきてジュノ到達が目前となったとき、それは起きた。シュパッというターゲットの音と共に、画面右下にドルシネアを狙う敵の名が表示される。同時に近くで呪文の詠唱音が発した。来たっ!と身をすくませた次の瞬間、ドルシネアの足が止まる。魔法・スリプルがドルシネアを直撃し、強制的に眠らされたのだ。途端に緊迫するパーティメンバー。

後からログを読み返して苦笑したのだが、この場面で私が最初に発した言葉が「ケアルで起こして!」だった。自分が襲われた状態で、自分を救えと命令しているのである。随分偉そうな猫である。だがこれには訳があった。ロランベリーを走り出す際にも確認しておいたのだが、襲われた場合は戦士であるFlさんがある程度攻撃を受け止めた後で、ドルシネアが挑発でターゲットを取り、すぐさま絶対回避で30秒時間を稼ぐということになっていた。しかし眠らされては全く行動することが出来ない。そして睡眠は、ケアルで起こすことが出来るのだ。

この時はケアルを掛けてもらう必要もなく、ドルシネアはわりとすぐに目を覚ました。しかし既にゴブリンはFlさんに攻撃を仕掛けている。バインドで動きを止められるFlさん。「げっ」と呻いてからゴブリンへ駆け出したドルシネアだったが、更にゴブリンは最も怖れていた行動を取った。Nmさんを狙ったのだ。しかもよりによって、スリプルによって眠らされるNmさん。

前回の冒険は、三人揃ってジュノに到達するのが目的だった。しかし今回は違う。今回はNmさんをジュノへ送り届けるための冒険だ。最悪、ドルシネアとFlさんは到達できなくてもかまわない。少し先にジュノへの門があった。二人でこのゴブリンを引きつけ、その間にNmさんがジュノへ辿り着けばいいのだ。それがこの旅の勝利なのだ。

「zzz」と自分が睡眠に陥ったことを示すNmさん。挑発でゴブリンの注意をドルシネアに引きつける。更に絶対回避を発動。30秒の近接攻撃100パーセント回避状態に入る。しかしこのゴブリンは「Goblin Shaman」。その名の通り、魔法攻撃がメインのゴブリンなのだ。大きなダメージを受けるFlさんとドルシネア。ケアルで回復するFlさんに叫ぶ。「ケアルで起こして!」「Nmさんを起こして!」

FlさんのケアルがNmさんに飛んだのを確認して、今度はNmさんに「起きたら行って!」と叫ぶ。ドルシネアがゴブリンに攻撃を仕掛けているのだが、ケアルを連発していたFlさんの方にゴブリンの魔法が飛ぶ。たまにドルシネアも構ってくれるのだが、絶対回避が切れてしまっていて、その一撃がとても重い。あっという間にHPは半分を切る。後からログを確認したが、ドル猫の攻撃はミスかダメージ0、1、5。対してゴブリンの攻撃では、一発で76ものダメージを受けていた。ポーションを使用して僅かながら体力を回復する。

Nmさんはもう行っただろうか。そうすると次は我々が逃げる番だ。Flさんと二人で逃走に移る。走りながら、後方に流れ行く景色の中に冒険者の姿を見たような気がする。眼前にジュノへの門が現れたその時、突然ドルシネアの足が止まった。水の弾丸……攻撃魔法・ウォータIIがドルシネアに殺到する。142ダメージ。HPゲージは空になっていた。……ドルシネア、死亡。

倒れるドルシネア。FlさんとNmさんの悲痛な呟きが聞こえた。死んでしまうと、周囲に声を出すSayとShoutは使うことが出来なくなる。パーティ内会話は使うことが出来るのだが、冷静さを失っていてそれを忘れていた。FlさんにTellで「行って!」とか叫ぶ。Flさんが救援要請を発すると、すぐに二人の冒険者が駆けつけた。ゴブリンへ攻撃を仕掛ける二人。更に倒れたドルシネアのそばに、白と赤の特徴的な衣装を身に着けた女性が駆け寄り、しゃがみ込んだ。

画像・駆けつけた冒険者達。
更にもう一人、ガルカの冒険者が加わってゴブリンを仕留めた。

戦いは終わった。ドルシネアは犠牲となったが、二人は無事だったようだ。半ば呆然としていると、ドル猫の隣でしゃがんでいた女性が立ち上がり、呪文を唱え始めた。長い長い呪文の詠唱……蘇生魔法・レイズである。

画像・レイズ。
暖かな光が、ドルシネアに降り注ぐ。

戻ってきたFlさんとNmさんが見守る中、ドルシネアの身体が宙に浮き、再び地面に立ち上がる。初めて受けたレイズによって、ドルシネアはその場に生き返った。続けてケアルを貰い、体力が回復する(ただし蘇生後は衰弱状態となり、非常に弱まった状態となる)。すぐにお辞儀をし、助けてくれた冒険者達に礼を言う。礼を待たずに立ち去る者、ドルシネアを激励して行く者……様々だ。Flさん達もお礼を言ってくれた。

門をくぐって、ジュノへ。まぁ、今日も何とか辿り着いた。

第一部 「The Mother Dulcet Wind」 完

本日のまとめ

画像・ジュノにて。
ジュノ上層で、今日もオレンジジュースで乾杯です。

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