1. 番長方面
  2. Dulcet Wind
  3. ドルシネア・ダイアリィ 第一部・目次

Last Modified : 8 JANUARY 2004


長い夜の始まり

日曜日。昼間、新たな格闘用武器を購入し、これでキリンを相手にスキル上げ。町で買っておいた「つるはし」を使って、「採掘」を初めて体験したりした。やってることは草刈りと同じ。せめて別々に効果音でも出ればいいのに、と思ったりした。大した物は掘り出せず、全てお店で売り払った。

夜、久しぶりにギデアスへ向かっていたところでFlさんからTellを受信。引き返し、町へ。モグハウスで準備を整えて、サルタバルタを北上した。ブブリム半島にて、FlさんとRbさんの二人に合流。夜の船に乗ってセルビナへと向かった。Flさんもレベル18になっている。今夜こそ、サポートジョブ習得用のアイテムを集めるのだ。

セルビナに到着、ホームポイントを設定する。これで仮に死んでも、セルビナに復活できる訳だ。海の向こう、マウラに戻ってしまっては洒落にならない。そしてリーダーに設定されているFlさんが、アイテム収集を手伝って貰える冒険者を捜し始めた。Flさんはよく人に話し掛けているそうだし、いつも率先してパーティに参加する。そしてパーティを組むときも、率先してメンバーを捜し声を掛ける。一人が好きで人見知りの激しい私には、それが出来ない。だから私もサーチを駆使して、レベルのあった冒険者を捜すことだけは手伝った。

タルタルの魔道士が二人加わった。一人は以前Flさんと同じパーティで狩りをしたことがあるという。更にFlさんの知り合いという、逞しいガルカのモンクが加わった。これで前衛三人、後衛三人。バランスの悪くない六人パーティが出来上がった。集めるべきアイテムを確認し、セルビナ西の海岸へと出陣した。

画像・西海岸の狩り。
西海岸は多くのパーティで混雑しています。

まずはカニが標的だ。早速前衛がカニを釣ってきて、戦闘を開始。その段になって、ドルシネアがふと呟く。「連携(の順番)、決めてなかったね」。と、後方のタルタル魔道士達の間でも声が漏れる。「回復の順番、どうしましょうか?」。……余裕の現れか、それとものんきなだけなのか。

何匹カニを倒しても、合間にトンボを倒しても、敵はなかなか目的のアイテムを落とさない。誰かが呟く。「あの、こういう時ってシーフを(パーティに)加えません?」。ドルシネア(シーフ・レベル18)、ショック!

特定アイテムの入手を狙うときは、パーティにシーフを加えるのが定石だ。シーフの持つ特殊能力、ジョブアビリティの「トレジャーハンター」が威力を発揮するからだ。その能力は、シーフが相対する敵のアイテムドロップ率が上がるという物。その確率上昇は、シーフが敵に止めを刺したときに最大の効果をもたらすそうである。

連携に参加していたドルシネアだったが、その「止め」を重要視して連携を離れることとなった。戦闘開始時に食らわせていた不意打ちも止め、敵の止めに不意打ち(+ウェポンスキル)を叩き込むという作戦を提案されたのだ。しかし、これがなかなかうまく決まらない。元々シーフの攻撃力よりも、戦士やモンクのそれが遙かに勝る。ここで最後の一発!と不意打ちを発現させた瞬間に、戦士やモンクが止めを刺してしまうのだ。酷いときには、今度は決まったと思った瞬間にモンクのクリティカルヒットが当たってしまったりもした。

ドルシネアが止めを刺すために、敵が瀕死となったときにFlさんが攻撃を解除したりする。そんな努力がやがて実り、長いこと掛かってようやくカニからアイテムが出た。ドルシネア、そしてFlさんの順でアイテムを入手していく。ここでRbさんとガルカさんはタイムアップ、パーティから離れていった。


ブーメランに思いを乗せて

四人になったパーティは一時セルビナへと戻り、再びフリーの冒険者を捜すこととなる。時間も遅くなってきていたが、思いの外あっさりと二人補充完了。今度は東の海岸へと狩りの場所を変更して、トンボ狩りを開始した。

と、今度はあっさりとアイテムが出た。ちょいと一服、時間を置いたのが功を奏したか、と喜ぶ私。何しろさっきまでは、シーフのトレジャーハント能力に疑問符が灯っていたものだから、ワリと必死である。敵を倒すごとに深く祈るドルシネアである。

このバルクルム砂丘でやっかいなのは、非常に強いゴブリンだ。砂の上を我が物顔で歩き回るゴブリン達。絡まれると死者が出るのはほぼ確実。海岸で狩りをする冒険者達だが、ゴブリンが寄ってきたら狩りを中止し、まるで磁石の同じ極同士のようにじりじりと距離を取る様が見られた。

トンボのアイテムを二つゲットし、最後はいよいよグールのアイテムである。こちらは出す確率が低いと聞く。加えてグールはアンデッド系モンスター、夜しか出現しない。チャンスは限られている。夜を迎える。ボギーが現れる危険な海岸を離れ、案内されるまま、北の林へと狩りの場所を移した。そこにいるゴブリンを昼間に多く倒しておくと、夜にはグールがよく現れるという話だ。

画像・林の戦い。
暗い林の中で、グールやゴブリンと戦う。

「昼間、(ゴブリンが)あまり狩られてないな」というメンバーの感想の通り、なかなかグールが出現しない。前衛全員、加えて赤魔道士の四人が林やその向こうへと足を伸ばすが、グールはなかなか見つからない。絡んできたゴブリンをボコボコにしたりする。しかもグールを求めてメンバーが広く散ってしまったため、ゴブリンに絡まれたタルタルさんが一瞬にして殺されてしまう事故が発生。すぐに合流したものの、結局アイテムを一つしか入手できないまま、夜が明けてしまった。

アイテムはあと一つ足りないが、現実の時間はもう三時を回っている。これ以上付き合っていただくのは悪いし、そもそも眠い。そろそろ解散かなと思っていたのだが、メンバーはまだ続けてくれるようだ。死んでしまったタルタルさんが失った経験値を取り戻すため、そしてグールの出現率を上げるため、昼のうちにゴブを狩ることになった。

六人メンバーで戦うには楽すぎるゴブリンを片っ端から狩りまくった。ついでにそばにいる羊も狩ったりする。一匹一匹の経験値は大したこと無いが、次々と倒すために気が付けば結構な稼ぎになっていた。誰かのレベルが上がったりする。そして再び、夜を迎えた。

ところがどうにもグールが湧かない。やっと見つけたグールも、アイテムは出さず。どんどん広範囲に散るメンバー達。

結構ハッキリと覚えている。全然見つけられなかったグールを、やっと自分の目で見つけた。発見を伝えると、すぐに持ってきてと返事があった。ブーメランを投げて、グールを釣る。グールのターゲットがドルシネアに向くのを確認して反転、魔道士達の待つ場所へと走り出す。しかし、想像以上に遠くまで来ていた。林の陰すら見当たらない。方向間違ってないだろうなと、不安になる。

走っている間にダメージを食らう。……皆のところまで、体力持つだろうか? そんなことを考え始めたところで、ドルシネアにケアル。魔道士さんの一人が途中まで迎えに来てくれていた。ドルシネアの体力が回復するが、怒ったグールは魔道士さんに攻撃の手を向ける。ドルシネアを追い越して魔道士さんを追うグール。そこに「ぬすむ」を叩き込んで、再びターゲットをこちらに向ける。そして林の中へ走る。林の奥に、メンバーが待っている筈だ。

木々の間を駆け抜けるドルシネア。ところがその先で、ドル猫の目は意外な物を映し出した。横を向いて、剣を構えているFlさんだ。……なんで? まだグールはドルシネアの後ろなのに。近くまで走り込んで分かった。なんとゴブリンと戦闘中。グールを持ってくるまでに、絡まれたのだろうか。結局、戦闘の最中に魔道士さん、ドルシネア、そしてグールもご到着。期せずして、ゴブリン&グールとのタッグバトルに相成った。

バトルの内容はよく覚えていない。ドルシネアがグール、Flさんがゴブリンと戦う中、遠くまでグールを探しに行っていたガルカモンクさんがいつの間にか帰ってきて参戦し、まずはゴブリンが撃沈。そして皆でグールを殴る斬る不意打ちそして魔法ぼーん! グールが崩れたとき、最後のアイテムの名がメッセージウィンドウに表示された。

ひたすら感謝。感謝感謝を言葉にして伝えながらセルビナへ。そして解散。ドルシネアとFlさんは、サポートジョブのNPCの元へ。獲得した三つのアイテムを順番に渡し、クエストをクリア。二人は遂にサポートジョブを習得した。

本日のまとめ

画像・サポートジョブ習得。
長い夜が明け、爽やかな朝を疲労感と共に迎えた。

Record Link