Last Modified : 8 JANUARY 2004
From Dulcinea's diary Part.1 "The Mother Dulcet Wind".
この三日間は、主に釣りをして過ごした。モグ倉庫拡張クエストに20,000ギルほどを使ったあと、所持金は10,000ギル前後を行ったり来たりでなかなか貯まることがなかった。タロンギでの経験値稼ぎもレベル16シーフでは「楽」なハチ、ウサギ、そしてタマネギを狩るくらいしか手が無い(という認識だった)ため、一度の戦闘で入る経験値は18とか。多くても20を僅かに越す程度で寂しい限り。それどころか辺りをうろつくゴブリンにビクビクとしながらの狩りのため、えらくストレスが溜っていた。
お金は貯まらない、経験値は溜らない……なんだか行き詰まっていた。ちょいと落ち着かなくちゃ。そう思って釣りに専念することとしたのだ。
折しも1月8日はサーバのメンテナンスが行われた。メンテナンスがあると、色んなところのデータが初期化されるという話。その影響で、釣りのヒット率も相当に良いという。ウィンダスの町では、釣り糸を垂れる冒険者の姿を本当に多く見ることが出来た。
MhさんがいたのでTellで声を掛けると、Mhさんも釣りの最中だったようだ。「今日は結構いいかも!」との返事。ふむ、やはりメンテ後は良いというのは、本当のことなのか。それではと竿と餌を持ち、ドルシネアも釣りに出掛けた。
別々の場所で釣りをしながら、Mhさんと釣り師談義を続ける。今回は初めて「フライ」という疑似餌を試してみたのだが、こちらではさっぱりヒットしない。生餌に替えた途端にヒットするようになるので、疑似餌を使うにはまだスキル不足ということなのだろうか。
ヒットが止まったので、Mhさんに「ヒットしなくなっちゃった」と話す。と、途端にまたヒットし始める。「また釣れるようになった」と話すと、途端にまたヒットしなくなる。「笑いの神は見逃さないね」とか話す。また、この日はよく釣り竿が折れた。弱い「ヤナギの釣り竿」からMmさんに頂いた「グラスロッド」まで、バキバキ折れた。その度に「ギニャー!」と叫び声をMhさんに届ける。たんたんと釣りをし、餌が切れては買いに走るMhさんとは、えらく対照的なドタバタ釣り師の姿があった。
西サルタバルタの海に向かうドルシネア。途中、釣り師のゴブリン、Goblin Fisherからヤナギの釣り竿を「ぬすむ」で奪い取る(そして殺す)。「ヤナギをゲットー!」とMhさんに報告しながら、それを装備して海に糸を垂らす。「流石シーフ!」というMhさんの声が届くと同時に、音を立てて竿が折れる。
「あー、最初のヒットでヤナギ折れました」と報告しながら、別の竿に替えて糸を垂らす。Mhさんの笑いが耳に届いた頃にヒット、見事に魚を釣り上げる……が、自動的に釣った魚をリリースしてしまう。調べると、ヤナギの釣り竿を盗んだ時点で持ち物がいっぱいになっていたのだった。「絶対に笑いの神がついてますって」と言うMhさんに笑いを提供しながら、折れた竿を海へ投げ捨てた。
この日、釣りのスキルは6に上昇。笑いの神との戦いは四本の竿を犠牲にした。しかし「ダークバス」「錆びたバケツ」という新たな釣果もドルシネアにもたらしたのだった。