Last Modified : 8 JANUARY 2004
From Dulcinea's diary Part.1 "The Mother Dulcet Wind".
モグハウスに起きるなり、釣り竿持って餌持って。狩りには出掛けないのでミスラの初期装備に着替えて、ドルシネアは町へと飛び出した。あぁ、やっぱり木と水のウィンダスには、軽そうなこの初期装備がレザー一式よりもよく似合う。
まずはとある一輪のお花を買いに行く。昨日知った、ウィンダス全域のモグハウスを繋げられるクエストを行うためだ。競売でこれを290ギルで落札。昨日見たバザーよりも安く手に入れられましたよ。手堅いリサーチがモノを言いますね。……というかなるほど、このクエストを知ったのはそのバザーのコメントにおいてだった。つまりその情報を餌として、自分のバザーでより高く花を売って儲けようという腹積もりだったのか、昨日のバザーは。フフフ、そうは行くものかーッ! ありがとよ、情報だけいただいていくぜ。
で、某所にいるNPCにこの花を渡せばクエスト完了だ。あまり人の通りかからないその場所に行くと、問題のNPCのすぐ横に、装備品無し・下着姿(全裸とも称される)のミスラがしゃがみ込んでいる。なんじゃろこの人? バザー開いているから、いわゆる寝バザーかな?と思った。
「寝バザー」とは、自分の持ち物を売られるようにした「バザー」を開いた状態で、ゲームを終了させずにキャラを放置する行為である。そのままプレイヤー自身は、寝たり会社や学校に行ったりしているのである。その間にバザーで売れればいいなという魂胆である。人通りの多いモグハウスや競売所の前で、この寝バザーが並ぶ光景をよく見る。私も最近はそのようなバザーを見るようになった。
しかしその場所は、バザーを開くには適さない場所である。ウィンダスにおける辺境の地なのだ。人通りは非常に少ない。売れる筈がないのだ。おかしな人だなぁと思いながら、取りあえず買ってきた花をNPCに手渡す。クエスト完了! かくして、ウィンダスのモグハウスを繋ぐ隠し通路の存在を知ることが出来た。例えば水の区のモグハウスに入り、遠く離れた港のモグハウスから出たり出来るのである。あ、こりゃ便利!
と、無事クエストを終わらせたところで、しゃがみ込むミスラをどれどれと「調べる」。そして「バザーを見る」。と、そこにはクエスト用のお花がズラリ。しかも売価は250ギル! こっちの方が更に安い! むぎゃあと呻いて派手にコケるドルシネアだった。
その後Flさんがオンラインに来た際、このクエストと寝バザーミスラのことを教えた。まぁ、Flさんは効率よく進められたので、良しとしますか。
そして今日は冒険に出ずに釣りを始める。釣りの一連の流れは極めて単純だ。釣り竿と餌を装備して、川や池を前にする。そして釣りのコマンド「/fish」を入力すると、釣り開始。少し、もしくはしばらく経つと釣れずに終わったり、何かが糸を引いたりする。糸が引かれたときはボタンを一押し。釣り上げられるか、逃げられるか。時には糸が切れたりもする。この時は特に影響はないが、竿が折れるときもあるらしい。これで一回の釣りは終了だ。
ぽちゃんと川に糸を垂れると、他に何もすることはない。というか、何も出来ない状態になる。ただひたすら、結果を待つだけになるのだ。実に手持ちぶたさになる。耳を澄ますと、流れる水の音に二種類の虫の声が重なっているのが聞こえる。ヴァナ・ディール時間で一時間に一人か二人、冒険者がトントントンと橋を蹴って通り過ぎる足音が聞こえる。引かれた糸をぐいと上げると、堀ブナがじゃばっと水をはねた。
日が暮れて、明るい夜空に青い月が昇る。紫色の雲が流れていく。深夜、のどかなウィンダスのBGMを口ずさむ。思わずリズムに合わせて身体が揺れる。ドルシネアのしっぽがゆらゆらと揺れている。月が木の陰に沈むにつれ、逆の空が明るくなってきた。夜明けだ。ちょうど餌が切れ、ドルシネアはモグハウスに帰宅した。
その日の夕方近くにまた釣りを始める。FlさんからTell。戦いの中、毒を食らったと。そしてファイナルカウントダウン。「3」、「2」、「1」……その次にログに表示された一文は、「何も釣れなかった。」……思わず笑ってしまった。
釣りを終える。狩りに行くかとモグハウスで着替えて、西サルタバルタへ。再びFlさんからTell。ハチとヤグに叩かれて撃沈とのこと。「死んでばっかじゃー(^^;」という魂の叫びが届いた。町を経由して東サルタバルタへ。フィールドにある池で釣り開始。ここではザリガニがよく釣れた。餌が切れるまで続けて終了。
この日はその後も狩りと釣りを交互に繰り返した。最後に草原でFlさんとばったり出会う。Flさんと一緒にいた方を交えて少し立ち話。毒に対するトラウマとか釣りの面白さを語ると、その方は採掘・発掘も面白いという。山の中でつるはしを落とす……ふむむ、それは興味深い。もっと強くなって遠出が出来るようになったら、ということにしておきましょうか。