No4
図8はラジアルエレメントの同軸ケーブルを短縮率K=0.91で長さ3.3mの導体としての測定です。
共振周波数は21MHz付近です。
図8(A)は基準になるアンテナでこれに近い給電点インピーダンスと受信状態であれば動作良好と判断します。
図8(B)は21.9MHzで給電点インピーダンスは最小になりましたがリアクタンスXsは下がりきりません、図8(C)も同様に21.5MHzでインピーダンス最小になりますがリアクタンスが残ります。
これはラジアルが有効に働いていないと判断できます、原因は3.3mの同軸ケーブルは21MHz付近では1/4λ(2.16m)と1/2λ(4.3m)の間になりリアクタンス素子として給電部に並列に接続されるためとおもわれます。
図8(D)はラジアルエレメントの同軸ケーブルの中心導体、シールドとを短絡してラジアルとしたもので22.3MHzでRs=31,Xs=0になり有効に動作していことが確認できます、この時同軸ケーブルの中心導体の接続を外しても殆ど変化しませんでした。この場合もラジアルとしての働きはシールド部分だけとはんだんできます。
以上の測定の結果
@同軸ケーブル自体からの電波の送受は出来ない。
A短縮率は中心導体と外側導体(シールド)の内側でのみ適用できる。
B1/4λで共振している同軸ケーブルのインピーダンスはRs=0、Xs=0となり高周波的に短絡状 態である。
C同軸ケーブルをアンテナやラジアルのエレメントとして使用する場合は外側導体(シールド)を短縮 率K=0.91程度の中が詰まった太い電線としてのみ可能である。この時中心導体は外側へ接 続してもしなくても殆ど影響ない。
ここで最初に出てきた図1を以上の結果を適用して検討してみます。