次は先端開放で1/4λに共振している同軸ケーブルのインピーダンスは先端では最大(数十KΩ)に手前側は最小(短絡状態)になります。
No2
図4 (A)
図4は50Ωダミーロードに共振した1/4λ同軸ケーブルを並列又は直列に接続したときのインピーダンスの変化を測定しました。
図4(B)は並列接続で(A)で49ΩがRs=0,Xs=2となりました、これはダミーロードを短絡していることになります。
図4(C)はダミーロードと直列に接続していますがXsはほとんど変化有りませんがRsは49Ωから58Ωへ大幅に増加しています
49Ωに共振回路のRsが直列に加わった結果です。
アンテナエレメントやラジアルエレメントとして検討のため1/4λとしていますがこれ以外の長さでは表1の様になりアンテナ整合素子としての利用も考えられます。
1/4λより短い |
1/4λ |
1/4λより長い |
1/2λ |
容量性リアクタンス(コンデンサー) |
最小 |
誘導性リアクタンス(コイル) |
最大 |
いよいよアンテナエレメント、ラジアルエレメントとしての検証です。
接地型アンテナでの測定時の高周波的な接地面はベランダでHFアンテナの実験に使用した時と同じく1.8mx4mの金網を地面に敷いたものです。
アンテナとしての動作は給電部のインピーダンスとしてRsは30Ω前後、Xsは数Ω以下である事と、ICOM IC−729で外部の信号が受信できるかどうかで確認します。
図5(A)〜(D)は接地型アンテナのエレメントとしての動作状態を調べます。
同軸ケーブルは5D−2V、K=0.63 長さ5mで共振周波数は9.5MHz付近です。
図5(A)はシールド側を接地して一見接地型アンテナのように見えますが図3の場合と同じで単に同軸ケーブルの共振周波数を測定しているだけです。給電部のインピーダンスは極端に低く短絡状態で受信状態も全くNGです。
図5(B)はシールド側と接地の間を給電点としたもので給電点インピーダンスはRs=25Ω、Xs=0で妥当な値ですが共振周波数は13.7MHzと高くなり短縮率はK=0.91で同軸ケーブルではなく太い導体としての結果です、受信状態は良好でアンテナとしての動作さは十分です。この時中心導体を接地しても共振周波数が若干下がる程度で給電部インピーダンスには殆ど影響しません。