2003年9月市議会(第3回定例会)での一般質問


市議会議事録(速報版)から私の一般質問と市長・教育長の答弁を掲載します。

今回の質問のテーマは
1)大野田小学校と三鷹市立高山小学校の学校づくりの違いについて
2)情報公開条例改正後の市の事業の透明性について
3)施設建設における市民参加について
です。

現在解説付き要約を作成しました。こちらです。


○議 長(田中節男君)  次に、事業の透明性と情報公開、市民参加等について、14番三宅英子君。

○14番(三宅英子君)  三宅英子です。2回目の一般質問になります。市長ももう18人もの質問を受けて、大変お疲れのこととは思いますけれども、私の質問に対しても今までの皆さんと同じように、どうか丁寧にお答えくださいね。よろしくお願いいたします。さて、前回に続いて大変恐縮なんですけれども、事前通告とかなれておりませんで、またまた若干質問がつけ加わったものがございます。どうぞあらかじめ御了解ください。

 さて、きょうの全体のテーマは、武蔵野市の事業の透明性と情報公開、そして市民参加にしました。今から4年前の平成11年から、市民の立場で仲間と武蔵野市の情報公開を進めるために活動してきました。武蔵野市の現状で、情報公開は進んでいるのか。きのうからお話が出ておりますけれども、市長がおっしゃるように、情報公開度全国第2位というのは本当にそのとおりなのか。これは自治体のホームページの公開度ということで、情報公開制度全体の全国第2位とは若干違うということですけれども、きょうはそんな観点から質問させていただきたいと思います。

 大きな質問の項目は3つです。1番目は、大野田小学校と三鷹市立高山小学校の学校づくりの違いについて。2番目は、情報公開条例改正後の市の事業の透明性について。3番目は、施設建設における市民参加についてです。

 まず、大きな項目の1番目です。武蔵野市の大野田小学校と三鷹市立高山小学校の学校づくりの違い、一体どんなふうに違っているのか、そのことについて伺いたいと思います。

 前回、6月の一般質問で、私は大野田小学校の改築事業を取り上げました。三鷹市高山小学校が市民参加というやり方で、平成13年8月に学校建設を完成させたということを知り、詳しい取り組み内容を調べてみました。近くなので、先日、見学にも行ってまいりました。なかなか興味深いことが幾つかわかりました。きょうは、まず実際の武蔵野市の学校改築事業と、三鷹市の事業の取り組みを比べて質問させていただきたいと思います。

 1番です。大野田小改築事業の場合、設計者選定は指名プロポーザル方式、つまり金額の高い低いではなく、指名業者の企画提案内容を検討して1社に決める方式をとっています。具体的には、まず武蔵野市指名業者選定委員会で指名に参加させる業者を決めました。その委員会のメンバーは、委員長が市長、委員に助役、財務部長、管財課長の4名とのことで、いわば市役所のトップが集まって検討しているということです。ここで指名された業者は5社で、最終的に採用された日本設計や、この市庁舎を設計した日建設計など、いわば超一流業者、言いかえれば日本で最も設計料の高い業者ばかりです。5社からの企画提案内容の検討や設計者の選定は、設計者選定委員会で決められました。この設計者選定委員会のメンバーは、内部が中心で、教育長や平成13年当時の助役、教育部長、建設部長、総務部長、あとは外部からの委員は千川小建設から、ずっと武蔵野市の学校建設にかかわっている長澤 悟氏だけの計6名ということです。一方の三鷹市の高山小の設計者選定方法は、三鷹市の指名業者選定委員会で指名した12社による指名入札方式で決められました。言うまでもなく、指名入札方式は入札した金額の一番低い業者が落札する仕組みです。

 ところで、2つの事業の設計金額を比べて、ちょっとびっくりました。武蔵野市の大野田小改築の設計金額は、予算上では4,655万円となっているのに対し、三鷹市の設計金額は半分以下の1,944万円ということでした。少し説明を加えますと、この2つの学校の規模は、大野田小が延べ床面積が1万2,180平米、高山小は体育館も入って9,376平米と、若干大野田小が広いものの、地下1階地上5階建てで、ほぼ同程度の規模のコンクリート建築です。高山小に教室とは違う性能が要求される体育館も入っているということは、高山小の設計料が高くなる要素ですけれども、それを無視して、仮に高山小が大野田小学校と同じ延べ床面積としても、2,525万円で済むという計算になります。

 さて、1番目の質問です。大野田小改築の設計料の予算4,655万円は、高山小改築設計料の2倍以上、同じ面積と仮定しても1.84倍になります。この金額は、どのような基準や裏づけで決定されたのでしょうか。

 2番目です。この事業は、指名プロポーザル方式で設計者を決めたとのことです。プロポーザル方式を採用するのは、通常、特殊な技術やノウハウが必要な事業の場合と聞いていますが、学校建築の設計者選考をプロポーザル方式で行った理由はどこにあるのでしょうか。また、どのような経緯でこの方式を採用することになったのか。どんな場所で、どのように議論されたのかもあわせてお答えください。

 3番目です。指名プロポーザル方式で設計者を決めた場合、随意契約が結ばれるとのことですが、通常の随意契約とは少額の契約の場合に限られているのではないでしょうか。今回の4,500万円以上の契約が随意契約で結ばれる条例上の根拠はどこにあるのか、お聞かせください。

 さて、次に、公共施設の市民参加の仕組みについて伺いたいと思います。三鷹市の高山小学校の場合、設計者が決まった時点では、プランはまだ白紙で、市と教育委員会の関係部署からなる建てかえ基本計画策定委員会がまとめた基本的な設計条件があるだけでした。そして、当初から多くの人たち、生徒、教職員、保護者、地域の人々から意見を吸い上げる仕組みをつくりました。いわゆるワークショップ形式です。三鷹市は、市民から5,000件以上の要望をすくい上げ、設計者と協力して整理して3つのプラン、基本設計素案をつくり、その後さらに説明会などを重ねて市民の意見を聞き、最終的に一つのプランに絞り込んで基本設計を確定しました。三鷹市では、このような斬新な方法で学校づくりを短期間にやり遂げたことを知りました。

 さて、進行中の大野田小学校の改築の場合はというと、通常の施設建築の進め方と全く同じで、専門家や市の担当部署の部課長ら中心の大野田小改築基本計画検討委員会、長いですね−−が平成13年10月から翌年の平成14年7月まで開催されました。ここで計画の内容が固まり、基本設計、実施設計は委員会の報告に沿って進められました。一方、この委員会が半ばぐらいまで進んだ平成14年3月の段階で、やっと保護者、生徒、教師らからのアンケートを実施しています。しかし、これは紙の上で市側の問いかけに意見を書いて提出してもらうというやり方で、双方向の話し合いの場ではありませんでした。また、市によるきちんとした説明会は、設計期間中に1回、設計完了後に2回実施されたと聞いています。設計完了後の説明会で、保護者から不満が続出したということは、アンケートで出された意見あるいは設計の期間中に開かれた説明会で出された意見が、ほとんど設計に反映されなかったというあかしと言っていいと思います。

 実際に、ことし7月5日土曜日に行われた学校説明会に行ってきました。60名ほどの出席があり、多くの保護者からイの一番に出された意見は、もっと自分たちから意見を収集してほしい。これまでの検討がオープンでないなどでした。つまり、出席された保護者や市民の方々には、役所と双方向で学校づくりに参加したいという意見が根底にあって、さらに保護者の間には、現在進行中の学校建設の市のやり方に大きな不満があると感じました。しかし、このようにたくさんの不満が続出したにしても、もうこの時点では実施設計も終わり、意見や要望を取り入れる余地は非常に少なくなっていると思います。この説明会の最後に担当部長は、今後は大野田小学校の1階の新校舎情報コーナーに箱を設けているので、質問、意見、要望はこちらに出してほしいと述べられておりましたが、市民参加がまるで目安箱に意見を入れるというのでは、余りにもお粗末な仕組みではないでしょうか。

 そこで、市長に質問です。

 1番です。7月5日の学校説明会では、多くの保護者から不満が出ていましたが、このことを市長は報告を受けていますか。今後に向けて、何か改善策をお考えでしょうか。今後は、大野田小の1階の新校舎情報コーナーに箱を設けている。質問、意見、要望はこちらに出してほしいという部長の言葉をどうおとらえになりますでしょうか。

 2番目です。学校建築の場合、三鷹市のような市民参加の方式で学校をつくるのがふさわしいと思いますが、なぜ武蔵野市ではワークショップ方式または市民参加の仕組みができなかったのでしょうか。その理由をお聞かせください。

 3番に、今後の建築について、ワークショップ方式を取り入れる意思はあるかどうかもお聞かせください。

 大きな項目の2番に入ります。情報公開条例改正後の市の事業の透明性について伺います。

 まず、教育部の情報公開のおくれについて伺います。大野田小学校の改築事業を調べる中で、進行中の事業の透明性が欠けていると実感しました。具体的な事例に基づいてお聞きします。

 担当の教育企画課では、プロポーザル指名で選ばれた5社のうち、日本設計以外の4社の会社名は教えられない。プロポーザル、企画書も見せられないとのことでした。やむなく私は情報公開の開示請求を行いましたが、4社の会社名、企画書は非公開とされました。さきに指摘したように、5社の指名は市長ら4名が委員になっている庁内の選定委員会で決定されたはずですから、プロポーザル指名に参加した、この日本設計以外の4社の名前を公開しても、市にとっても、業者にとっても、何ら問題があるはずがありません。しかも、完成後は地域の人々に開放される小学校建築が、このように透明性を欠いたやり方で事業が進んでいるのは納得がいきません。なぜ改築事業の進行過程の情報が、このように透明性を欠いているのでしょうか。

 次に、市役所の各部署の情報公開の対応がまちまちな点について伺います。5月20日過ぎから大野田改築事業の学校づくりの内容を調べてきました。この事業には3つの部署がかかわっていることがわかり、中心的に動いているのは教育企画課、耐震診断などは財務部の施設課が担当し、入札や契約については管財課が担当だそうです。私は、この事業の内容を詳しく調べるために、これらの部署を回りました。不思議だったのは、ある課では情報提供してくれた同じ内容が、教育企画課では教えられない、非公開だと言われて、結局マル秘扱いにすると言われたケースがあったことです。

 この体験を通して、平成13年の条例改正から2年経過した今、市役所の各部署ではまだまだ情報公開に対する姿勢はまちまちで、条例はよくなったものの、現実の運用面ではおくれていることがわかりました。例えば、同じ公共建築でも、企画部の調整課が進めている吉祥寺シアター建築事業では、設計者選定経過はプロポーザルの提案から選考まで、公開の場で決定されています。これは、ワークショップ形式とは違って、市民は観客席から舞台の上で決まる過程を見ているだけですけれども、少なくとも公開の場で設計者が決まるのは、透明性が高いやり方だと思います。

 これに対し、教育では、情報公開に非常に消極的で、例えば大野田小改築については事業の進行状態、進行状況が市民には不透明です。なぜ同じ市役所の中で、このように極端な違いがあるのでしょうか。原因は何だとお考えですか。さらに、この違いをなくすために、今後どのような対応をされるおつもりか、具体的な対応策をお聞かせください。

 2番目は、市の委員会、懇談会の会議の公開などについて伺います。条例改正後、2年がたっています。進行中の事業について、どの程度透明度が増しているでしょうか、3点伺います。

 1番、現在、武蔵野市の委員会、懇談会の数は全部で幾つでしょうか。その中で、会議が公開されているのは幾つありますか。また、公開の基準はどのように決められているでしょうか。3番目、資料提供、ホームページの公開が実施されているものはどのぐらいあるでしょうか。また、どのように決められているのでしょうか。

 3番目は、市の出資団体、財政援助団体の情報公開について伺います。

 改正された条例の29条には、出資団体等の情報公開の条項が加わりました。情報公開を行うために必要な措置を講ずるようにその団体は努め、市は助言、指導に努めると明記されています。そこで質問です。

 条例改正後、それらの団体の決算書や事業報告などの内容で透明度が増した点はあるでしょうか。市が指導した点や改善された点があれば、具体的にお聞かせください。

 2番目に、市の出資団体などの役員らの報酬や退職金のことで伺います。外郭団体について、市長は例えばことし3月の予算特別委員会で、市の外郭団体というのは市にかわって業務執行している。信頼の置ける団体でなければならないと言っておられます。その信頼の置ける団体の役員の報酬や退職金の金額が公表されないのは、なぜでしょう。また、何を根拠に非公開とされているのでしょうか。

 最後の大きい項目の3番目です。時間が残り少なくなりましたので、簡単に加えさせていただきます。

 農水省跡地の新公共施設を建設する事業計画が今、進んでいます。これも高山小に見習って、ぜひワークショップなど、これからでも結構ですので、市民のアイデア、要望を盛り込む場をつくり、そのヒアリングに基づいて複数のプランを専門家に作成させる方式に転換することはできないのでしょうか。計画段階にたくさんの市民の参画を促すことは、武蔵境周辺地域を元気にする突破口の一つにもなると考えます。もし、上記の取り組みが実現できないとしたら、何が障害になっているのでしょうか、ぜひお聞かせください。

 では、御回答、よろしくお願いいたします。

○市 長(土屋正忠君)  私の方から一般的な考え方などについて述べ、教育委員会所管事項で個別的なことについては教育長からお答えすることといたします。

 まず、大野田小学校の入札に関連して、高山小学校との比較でございますが、それぞれ物の考え方がありますから、具体的にどうこうというわけではございませんけれども、まず第1に、設計を指名競争入札方式にして1,944万円で落ちたということでございますが、1,944万円かどうか、私、存じ上げていませんが、いずれにせよ指名競争入札方式にしたということであります。これらについては、明らかに考え方が違いますので、申し上げておきたいと存じますが、私は設計のように極めて創造性に富む、あるいは著作物のようなものについては、これは安ければ安いほどいいという競争入札にはなじまないと、このように考えております。

 その理由は、設計の方法はおおむね4つぐらいあるわけでありますが、1つは競争入札であります。それから、コンペティションという設計を争う、設計競技と言われるものであります。それから、プロポーザルというのは、その人の人柄とか会社の能力とかを見る、そういうもので、大野田小学校でやったものであります。そのほか、特命、特別にこの人をといって特命でやると、こういうやり方があります。武蔵野市の場合には、特命でやったケースはほとんどありません。私が市長になってから一件もないわけでありますが、ある程度対象者を絞ってプロポーザルというのが多いわけであります。

 それはなぜかと申しますと、設計者を決める段階では、もちろん詳細設計もできていないわけでありますし、基本設計もできていないわけであります。場合によっては、基本構想の段階から設計者を決めて入っていただく場合もあります。したがって、成果物が決まっていないのに入札でやるというのは、私は基本的にはこれは余り、三鷹がどうこうということじゃありませんよ。念のため言いますけれども、三鷹市がどうこうじゃなくて、設計を指名競争入札でやるということは、設計者にとって決していいことではないし、結果としていろいろなことが考えられると、このように考えております。

 三鷹市の例じゃなくて、一般論として申し上げておきますが、まず設計者はいわゆるたたき合いになって、安けりゃ安くなると、当然のことながら設計という作業は極めて丁寧な知的作業でありますから、こういったところにこれを下請に出したりとか、部分的に業者にかかせたりとか、いろいろなことが起こってくることはもう自明の理であります。業界では有名な話であります。したがって、余り安くとると、当然のことながら人件費が出ないわけでありますから、それをあらかじめ自分たちとつながりのある施工業者に対して、お手伝いと称して図面をかかせる、こういうことが暗に行われていると言われています。一般論ですからね。申し上げておきますが。

 したがって、どちらかというと設計者は通常、その後の施工管理もやるわけでございますけれども、施主側に立たずに施工側に立って、いろいろなことが行われるということがありますし、もっとひどい例などは、施工業者の入札に関して、設計者が司令塔となるといったようなことがたくさんあって、そういった文書がたくさん出ているわけです。現に、ある有名な人が書いた、設計者が書いたものなどは、ある有名な建築物に対して具体名を挙げて書かれておりますから、公の場で言うべきことではありませんけれども、そういうことというのはいっぱいあるわけでありますから。

 だから、設計金額が安ければ安いほどいいというような考え方には私は全く立っておりません。設計金額は少し高くても、施主側の立場に立って、自分のところできっちりと基本構想や、あるいはさまざまな対応をして、その上で図面も自分のところで全部きちっとかいて、下請に出したりとか、もちろんアトリエタイプの設計者の場合は、提携している−−例えば、アトリエタイプで小人数で、例えば10人とか20人でやっている設計事務所というのは、構造をどこどこに出すとか、設備をどこどこに出すとか、そういうことはあっても、それはあくまでも有料で出して、ちゃんと信頼できる結果が戻ってくるということでなければなりません。設計料が安ければ、その外部でもって図面をかかせるのを無償でかかせて、お手伝いと称してかかせるケースなんかがいろいろあるわけです。

 そうなると、今度は入札のときに、本体の工事入札のときに不明朗になってくる。また、工事監査にもいろいろなことが出てくる、こういうことになってくるわけでありますから、私は設計者は信頼のできる設計者を選んで、その設計者にある程度の報酬をきちっと払って、その設計者が存分に腕を振るい、施主側に立って厳しく施工業者などに対して注文つけたりできる、こういうことが一番望ましいと、私はこう思っております。これは、私の信念であります。また、建築側からも、設計者側からも、そういったことがしばしば出され、誇り高き設計者の中には、設計入札に参加しない建築家の会というものまでできて。つまり、値段だけでたたかれるのは、設計者としての創造性とか責任感を放棄することだということで、そういう会までできているわけであります。

 ですから、私は、三鷹がどうとは言いませんけれども、一般論で申し上げているわけでありますが、そういった意味では、設計金額というのは全体の施工額が、例えば30億円とか40億円とかとなった場合の、それの1%とか2%とか3%とか、施工管理も入れてせいぜい七、八%ですから、そこのところをけちってもしようがないわけです。残りの90何%を厳しくやった方がいいんです。現に、過去の例で申し上げますが、いい方向だから実名を挙げて申し上げますが、例えば吉祥寺図書館をつくるときに地元の鬼頭 梓さんという設計者にお願いしたわけでありますが、そのときに地元の施工業者が受けました。私は、その施工業者の方があいさつに来たときに、いやあ、この設計者は日本一厳しい人だから、あなたも心してやってくださいよと言ったら、いやあ、我々は有名事務所ともやっていますからというようなお話で、自信たっぷりでありましたが、厳しい施工管理をやられて、例えばれんがの色なんかは3回焼き直しさせられたと、こういう厳しいことであります。

 そのほか、一つ一つを言えば切りがないんで、また私のところへ来たらもっと細かいことを申し上げてもいいですが、ここのところで言ってもしようがないことでありますが、細かいところなども全部チェックして厳しい指導をして、その施工業者が言うには、もう現場で2,000万円も赤字をしたとか何とか、いろいろ言っておりました。だから、何かというと、設計者というのは施主側に立って徹底して施主側の意見を、施主側から管理してくれる、こういう誇り高い人を適正な金額でお願いする、これが一番大事なことであります。このところをわからないと、そこから先はいかないわけであります。

 したがって、今回の場合には指名プロポーザルをしたわけでございますけれども、確かに今回ランクアップしたのは、過去の実績、その他ですが、5社でございますが、全部ベスト5に入るような何百人という総合設計事務所を頼みました。なぜ総合設計事務所を頼んだのかというと、今回の場合の一つの大きなポイントはスピードでありました。何でスピードかというと、耐震検査や体力調査をやったらば、旧大野田小学校のあの校舎は危険校舎だという認定を受けたわけですから、危険だとわかって、いつまでも長い間、子どもたちを校舎に入れておくわけにはいきません。したがって、この問題はスピードだと、このように申し上げたわけであります。三宅議員は、当時議員じゃなかったんで、そういった説明は聞いていないと思いますけれども、前議員の方はみんな知っておりますけれども、この問題はスピードであると、このように申し上げました。

 したがって、アトリエタイプの方は、例えば千川小学校の設計者というのは、アトリエタイプの世界的に有名な人でありますけれども、恩賜賞ももらった方でありますが、こういう方よりも、総合設計事務所で、自分の会社の中で設備から空調から何から構造から、全部できる、こういう設計会社がいいだろうと、こういうふうに判断したわけであります。そこで、実績のある会社を5社選んで、その中からプロポーザルしたと、こういうことでありますから、時宜にかなった、まことに正しい選択であったと、このように私は考えているところであります。

 なお、随契の規定は地方自治法234条の第2項並びに地方自治法施行令の167条の第2項に規定されておりますので、これらをお読みいただきたいと存じます。

 それから、ワークショップという形をとったかどうかは別にして、十分、市民参加でやってきたつもりであります。また、大事なことは、父母の意見を聞くとかということは大事なことでありますが、保護者の意見を聞くことは大事なことでありますけれども、まず学校経営をするのは武蔵野市が設置者であり、具体的にこれを運営するのは教育委員会であります。そして、市や教育委員会は卒業しませんけれども、子どもが卒業すると父母はもう保護者でなくなるわけでありますから、これから100年の校舎を決めようというときに、責任の主体は一体どこかといえば、それは市長であり、教育委員会であると。この点をはっきりしないと、その点をあいまいにして、さあ、皆さん、平等に一緒にやりましょうといったって、それは無責任というものであります。

 ですから、この種のことは、基本的には市長が市議会に諮って最終的に決まると。その途中の過程の中では、市議会の皆さんにも逐次御報告申し上げていく、これが基本で、その中にあって、教員は現場の教員ですから、教員から意見を聞いたり、保護者から意見を聞いたり、こういうことはあったとしても、筋を曲げてはいけないというふうに考えております。そういうことを方針にしながらやってきたわけであります。市民参加の方式はいろいろあるわけで、三鷹は三鷹の市民参加方式があって、それはそれで結構ですけれども、武蔵野は武蔵野の、責任を明快にしながら、なおかつ市民参加でいろいろな点でやっていきたいと、このように考えております。

 次に、情報公開条例の運用については、具体的な運用と、それから7月5日の大野田小学校の学校説明会等については教育長からお答え申し上げますが、情報公開条例はそれぞれの実施機関を定めておりますので、教育委員会も実施機関になっております。議会も実施機関になっております。したがって、教育委員会が実施機関として判断してやったことでございますが、これらについては武蔵野市全体の情報公開を管理する立場のセクションは市長部局でありますから、当然、合議したり、あるいは相談に乗ったりする立場であります。

 一部、今、三宅議員の御指摘のあったような中に、その後、十分な検討をしてみると、果たして情報公開のあり方として、もう少し突っ込んだ方がいいんじゃないかという点もございました。これらについては、教育長ともよく調整し、すり合わせをして、開示するような方向で教育委員会で検討してもらうことにいたしました。それはどういうことかというと、教育委員会の考え方は、これは著作物だという考え方で、著作物ということになりますと、著作権法のさまざまな同意だとか、そういった、この間裁判で決着が出たような方向がありますので、こういったことに配慮したわけでありますが、確かに著作物ではあるけれども、ある程度公開を前提にした著作物ではないのかと。プロポーザルに応じるということの意味なども含めて、もう1回総合的にやっておりますので、これらについてはまた個別的な問題として教育委員会から三宅議員の方にお伝えすることといたしたいと存じます。

 次に、武蔵野市内に行われているような委員会の数でございますけれども、現在、地方自治法に規定した付属機関や要綱などによって設置された各種の委員会が79ほどございます。この中で会議が公開されているものでありますが、会議の公開という場合には、会議自体の公開、つまり傍聴の可否と会議録の公開と2つの側面があり、両者を含んだ意味で言うと、本市の各種委員会の会議は原則的に全部公開されていると。よほど個人の、例えば内申書だとか、あるいは個人の本当にプライバシーに関するようなもの以外は公開されているというふうに考えております。したがって、適正に公開されていると、このように考えております。透明度も増していると、こんなふうに考えております。

 関係機関の役員の報酬等については、それぞれの規定がありますので、情報公開請求していただければ、規定の中できちっとお示しいたしたいと存じます。

 農水省におけるワークショップ形式ということについては、市民参加でということですが、例えばもう既に御承知だと思いますが、武蔵野市はアイデア募集コンテストなども行って、百数十点のアイデアを受けたり、そういった過程を踏んできておりますので、今後とも適切な方法をとっていきたいと、このように考えております。

○教育長(川邊重彦君)  市長が全般的にお答えいただきましたが、大野田小学校の改築については短期間にスピードを持ってと。しかも、高山小学校のように、4年間の中には仮設校舎をつくる必要がない、東京女子大の牟礼校舎を使うというようなことがあります。短い時間に仮設校舎もつくり、その設計についていろいろ論議し、そしてまたということでありますから、非常に短期間の中に行うということで努力したわけであります。しかしながら、御案内のように、PTA会長や校長は最初からずっとかかわっていただきまして、その間では学校職員とも十分協議しながら、その意見を反映する。そして、3月には保護者や子どもたち、教職員のアンケートの結果もあわせて、審議の際にそういうものも生かすところは生かしていく、こういうやり方をしてきたわけであります。

 ずっと計算してみますと、PTA関係、保護者関係の方には、4回ほど説明の機会があった。それ以外にPTA会長がおりますので、PTAだより等でも審議されている内容というのは広報されているわけであります。校長も校長だよりという形で、現在、大野田小学校の検討はここまで進んでいますということを広報していただいて、その内容についても教育委員会とよく協議しながら出していただいているわけであります。教職員については、4回、保護者会のときにも参加しておりますが、そういうものも含めると5回。さらに、設計者と実施設計については、どの協議も参加したのは3回。さらに、千川関係については特別な部屋がありますので、7回からそれぞれ8回、打ち合わせを行う。地域関係も4回、さらにPTA、保護者の説明会のときにも地域の方々もおいでになっているということを含めれば5回、こういうことで行ってきているわけであります。非常に短期間のうちに開くところは開き、御意見を伺うところは伺うという、そういう姿勢を貫いてきたと、こういうふうに思います。

 それから、7月5日の件でありますが、私も出席いたしておりますが、御熱心な御協議をちょうだいしたというふうに思っております。大半がオープンスペースのあり方についてということで、これまでずっとそういう課題があって、大方の方には御理解いただいていたわけでありますが、初めて参加された方等からそういうお話がありました。残念ながら、オープンになると見物人が多く来て、動物園の猿みたいだ。子どもは猿じゃないんだから、オープンは余りよろしくないというような、そういう御意見も含めていろいろありましたので、専門委員の先生方、そして私からも、100年間を見通した教育内容、方法の変化というものに対して、どう対応し、子どもたちに行き届いたいい教育ができる状況をつくるかということで御説明したら、非常に熱心に協議されたというふうに思っております。

 もう1つは、音楽室等の一番最上階で体育館寄りのところに建つ部屋の緊急避難経路がどうも孤立しているんではないかという、これも大野田の音楽の先生も含めていろいろ御意見があったんですが、音楽の先生も御理解をいただいているところでありまして、そういうところも御説明をして御理解いただいたというふうに思っております。

 それから、新しい校舎については、江東区等でのシックハウスのことがあるからということで、御心配の声もたくさんいただいて、ともどもに考えていこうと。そして、シックハウスが新しい校舎で生まれることのないように、材質管理を含めて万全を期したいと、こういうことで進められたというふうに考えてております。

 なお、開示請求につきましては、市長がお話ししたとおりでありまして、不服申立書が議員から出て、内容も限定的にということでありますので、現在、教育委員会で検討しております。開示する方向で対応してまいりたいというふうに考えております。

○14番(三宅英子君)  まず、答弁漏れがありますので、お願いいたします。

 大野田小改築の設計料の予算の裏づけ、これはお答えありませんでした。

 それから、目安箱の件なんですけれども、今後、大野田小の1階の新校舎情報コーナーに箱を設けているので、質問、要望はこちらに出してほしいとの部長の言葉を市長はどういうふうにとらえているか。

 その2点についてお願いします。

○議 長(田中節男君)  三宅議員に申し上げますけれども、通告していない部分の答弁漏れは認められませんので、後段の7月5日の部長の言葉をどうとらえるかということは通告にございませんので、それは割愛させていただきます。

○市 長(土屋正忠君)  という議長の御指摘もあるところでございますが、感想を述べよということだろうと思いますので、感想を述べますと、過去の経緯があって、教育長が先ほど説明したような経緯があるわけですから、もうこの辺で目安箱的になっても、それはそれで時宜を得たものではないかというふうに思っております。ただ、それを最初からぼーんと言って、今までのような、何もやらなきゃ、それは何だということになるでしょうけれども、ということで、議長、よろしくお願いします。

 さて、そこで、費用の計算についてでございますけれども、これは東京都の積算方式に従って算定したものでございます。

○14番(三宅英子君)  それでは、再質問に入ります。

 私は、今回の質問で、設計を指名競争入札でやれとは言っていないんです。どういう基準でやって、こういった三鷹市に比べると大変高い金額で決まっているのか、それを明確にしてほしいということで質問させてもらいました。東京都の例も調査して調べましたけれども、設計料についてはちょっとわかりませんが、かなり武蔵野市の金額は高いということで、今、記憶しております。

 それで、私ももちろん、設計については安ければいいとは言っておりません。まず、どういう基準、裏づけで決定されているかをきちっとわかるように説明することが大事だと思っているんですね。実は、7月15日に私のところに1人の市民の方からお電話がありました。その方は、市報で大野田小学校の計画について知って、私のところにクレームのお電話がありました。初めての方でした。その方が言うには、この市報を読んだだけでは、どういう事業をやっているのか、事業というのは、建築内容をやっているのかわからないという意見でした。それで、私も市報を見たんですけれども、確かに5つのコンセプトは割と紙面を割いて説明されています。しかし、具体的な、今どういう段階に建築が進んでいるのかということについては、ほとんど触れられていないですね。その時点で、もう日本設計というのも決まって、基本設計はもう出ていますね。実施設計もそろそろ出る時点であり、それからこれから工事業者についても入札というか、そういうので決まるという段階なのに、そういったことについてはほとんど触れられてなかったんです。それで、その市民の方は、それについて大変不満だという意見でした。

 私は、市報を読んで、市民をちょっとお客さん扱いにしているなという印象を受けたんです。その一つの事業について、もう少し詳しい情報をきちっと提示して、どういう現状なのかを知らせる努力というのがかなり不足しているなというふうに思いました。地域にとっては、小学校というのは公共建築として大変重要な位置づけでもあり、税金も多額に投入するわけですから、もっと行政のアカウンタビリティー、説明責任というのを徹底していただきたいなというふうに思いました。

 それから、今お答えいただいた中に、私の持っているデータとかなり違った御答弁がありました。市役所の中の委員会とか審議会の公開の問題ですけれども、市長は原則的にすべて公開されているというふうにされましたが、私の入手したデータでは、非公開というのが25件で32%、公開されているのは約58%にすぎません。これは、実態と市長の回答というのがかなりギャップがありますので、これについてもう一度御答弁お願いいたします。

 それから、ホームページで公開したり、資料提供したり、そういった基準ですね。それもお答えがなかったので、その点についてもお願いいたします。

 それから、市民参加の建築物のつくり方というのを、武蔵野は武蔵野なりにやっているというお話がありましたけれども、本当にやっているんでしょうか。私は、大野田小学校の進め方を見て、今までの行政側の建物とか道路とか、そういうものをつくっているやり方とほとんど一緒だなという、正直な感想を覚えました。それは、これからの時代にちょっとずれているというか、おくれているという印象を受けました。高山小学校は、やはりかなり革新的なやり方なので、それをそっくりそのまま武蔵野市に持ち込めばいいとは思いませんけれども、少なくとも白紙の段階で、ある程度庁内の担当の部署が相談して、基本的な部分はもちろん市役所の中で決める必要はありますけれども、そのある程度の条件をきちっと整理した上で市民の意見を聞く場を持つというのが、やはり大切なことではないかと私は思っています。有識者とか市役所の中の部局の人たちだけで委員会をつくって、その中で報告書ができ、その報告書に基づいて説明会を開くという従来どおりのやり方は、どうも学校建築というものに違うんではないかなという気持ちがしております。その点について、市長にもう一度御答弁をお願いいたします。

 ワークショップというと、その言葉自体、大変聞きなれない面もありますし、実態がわかりづらいという面もあるし、選挙でも市長の対立候補の方はワークショップ、ワークショップとおっしゃっていたので、そこら辺もちょっと気になっていらっしゃる面ももしかしたらあるのかもわかりませんが、みんなで最初の段階からいろいろ意見を聞く場、双方向で話し合いをするという、そういった基本的な取り組み方をぜひ武蔵野市でもやっていただきたいと思うんです。

 先ほどの農水省跡地のやり方も、そういうのを取り入れているとおっしゃいましたけれども、今までの行程をずっと見てくいと、やはりヒアリング、みんなからの、市民からの意見を一、二回、どこかスイングとか、ああいったところで開催されたのは、私も出席しましたので記憶にありますけれども、そういう形ではなくて、まず同じ土壌、土俵で市民と役所側が相談するというか、アイデアを出し合うという、そういったやり方をぜひ今後何らかの形で取り入れていただきたいと思うんです。

 それで、今回、吉祥寺シアターというのは大変画期的な、公開で設計者を決めるというやり方がありましたので、ぜひ吉祥寺シアターなどにそういったワークショップ形式を取り入れていただくことはできないんでしょうか、そこら辺もお答えください。よろしくお願いします。

○市 長(土屋正忠君)  まず、7月15日の市報で説明責任を果たしていないとおっしゃいますけれども、ここに今、手元に改めて見ましたけれども、なかなか説明責任を果たしているなと思っております。まず、場所も書いてありますし、建物の概要も書いてありますし、延べ床面積、完成予定。さらに、10月に工事を開始する予定ですということで。それから、今どこの段階になるかというと、基本計画、基本設計を経て、このたび実施設計がまとまりましたと。あなたが御質問した、どの段階にあるかということもここに既に書いてあります。この段階ですということが明快に書いてあります。そして、中身にも、校舎以外にも教育相談所や地域子ども館、学童クラブ、防災倉庫などが予定されていますよということも書いてあるし、さらにかてて加えて特徴的なことがいろいろ書いてあるわけですから、書いていないのは入札金額ぐらいのもので、これはまだ入札していないんだから、当然幾らになるかわかりません。だから、そういう意味では、基本的なことがほとんど全部ここに書いてあると言っても過言ではないと思っております。したがって、説明責任はきちっと果たしていると、このように考えております。

 それから、市民参加を本当にやっているのかということでありますが、本当にやっております。ワークショップという形式がいいかどうか。ワークショップという形式は、市長は市長の対立候補がワークショップということを言ったんで、嫌がっているんじゃないかということですけれども、別にそんなことありません。対立候補が言う前にワークショップをやっているんですから。対立候補もワークショップに参加したんです、私がオープンした。そこのところをよく、私がワークショップ形式をやるということを決めて、その方も参加したことあるんです。だから、言ってみれば私が準備したワークショップに対立候補も参加したと、こういうことで、それによって目覚めたのかもわかりませんけれども、ついでに政治教育もやったのかもわかりません。それはともかく、そういうことでございますから、ワークショップって、別にそんな目新しいことじゃなくて、しょっちゅうやっております。

 ただ、大事なことは、ワークショップもやる対象とやり方によって違います。例えば、我々は緑なんかの場合に非常にワークショップでやっていたり、あるいは計画なんかについてはワークショップでやることもたくさんあります。まちづくりなんかも随分やりました。だけれども、建物をつくるということになると、この建物にだれが責任持つんですか。市民と同じ土俵でと言いますけれども、不特定多数の市民と法に基づいて責任ある地位が与えられている市長とか教育委員会とかという執行機関、あるいは法によって、それを審議したり意見を提示したりする責任を与えられている、例えば三宅議員のような議会人という立場。こういう方と一般の市民とは、おのずから責任のとり方が違います。

 だから、これははっきり言っておきます。何か半永久的な、50年、100年もつような公共的な建物をつくるときに、市民と同じ土俵でという、その同じ土俵でという意味では、私は全く考えておりません。最終的には市が責任を持ち、その市が責任を持つ過程の中で、例えば教育委員会所管事項なら教育委員会が責任を持ち、それについて市議会の皆さんもいろいろ言う。その過程の中で、時には保護者に意見を聞いたり、地域に意見を聞いたり、あるいは部分的にワークショップでやったり、あるいは今度の、例えばサイン計画のように、オープンにして全国から意見を求める、こういうことがあってもいいけれども、責任を持つのは市長であり、市であり、最終的には執行機関ですから、これは同じ目線というわけにはいきません。政治的な意味で同じ目線とか市民参加とかということを言えるけれども、実質は違うと。このことをわからないと、無責任ということになりますので、あえて申し上げておきたいと存じます。

 次に、委員会の数等々でございますが、これは先ほど答弁いたしましたように、委員会の数というのは先ほど申し上げた数でございますけれども、この委員会が何らかの形で直接傍聴を認めるか、あるいは会議録を公開するか。やっております。したがって、基本的には公開していると。ただ、先ほども答弁いたしましたように、プライバシーに関するようなことについては、個人情報保護条例の趣旨に基づいて一定の制限を加えておりますので、そのように御理解いただきたいと存じます。

 ホームページに載せるか載せないかというのは、これは任意的な情報開示でございますから、可能な限り載せられるものは載せていった方がいいと、このように考えております。

○14番(三宅英子君)  それでは、市民では責任を持てないから市が責任を持つとおっしゃるんであれば、今回の大野田小学校が30年前に建てたのが問題があって、それを建てかえているのは、それが原因じゃないですか、そもそも。市はどういう責任をとったんですか。どういうふうに責任をとってやろうとしているのか、その責任のあり方について質問させてください。

 それから、先ほど、設計料の基準なんですけれども、都の基準とおっしゃいましたけれども、都のどういった基準か教えてください。

 それから、先ほどからスピード、スピードというお話がありましたが、高山小もかなりのスピードでやっています。大野田小学校よりも、むしろ早いぐらいです。先ほど教育長の方から、仮校舎の建築の部分がありますから、それを値引いたとしても、大野田小と劣らないスピードで、ワークショップをやって、市民参加をやり、3,000件の要望を盛り込んだやり方にしては、大変スピーディーなやり方で、8カ月間で市民の要望を盛り込んで終わらせています。それからすると、スピードということだけでは、この大野田小学校と高山小学校の取り組みの違いは説明できないと私は思います。

 それから、先ほどの委員会と審議会の公開、非公開のことですけれども、市長がおっしゃる公開というのは、それでは議事録の公開も、傍聴できる、できないという、本当の市民が見れるという公開と一緒くたに考えていらっしゃるということですね。

○市 長(土屋正忠君)  30年前に何らかの形で問題があったということははっきりしております。だからこそ、それが設計上問題があったのか、施工上問題があったのか、その施工も技術的に問題があったのか、ちょうどあのころはいわゆる石油ショックのころでございましたので、部材的に問題があったのか。これらについては、今の段階では30年前のことでございますから、わからないわけであります。しかし、当時は責任体制を持ってやったにしろ、当時の市長とか担当の部課長はだれもおりません。したがって、形の上ではだれも責任がとれない。現段階で引き継いだ立場の私が責任をとるとすれば、児童の安全ということと、今後、未来に向かって100年もつようなきっちりとした設計と責任施工と、こういうことをやっていくことが未来に向かって責任をとるということだろうと思っております。

 今の論議は、市民参加でやるとかやらないとかという議論の延長ですから、仮にそこでワークショップ形式でやったとしても、その当時の市民が責任取るわけではないことはますますはっきりしているわけであります。したがって、そのように御理解のほどお願いいたしたいと存じます。

 設計者の選定にかかわる、いわゆる設計委託の単価については、単価表がありますので、またその方式等については、後刻必要があればお見せいたしたいと存じます。

 次に、高山小学校の事例を挙げましたけれども、これは三鷹は三鷹のやり方があり、武蔵野は武蔵野のやり方があります。私どもは、大体、千川小学校の場合には打って返しでやったんで、時間がかかりましたけれども、現在ある校舎を使って、それで逐次やっていくという打って返しでやりましたんで、合計で最初から最後までで七、八年かかったわけでありますけれども。それはともかく、武蔵野市の千川小学校のやり方と大野田小学校のやり方とは、基本的にはそう変わってないんですけれども、武蔵野市はどういうやり方をやるかは別にして、できた成果物等については極めて高い評価を得て、千川小学校などは、何といったって見学者が多くて困るぐらいの苦情が出るぐらいですから、いかに武蔵野市のこういったやり方並びに成果がレベルが高いかということをおわかりいただけるものと存じます。

 次に、審議会やその他の公開等については、広い意味の公開というのは、議事録の公開も含めて公開ということだろうと思っております。