議員日記 2003.7.25〜8.18 |
||||||||
8/18(月) 日本テレビ「報道特捜プロジェクト」を見ました。 一昨日の土曜日、8/14の日記でお知らせした日本テレビ「報道特捜プロジェクト」を見ました。 別の特集が長時間になったおかげで、”ヒートアイランドの特集”は終わりの方ほんの5分くらいでしたが、それでも表面が土やゴムの校庭と比較して、表面温度が20°C以上芝生の方が低いという実測結果や、和泉小学校の教頭先生の熱弁を伝えていました。7月25日分の日記で紹介させてもらった「板橋第七小学校」の緑のカーテンもチラッと出てきました。また住民の方たちが様々な工夫をして、省エネや「涼」の知恵を”競っている”、練馬区の面白いマンションも紹介され、ここでもニガウリ(ゴーヤ)の緑のカーテンの活用例がありました。 ところでこの番組のあと、たまたま私のHPを発見してくれたということで、板橋第七小の菊本先生からメールがあり、エールを送って頂きました。さらに練馬マンションでニガウリを育てているのは菊本先生のご自宅だということも分かり、二度ビックリしました。 杉並区の和泉小学校の教頭先生にお会いしたり、板橋区の菊本先生とコンタクトを取って、それぞれの方々のコスト感覚が明確なのに驚かされました。どうやれば「安上がりにかつ効果的にできるか?」「役所に頼りっきりでなく、自分たち独自で工夫できることを探そう・・」こんな意識が最初にあって、さまざまな方々に協力を呼びかけ、独自の取組みを実現させています。こういった意識を武蔵野市の公立学校・保育園などでは持っているでしょうか? また独自の取組みができる自由さはあるのでしょうか? 他のまちを見て、素朴な疑問を感じています。 番組前半の、失業保険を食い物にする「雇用促進事業団」などについてのレポートは見応えがありました。全く組織的犯罪です。なぜ事件にならないのか。こういうレポートを見た直後だけ怒りの声を上げて終わりということでは駄目です。猪瀬直樹氏の「新・日本国の研究」でも取り上げられていました。もっと勉強したいと思います。 |
||||||||
8/14(木) 校庭を芝生化している杉並区の和泉小学校を見学しました。 大野田小学校の改築に向けての保護者アンケートの中に、「校庭を芝生にして欲しい」という声がいくつかあったので、議会で「芝生にできないか?」と質問しました。担当部長は「杉並区の和泉小学校にも視察に行ったが、地域の方々や保護者などがかなり大変な取組みをしている。あのような形で大野田小の校庭の芝生を維持するのは無理なので、芝生化はやらない。」との回答がありました。そこで、実際に8/12(火)の午後、数名の市議と共に和泉小学校に見学に行きました。
和泉小学校は井の頭線「永福町」駅から徒歩8分の神田川沿いにあります。児童数は325名、学級数は12クラスで、武蔵野市の千川小・本宿小と同じくらいの規模です(大野田小は生徒数649名・18クラス)。芝生にした面積は約2,575u、主な校庭のほぼ全部が芝生になっている感じです。これまで川渕三郎氏をはじめ920名も視察に訪れたとのことで、教頭先生の説明も大変滑らかでした。 芝生化工事はH13.10月〜14.3月までの5ヶ月かかり、H14年3月16日には「芝生開き」のイベントを行ったそうです。校庭を見て感じたのは、芝生のみどりが"目に優しい"ということです。教室に閉じこもりがちだった生徒達も、休み時間に校庭に出て遊ぶようになり、遊び方も身体を使うことが多くなって、かえって怪我も減少した、との説明も、この広く覆われた"みどり"を実際に見ると納得できました。沢山のトンボが飛び交い、見慣れない小鳥もやって来ていました。西洋芝を植えているので、四季を通して緑色のままで、枯れないそうです。芝生化したことで地表の温度は10℃下がり、気温は1.5℃から2℃下がるという環境に対するよい効果も現れているとのことです。 和泉小学校の建物はそれほど斬新なものではなく、よくある普通の小学校建築です。しかし、芝生があることで、とても生き生きとした雰囲気になっています。 校庭芝生化で掛かった初期費用は約3,000万円(土を入れ替え、種から芝を育てたそうです)、毎年の消耗品費などは200万円ほどだということです。 教頭先生のお話を聞いてわかったことは、ただハコモノを専門業者が作って終わりというのではなく、教職員の方々、生徒達、保護者、地域の人たちが日常的に芝生の手入れに参加することで、校庭のみどりが維持されているということです。専門家のグリーンキーパーにも定期的なチェックを依頼し、その指導を受けながら毎週水曜日は地域・教職員・保護者の芝刈り日、火曜日は生徒達の「環境タイム」にしているそうです。生徒達は、高学年と低学年の生徒でペアーを組んで芝刈りをするようにし、ケガをしない配慮もしているとのことです。愉快だったのは、今一番の悩みが、野良猫が用を足しに来るという点でした。 そもそも芝生化のキッカケは、杉並区の、環境を重視する「アクションプラン」にありました。その中のテーマの一つとして小学校の校庭の芝生化を検討し、すべての小学校にヒアリングを実施(H13年)した結果、和泉小学校が、学校全体・地域の方々とも相談して名乗りを上げたことで具体化したそうです。役所側は予算面などでかなりサポートしているもののあまり口出しせずに、学校側にある程度自由に運営を任せていることなども、見逃せないことに思えました。こういった、丁寧なプロセスがあったからこそ、今でも芝生はみどりなのだと思いました。 しかし、「隣の芝生は青い」だけではちょっと寂しいですね。武蔵野市の「涼環境の創出事業」の視察で南保育園を見学して、何か欠けていると思ったのですが、それが「みどりの涼しさ」だということに、今回気がつきました。予算の裏付けとアフターケアの体制がクリアできれば、別に校舎の新改築には関係なく実現できることなので、武蔵野市でも、日常の管理を含めて地域ぐるみで熱心に取り組みたいという学校に名乗り出てもらって、第1号モデルとして実現させたいものです。 市議会でも与野党とも反対する理由はない筈ですから、超党派で要望を出すことも出来るのではないでしょうか。調べてみると校庭を芝生化している学校は全国で200校以上あり、特に市立嵯峨野小学校をはじめ、京都市で力を入れて取り組んでいるようです。(1 2 ) 和泉小学校は、8/16(土)13:30からの日本テレビ「報道特捜プロジェクト」のヒートアイランドの特集の中で紹介される予定だそうです。
|
||||||||
8/13(水) 候補になった設計事務所名や企画案を公開できないお役所の理由とは? 前回の続きです。硬い話が続いて恐縮です。 開示請求をしてわかった、武蔵野市の情報公開の実態です。
●非開示の理由 1)(法人等の)事業運営上の地位と社会的な地位が損なわれる。 2)(武蔵野市が大野田小改築事業を)適正に進めるために支障を及ぼすおそれがある。 ●これに対する私の疑問です。 1)について 現在、武蔵野市でも他の多くの自治体でも、HP(ホームページ)で落札できなかった会社の名前や入札金額を含め、入札結果を公表しています(「大野田小学校改築事業の問題点」レポートのこちらを参照)。この点から考えても、5社のプロポーザル(企画書・図面など)や会社名を公表することで、その会社の社会的な地位が損なわれるというのは全く理屈に合いません。落札できなかったので恥ずかしいから、一所懸命作った設計図や提案書は公表しないでくれなどという、“やわな”
設計者がいるでしょうか(ただ、不採用になったアイデアを他の設計コンペなどで再度使いたいから、公表を控えてほしいという設計者はいるかも知れません。著作権を明確にし、当事者の意向を確認することは必要です)。 2)について 大野田小改築事業の中で、「設計者選定委員会」で指名入札5社から1社(鞄本設計)に決まったのは、H13年12月末です。もうすでに設計者が決まり、基本設計・実施設計もでき上がっている今、この選考過程を公開したとしても“事業の適正な進行に支障が及ぶ”とは考えられません(もちろん選考している最中でも、可能な限り公開できる情報は公開すべきです)。 ●以上の理由で、非開示決定には納得し難いので、「不服申立」を出しました。 市側の並べる理由は「市民の知る権利」を無視し、「行政の説明責任」を果たしていないと考えて、8/8に市の情報公開担当に「不服申立(市の非開示決定に対して、不服がある場合、文書でその理由を提出すること)」を行いました。この申立は市の「情報公開審査会」で検討され、答申(市が正しいか、私の主張が正しいか)が出ることになります。この決定がいつ出るのかははっきりわかりません。
彼等がすんなり出してくる情報は次のようなものです。 1) すでに公表済みの情報 2) 自慢したい情報 3) 公表しても問題のない情報 1)、2)はともかく3)については、お役人と市民の考えるイメージの間に、大きな開きがあります。例えば「もう終わったテーマ」についての検討プロセスがわかる、過去の記録や、決算書に出ている金額の元になる個別データなどは、極力非公開にしようとします。 情報を開示させるために市民にとって「情報公開条例」は大きな武器です。一方武蔵野市のお役人は条例の中の、「非開示」にできる理由を見つけることが最大の仕事のようです。 これからも心ある市民の声を支えに、武蔵野市を本当の意味で「情報公開度全国第2位」(もちろん1位になっても構いませんが)にするために頑張りたいと思います。 |
||||||||
8/11(月) 予算約43億円の「センチュリースクール」事業プロセスは非公開 ? 前回の続きで、私が実際に体験した武蔵野市役所の情報公開の現状です。 大野田小改築事業を調べて、ハコモノ建築の場合はいくつもの部署にまたがることがわかりました。今回の場合は「財務部管財課・財務部施設課・教育部教育企画課」などが係わっているようです。そして、この事業は「教育部教育企画課」がとりまとめていることがわかりました。 5月末頃に教育企画課に出向き、担当者に質問していると当時の課長(この7月からは別の方に代わりました)が出てきて、「質問なら一般質問でやれば良い。いちいち部署に来て、尋ねられては困る。」と言われました。どうやら市内の小学校の改築事業を市議に調べられるのは迷惑なようです。こちらは事前に電話してから訪問しているのですが。 知りたかったことは大ざっぱに言うと 「今回決まった設計事務所はどのようなプロセスで決定されたのか?他の候補はどんな会社?」「保護者・教職員のアンケート原本を見せて欲しい?」 の2つでした。 教育企画課の回答は「今回採用されなかった4社の名前は教えられない、5社の企画書も見せられない」「保護者・教職員などのアンケート原本は見せられない。」 ということでした。埒があかないので、次の4件について情報公開の開示請求の手続きを行いました。 開示請求内容 @ 大野田小改築に向けての「設計者選定委員会」に出された指名入札5社のプロポーザル(企画書・図面など) A 「設計者選定委員会」での選考過程がわかるものと、市長決裁を受けた資料 B 「大野田小改築基本計画検討委員会報告書」の中の保護者・教職員アンケート原本 C 「千川小施設検証委員会報告書」のために収集した教職員の声 2週間後、A〜Cの3件については一部非開示(黒塗り、白抜きなどを含む)であっても、何とか資料が出てきたものの、@については全く出てきませんでした。つまり、「全面非開示」だったのです。これには全く納得できないので、こちらも次の手をあれこれ考えました。(この続きは明日以降の日記でお伝えします) |
||||||||
8/9(土)
自分が関心のある事業の進捗状況や、資料を読んでも分からないことなどについては、市役所の担当部署に直接説明を聞きに行くようにしています(当選後5月20日過ぎからずっと)。担当者にじかに話を聞けば、現在の状況が一番良くわかると考えて始めたのですが、まず“正確な情報を得る”という基本的なところで壁に阻まれることが多く、驚かされます(一カ所だけではなく、数カ所の部署で同じような対応にぶつかりました)。 まず、担当者に電話して用件を伝えると「私が話して良いかどうか(資料を渡して良いか)判断できないので、上司(大体が課長以上)に相談してからご連絡します。」となります。資料の中ですぐにもらえるのは“報告書”など、すでに公開されているものだけです。 うっかり市議に情報を伝えて議会で突っ込んだ質問されては困る、と考えているのでしょうか?それとも、野党で一人会派の無所属議員で、かつ新人の女性議員だから、適当にあしらっておけば、そのうちおとなしくなるとでも考えているのでしょうか? このところ「上司に相談してから・・」の言葉を聞く度(耳にタコが出来ましたが)に、“下手なことをしゃべって、あとで叱られたり、昇進に差し支えては困るから・・・”という本音が見えてしまいます。宮仕えとは言え、自分の保身が第一、市民のことは二の次ということでは、市民は払った税金を返してくれと言いたくなります。最近では、長野県・三重県・横浜市などのように「顧客第一主義」を掲げる自治体が増えています。実際にはどこまで実行されているのか分かりませんが、これらの自治体に比べると、武蔵野市はまだまだ旧態依然の体質を引きずっているように感じます。もはや役所の仕事をオープンにすることは当たり前という感覚を徹底させて、もっと柔軟に「顧客(市民)」の方を向いて仕事して欲しいと痛感しています。
・教育部教育企画課 ・教育部指導課 ・子ども家庭部子ども家庭課 (不思議なことに、教育関係のセクションが共通して情報公開に非常に消極的でした。)
・都市整備部施設課 ・都市整備部まちづくり推進課・企画政策室企画調整課 |
||||||||
8/7(木) カタログハウスのお店に行ってきました。 「通販生活」で有名な通信販売の“カタログハウス”に直売店があるということを知り、先日行ってきました。場所はJR新宿駅南口から徒歩8分くらいの、ちょっと不便な場所です。 8月の夏枯れ時だと言うのに、店内に沢山のお客さんがいたのにびっくりしました。カタログハウスの商品はどれも割と高めの価格なので、実際の商品を手にとって確認したい方が多いのかもしれません。遠くからわざわざ出かけてきた方もいるようでした。感心したのは、環境への配慮と商品検査のシステムの徹底、さらに消費者への説明とアフターサービスが行き届いている点です。最近の新聞では大手百貨店・スーパーなどは軒並み前年比売上減と報じられています(伊勢丹を除く)。「100円ショップ」のようにただ安い商品を売り切るだけを目的とせず、良い商品を長い目で育てていくこの店のようなスタイルがもっと拡がって欲しいと感じました。ちなみに私はドイツの健康靴を購入しました。 |
||||||||
8/5(火) 武蔵野市の言論弾圧? 「武蔵野三鷹ケーブルテレビ(愛称パークシティTV)」というケーブルテレビ局があります。 その名の通り、武蔵野三鷹エリアの地域ニュースが番組のメインです。武蔵野市・三鷹市が大株主となっていることもあって、市役所からのお知らせや市主催の行事などが繰り返し放送されます。 この放送局が独自取材して今月放送しようとした、中学校給食についてのニュースが、武蔵野市の圧力により放送中止に追い込まれようとしているということを、民主党武蔵野市議の川名ゆうじさんのメールマガジンで知りました。こちらです。 ところで、この「武蔵野三鷹ケーブルテレビ」は市長や市の宣伝機関・広報機関なのでしょうか? 私は全然違うと思います。市が大株主であり出資しているということは、運用のかなりの部分が市民の税金で賄われているということです。つまり武蔵野・三鷹市民みんなのテレビ局なのです。市長や一部人たちの私物ではありません。 市役所発のニュースが多くなるのは、局の性格から、あるいは市内に民間のニュースソースがそう多くはないことから、当然の成り行きだとは思います。しかし市民の関心の高い話題を独自に取材し、賛否両論をバランスよく取り入れた局の自主的なニュースや特集を提供することは、望ましいどころか、市民のメディアとして当然の責務だと思います。 NHKなどでも時々、政府や自民党などの圧力を受けて、放送を中止したり、内容を大幅に改変してしまうということを聞きます。情けないことです。 地域のミニコミ紙が掲載した記事について、市の現職幹部から強硬だけれども内容のない抗議を受けたということを、私も1年ちょっと前に聞いたことがあります。 今回の場合、武蔵野市からの圧力があったか無かったかは、一方の当事者が番組の取材を受けた上で、こうしてメルマガで発表しているのですから、議論の余地はありません。 このまま本当に放送が中止になれば、自由な言論への介入というほかありません。6期目の市長の驕りでしょうか。 これが選挙中などには、盛んに情報公開度全国第2位と宣伝していた武蔵野市の一面です(情報公開度全国第2位というのは別のページにも書きましたが、東洋経済新報社が、全国各市・区の『ホームページの』情報公開度を独自に採点した結果によるもので、実際に市全体として情報公開にどれだけ熱心に取り組んでいるか、窓口が利用しやすいかなどといったものではありません)。是非多くの市民の力で、正常な状態に戻したいものです。 |
||||||||
7/30(水) 梅雨まだ明けず 相変わらずよく降ります。 さて6月市議会(第2回定例会)での私の一般質問と市長などの答弁を掲載しました。市議会の議事録に載る最終版ではありませんが、殆ど変更されることはないと思います。長くて退屈ですが、興味のある方に読んでいただければ幸いです。 またトップページでもお知らせしましたように「大野田小学校改築事業の問題点」のレポートをこちらにアップしています。 |
||||||||
7/29(火) 市内のマンション建築 市内緑町2丁目のJR東日本の社宅跡(中央公園そば)に野村不動産のマンションが計画されています。現在、社宅は取り壊されている最中ですが、完成すると300mにも及ぶ万里の長城のような長い建築物がバス通り沿いにできることになります(この他に西側の8棟の1戸建て住宅部分を入れると総延長400mとなるそうです。)。 これとは別に、たまたま私の自宅マンション(北町3丁目)近くのテニスコート用地が売却されたという話を聞き、市の「まちづくり推進課」に調べに行きました。2,000u以上の土地売買は国土法により、契約後に国へ届け出が必要ということになっているので、この用地(約2,700u)をM不動産が買ったことがわかりました。昨年からもめている中町のマンション建築もM不動産で、ここもテニスコート跡地でした。最近埼玉、千葉あたりのマンションは売れ残りが目立つという新聞記事を読みましたが、都内回帰の流れで武蔵野市あたりは有望という読みがデベロッパーにはあるのでしょうか。社宅の跡地やテニスコートなどは狙われやすいようです。但し2,000u未満でも戸数40戸ぐらいのマンションはできるそうですから、市が把握していない売買や建設計画もあるかも知れません。 |
||||||||
7/25(金) "緑のカーテン" 今日の夕方5:00からのTV "ニュース・アイ(テレビ東京)"で「猛暑が東京を襲う」という特集があり、その中で武蔵野市立南保育園のエアコンを使わない涼環境の取組みが取り上げられました。 レポーターが南保育園のドアーを開けると、女性の園長がどこかのおじさんを伴って登場・・・と思ったら、おじさんはワイシャツの袖をまくり上げた土屋市長でした。結局園長にはその後全く出番はなく、以後熱弁をふるって説明したのは全て市長でした。といっても放映時間は僅か3分間ほどで、おそらくカメラは30分前後回されたのでしょうが,大幅にカットされたものと思われます。 学校・保育園ではなるべく冷房を使わない、特に低年齢の子供たちには、という市長の考え方には賛成ですが、そのために2千数百万円もかけることには全く納得できません。南保育園だけではなく、同じようなやり方でこの後も実施する予定らしい・・・などと考えているうちに、画面は次の取材先の「板橋区立第七小学校」に移りました。 こちらは武蔵野方式に比べると、とてもシンプルで、かつ割安です。要は教室のベランダに"緑のカーテン"(きゅうりなどの「つる性の植物」でベランダを覆う。)を作るという取組みです。昔からよくある夏の風景を学校に取り入れたアイディアでした。 しかも、これを始めた菊本るり子先生は、上からの指示ではなく、自分のアイディアを即実行に移したということで、その姿勢も好ましく感じました。費用はプランター・苗・支柱などごくわずかなもの。さらに、子供達は野菜を育て、収穫し、且つ味見もできることに参加できるので、「朝顔観察」などよりずっと"ストーリー性"があり楽しそうです。外側と葉陰の温度差は約9度ということで、ずいぶん効果があるのでびっくりしました。"みどり"は本当にホッとしますが、都市の熱帯化対策に、こんな風に昔からの素朴な知恵で活路を見いだすことに、とても興味を感じました。武蔵野市でもこのアイデアを拝借したらどうかと思います。
以下はなるべくお金を掛けないで”涼環境”を創造するための私なりの提案です(7/14に文教委員会として視察に行った際の市の説明によると、最終案に至るまでには数々のアイディアがあったとのことですが、それはそれとして自分なりに考えてみました。)。 1.後付けのひさし設置やガラスの取り替え、外断熱などは費用が高く付くのでやめる。代わりに、上記の"緑のカーテン"や”よしず”を活用する。 2.南保育園の場合、もともとの建物が風通しが悪い構造になっています。部分的に何カ所か北側の壁面に小窓などを開けて、空気の流通を良くすることはできないものでしょうか? 3.屋上撒水に井戸水を利用するのは理想的ですが、わざわざ井戸を掘り、配管しポンプアップするのに大きな金が掛かります。幸い武蔵野市の水道水は6割が深井戸からの取水ということで夏でも割合冷たい。そこで屋上に高架水槽があれば、そこへの配管から分岐して、なければ増圧直結給水方式を採用して屋上まで上げて、水道水を散布するというやり方はどうでしょうか。どのくらい水を使うのか分かりませんが、仮に1日10立米としても約2,000円程度、ひと夏で15万円ほどで収まるのではないでしょうか。試算してみる価値はあると思います。但しこの方法は水不足の年には使えません。 |
||||||||
|