2003年6月市議会(第2回定例会)での一般質問

大変長い議事録を殆どそのまま載せたので、大変長く読みにくくてすみません。

質問のテーマは
1)大野田小学校の改築事業について(これが大部分)
2)市長交際費と情報公開について
です。



○14番(三宅英子君)  

  三宅英子です。会派に所属せず、1人で武蔵野市の市議会議員としての仕事を何とか踏み出しました。きょう初めての一般質問ですので、どうぞ市長、お手柔らかにお願いいたします。一市民としての姿勢を変えず、なるべくわかりやすい言葉で自分の意見を伝えていきたいと考えています。なお、事前にちょっと訂正したいんですけれども、6月4日に提出しました通告書の質問の順番を入れかえました。内容も若干変更していますので、あらかじめ御了承ください。

 さて、4月に行われました統一地方選挙の期間中、市長は選挙は市民との対話だと思っていると発言されていました。私は、基本的には賛成です。ところで、対話の相手である市民の中には、もちろん市長を支持される方もおられますし、そうでない方もいらっしゃると思います。私も市民に選んでいただいて市議会の末席に、ぎりぎりという形で入ることができました。市長、怒らないで聞いてくださいね。個人的な話ですけれども、市長と私は2年ぐらい前からいろいろと、先ほどから話題になっています交際費について、裁判所という場でやり合ってまいりました。私も大変でした。市長は、弁護士の方をお雇いになって、一度もいらっしゃったことはなかったんですけれども、私は毎回、裁判所に出向いて、必死な思いで、学生時代のレポートのようにやってまいりました。そういう関係もありますけれども、そういうのはちょっと置いておいて、議会の中では市政のために三宅も頑張っているなと、市長もぜひ私との対話をこれからはずっと続けていただきたいと、きょうそれだけは言おうと思って参りました。

 では、最初に、大野田小学校の改築計画について質問いたします。

 私は今回、幾つかの報告書や文教委員会、全員協議会などの資料を下敷きに質問させていただきます。市長は、平成13年6月ごろに大野田小学校を改築しようと、大変厳しい状況の中で思い切って決意されたということです。大変だったでしょうね。まだ30年もたたない建物をどうするかというふうに1人で悩まれたと、職員の方も言っていらっしゃいました。やはり市長職というのは大変な激務だなと、私もそれを聞いて涙が出るぐらいに感激いたしました。平成12年の学校の耐震診断の結果、早急な建てかえが必要との判断から、現在、計画は急ピッチでがんがん進んでいると伺っています。この改築計画の経緯、これまでどのように準備され、どのように進んでいるかをつかみ、理解することは、私にしてみれば市議としての責務だと、こんなふうに考えております。

 市長にとりましては、既に今まで論議され、もう重複する部分もあるぞと、そういうふうにお考えになるところもあるかもしれませんが、何せひよっ子ですので、初めての質問ということで、どうぞその点は広いお心で御容赦ください。また、四十数億円と言われる多額の予算を費やし、多くの市民の方々も注目する事業ですので、どうぞこれまでの進捗状況をできるだけ詳しく、オープンにお答えいただけたら、とてもうれしいと思っております。

 まず、私は、過去の資料や議事録を、できる範囲でしたけれども、大変準備期間も短かったので、その間調べまして、時系列に整理してみました。先ほども申しましたけれども、平成12年に大野田小学校の耐震診断の結果が出て、Is値が0.6以下であることがわかってから、なぜ築30年程度の建物の耐震性がこんなに低いのか、その原因についての検証をどのように行ったかが、私の知り得た資料などからはほとんど伝わってきませんでした。これが明らかにならないと、市長の言われるセンチュリースクール、100年校舎をつくるということにも説得力が生まれないような気がしております。つまり、前回はここが悪かったから、この点を今度はこうしますというしごく当然の理由を市民に対して説明できなければ、十分な納得を得られるはずもありません。

 そこで、1点目の質問です。このような検証をいつ行ったのか、その時期ややり方も含め、なるべく具体的に御説明ください。

 さて、次に、大野田小学校建設計画のプロセス、手順についてお尋ねいたします。比較のために申し上げますと、1995年、平成7年に完成した千川小学校新校舎の建設では、平成元年に千川小学校新校舎基本構想検討委員会ができました。建築関係の専門家5人を含む合計11人というメンバー構成で、さらにその後、平成3年に千川小学校新校舎基本計画策定委員会ができたそうです。委員は約14名で、この中で建築の専門家は2名ですが、保護者や教職員の代表が4名加わっています。

 これに対して、現在進んでいる大野田小学校の場合は、まず平成13年7月から千川小学校施設検証委員会が立ち上げられました。メンバーは合計6名、その内訳は、建築専門家2名、教育心理学の専門家1名、千川小学校の校長1名、あとは市の担当部課長2名のみで、現場の教師や保護者は入っていません。さらに、同年10月から、さきの検証委員会と並行する形で、大野田小学校改築基本計画検討委員会が開かれました。メンバーは、合計8人。ここには、PTA会長が1名入っていますが、現場の教師は入っていません。同じく、同年10月には設計者選定委員会が発足しました。こちらの内訳は、専門家として長澤悟氏1名、あとは助役、教育長、担当部課長の合計6名です。

 大野田小学校の改築は突然決まったわけで、スケジュールが押せ押せになっているのは仕方がないとしても、計画から決定までの手順、委員会のメンバー構成などに幾つか疑問があります。

 まず、平成13年7月から14年2月まで開かれた千川小学校施設検証委員会についてお尋ねします。この委員会は、千川小学校が建設後、どのように利用されてきたかを検証する委員会で、議事録には、この検証委員会は大野田小学校改築に向けての準備段階であるとも書かれています。本来、検証作業とは、大野田小学校の改築とは関係なく、千川小学校建設後数年たった時点で別個にやるべきことで、大野田小学校の改築の準備段階として慌てて実施するというのも、私は変な話だと思います。でも、きょうはそれはさておき、大野田小学校改築に向けての具体的検証を行うというのであれば、完成した建物を専門的、客観的にチェックする作業とともに、数年間使用した体験に基づいた現場の先生方や生徒、卒業生などの意見を聞いて改善のポイントを発見し、集約することに存在意義があると思います。しかし、千川小学校施設検証委員会報告書では、一般の保護者、教師等のアンケートなどは実施されていません。なぜ父母や教師らにアンケートを実施しなかったのでしょうか。ぜひ、その理由をお聞かせください。

 また、先ほども述べましたように、平成元年の千川小学校新校舎基本構想検討委員会では、建築関係の専門家が5人も含まれていましたが、今回の千川小学校施設検証委員会では、建築の専門家としては長澤 悟氏と中村 勉氏の2名だけがメンバーに入っています。そして、長澤氏は委員長になっていらっしゃいます。長澤氏は、千川小学校計画や建築・建設に直接携わった方です。その方が同校の検証作業の中心にいては、普通に考えても批判的な意見は取り上げられにくい空気が生まれると思います。例えば、オープンスクール、オープンスペースとも言われますけれども、教室と廊下の壁がないというか、扉がない、開かれた部屋です。そういったものは、現在各地で校舎を新築する場合にはかなり採用されているようですけれども、これにはやはり長所や短所があるということで、まだ評価は定まっていない方式だと思います。特に、体験者にはさまざまな意見があると聞いております。

 私、ちょっと調べたんですけれども、長澤氏と中村氏は、ほぼ同時期に東大の工学部に在籍して、平成13年にはスクール・リボリューションという本も共著で出していらっしゃいます。いわば親しい間柄だと推測します。検証委員会には、千川小学校の建設や計画にはかかわらず、長澤氏の人脈とは関係のない建築の専門家も入って、かんかんがくがく、自由闊達な議論の中で検証する必要があったし、今でもあると思っています。もちろん、委員会の人選は市長の権限であることはよく存じ上げております。しかし、それについて納得できる説明が必要だとも思います。なぜこのように専門家の少ないメンバー構成になったのか、ぜひお聞かせください。

 さらに、大野田小学校改築基本計画検討委員会、設計者選定委員会の委員長には、いずれもさきの長澤氏が就任しています。これでは、計画から決定まで、すべてがこの方の意のままということにはなりませんでしょうか。もちろん、私はここで長澤氏個人の能力や資質について問題にするつもりは毛頭ありません。長澤氏は、最近では池田小学校のような事件の再発防止のためにつくられた文部科学省の学校施設の安全管理に関する調査研究協力者会議の中心メンバーとして答申をまとめられるなど、教育施設計画の権威として大変活躍されていることは存じ上げています。しかし、武蔵野市の学校建築の中で、重要なことはすべてこの方が1人で関与するというのでは、市民の目にはちょっと奇異に映ります。この人選について市長のお考えをぜひお聞かせください。

 さて、次は、大野田小学校改築の建築予算についてです。

 さきの長澤氏と中村氏の共著、この真っ赤な本ですね。スクール・リボリューションでは、学校建築の実例が紹介されていて、幾つかの事例では、平米当たりの建設コストをみずから明らかにされています。千川小学校もその中に出ていて、コストが明らかな小・中学校9例の中では最も高い、平米当たり45万円というのがかかっています。ちなみに、同時期に中村 勉氏が設計した愛知県の町立の中学校は平米当たり26万円でした。千川小学校の高いコストについては、これまでもぜいたく過ぎるなどと多くの批判があったように聞いております。市長は、センチュリースクールだからとか、施設を外部に開放しているからとか、バブル期の資財調達だからとか、いろいろ今まで言いわけされてきましたが、ほとんど説得力がないと感じています。

 今回の大野田小学校の改築費用は、平成13年9月の全員協議会の中で出された補強案・改築案の検討という資料の中で、全面改築した場合にはおおよその費用が約43億円、平米当たり38万円かかるとして計上されています。千川小学校に比べると、少しは安くなっているようですが、まだまださきに述べたスクール・リボリューションの他の例と比較すると、ずっと高いコストだということがわかります。

 そこで、質問です。大野田小学校改築の平米当たりの金額と総予算の算出の根拠をお尋ねします。また、今までの各委員会のメンバーには、コストをチェックする立場の人が見当たらないように感じています。建築関係や使い手側の人たちばかりだと、あれもこれも欲しいとなって、高くなりがちなのは容易に想像できます。民間の設備投資では、予算は厳しくチェックされます。今後、学校に限らず、市の施設を計画する場合、例えば映画制作ならプロデューサーに当たるような人をメンバーに入れるつもりはありませんか、このことについても市長の見解をお聞きしたいと思います。

 さて、2番目に、市長交際費と情報公開について伺いたいと思います。ただ、時間があと3分ですので、最後まで言えるか、ちょっと自信がありませんけれども、先ほどから市長交際費については大野議員などからびしばしと質問が出ていますので、私の方では簡単なことだけ伺いたいと思います。

 まず、第1番目、ホームページでの市政の公開について伺います。私は、今回の選挙で土屋市長のチラシ、こういったチラシを大変興味深く拝見させていただきました。市長は、盛んに選挙中、武蔵野市は情報公開度全国第2位と宣伝されており、3月の施政方針演説の中でも触れておられます。そこで、まず高知県などの情報公開が進んだ自治体では、現在その自治体の全部局の交際費、食糧費の公開を行っています。この際、思い切って、武蔵野市もすべての部署の交際費、食糧費の公開をホームページで実行してはいただけないでしょうか。

 次に、これは先ほども出た入札のことですので、入札結果についてもぜひホームページでオープンにしていただきたいと思います。この2点について市長の見解をお聞きしたいと思います。

 さて、もうあと1分ですが、市長交際費の精算書の記載方法が平成11年10月から告別式や葬儀の花輪代の相手先名が記載されなくなりました。この点についてお尋ねします。なぜこのようになったか。どういうわけか、相手先がまとめられて、葬儀生花花輪代○○件と書かれるようになりました。他の部署の交際費を見ると、これまでどおり相手先名が書かれております。このように市役所の中でダブルスタンダードというか、2つのやり方が行われている。こういうやり方には一貫性がなく、自治体としての基本的な帳簿処理方法に問題があると指摘されかねないと思っています。その点についてお答えいただきたいと思います。

 では、以上で私の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。




○市 長(土屋正忠君)  

まず、新しく三宅議員が誕生し、またこの場でさまざまな御質問をいただくことに対して、まことにうれしく思っております。それぞれ立場は違いますが、市民のためにどのように貢献するかということでございますので、私は執行者として、また市長報酬をもらう者として、その分はきちっと働きたいと思っておりますので、お互いにそれぞれの立場で市民のために役立つことを期待いたしたいと存じます。

 さて、大野田小学校の改築の個々の問題もさることながら、その前提となる視点が少し御理解いただいていないのかなと思いますので、そこを御説明申し上げると、今の御質問に結果としてお答えすることになると、このように考えております。

 まず、大野田小学校を含めた耐震診断を実施することにしたのは平成12年のことでございます。ほかも一斉にいろいろやったんですけれども、この大野田小学校の場合には、4月から10月にかけて行った耐震診断では、驚いたことにIs値と言われるものが、0.6が基準と言われているのが0.6を下回って、いずれも東西方向で4階が0.36、3階が0.27、2階が0.28という極端な数値になったわけであります。ほかの学校も一部問題のあるケースもあったわけでありますが、それは補強ができる程度のものであったわけでありますが、これらのことを補強するとなると、何年にわたって授業をやりながら補強すると、大々的なものになるということがわかったわけであります。

 第一報を寄せられたとき、私はまだ大野田小学校は40年代後半につくった建物でありますので、全く予測していなかったことでありますので、なぜ、どうしてと。もっと古い建物があるじゃないか、どういうことなんだと言って、担当の者に厳しく指摘したことがあります。もっとも、担当の者を厳しく指摘したって、調査は調査で、しようがないわけでありますけれども、耐震だけではなくて耐力、耐震というのは揺れでありますから、前後でありますが、上からかかってくる力そのものにも耐力テストも問題があると。したがって、下手すると中地震、大地震が来なくても、小地震あるいは自然倒壊ということだって考えられないわけじゃないというような、そういうショッキングな内容でありました。数値でありました。

 そこで、まず、これが本当なのかどうなのか、もう1回徹底して大野田小学校だけ調査しろといって指示して、平成12年9月から平成13年、今から2年前の1月までかかって構造健全度調査といったような詳細な調査を行いました。これは、主に柱とかはりとか床とか、主要構造部分を対象にコンクリート強度、ひずみ構造強度を再調査するものでありまして、その結果、ちょっと専門的になって恐縮ですが、構造基準類でコンクリート強度の下限値とされます1センチ立米当たり135キログラムというのが下限値なんですが、これを下回ったものがたくさんあると。つまり、コンクリート強度も出ていないと、こういうことがわかったわけであります。ひずみについても、その中央の値である200分の1を超えるものが多く見られ、さらに構造強度不足の部材が発見されるなど、耐震診断の結果を裏づけるという非常にショッキングな話でありました。

 ここが実は出発点なんです。しかし、これ、今、子どもたちが勉強しているわけですから、うかつにこれが危険であるなどということを対策もなしに発表したらパニックになるわけでありますから、私はこのままじゃ発表できないから、改善策1、2、3ぐらい、3つぐらい至急考えろといって検討させたわけであります。この調査が終わったのが1月で、2月から6月にかけて耐震補強プラス床補強がよいのか、全面改築がいいのか、学校教育全般にわたる影響、期間、費用、こういうものについて、A案、B案、C案程度つくらせたわけであります。この結果は、市議会の皆さんに既に御報告してありますので、その報告書等を御参照いただきたいわけでありますが、その結果、大規模な20億円程度の補強をしても、まず授業をやりながら補強するわけですから、補強に長時間かかり、さらに補強した後の残存価値も20年とか30年とかしかないと。20億円かけて、まだ残存価値がない、こういうことがわかってきたわけでありまして、これでは補強することは難しいと、このように考えました。

 そこで、いよいよもうしようがないと。こうなったら改築しかないと、このように決断したわけでありますので、実は耐震結果が出たのは10月たしか下旬か11月だったと思いますので、12月、1月、2月、3月、4月、5月、この6カ月か7カ月の間に決断しなければならなかったわけであります。と申しますのは、耐震だけではなくて、耐力で危険校舎だとわかっているのをみすみす放置するということは極めて無責任でありますから、これはやはりスピードが勝負だと。子どもたちを一刻も早くこの危険校舎からほかに移さなきゃならない。そうはいったって、あれだけの600人も700人もいるところですから、これを移すためにはどうしたらいいかということを考えたわけであります。そして同時に、仮校舎をつくるということを考えたわけであります。

 このような視点でやってまいりましたので、まず御質問のあった、なぜこんなに弱い建物なのかというなぜについての検証はほとんどやっておりません。結果がはっきりわかっているわけでありますから、30年前にさかのぼって、なぜということを調査し出したらば、設計図がちゃんとあるのかどうか。その設計図どおりできているのかどうか。それから、施工はどうなんだ。そして、施工状況を見るために上の天井をはがしてはりなんか見たりとか、そんなことを延々やっても、当時の関係者はだれもいない。もちろん市長はいないし、それから当時の担当の部課長もいないし、教育長もいないし、みんないないわけですから、30年たってしまえば。この原因追求にいたずらに時間をかけて子どもたちを危険にさらすよりも、どうせ改築しなきゃならないということがはっきりしたならば、そのことはもうさておいて、早くやることが大事だと、このように感じました。

 30年前ですと、当時をさかのぼって、この施工した業者はまだ存在していますけれども、中堅の業者ですけれども、さかのぼって損害賠償するとか因果関係を特定するなんて、到底できないわけでありますので、これはなかなかそんなことをしても無意味だと。ただし、この次の業者指名の中には、その業者を入れる考え方は全くありませんけれども、念のため言っておきますけれども。それはともかく、そういうことに力点を置くよりも、子どもたちを一刻も早く安全な環境の中に置くことが先だと、私は率直にいってこう考えました。そのことを議会にも申し上げました。議会の皆様方は、原因追求と言う方も一、二、いないわけじゃありませんでしたが、あらかたの方はそうだと。30年前の原因追求しても、あまりプラス効果はないと、ほとんどないと。それよりも時間をかけちゃだめだと、こういうことに賛成していただいたわけであります。

 おおむね、ざっと計算して平米40万円とかという計算をしても45億円とかかかるプロジェクトでありますが、どうしようかと。公共施設整備基金を取り崩してもやるべきだと、こう思って、議会の皆さんに思い切ってやったところ、幸いなことに、ある企業が超黒字決算をいたしまして、36億円という臨時の法人市民税が入ってまいりました。本当にありがたいことで、天からこの大野田小学校を改築しろよというのを、これ6月の末なんです。私が決断したのは5月ごろで、6月末に何と36億円入ってきたんです。いやあ、びっくりするやらうれしいやら。そこで、早速、学校施設整備基金をつくって、米百俵基金と、別名このようにしたわけであります。これは、小林虎三郎さんの故事に習って、この36億円をみんなばらばらに使ってしまえばあれだけれども、学校のためにやろうと、米百俵基金と、有名な、こういうことにしたわけであります。私もありがたいなと思うと同時に、本当に大野田改築資金をある企業からもらったようなものだという感じもいたしました。

 さて、そこで問題になったのは、どういうペースでもって仮校舎をつくり、一日も早く仮校舎に子どもたちに移ってもらいたい。安心してできるところを考えました。早速、仮校舎建設にかかりまして、仮校舎に移れたのは去年7月でありました。ですから、危険だとわかってからほぼ1年足らずの間に仮校舎に移れたわけですから、これは非常なピッチだと、このように考えております。大野田小学校の校長先生も、本当にこのことが発表になってから今日まで、地震が来たらどうしようと思ってはらはらしていましたよ、市長とおっしゃっていただきましたし、いやあ、校長先生そうですね。私だってはらはらしたんだと。関係者、みんなはらはらしたんだと、こういうことを申し上げておきました。

 さて、そこで、それからの手順でございますけれども、ここが千川小学校と根本的に違うところでございますが、千川小学校の場合には、もともと危険校舎でも何でもなくて、ただしハチの巣校舎という独特な校舎であったために、できてからもう20年もたたないうちに建てかえてくれ、建てかえてくれという話があって、ようやっと30年目ぐらいで建てかえたんですけれども、私は危険でもない校舎を建てかえるには、一たん建てかえたら100年ぐらいもつような校舎をつくろうじゃないかと。ライフサイクル、エネルギーコスト、エネルギーバランスからいったって、そうしないとだめだと。建築物というのは耐久消費財ではないんだと、このように申し上げてきたわけであります。そういう考え方に立って、21世紀の教育はどうあるべきかということに立って、平成元年から基本構想検討委員会、それから基本計画策定委員会と逐次やってまいりましたので、完成まで五、六年かかったわけであります。

 しかし、大野田小学校の場合、今言ったようなことでありますから、仮校舎に入っている子どもたちがいるわけですから、そんな悠長なことをいって長い間やっていたら、極端なことをいえば、仮校舎で入学して仮校舎で卒業するなんていうことになりかねない。それでは、幾ら何でもおかしいじゃないかと。そこで、千川小学校を建てるときにあれだけ慎重に教育論を含めて議論したんだから、そして、その後成功して、さまざまなところから視察に来て、千川小学校の校長先生以下、学校の先生方もそのことを評価しているんだから、教育委員会に言って、私は千川小学校をベースにして大野田小学校を建てかえることを基本にしてほしいと、このように指示したわけであります。そうすれば、今までの蓄積を生かすことができるわけでありますから、そのような指示をいたしたわけであります。その指示を受けて、教育委員会は、さっき御質問のあったような経過の中で出てきたわけであります。

 こういうことでございますから、もともとこの大野田小学校の改築というのは、思いもかけなかったことで危険校舎だというのがわかって、それを一日も早く正常化するにはどうしたらいいかということでございますので、千川小学校を基本にして、千川小学校の成果をさらに精選して、今回の大野田小学校に生かすと、こういう方針をとったわけでありますから、御指摘のようなことがあって当然であります。

 長澤先生1人で関与したということでございますが、1人ではございません。たびたび申し上げておりますように、大勢の方々が関係したわけであります。

 さて、小・中学校の予算でございますけれども、おおむね千川小学校では平米45万円ぐらいかかったわけでありますが、あのときはバブルの絶頂期でありますので、今、千川小学校と同じ程度のものを建てたとしても、恐らく1割か2割安くなるだろうと思っております。しかし、いろいろなところでいろいろな学校が建てられますけれども、平米26万円というのは、恐らく文部科学省の基準の数値などをとったんだろうと思いますけれども、武蔵野市の場合には、千川小学校を見ていただければわかりますけれども、さまざまな装置があります。以下、ちょっと時間がありませんので、項目的に申し上げておきますと、まずエコスクール。今問題になっております屋上緑化なんていうこともやっております。ソーラーシステムも入れております。また、雨水を活用するようなやり方もやっております。それから、夜間電気を蓄熱するような仕組みもつくっております。以下、こういった21世紀を見据えた学校という特色がずっと書いてありますから、当然のことながら、今考えられる最大の、最高のものをつくったわけでありますし、同時に地域防災の拠点システムでもありますし、生涯学習に対応できるような地域開放など考えておりますので、当然これはほかの標準的な学校よりもいい学校でありますし、重装備でありますから、高くなって当たり前だろうと、こんなふうに考えております。

 次に、映画のプロデューサーのような人を想定しないかという御質問については、これはおっしゃっている趣旨がどういうことかよくわかりませんので、また今後、さらに質疑の中で深めていっていただきたいと、このように考えております。

 次に、ホームページの市政の情報公開でございますが、私が選挙のとき情報公開度第2位と言ったのは、別に自画自賛したわけではありません。これは、東洋経済新報社というところで、もう既にこの東洋経済新報社は会社四季報などでおなじみでございますが、明治以来百何十年の歴史のある会社でございますが、かつて総理大臣石橋湛山さんが社主として活躍していたところでありますが、この東洋経済新報社の調査によって武蔵野市が客観的に第2位になったと。ですから、これは客観的な評価ということになるんではなかろうかと、こんなふうに思っております。

 入札結果については、今月16日から既に報告いたしております。

 記載方法、その他については、ダブルスタンダードがあってはいけないと、おっしゃるとおりでございます。今まで気がつかなかったですけれども、ほかのとも含めて統一した記載にしていきたいと、このように考えております。



○教育長(川邊重彦君)  

  大野田小学校の改築計画についてという御質問の中で、千川小学校関係の御質問がありましたので、お答え申し上げます。

 千川小学校の検証委員会に御指摘のような長澤 悟先生がいらっしゃるというのは、余りにも偏重ではないかというような御指摘かというふうに思うんですが、前回の千川小学校の校舎建築に当たっては、当時、都立大学の教授であった長倉康彦先生が委員長で、当時はまだお若い先生として長澤先生も委員の一員として参画されていたということでありまして、そういう意味では、いろいろ地域の方や教職員と話し合いを重ねつつ、新しい発想の学校をつくろうということでやられたことの一部始終、また校舎建築の細部にわたって、どんな設計思想でそれを具現化したかというようなこともよく熟知した方であります。

 しかし、同時に、長澤先生はかねてより、そういうものが果たして学校の教育活動に十分、その当初の考えのように生かされているのかどうだろうか。何か問題点はないんだろうかということは、さまざまな機会にお会いするたびにおっしゃっていたわけでありまして、そういう先生が立派なものができたという自信と同時に、まだまだより時代の進展とともに、それをベースにしながらいいものをつくりたいという、また学校建築でありたいという考えをお持ちの方でありますので、お人柄からしても、その方が検証委員会の委員長になったから、何か設計の考え方に批判すると、それは取り上げないとか、そういうことは全くございませんでした。議員のお手元にも行っていると思いますが、この千川小学校施設検証委員会報告書、これをごらんいただければ、いい点もありますし、さらにこういう工夫を重ねたいという指摘もたくさんあるわけでありまして、ぜひお読みいただきたいというふうに思っております。

 保護者や教職員の意見がという御指摘もありましたが、保護者関係や施設開放関係の面では、その責任者であった新旧の教頭先生が具体的にお話いただいておりますし、教職員もオブザーバーとして参加しては、御意見も率直にお伺いしているし、転出した教員からも電話あるいは文書で御意見を伺っている、そういうものの総結集として、短期間ではありましたけれども、検証を行い、そして結果として、時期は重なりましたが、大野田小学校の改築に、市長が申し上げたとおり、千川をベースに、そしてそのよさを生かしつつ、より新しい、よりよい校舎の建設、こういう方針で行ったわけであります。したがいまして、そういうことでありますので、9月も末までの任期でありましたが、9月中旬で一応まとめをしたわけでありまして、父母や教職員へのアンケート調査という方法はとりませんでしたが、意見は十分お伺いしたと、こういうふうに考えております。

 それから、大野田小学校の改築基本計画の委員会のメンバーに保護者や教師が入っていないと、こういうお話でありましたが、委員としては、PTA会長さん、そして校長先生、教頭先生は毎回オブザーバーとして参加し、発言もなさっておられるわけであります。これまでの経過の中では、PTAや保護者に説明会は3回行いましたし、これから実施設計についてもさらに御説明申し上げ、御意見も伺いたいというふうに思っております。

 それから、教職員については4回行っておりますし、設計の段階でさらにかてて加えて、全教職員が最低でも3回は設計者、市の施設課の職員と一緒に細部にわたる意見交換もしておりますし、特に特別教室を使う専科の先生は、音楽にしても、理科室にしても、図工室にしても、7回から8回、そういう担当する専門家と意見交換を重ねている、こういうことでありまして、念のために学校にお伺いしても、現在はオープンスペースで一時期不安があったけれども、台東区の上野小学校等、あるいは千川小学校の学校公開の折などにPTAや保護者の方々が伺って、実際に活用状況を見て安心したと、ぜひそういうことでいいんではないかと、こういうお話をいただいておりますし、教職員も今回の基本設計についても御理解いただいているところであります。

 ただ、オープンスペースといっても、千川小学校のそのまま引き写しでやっているわけじゃありません。低学年、中学年、それぞれの特色を持たせながら、またこれまでにない、千川の上に創意工夫を重ねた施設として計画されているところでございます。



○14番(三宅英子君)  

  教育長に伺いたいと思います。今のお話だと、保護者とか教職員からはメンバーには入らないし、アンケートもやらなかったけれども、意見は十分に聞いたと、そういう話がありました。私は、こういうやり方ではいけないと思っています。見える形で、後から見たときに、いつ、どこに教職員の意見が入っているかがわかるような形でプロセスをしっかりと入れていく、それが大事だと思っています。今の教育長のお話だと、教育長しかそういうことがわかりません。私は、報告書を見て、そういった今、教育長がお答えになったようなことが行われたという事実を知ることができませんでした。そういうことが問題だと思っています。ですから、保護者とか教職員にきちっとしたアンケートをまずやる。それから、メンバーの中にも教職員やPTA、保護者の方を入れていく、そういったわかりやすいやり方が大事だと思っています。今のような教育長のお答えだと、何をやっているのか、周りからは見えない。自分たちはちゃんとやっているから、黙っていなさいというふうに私には聞こえてしまいます。それでは、情報公開度全国第2位といっても、見えるところは見えるけれども、見えないところは全く霧の中だということになると思います。

 やはり、こういった公共施設をつくる場合、保護者はもちろんですけれども、地域の人にとっても大変大きな意味のある建物をつくるわけですから、本来であれば、保護者だけではなく、地域の人たちからも意見を聞くべきだし、例えばやり方としてインターネットで意見を募るとか、そういったことは工夫すれば幾らでも今の時代、あるわけです。今のようなお答えでは、私は納得できません。

 それから、市長も教育長も、この大野田小学校の保護者のアンケートの原本をごらんになりましたでしょうか、そのことをまずお答えいただきたいと思います。私は、これを一つ一つ見せていただきました。大変参考になります。やはり、こういった本当に子どもたちを学校に入れている保護者の人たちが具体的にどういうところに問題を感じているのか、不安を感じているのか、そういったリアリティーのある考えを施設を建設する側がどんどん吸収していかなければ、いいものはできていかないのではないかなというふうに思っています。

 それから、長澤 悟さんのことでお尋ねしたいと思います。委員会のメンバーの人選というのは、大変重要なことだと思っています。選挙の中でもよく、武蔵野市の委員会、策定委員会などのメンバーは偏っているとか、同じ人が長い間やっているとか、そういった批判はしばしば出てくるような論議だと思っています。やはり、専門家といっても、1人の人をこんなふうに長い期間にわたってずっと据えておく。もちろんいいですよ。長澤さんは、千川にも携わっているからよく知っている、それはそうでしょう。そうしたら、もっとほかの人たち、長澤さんの人脈ではない人を入れるべきではないでしょうか。

 しかも、このスクール・リボリューションというのは、中村 勉さんと長澤さんの共著ですけれども、この中で、コストのことについては中村 勉さんが批判されています。千川小学校は高過ぎる。次につくる小学校はどうなるんだろうか、続けることはできるんだろうか、そういうふうにもおっしゃっています。そういったことを委員会の中で実際におっしゃっていますか、中村さんは。おっしゃっていないでしょう。この本の中だから言っているんです。委員会とか、そういうところで、そういったかんかんがくがく、やっているんでしょうか。教育長はやっているとおっしゃいましたけれども、私はやっているふうには感じられません。もし、そういったことをおっしゃるんであれば、今後、人選については、1人の人に余りにも責任を与えて、その人がすべて取り仕切るようなやり方ではなくて、専門家といっても、Aという立場、Bという立場、そういう人を入れて意見をぶつけ合わせて、よりよいものをつくらなければいけないと思います。

 それから、市長に対してお伝えします。市長は、武蔵野市は情報公開度第2位ということを一生懸命おっしゃいましたね。このチラシでも、2枚のチラシにも、武蔵野市は情報公開度第2位だ。本当に情報公開度第2位なんですか。ホームページによるでしょう。違うんですか。そういうちゃんとした、正しい情報を流してほしいんです。情報公開度2位と言われたら、すべての情報公開度が2位だと思いますよ。何でホームページによるというのをここから抜いているんでしょうか。市長は、対立候補のことをよくあげつらって批判されていますね。正しい情報を伝えなきゃいけない。人が間違うようなことを言ってはいけないい。わかっていてやっているのは、うそつきだ、そういうふうにおっしゃっているんじゃないですか。私は、こういうことを、土屋市長というような、能力もあり、非常に私は頑張っていらっしゃると思います。でも、そういった、まるで武蔵野市の情報公開度が全国ですべての面で第2位というような情報を出すということに対しては、きちっとここで述べさせていただきます。

 じゃあ、再々質問のときに言いますので、お願いいたします。



○教育長(川邊重彦君)  

  先ほど申し上げましたように、教諭や施設開放の担当者である教頭先生から、いわゆる開放型の部分の使い勝手等についてはいろいろ御意見もいただいておるわけであります。これは、千川の検証報告書の中にもあるものであります。

 次に、アンケート調査をやらなきゃだめだというふうにおっしゃるが、今回はそういうことであったと。大野田小学校の方は、もう御案内のように、児童のアンケートも1,665件の御回答をいただいておりますし、保護者のアンケートも150件、そして教職員のアンケートも行っているわけでありますから、つくる方、新たにこういうものを土台にしてつくり上げるところでは、また詳しくお伺いするということで、それぞれ考えながら実施しているということでございます。

 それから、長澤 悟先生がずっと据えておくというと、何か千川小学校以来、ずっと委託しっ放しで、今回まで十何年にわたってお願いしている、そういうことでは……。千川は千川、検証は検証、そして今回は今回ということで、それぞれ区切りをつけながら、また人選の中に浮かび上がってお願いしたということでありまして、定番として、ただ維持するという考えではございません。

 それから、中村先生のメンテナンスについての御指摘がありましたが、お手元に行っていると思いますが、この検証委員会の報告書の中でも、設備というところで維持管理のコストの問題等も議論した結果が項目としてございますので、御参考までに。かなり厳しい、かなりの意見交換をしているところでありまして、類似の公共施設、あるいは類似の施設でのメンテナンスのコスト等も厳密に数字を出しながら検討した結果が書かれているわけでございます。

○市 長(土屋正忠君) 

  情報公開度というのは、これといって決まったことはありません。それぞれの民間の団体がそれぞれの方法を使って、時にはそれがアンケートであったり、時にはさまざまな方法があるわけでありますので、ホームページの中から20項目にわたってさまざまな点をつけた結果、第2位になったわけですから、情報公開度第2位で結構なんじゃないですか。



○14番(三宅英子君)  

  コストの問題と、それから大野田小学校の原因追求の方法論についてお伝えします。

 市長は先ほど、危険があるから、過去のことの検査はやらなかったと、そういうふうにおっしゃっていますけれども、やり方は幾らでもあると思います。素人考えでも、コンクリートを残しておいたり、さまざまな鉄筋とか、そういった素材を残して、そういった検査機関に送ることもできたはずです。そういったことを検証することが大事だと思います。

 それから、大野田小学校の予算のことです。市長は、予算委員会などの中で、これぐらいの施設をつくっていけば、ほかの小学校も20年間で建てていけば問題なくやれるというふうにおっしゃっていますけれども、このスクールレボリューションの中で中村さんは危惧の念を語っていらっしゃいました。確かに考えれば、今現在、これから大野田小学校はセンチュリースクールということで2校目、大変立派な建物ができるかもしれません。しかし、そのほかの小学校は、いまだ古い形でやっているわけです。そういった中で、現実に建てかえられるまで、多くの小学生、中学生は古い中でやるわけですね。そういった非常に大きな不公平が起きることも問題だと思っています。それで、20年間に建てかえるというのは、とても現実離れしている御意見だと思っています。そして、市長、次までやられるかもわかりませんけれども、市長が在任中に何校できるんですか。全部できるはずはないと思うんです。しかも、この大野田小学校を建築した当時の人たちがいないからわからないというようなことで、行政は責任を負わなくてもいいというような感じに私は受け取れちゃうんですよね。そういったことでは、人々は困るわけでしょう。

 そういったことで、2つだけの小学校を多額の税金をかけてやるんではなくて、もっと普通のスタイルでいい。そういうのが随分、父兄の方から意見があります。奇抜なものじゃなくていい。千川小学校みたいなものじゃなくていい。たくさん見学者が来るようなものでなくてもいいから、子どもたちが落ち着いて勉強ができる普通の建物にしてほしい、そういう意見がたくさんありました。そういったことも踏まえて、これからの大野田小学校、時代に即した、もう少し、派手な形ではなくて、人々の納得がいくようなやり方で、地味な、そして環境に優しいものをつくっていただきたいと思っています。



○市 長(土屋正忠君)

 コンクリートの強度を調べようと思えば調べられます。調べたからこそ、危険だとわかったわけであります。コンクリートを抜いて圧縮するわけです。やっていますよ。ただ、問題は、コンクリートの強度はわかるけれども、そのコンクリートの強度をいつ、だれが、どこで水増ししたんだとか、強度が出ないようなやり方をやったんだとか、そんなことわからないでしょう。わかりますか。鉄骨を持ってきて、鉄骨をやったからといって、この鉄骨をつくったのはだれだとか、管理したのはだれだとか、製造過程において瑕疵があったのか、それとも製造過程に瑕疵がなかったけれども、そこへ持ってきて、何か管理が悪かったのか、そんなことなんか、やったってほとんど意味がないじゃないですか。行政は責任を持たないと言うけれども、民間だって30年前にやったことを、経営者がかわったり、いろいろな状況が変わったりしたら、そんなこと追求したってしようがないですよ。民法上ももう追求できないんですから、損害賠償請求も。

 だから、そういうことを言っていると、あなたはこれからいろいろ議会活動なさって、きょうは出発点ですからあれですけれども、大事なことは、結果として、じゃあ、30年前のことを時間をかけて追求して、時間をかけてやって、その原因追求して、結果としてどういうものを生むのかということを考えなきゃだめですよ。その結果として、それじゃあ、危険校舎の改築がおくれてもいいのか。あなたのおっしゃっているのはそうじゃなくて、市長、やることはどんどん早くやりなさいと、危険だから。なるたけ仮校舎も短い時間がいいと。しかし、その上で、それはそれとして別途に追求しろと言っているのか、追求して一体何を得ようというのか。追求して何を得るんですか。損害賠償請求でもしろと言っているんですか。そこがないと、追求に手間暇かけたって、追求手間暇増になっちゃう。そういうことになっちゃう。だから、具体的なことを、何を言いたいのかということを言わないと、自分がただ単に考え方を述べているだけではだめなんであります。

 次に、大野田小学校にも、別に奇抜なものをやろうだとか、見学者が来ることを目的にやろうだとか、そんな考え方は全くありません。そんな考え方をもし三宅議員が持っているとしたら、それは御訂正願います。もし、また一部にそういう考え方を持っている人がいるなら、きちっとまた、そうじゃないということをPRしていただきたいと存じます。何が大事かというと、今いみじくもおっしゃったような、例えば環境にも優しいと。環境にも優しいということを言うと、例えば屋上緑化はどうなんですかという話になってくる。環境に優しい、ヒートアイランド現象対策。やりましょう。それでは、屋上緑化やりましょう。標準コストより高くなりますよ。だから、そういうことを具体的にやっていって、今考えられ得る、例えば地震対策も強化しましょう、一朝事あった場合に、地域の防災の拠点となるようにいたしましょう。また、トータルで環境に与える影響を考えると、30年ぐらいでぶっ壊すようなやり方じゃだめだから、100年ぐらいは十分もたした上で、パイプスペースならパイプスペースを別途にしておいて、きちっとメンテナンスをやりましょう。また、さまざまな周辺の対策をやりましょうということになってくると、平米二十数万円というのが文部科学省の単価でありますけれども、その程度ではおさまりがつかないでしょうと、こういうことを申し上げております。

 それから、40億円とか、そのぐらいの規模のお金がかかるわけでありますけれども。それから、今ある学校が古いのは、これは当たり前です。古いときにできたんだから。それは、古いときできた建物は古い、新しくできた建物は新しい。これはしようがない。そんなこと言ったら、一斉に建てかえなきゃならない。