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(a) 炭酸水+鉄粉+NaHCO(2g)     (b)炭酸水+鉄粉+NaHCO(7g)
図26 炭酸水(90cc)に鉄粉(5g)を混ぜて重曹(NaHCO)を加えて15時間経過した状態


 4.2.c 炭酸水に鉄粉および苛性ソーダ(NaOH)を混ぜた状態の気泡の形成
 アルカリ性の影響を調べるために炭酸水(90cc)に鉄粉(5g)および苛性ソーダ(2g)を混ぜて密封して、気泡の形成を観察しました。 苛性ソーダ(NaOH)を加えると、水は水酸基が多いアルカリ性の状態になります。
 混ぜた直後の状態を図27の左側に示します。混ぜた直後には底に沈んだ鉄粉から気泡が発生しますが、直ちに消滅してしまいます。 20時間経過後の様子を図27の左側に示します。底に沈んだ鉄粉は茶色になり、気泡も発生しなくなるので、鉄粉の表面が酸化された状態にあると考えられます。

     
図27 炭酸水(90cc)に鉄粉(5g)と苛性ソーダ(2g)を混ぜた直後と20時間経過した状態


第4章のまとめ
 炭酸水に鉄粉を混ぜて生成される気泡はカルシュウム化合物やナトリウム化合物があっても中性であれば安定に存在します。水溶液がアルカリ性の状態になると鉄炭化物による気泡は消滅します。







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